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LOVE! HEROES!

特撮番組全般、そして高岩成二さんと伊藤慎さんを応援します。

21179426_2416480585.jpg読書好き、就中、長編小説やミステリを読むのが好きな人というのはMっ気があるのだと聞いたことがあります。本当かどうか知りませんが、謎が明かされるカタルシスは、そこへいたる道が長ければ長いほど大きいような…気がしますね。
人間というのはそもそも新しい知識を得ると快感を感じるようにできているらしいのですが、物語終盤にきて齎される、
「そうだったのか!」という驚きには二重の意味で脳内物質が分泌されていそうです。
「アギト」はまだ、それまでの積み重ねが丁寧に行われているだけに意外な真実というまでには至らないのですが--といって子ども番組であまりにも飛躍するのはどうかと思います--それでも、来た来た来た…というぞくぞくする思いを、ここで味わうことができました。

また、東映公式にもありましたが、あかつき号で何が起こったかを、まるで再現ドラマであるかのように描く趣向が面白い。
正直、ここまで真澄・克彦をはじめあかつき号メンバーは何を考えているかわからない、不気味な人たちとして描かれてきたのですが、この42話で初めて、彼らがささやかな幸せを追う平凡な人々であったと知らされるのです。
過去が、今を決める。そして翔一の戦う意思も、取り戻された記憶によって大きな影響を受け--。
重い口をついに開いた美杉。
父の死をようやく理解した思いの涼。

高岩さん的な見どころは、何といっても噂の雪菜さん。
ほんの一瞬の映像ですが、その線の細さ、身体の柔らかさを活かした女形の演技が儚く、苦しそうな息使いのアテレコのせいもあるのでしょうが…セクシィです
前々から話は聞いていましたが惚れぼれしました。そして正直、女として負けました。
その他にもこれまでにない演技が見られ、興味深いです。翔一初変身の再現シーンでは、棒立ちになりそっと自分の頬に触れてみるアギトが。あるいは蘇った記憶のために捨てばちになり、敵に無抵抗なアギトも…
対照的に、木野アギト(アナザーアギト)のアクションが重々しく大人のライダーという印象です。

写真は洋上に突き立つ、虹の柱。mixiで写真を公開されているakiliusさんの作品からお借りしました。
これまで何度も示唆されてきましたが、ここでついに、主人公の青年の名は沢木哲也、そして彼の姉の恋人であり、アギトを支援する男が津上翔一であることが明かされました。
しかしここで名を本名に戻してもややこしいので、当ブログではそのまま主人公を翔一、姉の恋人を沢木と呼んでいます。

■再戦--解け始める過去

帰宅した翔一は真魚から北條の伝言を聞かされますが、その記憶を呼び醒ますようなことは起こりません。彼の心を占めるのは、もう1人のアギトへの関心。
何故あのアギトは、氷川や涼、そして自分までを襲うのか。
氷川から木野薫の名を聞き出し、会わせてほしいと言い出す翔一。しかしその身元は氷川にもわからないため、涼・真島をも巻き込み…このエピソード、まだ涼にわだかまりを持つ、しかしアギトへの憧れを隠さない氷川と、アギトである者とそうでない者を峻別しようとする涼の、表情の対比が面白いです。

傷も癒えぬうちから、またオペに呼び出され、外出する木野。
その木野を追ううちに彼の過去を知る、翔一・氷川・涼。
手術室の前で待ちながら、過去を償うことこそが彼の動機なのだと推測する涼。
「奴はそのために患者を救いアンノウンに襲われた人々を救ってるんだな。弟の代わりに。俺たちは邪魔者ってわけだ…」

手術を終え出てきた木野に追いすがり、しかし言うべきことも見つからないまま、涼に話し呆れられた“アギトの会”構想(週に一度翔一の料理を食べるのが活動内容/メンバーは翔一・涼・木野、補欠が氷川)を再び語る翔一。そんな彼を
「相変わらずの性格だな。記憶喪失になっても」と哂い、貴様に何がわかると苛立たしげに走り去る木野。

翔一たちに敗れた水のエルを再生し、病室の窓から解き放つ、黒の青年。

自分の過去を知っているのか。バイクで並走しながら、一緒に戦おうと木野に語り続ける翔一。
「いい気なもんだな。教えてやろう。俺が過去にこだわっていると言ったな。記憶喪失になる前は、お前も過去にこだわっていたんだ!」
「なんですって」
そんな2人の前に現れた水のエル!

