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LOVE! HEROES!

特撮番組全般、そして高岩成二さんと伊藤慎さんを応援します。

先にアギトを詰めたので、後回しにしていましたがブレイド視聴再開です!
ついに!と感激だったのは富士急ハイランド公開録画編だった#39-40。以前「伊藤慎さん私設データベース」さんの「Gallery」イラストレポを読んで以来、ずっとどんなだろうと思っていました。
レポでは走りながら変身を何度も繰り返していました、とあるのが、いざ観てみれば走り+ジャンプしながら変身、だったので思いがけず
「おぉっ!」と声が出てしまったり。
「555」の時から思っていたのですが、走りながらとか落下しながら、何らかの動きをしながらの変身シーンってみとれてしまいますね。新鮮でした。Gは睦月のDNAを用いているという設定だったから、撮影中は
「今の動き、次郎に見えた!」がほめ言葉だったんだなあとか。言われた伊藤さんがお腹パーン、とか。

ブレイド冒頭からの謎(?)、「誰がアンデッドを解放したか?」についてはこの5話で、ほぼ完結します。そして新たなる謎の人物、<BOARD>理事長、天王寺が登場。彼の目的は何か。
物語の一部始終は、すべて“虎姐さんは見た”みたいな感じです。
そして、剣崎・始の身体に起こった異変も、ここで一応の解決を見る--わけなんですが。

いや、物語の構成より、ここでは始の変化をしみじみと味わうべきかも知れません。
あと、一瞬バーサーカー状態となるブレイドがことのほかセクシィだったので、早い解決がちょっと残念だったり。
■ヒーローとは、剣崎一真とは

リモートでマンティスアンデッドを解放し、ジョーカーにけしかける睦月/レンゲル。
「昨日までの自分にやられる気分はどうだ」とせせら笑っていましたが、ジョーカーの善戦に苛立ち、耐えきれず自らも参入します。それを打倒し、ハートのエースを取り返すと、カリスの姿に戻り悠揚と歩み去るジョーカー。
一部始終を見守る光、そしてカリスの迫力に竦み上がる睦月。
一件落着、と思われたのですが…

少女を守りつつ、トライアルEと戦う剣崎/ブレイド。敵は橘のDNAを植え付けられており、ブレイドの動きを予測し巧みに戦います。苦戦しつつ、その隙を突いて逃げるブレイド。
敵をまき、わずかに得られた時間を利用して広瀬に救助を依頼する剣崎ですが、それが羽美には面白くない--わけです。所詮あなたもわたしを守ってくれない。厄介払いしようとしている。
言いつのりながらふいに吐血し、それでも剣崎の助けを拒む羽美に、自らの過去を語る剣崎。

睦月の前に姿を現す光。
「封印されに来たのか」
「ジョーカーから逃げて来たんだろ…封印するだと?」
ライダーシステムはそもそもバトルシステムの部外者であるという光。封印したアンデッドを解放しろと迫ります。それに応じて数枚のカードを解放する睦月。しかし、身構える光の横を、駆け抜けていくアンデッド達。
「何のつもりだ」
「解放しろと言ったのはお前だろう。ジョーカーを探せと命じた。早く行かないとあいつは封じられてしまうぞ」
「…正々堂々と戦うことを知らないのか」
憐れむような視線で去っていく光。

目の前で家族を失う悲しさは自分も同じ。だから自分は、人々を助けたいと思ったと、そう語る剣崎にますます苛立つ羽美。
ヒーローぶってるあんたを笑ってやるつもりだった。吐血は偽装だと自ら暴露し立ち去ろうとします。
そこへ追いつき、羽美を人質に取るトライアルE!彼女を盾に剣崎の変身を封じ、銃撃を浴びせます。
「ヒーローなんていない。誰もわたしなんか助けてくれない。だからやめて!もういい」
複数の銃弾を受けながら、前進していく剣崎。
「君の言う通りかもな…ヒーローなんていない。待ってても誰も助けてくれない。だから。俺が戦うって決めたんだ。諦めない。運命に負けたくないんだ」
「やめろ。このままだと威嚇では済まなくなる」
そう告げるトライアルの声は橘のそれと酷似しています。やむを得ないと、それまで剣崎の腕などに向けていた銃を、構えなおすトライアルE。その腕に羽美がすがりつく。急所を狙う銃弾が逸れ、彼女の身も自由になった、その機を見て変身するブレイド!キングフォーム、そしてロイヤルストレートフラッシュ。
「…剣崎、俺は」
何か言いたげにしながら消えるトライアルE。その人間らしさは、何を暗示するのか。

