LOVE! HEROES!

特撮番組全般、そして高岩成二さんと伊藤慎さんを応援します。

土曜日は色々わたし的に充実した一日でした。
いつもの習い事に加え、ひとつ前のエントリにも書きましたが「鷹の爪」も観てきて「0号みたいなもの」や「山陰新聞」もゲットしましたし、夕刻帰宅すれば友人から嬉しいプレゼントが届いていてその後は深夜近くまでばかみたいにモニターの前で踊り狂っていましたし(ナノちゃん、ありがとうございます)。
そしてその合間に以下2冊も出先で読了。

殺す者と殺される者(創元推理文庫)
ヘレン・マクロイ著 務台夏子訳

クリスマス・キャロル(光文社)
坂田靖子作 ディケンズ著 池央耿訳
殺す者と殺される者 (創元推理文庫)殺す者と殺される者 (創元推理文庫)
(2009/12/20)
ヘレン・マクロイ

商品詳細を見る
以前マクロイの「幽霊の2/3」を読んだ際、気に入ったのなら「家蠅」等を読むといい、と詳しい方にお勧めいただいたのですがその後出不精なりに何件か書店を回っても見つからず、代わりといってはなんですが12月発刊の本書を購入した次第。

いや、これはまた、めったにないスリラーでした。
別に読み巧者を気取るわけではないのですが、これ、最初の1頁で
「このパターンでは」とある程度察しがつき、決定的な事件が起こる前に間違いないと真相を確信します。
なので、ほんのさわりもご紹介できません。
にもかかわらず、最後の落ちまでまったく興が冷めず、頁をがつがつめくりまくってあっという間に読み終えてしまいました。

それに、「真相の察しがついた」というのはあくまでわたしが遅れてきた読者であり、本書の後に玉石混交ざくざく出まくった類似のフィクション&ノンフィクションを先に(そして活字・映像・コミックス取り混ぜ)体験してしまったから。
何か本書で作者の手抜かりを見つけて推理したとかいうことではないのです。
その状態でこれなのですから、本書の出版当時に読んだら、いや生まれてませんけど、どんなに興奮させられたかと思いますし、真相が明かされた後はその構成の妙や伏線の巧さを改めて感じただろうと思います。
これって現代ではどのあたりに説が落ち着いているのでしょうね。その辺の解説はほしかったかも。

前作でも思いましたが、マクロイが抑えた筆致で描く自然や登場人物の心情がほんとうに素敵です。
特に恋愛は時にロマンチックに、時に繊細に、時にセクシーに…なるほどこんな恋をしたら殺したり殺されたりもあるかもとうっとりしていたら、そんな描写にも伏線がはりめぐらされているので気が抜けません。
タイトル(原題直訳)はまたしてもダブルミーニング。冒頭に引用された詩を入れればトリプルミーニング。

クリスマス・キャロルクリスマス・キャロル
(2009/11/27)
ディケンズ

商品詳細を見る

この本自体はミステリじゃないのですが、わたしが英米ものが好きなのは、乱歩や正史の英米趣味の影響ももちろんですが、それ以前にこの坂田靖子にどっぷりはまってしまっていたせいなんじゃないのかなあということで。
時にお化けや精霊がどっさり出てくる可愛らしいファンタジーや、とてつもないスラップスティック、そして時にハードなミステリやがちがちのSFを、登場人物間の淡い交情を、皮肉なユーモアや控えめかつ小粋な会話とともにすっきりした線で描くその作風が第一に好きなのですが、そのなかでも代表作「バジル卿」シリーズは確実にわたしのアングロフィリアと従者萌えに火をつけました。カズオ・イシグロ読んだのもそのせいです。

「フレドリック・ブラウンは二度死ぬ」等でも感じますが、実際翻訳ものをよく読まれる方なのでは。
早川の装丁を時々手がけていらっしゃいますが、この人が表紙を描いたミステリ&SFはたとえ知らない作家でもまず確実に表紙買いしますし、そしてだいたい好きになります。

ディケンズの「クリスマス・キャロル」は実に古めかしくも読ませる側としては教訓に富んだ、なので読み手としてはあまり読みたくない類のお話なのですが、この人の省略の効いた淡い絵でコミカライズされると(暗く不気味な絵を描こうと思えばいくらでも描ける人なのに)その独特のユーモアが際立ち、楽しく読むことができました。
発刊の運びとなったのはディズニー映画のおかげなんでしょうか。だとすればディズニーにも感謝ですね。
関連記事

style="clap"














管理者にだけ表示

トラックバックURL↓
http://maki555.blog88.fc2.com/tb.php/1578-4baed337

| ホーム |