彼らを2人きりにするため別行動を取っていた涼も、気配を感じ現場へ向かいます。ほどなく氷川にも通報が。
集まったライダーたちを前に、
「存在してはならない者ども。今ここで滅ぶがいい」と告げる水のエル。まずかかっていったのは涼。ギルス、アギト、そしてアナザーアギト…遅れてG3-X。交互に攻撃を加えるも、その強力、かつ不可思議な攻撃にはじけ飛ぶ身体。最も深刻な傷を負ったのは翔一でした。
倒れ込み変身を解いた彼の、その頭の中で、巻き戻されていく時間…
「乗らなくちゃ。あの船に…」
失神する直前のビジョンは、嵐にもまれるフェリー、あかつき号。

■手紙の解読

手紙に触れた際のビジョンが気になる真魚。再び北條を訪ね警視庁へ出向きます。
手渡されたその手紙に手が触れた瞬間、再びあのビジョンが浮かび、顔色を変える真魚。その様子を見てとり、
「…もしかしたらあなたは、特殊能力の持ち主ではありませんか」と声をかける北條。
彼が信用してほしい、秘密は守ると告げ、その証拠として、翔一の正体を知っていると話すと、目を丸くする真魚…。真魚の千里眼が始まります。
「何が見えますか」と問う北條に、一心不乱に手紙を綴る、女性の姿が見えると話す真魚。
「でも自分の意思で書いてるんじゃありません。何かの力で書かされている感じがします」

真魚の指が不可思議な文字の上を滑り、そこに綴られる物語を彼女は解読していきます。
黒の少年--黒の青年と、白の少年--白の青年の、争い力拮抗する姿。
「二つの力が戦っています…とても強い力が。光と闇の力。光は闇を憎み、闇は光を憎んでいます。
ずっとずっと昔のことです。私たちが生きている、この世界ではないと思います」

黒の青年と白の青年の戦いは続く。黒の青年の攻撃が白の青年の致命傷となり--力尽き消えていきながらも、天高く無数の光球を放つ白の青年。
勝ち誇っていた黒の青年が、顔色を変え
「何をした!」と叫びます。それに応え、微笑する白の青年。
「もう遅い。貴様の子供である人間たちに、わたしの力を分け与えた。いつか遠い未来、人間たちの中でわたしの力が覚醒する。その時人は、お前のものではなくなるだろう…」
絶望に絶叫する黒の青年。

■あかつき号の乗客たち

何とも面白い趣向です。既に見かけたことのある、あかつき号生存者たちが、この42話ではごく平凡な旅行客として登場する--彼らの最期を既に知る者としてはその平凡さが切なく。
出航を告げる汽笛。必死に桟橋を駆ける翔一。

姉の遺品を整理していて、一通の手紙を見つけた翔一。
それは、姉の恋人、“津上翔一”に宛てた一枚の便箋。古代の文字のようなものが書き連ねられ、最後に
「よろしくお願いします」と“津上”宛てのメッセージが添えられた…その表書きの住所を頼りに、翔一はフェリーに駆け込んだのでした。

直後船は離岸し、彼は様々な相客たちと出会うことになります。
・受験のストレスから反抗期の子供のように振る舞う、まだ幼い真島という少年
・真島に絡まれる翔一を助けてくれた、葦原という年配の男
・写真を撮ってほしいという女性の二人連れ--三浦と篠原
・翔一がカメラの扱いに手間取る間、横から彼女たちの写真を撮り、病弱な妻のために代わって旅行先で写真を撮っているのだと自己紹介する克彦
・彼らの会話を「軽薄な連中」と嘲笑う真澄と、純と呼ばれた連れ
・船酔いした真島に酔い止めの薬を渡す木野
様々な人々が点景として描かれ、そのなかで篠原はOLをやめ輸入雑貨の店を開きたいというささやかな夢を語ります。
船室の彼らをよそに、デッキで独り、物思わしげに海を眺める長い髪の女は--榊亜紀。