このエピソードは羽美のキャラクターが実に捻くれていて、彼女が剣崎に向ける憤りも正直八つ当たりですし、にも拘らず命を危険にさらすようなことばかりで誰か最後にガツンと言ってくれ!と思っていましたがそういう展開にはなりませんでした。
待っていても助けはこない。いや助けると言っても、全ての人を救うことなどどんなヒーローにも不可能です。だからヒーローなんていないと否定する羽美。だから自分が守る、不可能だからと言って、何もしないのは嫌なのだと立ち上がる剣崎。同じ境遇から正反対の結論を得た2人を対比させることで、剣崎の人となりを改めて描こうとしたのでしょうか。羽美の苛立ちには、ふがいない自分への怒りが含まれていたのでしょう、それが剣崎を見て刺激され--ヒーローっていると思います?という羽美の問いに、
「ヒーローになろうって、頑張ってる奴なら知ってるよ」と笑顔で答える広瀬。少なくとも主人公には、仲間の信頼がある。剣崎は孤独ではない。それがブレイドを観ていて、一番うれしい点だといつも思います。

■ライダーシステムの欠陥

広瀬の父親が橘に示した剣崎の危険性とは、烏丸の開発したライダーシステムの、そもそもの欠陥に由来していました。
ライダーシステムはアンデッドの、それもカテゴリーエースの強大な力を利用すべく、装着者とアンデッドとの融合を高めていくもの。それはバトルファイトに介入し、アンデッド封印を促進するのに効果を発揮しましたが、剣崎ほどの適性を示す者にとっては、その身を人ならぬ存在に変えていくものでもあった…のです。
スペードのスート、13体のアンデッドをすべて身にまとうキングフォームなど、開発者である烏丸にとっても想定外のものでした。
剣崎はいずれ、アンデッドの本能を第二の天性とするだろう。そのとき、人間の理性に戻ることはないかもしれない。また、彼の力は始の中のジョーカーの本能を激しく刺激し、呼び覚ます方向へ働くだろう。結果としてキングフォームとジョーカー、2体の強大な力、強大な殺戮の本能が、この世界に出現することになりかねない--それが、広瀬父の説だったのです。
物語は彼の予測通りに展開し…。

始を探す天音。その前に現れたのは、睦月の解放したアンデッド5体。
現場に向かう剣崎は、その途中で彷徨う始を発見します。
追手の気配を感じつつ、苦しむ始。戦いに、ジョーカーの本能に戻りたくはない。
内なる衝動を恐れ、ハカランダに戻ることを拒否する始。
「待ってろ、カードは俺が必ず」という剣崎に、既に取り戻したとハートのエースを示し、しかし、カリスのカードではもうジョーカーの力を抑えきれないのだと告げるのです。
「お前の新しい力は危険だ…」
「…俺の?」
思いがけない言葉に立ち尽くす剣崎を残し、ジョーカーの姿となって去っていく始…その本能は、彼を新たな狩りへと駆り立てていくのです。

暴れまわるアンデッド達。その様を見て、バトルファイトの始まりだと、心躍らせる光。
しかしその場にジョーカーが現れるや、その恐るべき能力で、瞬く間にアンデッドらを封印していきます。その勢いのまま、天音に迫るジョーカー。
「天音ちゃんのこともわからないのか…!」
追いついた剣崎も慌てて変身、13体のアンデッドを身にまといキングフォームへと。その力がさらにジョーカーを昂らせるとも知らず。

