LOVE! HEROES!

特撮番組全般、そして高岩成二さんと伊藤慎さんを応援します。


Peach Shortcake / ralph and jenny


いやあ、思っていた展開とはやや違いましたが、後半堪能しました!
意外に戦闘バカっぷりを見せる鳳蓮。
相変わらず可哀想な役回りの城乃内。
そしてラスト、お気に入りキャラ同士の腹の見せ合いがほんとうによかった。

光実は一応策士ポジションなのですが、策士なら紘汰の性格を、もっと冷徹に読んでもいいんじゃないかと思うのです。
頭いい人は、一直線に正解にたどり着いてしまうので、周りも同じ思考をするとつい思ってしまいがちなんですが、単純にそこまでたどり着けない人も世の中には山ほどいるし、そうでなくとも、学校の勉強と違い、
「正しいのはAかも知れない。でも、Bがおれなんだ!」みたいな、損な選択を敢えてする信念の人って、けっこういるものなんですよね。思考の癖、といったほうがいいかな。

そのせいであれこれ躓きつつ、最後に一発逆転、あくまでかれ自身にとって、都合のいい環境をゲットした光実。
ついているのか、そちも悪よのう、で片付ければいいのか。
それにしても先週、ヘルヘイムの真実にそうとうショック受けてたようなのに、もう平気なんでしょうかね?
写真はピーチケーキ。
試練

ユグドラシルコーポレーション。眼下に沢芽の市街地を望む、貴虎の執務スペース。
ちゃんと専用のスペースがあったようで一安心です。いつも会議室を使っているのかと心配していました。
PCが置かれただけの簡素なデスクセット。傍らに上着をかけるコーナーはありますが書類キャビネットや書棚、ミーティングスペースなどは見当たりません。
「光実。お前を身内だからとひいきするつもりはない。ユグドラシルコーポレーションにふさわしい実力を、証明してもらう必要がある」
「わかるよ。何をすればいい?」
従順に答える光実。しかし次の瞬間、その白い顔が兄の言葉に曇ります。
「葛葉紘汰が持つ戦極ドライバーを奪還しろ。手段は問わない。お前にとっては……たやすい任務のはずだ」
「ぼくが……紘汰さんを……」
待ってましたの憂いの表情でOP。

ガソリンスタンド。面接に来た紘汰。しかし対応は芳しくありません。
「あんた、ビートライダーズだろ、怪物使いの。冗談じゃない、お客が怖がって逃げちまう」
背を向ける相手に追いすがる紘汰。
「誤解ですって、ぼくたちはそんな疚しいことなんて」
「いいから、ほら! 帰った帰った。仕事の邪魔だほら」
「バイト募集だ、ってかい……っ」
書いてある、と最後まで言えず、事務所の外へ押し出されてしまう紘汰。

公園。肩を落とし歩く紘汰に光実が声をかけます。
「紘汰さん」
「おお、ミッチ」
「どうしたんですか、元気ないですね」
「いやあ、なかなかバイトが決まらなくてな……」
傍らを通り過ぎる親子連れ。子供のほうが
「ママ! あの人達ビートライダーズかな」と二人を指差します。顔色を変える母親。
「しっ、黙って。危ないから」
声を潜め立ち去る気配に、顔を歪める紘汰。
「こんな有り様でバイト探そうなんて、……虫がよすぎるのかもな」
笑いかけられても、光実には答える言葉がありません。

躊躇

ガレージ。窓からは夕暮れの赤い光が射しこんでいます。
「ああ、疲れたああ」荷物を投げ出し椅子に身体を投げ出すように、腰かける紘汰。その近くへゆっくりと歩み寄りながら、
「紘汰さんは」と話しかける光実。「……それでもまだ、アーマードライダーを続けるんですか」
「ん?」
「ユグドラシルにつかまって、あんな目にあったのに。それでもまだ、」
「だからだよ」光実の声にかぶせる紘汰。「あの戦極凌馬とかいうやつの話を聞いてよくわかった。ヘルヘイムの研究が最優先で、町の人の安全は二の次だって」
複雑な表情の光実を他所に、紘汰は続けます。
「あいつらが何を企んでいるのか、悪事の証拠を掴んで公開しないと」
「……そうですか」
「なあミッチ?」席を立つ紘汰。「お前には、守りたいものってあるか」
「守りたいもの?」
「ああ」冷蔵庫まで立って行ってペットボトルを出す紘汰。「誰にもわかってもらえなくても、それでも戦う理由になる、大切なものとか、さっ」
戻りながら、光実にもミネラルウォーターのボトルを投げます。
再び椅子にかけ、ごくごくと喉を鳴らし水を飲む紘汰を見て、背を向ける光実。
「……紘汰さんや、舞さんと。笑顔で楽しく過ごせる時間。それだけはいつまでも変わらずにあってほしいです」微笑み光実の言葉に聞き入る紘汰。「たとえぼくが……どんなに変わっていたとしても」
後半はやっと押し出した言葉。
「ん? はっ、何言っちゃってんだお前? そんなの変わっちまうわけないだろ? おれたちはこれからずっと、友達だろ」
それを力強く否定する紘汰に、振り返る光実。