榊が下のデッキへ階段を下りていったその時、事件は起こりました。
白い服の青年が倒れているのを発見し、悲鳴をあげる榊。集まった人々の中から医者である木野が進み出て、死亡を確認します。しかし彼の知り合いは誰もおらず、彼の名すら、乗船名簿にはない。
動揺する乗客たち。

その中で、
私は君を助けるためにここに来ました
翔一の精神だけに語りかける、白の青年の声。

「きっと、こっそり船に乗り込んで殺人事件に巻き込まれたのよ」
「犯人はここにいるってこと?冗談じゃないわ」
「こういうのって第一発見者が疑われるものじゃ」
素人推理をかわるがわる披露する人々のなかで、
「死にたいのはこっちのほうだ」と呟く真島。受験のストレスからくる妄言なのですが、木野はその頬を打ち、
「わたしは医者だから多くの人の死に立ち会ってきたが、ほとんどの人が後悔しながら死んでいく。人は後悔しないよう生きるべきだ。…自分の人生を狭くするのは他人じゃない。ほんとうは自分自身なんだよ」と話すのです。
その話を聞き、うつむく真島。
看護婦試験に落ち、帰郷するところだったがもう一度チャレンジしようと心に決める榊。
輸入雑貨の店の夢をかなえたいと決意し、心配してくれた三浦に詫びる、篠原。

急速に人々の心が結束するあかつき号。
そのデッキで翔一は、
「実は俺の姉さんも死んじゃったんです。警察は自殺だというけど信じられません…きっと姉さん、もっと生きたかったんだろうなって」と木野に打ち明け、
「お医者さんなら外国語にも詳しいと思って」と雪菜の手紙を見せるのです。空の封筒を胸ポケットにしまう翔一。

一読、こんな言語は見たこともないと答える木野。そこへ突然の嵐が襲い、風雨に揺れ始めるフェリー。
船室に戻ろうと翔一らに声をかけ(この人はもともとリーダーシップをとる性格のようです)、まだ手に持ったままだった手紙を、何の気なしにポケットに入れる木野。

「きゃぁぁぁぁぁっ!」
停電した客室デッキに響く悲鳴。突然、死んでいたはずの青年の姿が現れたのです。驚く乗客たちの誰も気づかぬまま、彼は翔一だけに振りむき、
「もうすぐ君の命を狙う者がやってきます。その前にわたしの最後の力で、あなたの中のわたしの力を覚醒させます」と微笑むのです。
まばゆい光が翔一を、そして人々を貫き--。

青年の姿が消えた直後、訪れた恐慌。天井を突き破り、空から落ちてきた光球が見たこともない化け物の姿へ。
「何なのこれ!」
巻き起こる悲鳴の渦。しかし現れた水のエルは、彼らには構わずただ翔一1人を追って嵐のデッキへ出ていきます。
「人でないものは滅ばねばならぬ…」
窓に鈴なりになりながら、なぶり殺しにされるままの翔一を、ただ見守るしかできない人々。悲劇のアリア。しかし…その眼前で翔一の身体は光に包まれていき、やがて浮かび上がった紋章が、彼の甲冑へと変化していく--アギト覚醒。
惧れと、信じられぬ思いから、ただそっと自らの顔に触れる翔一。

物語初期の、自分がアギトであるとはじめて認識した翔一も同様にアギトの角に触れていましたが、それよりもずっとわずかな、抑えた動きです。それだけに彼の動揺の深さが伝わります。

後れを取った。
慌てて襲い掛かる水のエル、必死で抵抗し、戦い始めるアギト。
とはいえ戦いに不慣れなこの時の彼は、水のエルの敵ではありませんでした。一撃で叩きのめされ、海中へ一直線に落ちていくアギト…気を失ったまま波間を漂い…