始の変貌を天音に知らせたくはない。まず彼女を避難させ、改めてジョーカーに対峙するブレイド。
その金色に煌めく姿を初めて目撃した睦月は、
「またあの人が強くなったのか!」と激しく嫉妬します。睦月が羨むのも無理からぬこと、キングフォームの圧倒的な力はジョーカーにさえ勝り、
「やめろ…俺はお前を封印したくない」と苦悩しながらの戦いからも、その余裕が感じ取れるのです。
説得の効かない相手を、やむなく倒すブレイド。ブランクのカードを取り出し…しかし封印に躊躇する間に、よろよろと起き上がり、立ち去るジョーカー。
一部始終を見守っていた光はとっさにブレイドにとりすがり、
「アンデッドとの融合を解け!」と叫びます。これ以上ジョーカーに強大になられては困ると。
人間になりかけていたジョーカーがなぜその本性を取り戻したのか。その理由は剣崎の存在ゆえだと。
驚きつつ変身を解き、どういう意味だ、どうすればいいんだと光を問い詰めようとした剣崎ですが、そこで力尽き倒れてしまいます。

辺りに巻き起こる風と土埃。それに巻き込まれ、一時的に目の見えなくなった天音。

剣崎の変化を心配する橘。広瀬父は剣崎捕獲を目的として次々とトライアルを差し向けるが、それは却って剣崎のキングフォーム化を促進させることにならないか。
そして次々と開発されるトライアル--その基礎となるDNAは、アンデッドの細胞はどこから入手しているのか。
彼の疑問に応じ、執務室の隠し戸棚からプライム・ベスタを出して見せる広瀬父。2枚あるうちの1枚しか見せないのが既に怪しいのですが、橘はその1枚がハートのカテゴリーキングであることに気づき、そちらに気をとられてしまいます。
ハートは、剣崎が始のために揃えようとしているスート。これがあれば…もう一度剣崎の説得に向かうと、出ていく橘。

白井邸。烏丸から、13体のアンデッドを身にまとうキングフォームなど想定外だというメールを受け取り、動揺している広瀬。剣崎がしばしば倒れるのもそのせいかと、キングフォームに得体の知れなさを感じています。それを聞き、橘、始もそろそろカードが13枚になると指摘する虎太郎。
「13枚揃った時、橘さんや始君にも同じことが起こるかも…」
「それだ!」
ハートのエースでは足りなくとも、13枚のカードが揃えば、それでジョーカーの本能を抑えることができるかもしれない。睦月から始のカードを取り戻すと飛び出していく剣崎。

天音が帰宅しないと心配している遥香。
その天音は、睦月のナイトクラブにいました。
こいつはジョーカーをおびき出す餌として連れて来たのだと、光に説明する睦月。
しかし現れたのは剣崎。天音のことに気づいてない彼は、迎えに出た睦月に始のカードを返してくれと重ねて頼みます。
それに対し、キングフォームの力=ラウズアブソーバーとの交換ならと、無理難題を出したつもりの睦月ですが、剣崎は惜しげもなくそれに応じ…ハートのカードは12枚に。

隠し戸棚からハートのカテゴリーキングが消えていることに気づいた広瀬父。
「…橘君か」

■力の抑制--2つのEvolution

白井邸で始を元に戻すという剣崎の目的を聞き、後を追う橘。
睦月との会談を終え、戻って来た剣崎。
すれ違いざま互いに相手を認め、バイクを止める2人。
剣崎が始のためにカードを集めていることは知っている。ハートのカテゴリーキングは自分が持っており、これを渡すには条件があると口火を切った、橘--。

山中に潜み、ヒューマンアンデッドのカードを用いても、もはや正気には戻れないジョーカー。
ついに登山客らを襲い始め…

研究所に戻った橘。ハートのキングを渡す代わりに、一件が済めば研究に協力すると、剣崎に約束させたのです。約束手形として橘にライダーのベルトと、スペードのスート13枚を預けていった剣崎。これでもう、彼がキングフォームになる恐れはない。その報告を聞き、
「変身もできないのにジョーカーに会いに行っただと…?危険だな。トライアルFを迎えにやってよかった」と、うすら笑いを浮かべる広瀬父。
「待ってください。彼はわたしと約束しました!」
慌てる橘。