「そうだ、俺は…おれはあかつき号のなかであいつに」
眼を開く、翔一。

宣戦布告

触手で敵の身体をとらえるエクシードキルス。しかしその触手は引きちぎられ、よろめき立つG3-Xがそれを庇うようにギルスを突きのける。木材を投げつけるアナザーアギト。
翔一が失神している間も、戦い続けた3人のライダー。彼らが力尽きたとき…
「待て!」と姿を現した、翔一!蘇る怒りのまま、
「誰も、誰も人の未来を奪うことはできない!」と叫びます。出現したのはバーニングアギトの荒々しい姿。
彼に向けて必殺技を繰り出そうとする水のエル、その背後から羽交い絞めにしようとするG3-X。しかし振り払われ、高所から落されてしまいます。
「氷川さん!…貴様」
焔を握り込んだパンチの威力に、驚くエル。
その隙にエクシードギルスの力を改めて発揮する涼の、ヒールクロウ。続いてアナザーアギトの紋章キック。そして--陽光を受け白銀のシャイニングフォームに変わるアギト!
撃破され、光球となって帰っていく水のエル。

前と同じように水のエルを迎えようとした黒の青年。しかしその再生はならず…目を見開く青年。
「ばかな…アギトの力、これほどのものだったとは」

ほっとするのもつかの間、氷川に駆け寄った翔一は、助け起こしたG3-Xの、無残に砕けた面に息を呑みます。
時をおかず、氷川を運び込んだ病院で小沢に状況を報告する翔一。傍らの涼は、氷川の上司と知り彼をこれ以上事件にかかわらせるなと警告します。その刺々しい語調をそのまま相手に向け、
「あなたの力がどれほどか知らないけど、人間を侮らないほうがいいわ」と言い返す小沢。もちろん彼女は涼をギルスと認識しているのです。

彼らから離れたところで待機していた木野。
氷川の命に別条はないと知って立ち去ろうとします。それを呼びとめた翔一。
「聞きたいことがあるんです。俺がアンノウンに襲われて海に落ちて、あれから何があったのか」
「思い出したのか?…思い出したのならそれがすべてだ。お前が海に落ちてからアンノウンも消えた。何が起こったか、話してはならないと俺たちに言い残してな」

翔一の落下に思わずデッキに出て、手摺にすがる人々。その目の前で、宙に浮かぶ水のエル。
「お前たちもまた悪しき光を浴びた。あの男同様、人でないものになる。それまでは生きられるだろう…だが、このことは誰にも言ってはならない。決して。忘れるな、お前たちの時間は長くはない。お前たちに未来はないのだ…」
泣き叫ぶ女たち。息を呑みうなだれる男たち。そして、右手を見つめる木野…


アギトの力は与えられたものだという彼らの話に驚く涼。そんな涼の前で木野は、 
「お前は俺が過去に生きていると言ったな。その通りだ。だからこそ俺は生きていられる」と翔一に告げます。彼だけでなく、あかつき号生存者はすべて、あの事件を忘れようとして人生を変えたのだと。

とうとう隠れ家としていた警察病院を出る黒の青年。彼はまず、自分の指示に従わぬと明言した沢木の元を訪れます。
「もうすぐこの世のアギトが消え失せます。アギトの力、わたしが思っていた以上のようだ。私の手でアギトの力を奪い取ります」と沢木に告げる青年。
「だがまた新しいアギトが誕生します。あなたにはわかっているはずだ」
「君もわかっていますか、自分がしようとしている愚かさを。人はけして人を救うことはできません。1人救っても、この世にはまた新しい悲劇が生まれる。アギトの存在は無意味なのです」

木野の去った後もなお、涼にあかつき号の出来事を語る翔一。
船で会った気さくな中年の男、葦原が涼の父親であった偶然を喜び、近況を尋ねます。
「死んだ。…事件の後は人が変わったようになってな。最後は衰弱死らしい」
「…そうですか…」
「これでようやくわかった。木野が言ったように、父さんも逃げようとしたんだ。弱い人間と言えばそれまでだが、背負いきれない現実というものがある。今の俺にはそれがわかる」
狼狽する翔一を前に晴々とした表情で、お前は記憶が戻って何か変わったかと尋ねる涼。
「別に…」と小首を傾げる翔一。その様子に苦笑し、
「それがお前の良さだ」という涼。