何ら対抗手段を持たない剣崎に、迫るトライアルF。
「来い。…俺と来い」という声が橘に生き写しなだけに、不気味です。そこから必死に逃れつつ、広瀬から電話でジョーカー発生を知らされ、現場に向かう剣崎。

山間に木魂する獰猛な叫び声。既に理性を失ったジョーカーは、剣崎を見ても攻撃の手を緩めません。
「俺だ。…わからないのか。俺が憎いのか?俺がアンデッドと融合しているから。それとも俺がお前をジョーカーに戻してしまったからか。俺にできるのはこれだけだ。これを使え、始」
取り戻したカードを示す彼を、追って来たのか背後から飛びかかってくるトライアルF。
はずみでとり落としたカードを再び拾い、これを使え、俺を信じろと、応戦しつつジョーカーに訴え続ける剣崎。

投げられたカードを受け取り、震えるジョーカーの手はまずカテゴリーエースを選びます。そして--。
ついに13枚目、カテゴリーキングのカードを手にした彼の全身は“Evolution”の声と共に緋色に燃える、ワイルドカリスへ!その瞳は、胸の紋章は碧に輝きます。この映像がまた目の覚めるような美しさで、観ていて高揚しました。

別人のような獰猛にして優雅なその動き。トライアルFに襲いかかるワイルドカリス。
「始。そのアンデッドは封印できないぞ」
応戦するトライアルFの銃撃にも傷一つ負わず、剣崎の助言に従い、カリスアローで撃破!
そのまま、
「…剣崎」と歩み寄ってきます。その様子から彼が正気を取り戻したと知り、安心して気を失う剣崎。

トライアルFから剣崎を守るべく追って来たギャレン。その場で一件が終わったと見てとるや、走り寄り、ワイルドカリスを銃撃で退けると、剣崎を抱え去っていきます。
その様をしばらく見送っていたワイルドカリス。ほどなく始の姿に戻り、水面に映る己の姿に笑みをこぼします。

広瀬父の研究所に運び込まれた剣崎。気がつくとすぐさま激昂し、
「あなたは亡くなったはずでは。それにあなたがアンデッドを解放したというのは本当なんですか」と傍らの広瀬父にくってかかります。
そんな彼に、過去を語り始める広瀬父。
不治の病に冒された妻のため、研究にのめり込んだ。妻を失ったその日、彼女を蘇らせるためにカードの封印を解いた…。
理事長の天王寺はアンデッドの逃亡と広瀬父の失踪を知り、彼の死亡を認定。ただちに烏丸が呼ばれ、解放されたアンデッドへの対抗策として、ライダーシステム開発がスタートしたのです。
しかし広瀬父は逃亡後も研究を続けていた。そうして、烏丸の研究の欠陥に気づいたのだと。
「このまま融合を続ければ、君自身がジョーカーになる…」

睦月のナイトクラブ。
剣崎のラウズアブソーバーを弄びつつ、使うにはカテゴリークイーンが足りないとつぶやく睦月。
「クイーン?わたしか。封印してみるか?」と挑発的に笑う光。
そんな会話をよそに、始の気配を感じ、外へ抜け出す天音。
「天音ちゃん。目が…?」
驚き立ち止まる始。しかしすぐさま大丈夫、と声をかけ、彼女の手を引いて戻っていきます。
天音を追って出て、今の始がジョーカーの本性を抑え込んでいることに気づいた光。

広瀬父の恐るべき実験。それは、睦月を呼び出し、薬で眠らされたままの剣崎にけしかけることでした。
剣崎を倒せば、彼に代ってジョーカーの力を手にするのは睦月。最強になれると。最強、の二文字に心動かされる睦月。
「…何故、橘さんにやらせない」
「彼は優しすぎる。それに君の方が強い。違うかね」
「…!」
その言葉に煽られ、レンゲルとなって剣崎に迫る睦月。ベッドごと蹴り倒し、気づいた剣崎にベルトを投げ…