■アギト狩りと風谷殺し

帰宅する翔一に、雪菜の手紙のことを再び話しかける真魚。
「それって俺の姉さんが出した手紙?なぜ北條さんが」
「思い出したの?」
記憶を取り戻したと美杉らに報告する翔一を見つめながら、真魚の脳裡にあるのは風谷の死の現場。なぜあの場所に、翔一がいたのか。

翅のあるアンノウンに襲われる女性。駆けつけた木野はアナザーアギトに変身します。
重々しいアクションがかっこいい。難なく敵を圧倒しますが、そこに割って入る、黒の青年。
「怖がることはありません。あなたのなかのアギトの力をもらうだけです」
林の中へ逃げるも追いつかれるアナザーアギト。
その気配を察知した涼は…

弁当を広げる河野に、風谷殺しの犯人はアギトだと告げる北條。

思い出したのなら聞きたいことがあるんだ、と翔一に話しかける真魚。風谷の写真を見せ、見覚えはないかと。
「この人…」

アナザーアギトの背後に迫る、黒の青年。紋章の力を振るおうとするアナザーアギトの身体は、紅蓮の炎に包まれ…
「…!」
狼狽するも脱することはできず、もがき苦しみながら光で貫かれる、木野。彼の体内から白の少年が抜け出し、黒の青年の体内へ…
「もらいましたよ、アギトの力を」
しかし青年もまた苦しみ始めます。そこへ駆けつけた涼。臨戦態勢となる彼を、必死で引きとめたのはしかし、木野でした。
対峙する涼と青年。
「…そう、以前君を助けたことがありますね。君はその力のせいで苦しんだ。だがもう終わりです。君の力をわたしにください」

翔一は風谷を憶えていました。
「まさか真魚ちゃんのお父さんだったなんて」
翔一が姉と買い物にでかける約束をしていた、その日。しかし、朝大学へ出かける彼女を、見送ったのが雪菜を見た最後でした。
待ち合わせの場所へ向かった翔一は、そこで倒れている風谷を目撃し…
「やめてくれ、もうやめてくれ」
「大丈夫ですか!」
その時はまだ、息のあった風谷。しかし翔一は、そのすぐそばで待っているだろう雪菜の身を案じ様子を見に行くことにしたのです。
「でも姉さんはいなかった。俺がもう一度現場に戻った時…」
すでに警察が呼ばれ、翔一の出番はなくなっていました。
「ごめん。俺、真魚ちゃんのお父さん助けることができなくて」

ギルスになっても敵わず、青年の攻撃の前に涼が身構えたところで--またも苦しみ始める青年。
「今だ、逃げろ!」
声をかけた木野を乗せ、走り出す涼。
木野のマンションで話を聞いた涼は、翔一に警告しようと考えながら、木野に告げます。
「気づいているか。あんた俺を助けようとした。…変わったな、あんたも」

事件を報じる新聞記事を真魚と共に眺めながら、風谷の肩書きに目を停めた翔一。日政大学教授。それは雪菜の通っていた大学。
そうと聞いて父親のゼミのアルバムを出して見せる真魚。ゼミ旅行のスナップには、雪菜の姿が。
真菜の父親の事件と、超能力者との関連。
沢木哲也の語った、雪菜の超能力者としての一面。
何よりもそこに映っていたのは。
北條に会いに行くと飛び出す翔一、ついていく真魚。

警視庁。
北條に懇願し、風谷殺しの証拠品を出してもらう翔一。“津上”=沢木宛の手紙、裏返ったテニスボール、そしてビデオテープ。その音を再生して聞かせる北條。
「こっちにきて…こっちにきて…」
「姉さん!」
翔一の顔色が変わったのを見て、ビデオテープに手をかざす真魚。