天音を受診させ、ハカランダまで送り届けた始に、虎太郎が声をかけます。
「ありがとう、天音ちゃんを助けてくれて」
「いや。元はといえば、俺のせいだ」
「そういえばそうだ!お礼を言って損した。…どうやら元に戻ったようだね。剣崎くんのおかげ?」
笑みを含んだ柔らかな問いに、素直に頷く始。直後、剣崎が睦月との戦いに巻き込まれたことを察知し、
「今度は俺の番か」と呟きます。

変身しろ、キングフォームになれと迫るレンゲル。その前で、戸惑いつつ返されたラウズアブソーバーを手にするブレイド。その姿は金色に輝き…その様をモニターしている広瀬父。
「いいぞ。剣崎くんの身体は限界だ。もうじき、アンデッドの力をとりこみジョーカーとなる」

研究所入り口。闖入者である始を、妨害しようとする橘ですが、
「なぜ剣崎を変身させた」という相手の言葉に棒立ちになります。
剣崎が変身させられ、戦いの中にあるという始の主張は俄かには信じがたいものです。それどころか、剣崎をこれ以上変身させないために自分たちは動いていたというのに。
が、人間らしい駆け引きなど一切ない、獣そのままの始が嘘を言うとも思われません。硬直する彼の横を、通り抜ける始。

ついに臨界を超えた剣崎。バーサーカー状態となり、睦月に襲い掛かります。
戦いを止めるべく駆けつけたカリスにも、
「手を出すな!これは俺の獲物だ」と牙をむき。

ようやく広瀬父の言葉を疑う気になった橘。彼の姿を探し求めるうちに、気密ドアの向こうに閉じ込められてしまいます。ドアの小窓から覗くのは、広瀬父の顔。
「…間もなく剣崎くんはジョーカーとなる」
「それを俺たちは止めるために!…まさか、あなたは?」
剣崎を追い詰め、ジョーカー融合を促進させることこそが広瀬父の目的だったと知り、愕然とする橘。その旺盛な生命力を、人類のものにするために。
「俺はあなたを、一件が済めばやさしい父親として広瀬に返してやりたかったのに」
「永遠の命が手に入れば、娘も喜ぶ」
「広瀬さん!」
ギャレンとなってドアを破り脱出する橘。しかし、それを待ち受け、生身で打倒す広瀬父の力!その事実に狼狽したのは、ギャレンよりむしろ広瀬父のほうでした。逃げるように去っていく広瀬父。気を取り直し剣崎を探し始めるギャレン。

遅ればせながら戦いの場に駆けつけ、割って入るギャレン。しかし、制御されない力そのものである剣崎を、取り押さえることはできません。
やむを得ぬと見てワイルドカリスとなる始!その力に激しく刺激された剣崎は、唸り声をあげながらそちらに襲いかかっていきます。
「どうした?お前はそんなに弱い人間か?…やってみろ、剣崎。ジョーカーに支配されるようでは俺を倒せはしない」
咆哮しその頭上に振りかざす大剣!
しかしそれはカリスの頭部に当たる寸前で止まり、直後、苦しみに絶叫しながら力尽きるブレイド。
カリスの足元に崩れ落ち、変身を解きます。
それを見て始に戻るカリス。顔を上げた剣崎は
「…始。大丈夫なのか?俺はキングフォームになっていたのに」と。
「こんな時まで相手の心配か」と思わず笑みをこぼす橘。同意するように微笑み、
「俺はジョーカーを抑えこむ、新たな進化を遂げた。お前にもできると信じていた」と穏やかに語りかける始…

独り、憮然としている睦月。これでは虚仮にされたのも同然だ。最強の存在にしてくれるのではなかったのか。
「睦月。どこへいく」
「俺はまだあんたたちに負けたわけじゃない」

それを見送り、騙されたとはいえ剣崎に取り返しのつかないことをしたと詫びる橘。
それに対し、自分の中の力に勝てればキングフォームは最強の力になる。これが運命なら負けたくありません、と宣言する剣崎。静かに同意し、信頼を示す始。
人の過ちを正すのは人、との剣崎の言葉に、救われた思いで顔を上げる橘。
物語当初のいがみあいが嘘のように、この3人の表情が実に柔和になっています。

自分の力に怯えた広瀬父は、とある研究所へと逃げ込んでいきます。そこに立つ人の姿は--<BOARD>理事長・天王寺。
「わたしの身体に何をした。天王寺さん」
ワイシャツの前を開き、その下の異形を示す広瀬父。
「それが君の本当の姿だよ。人間広瀬義人は死んだ。君はその記憶を持ったトライアルBじゃないか」
その言葉を聞くやその場にくずれおち、膝をつく広瀬父。
「栞…」
力なく娘の名を呼ぶ、その姿はまさしく、トライアルB。

■父との邂逅

自分は誰か。何のために、誰によって生まれたのか。混乱するトライアルBに、天王寺は
「いずれにしろ君は広瀬義人の遺志を受け継ぎ、2人目のジョーカーを誕生させようとした。その業績は神の御許に届いた」と囁き…

コスモスの咲き乱れる秋の野。まだ学生の広瀬。
母の姿を、嬉しそうに撮影する父が、こちらに振り向く。うれしくなり駆け寄る広瀬。次の瞬間、母の席は空席となり、父は地に倒れ、自分の掌にはカメラのフィルムが…悪夢から目覚める広瀬。

広瀬父のことは広瀬には伏せ、何とか自分たちの力で探しだそうと相談する剣崎と橘。

眼科で完治を告げられた天音。せっかくの外出だからデートしたいと始にせがみます。遊園地(富士急ハイランド)でジェットコースターに興じる2人。
帰り道、彼らは偶然睦月と遭遇します。睦月の顔が強張り、始ももの言いたげに顔をあげ…緊張した空気を破るのは天音。
「さいてー!べーっだ」
そんな天音に虚を突かれた睦月、噴き出した始。2人が去り、取り残された睦月の前には、最高!と笑い転げる光が。

度重なる屈辱に耐えられない睦月。白井邸に現れ、父親に会わせろと広瀬に迫ります。
ここではじめて父親の消息を聞いた広瀬。
「あの人は俺を強くしてくれるはずだった。どこにいるんだ」
「どういうこと?詳しく話して」
睦月に誘われ、彼が先日剣崎と戦った場所へ案内される広瀬。
そこへ、広瀬父が--。
「わたしに用があるんだろ?来い」と睦月を片手で投げ飛ばす広瀬父。睦月がレンゲルになっても、その力には敵いません。
トライアルとなった父の姿に竦み上がる広瀬。それを気にもせず、失神した睦月の身体を抱え、去っていく…

天王寺の研究施設。酸素テントの中で睦月に行われている、謎の作業。
その様を、光が物陰から観察しています。

白井邸。互いの知るところを話し合う一同。
ショックを隠せない広瀬は剣崎らの謝罪を受ける気にもなれず、その場を飛び出していきます。
それにしても広瀬父は睦月をどうするつもりなのかと案じている彼らに宛て、メールが…PCのスクリーンに映し出されるのは、拉致された睦月が宙吊りにされている図。

その場に待ち構えているトライアルB。
ギャレン、ブレイド2人がかりでも埒があきません。長引く戦闘の音に目覚める睦月。

広瀬父の研究所を訪れ、その執務机で、母の映像を観ている広瀬。

途中、剣崎らの前で広瀬父の姿に戻るトライアルB。その正体を知らなかったギャレン、ブレイドは驚愕し変身を解きます。
「広瀬さん、あなたは自分の身体に何をしたんだ」
「君ならわたしの気持ちがわかるはずだ。わたしの情熱が」
小夜子を失った橘なら。その橘には過去よりも娘のことを考えろと言われましたが、それでも妄執は解けません。今度は剣崎に向き直り、
「君が私の言うことを聞いてくれないのは残念だ。だが私は君が大好きなんだよ…」
言いながら後ろに回した左手だけを、トライアルのそれに変え、必殺の一撃のため身構える広瀬父。
そこへ駆けつけた広瀬の声が飛ぶ。
「騙されないで!そいつは父の記憶を盗んで、父になり済ました偽物よ。倒して!」