密室に閉じ込められ息苦しそうな雪菜。その顔面に重なるように浮かぶ、アギトの顔。
「ああ…こっちにきて…」
よろめき苦しむ雪菜の腹部が輝き、アギトの姿に代わる。


「変身しました。…女の人がアギトに」

翔一と行き違いになり、帰り道の涼を襲うアンノウン。ギルスとなって応じる涼。
戦いは一方的なものとなりますが、そこへやはり、黒の青年が現れ体内から取り出した光の球をぶつけます。中から顔を出した黒いアンノウンに殴り飛ばされる涼。

■沢木の真実、美杉の真実

真魚の能力をここではじめて知った翔一ですが、それよりも気にかかるのが沢木の関与でした。
"津上"邸を訪れ、沢木と対決する翔一。
「あなたは知っていたんですか。姉さんがアギトだということを」
「知っていることはすべて君に話したはずだ」
風谷の死因は超能力によるものであり、雪菜は彼のゼミにいた超能力者だった。それも強力な--。犯人は雪菜だと疑う翔一。
「風谷?誰のことだ」と逃れようとした沢木でしたが、翔一の示したゼミ旅行の写真には、彼の姿も残っていました。沢木・風谷・雪菜の、平和な時代の笑顔。慌てる沢木。
「君の姉さんが人を殺すはずがない。俺がやったんだ、この手で」
しかしその言葉には力がなく…
「嘘だ。あなたがどうやったっていうんです。」
もういいと、肩を落とし出ていく翔一。

「犯人はアギト」という北條の推理は、翔一個人を指すのでなく、アギト、もしくはアギト覚醒前の超能力者以外に為し得ない犯罪だという意味でした。
「その意味では、アギトは必ずしも我々の味方ではないということです。人間にとってアンノウン以上の脅威になるかもしれない…」

涼に追いすがる、2体のアンノウン。それを察知し、美杉に身の振り方を相談していた話半ばで、飛び出していく翔一。
彼が駆け付けた時、涼はすでに、黒の青年に力を奪われていました。
「葦原さん!」
涼を助け起こす翔一にも、宣戦を布告する黒の青年、逃げろと警告する涼。
「変身!」
あっさりと敵を退け、青年に紋章の力を見舞おうするアギト、しかしその身体は木野と同様炎に焼かれ…飛び出して炎の中からアギトを逃れさせる涼。第二第三の攻撃に変身を解いた翔一。
「津上。逃げるんだ、早く!」
走り出す2人を、追おうとするアンノウンは、背後から黒の青年の苦しみの声に足を留めます。
白の力を呑みこもうとするのは、やはり彼にとってもダメージであるようです。

並走する二台のバイク。苦しみ始めとうとうバイクを停める涼に、駆け寄る翔一。
そこへ通りかかった沢木は、翔一と共に涼を津上邸へ運びます。
「何なんですかあの人。俺に力をくれた人とそっくりだけど」
「あれは人ではない。力そのものだ…」
白の青年と同じもの。そして同時に、正反対のもの、それが黒の青年。その使徒として自分が選ばれたこと、しかし彼を裏切り、アギトを守る側についたことを、語る沢木。
「俺の姉さんがアギトだったからですか」
「雪菜は無関係だ。…ただの被害者だ」
「もし真魚ちゃんの父さんを殺したのが姉さんなら。…アギトの力なんて俺は要らない」
「津上!」
事情のわからぬまま、翔一の変貌に驚く涼。

「ずっと記憶喪失のままでいれば良かった」
真魚の父親を殺したのが姉ならば、もうここにはいられない。その一方で、姉がなぜ風谷を殺したかの理由も知りたい。迷走する翔一。
そして…翔一同様、やはり雪菜が自分の父を殺したのではないかと疑い始めた真魚。
思い屈して部屋に閉じこもり、話そうと声をかければ外へ飛び出していく…2人の苦悩を知り、ここではじめて、美杉がその真相を語り始めます。
 