「…!広瀬の気持ちをよくも!」
「「変身」」
怒りも新たに戦いに臨むギャレン、ブレイド。しかし攻撃を受け後退しつつ、広瀬を人質に取るトライアルB。

騒ぎの間に自力で縛めを解き、レンゲルに変身する睦月。広瀬のことなど眼中に入らぬように
「よくもおれを」とそのままトライアルBに襲い掛かります。錫杖に薙ぎ払われ逃げていくトライアルB。
晴らしきれない鬱憤を叩きつけるかように、ブレイド、ギャレンにも襲いかかる睦月ですが…やがて変身を解き立ち去っていきます。

「こんなものがあったばかりに…」
広瀬父の執務室。父の記憶データを消去しようとして、躊躇する広瀬に、橘が声をかけます。そもそもあのトライアルを誰がつくったのか。
お父さんはまだ生きているかもしれない、と笑顔で語りかける剣崎。

ハカランダに満ちる、甘いギターの調べ。その弾き手はよっちゃん始。 

酸素テントの中に横たわる新しいトライアル。
研究者の間で指揮を執るスーツの男は…広瀬父。歩み入ってくる天王寺理事長。
「よくやった、広瀬君。これでブレイドに対しては君とこのトライアルGとの両面作戦が可能になったわけだ。ではテストと行こうか。可愛い野良猫、いや、を使ってな」
気づかれていた。これまでずっと、一方的な観察者のつもりだった光。顔色を変え逃げ出す彼女を、追うトライアルG。虎アンデッドとなって応戦する光は、相手の動きがレンゲルの生き写しだと悟ります。
必死に隙を探り、ようやく逃げる光。
「成功のようだ」
その様をモニターして頷く、天王寺と広瀬父。

睦月のナイトクラブ。
動揺を抑えるようにがぶがぶと水を煽り、どんな戦いにもルールはある。このバトルロワイヤルにあんな奴は要らないと叫ぶ光。
「あんな奴?」
尋ねる睦月に応えもせず、これはわたしたちの戦いなんだからと言い終えて倒れる光。その腕には、トライアルGに負わされた傷が。

白井邸。
「いやあ!」
広瀬の部屋から聞こえる悲鳴に、飛び込んでいく剣崎、虎太郎。彼女がとり落とした携帯には、父親からのメールが表示されていました。思い出の場所で会いたいと。
気を取り直し、自分が囮になると剣崎に話す広瀬。

目覚めた光。その腕の傷はいつの間にか手当てされています。黙って出ていこうとする彼女に、 .
「礼の一言もなしかよ?」と睦月。
「…知りたい?あなたが人質にされた本当の理由。お礼代わりに教えてあげてもいいけど」

思い出のあの丘。咲き乱れるコスモス、どこまでも広がる青空。

ギターの弦が切れ、剣崎を思う始。

そこに立つ姿は父そのもの。しかし--
「やっぱりあなたはお父さんじゃない!」
嬉しげに娘の肩を抱こうとする相手を拒否し、逃げ惑う広瀬。追う広瀬父。
娘に拒絶される悲しみ故か、泣き叫ぶ広瀬父はついにトライアルBの姿へ。
たまらず飛び出していくギャレン、ブレイド。しかしその背後からは新たなるトライアル、Gも登場します。
「…こいつ。どこかでみたような」
レンゲルそのままの錫杖使い。その力強い動きに翻弄されるギャレン達。混戦状態。
同時に闘っていたトライアルBは、しかし。

「栞を頼む…」
今わの際の、広瀬父の言葉。


突如、
「栞!」と身を挺し、広瀬をトライアルGの攻撃から守ろうとしたトライアルB。息をのむ広瀬。
彼女の目の前で崩れ落ち、広瀬父の姿をとり…
「おとうさん!」
「栞…栞。思い出した。わたしはあの人に作られた…」

トライアルB固有の記憶。
彼の前にかがみこむ広瀬義人は、彼をセッティングしながらこう語りかけていました。
「わたしは間違いを犯した。そのうえで、敢えてお前を作った。理由は一つ、わたしはもう長くない。わたしの代わりに娘を頼む。栞を護ってやってくれ。…後は、わたしの記憶を…」
次に目覚めたとき、自分は今の姿になっていた。
広瀬義人の姿はなく、記憶回路に一部修正を加えたと天王寺に告げられ…今まで通り研究を続けることを命じられたと。


篠突く雨。すべてを語り、力を失っていく父の姿の横で、涙ぐむ広瀬。その様を優しく見つめ、縋りつく彼女の背を、頭を撫でる、トライアルB。

光に案内されこの場まで来ていた睦月。
彼は彼自身の怒りと共に変身し、トライアルGを追うギャレン・ブレイドの中に入っていきます。
このトライアルG、デザインがすごく怖いし強いんですが(公開録画部分で演じていたのは伊藤慎さん)、にしてもレンゲル、ギャレン・ブレイド、そして後から駆けつけてきたワイルドカリスとタコ殴りです。これってオーヴァーキル状態なのでは。ここまでしなくてもと思うんですが。

「栞。無事でよかった。これでお母さんのそばにいける」
満足げな笑みを浮かべる、その姿はやがて消え…広瀬の掌には父の指輪が。
声もなく鳴く彼女のそばに、コスモスの花が咲き乱れていました。

終わったのではない。始まったのだ、ほんとうの戦いが。哄笑する天王寺の手には、残されたもう一枚のプリマ・ベスタ。

「後悔しない?広瀬さん」
「…今はこれがあるから」
形見の指輪を見つめ、微笑みさえ浮かべて広瀬は、父の記憶データ消去のボタンを押す。
ということで一件落着。謎の人・広瀬義人は物語冒頭で呈示された情報の通り、2年前、不治の病に冒され死亡した妻を蘇らせるために、アンデッドの生命力を研究しようと自ら封印を解いたのでした。事後対策として烏丸のライダーシステム開発案が採用された事情も橘は知っており、だからこそ当初烏丸所長のマッチポンプを疑っていたと。
しかしまるでクローンのようなトライアルシリーズ(登場しなかったA・Cはそれぞれ広瀬義人、トライアルBによる試作機につけられた名称だったのでしょうか)を開発し、剣崎のジョーカー化を促進する、その研究の非人道性までは、彼の責任ではありませんでした。家族を愛するあまり過ちを犯した愚かな父。その今わの言葉に、始の心を動かした天音の父の姿が思いだされました。
春田純一さん、そしてトライアルB・永瀬尚希さんの名演技だったと思います。

一方でより強固なものになっていく、剣崎と始の絆。2人がそれぞれに内なる力を抑え込むために苦しみ、互いに救い合うという展開は納得だったのですが、ここはもっと燃える展開のはずだったのに淡々と来てしまったなという印象です。
羽美のエピソードで間延びしてしまったのか、剣崎の本能が抑えられなくなる描写が、丁寧に描かれてきた始のそれに対してあっさりしすぎ、その恐怖が伝わってこなかったためか…?
それにしても、この辺りの始の表情の変化は大きいですね。
同日追記。「ヒーローヴィジョン」32号を読むと、高岩さん&伊藤さんの対談において、
・普通に就職した普通の青年=剣崎の性格がつかみ切れず、演じるのに苦手意識があった(高岩さん)
・平成ライダー10年の中で、自分が演じたお気に入りのライダーはザビーとカリス(伊藤さん)
と、それぞれ「剣」のことを話題にされていましたのでメモ。
2015/6/30追記。超今頃ですがカテゴリ変更しました。
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