「人には思い出したくないこと、忘れてしまいたい記憶というものがある。しかし忘れようとすればするほど、そういう記憶は蘇る…」

死の直前の風谷と、喫茶店で言い争っていた身なりの良い中年の男。それはやはり、美杉でした。
風谷の研究内容をすべて知っていた美杉。雪菜の名も。真魚の能力も。
超能力研究が科学的に実を結んだ例は皆無に等しい。しかし、懐疑的な美杉でさえ認めざるを得ない驚くべき成果を、風谷はあげていました。雪菜を素材として。
「だからこそわたしは反対した。人間が踏み込んではならない領域にまで踏み込んでいる、そんな気がして…兄さんは言っていた、いつか自分の手で超人を造ってみせると…」
自分が実験を止めていたら、あんなことにはならなかったのではないか。事件の後、せめて真魚だけでも守りたいと思った美杉は、ただ口を閉ざし、全てを忘れようとしていたのです。
それは超能力者にしか犯せない殺人。真魚もまた超能力者だと知られれば真魚が傷つくことは間違いない。
「先生が気に病むことなんて。悪いのは…」

すべてを言わず、やはり真菜と話す、と出ていく翔一。それを見送りつつ今一度自分の失敗を思い起こし、
「彼も恋人の後を追って自ら命を絶ってしまうとは…」と呟く、美杉。その視線は、ゼミ写真の沢木の顔に注がれる…

■ライダーがライダーを救う

氷川の退院直後、人体が透明な水となって流れ出すという、新たな不可能犯罪が起こります。
「アンノウンだな。お前の出番だ」と氷川に声をかける河野。
「…G3-Xと、アギトか」
「アギトもまたいつ我々に牙をむくか分かりませんよ」と口をはさみながら、氷川の目の不調に気づく、北條。

自分の姉が最初のアギトとして、真魚の父親を殺したかもしれない。木野が自分たちを襲ったことと関係があるのだろうか。
翔一の相談を聞き、その場では力になれないと追い出した木野でしたが、起き上がり真島に翔一の居場所を尋ねます。

津上邸で傷を癒していた、涼。身を起こし出ていくところへ、沢木の声が飛びます。
「…どこに行く?」
「津上のところに。今の奴には助けが必要だ」
「彼を…頼む」
答えず踵を返す涼。

水辺にたたずむ真魚。翔一が声をかけようとすると、
「近寄らないで!」と嫌悪もあらわに走り去っていきます。追うこともできない翔一の、背後に現れるアンノウン。そして黒の青年。

通報が入り出動する氷川。現場に向かう北條。

変身する翔一。圧倒的なアギトの力。アンノウンにとどめを刺そうとしたその時…

「近寄らないで!」

脳裡に響く、真魚の声。立ち止まり、おずおずと自分の手を見つめるアギトの姿が頼りなく…切ない。
その隙を狙うアンノウンに、横から飛びついて行くG3-X!
「津上さん!どうしたんです、戦ってください、津上さん」
しかしアギトはただ、海を、そして近づいてくる黒の青年を、見つめるだけ--。

遅ればせに駆けつけた涼、木野も、その光景に驚愕します。

「もらいますよアギトの力を」
静かに、ほんとうに静かに頷くアギト。次の瞬間、白の少年が彼の身体から抜き取られていきます。
「津上さん!」
アンノウンと交戦中の氷川。しかし彼もまた目の不調から…
ディケイドスレを見ていると、ファイズとアギト、クウガとアギトはそれぞれ関連があるそうです。
アギトとクウガがパラレルなのは知っていましたが…どのような料理がなされるのか、楽しみですね。

そしてお問い合わせをいただいたので。高岩さんのお姿が見事なPV付きCDはこちらです。
これ…見たら戻れなくなります。
ライダーにこんな表現がありうるなんて。

1号がこれは奥行きのあるスタジオじゃないとだめだとか照明さんはちゃんとしてるとか言って制作費を見積もろうとしていましたが、そんな無粋な注釈は要らんですよ。特に編集凝ってないとか言われましたが素材が良ければ編集に凝る必要がないということですね。

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2015/6/30追記。超今更ですがカテゴリに「アギト」を新設し、そちらに整理しなおしました。アギトのOはΩにしたかったのですが小文字にするとωとなんか違う表現になりそうなので断念w
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