鎧武のリーダー・裕也も、かつて光実にとって、その変わらぬ世界を構成する要素の一つでした。
しかし彼は、ヘルヘイムの果実を食べ、インベスに变化し、そして気づかれぬまま、紘汰に――アーマードライダー鎧武に――討ち果たされてしまったのです。
この人にその事実を知らせたらどんな顔をするのか――。
明るい笑顔を作り、告げる光実。
「そう言ってもらえると、うれしいです!」

策謀

ユグドラシルタワー。会議室。
湊の案内で入室してきたのは鳳蓮と城乃内。その様子を監視カメラから見ていた男が、外からマイクを通じ、声をかけます。
「鳳蓮・ピエール・アルフォンゾ」変声機を通した奇妙な声に、不審げに顔を上げる鳳蓮。「……ユグドラシルと契約関係にあるあなたに、新たな仕事をお願いしたい」
「あら。顔も見せずに頼みごととはねえ」
「ぼくの正体については詮索しない方がいい――」声の主は光実。「あなたたちのためでもある」
「バージョンアップしたドライバーをお渡ししておきますわ」
鳳蓮、城乃内の前に新しいドライバーを置く湊。白いジャケットにピンクのフリルブラウスが可愛いです。
「今後は、こちらをお使いください」
「この不思議なベルト……」テーブルから取り上げ、「ユグドラシルがつくったおもちゃってわけね?」とつぶやく鳳蓮。無言で自分の分を取り上げる城乃内。
「だったらあなたたち、知ってるはずよね。あの白く麗しい、メロンの君の正体と居所を!」

直接会ってるのに貴虎にはぴんとこなかったんでしょうかこの人は。
シリアスな表情のまま、顔を上げる城乃内と湊。
鳳蓮の脳裏に映る、麗しい斬月の姿。
しかし動じない光実はさすがです。

「もちろん。あなたが見事に依頼を果たせば、その情報を成功報酬としよう……」

言葉にならない雄叫びを上げる鳳蓮(ジョワイユ、って言いましたか?)。兄すら売る弟。
「その条件、文句ないわ!」
あきれ顔の城乃内。
「それで? ご用命は何かしら」
「チーム鎧武、葛葉紘汰が持つ戦極ドライバーの奪還だ。作戦はこちらで用意する」
モンジェネラル、とは言わず、ただ笑って敬礼する鳳蓮 (`・ω・´)ゞ

鳳蓮、城乃内を送り出し、光実の控える部屋へ入ってくる湊。
「あくまで自分の手は汚さないつもり?」
「呉島家の次男として、ユグドラシルで働くにあたって求められる力ってなんだろうね……?」
椅子の背もたれに身体を投げ出し、天井を仰ぐ光実。
「ただの腕っ節の強さ。違うよね。ぼくが見せなきゃならないのは」立ち上がり、窓外を見下ろす光実。「人を操り、従わせる手際。それが兄さんの望んでる才能だ」

だからなのでしょうか全身黒ずくめファッションなのは。光実、形から入るタイプです。

答えを聞き微笑む湊。
「シドの言っていた通り。食えない子ね」
「湊さんはぼくの補佐役? それとも見張り番?」
「その両方よ。きみの手並みを評価しろ。……というのが呉島主任からの命令」
「あなたは戦極凌馬さんの部下だと思っていたけれど」わたしも思ってました。ナイス質問の光実。
「ええ、直属の上司はプロフェッサー凌馬よ」もたれていた壁から身を起こし、光実のほうへ向き直る湊。「でもプロジェクトのリーダーが呉島主任であることに変わりはないわ」
「あなたはあなたで、難しい立ち位置なんだね」再び椅子にかける光実。
「……何が言いたいの」
「別に」

沢芽市街。
一人の女性――葛葉晶――を、物陰から見守る、ものものしいスーツの男たち。
「ターゲット確認」と一人がインカムにつぶやけば、
「よし。確保しろ」と指示の声。

脅迫

「うう、きたきた!」
フルーツパーラー。運ばれたタルトにとびつく紘汰。「うんめえ!」
そこへスマホの着信音が鳴り響きます。
「誰だ?」しかしそこには、非通知、としか表示されていません。
「……はい、もしもし?」
「葛葉晶の身柄はこちらで預かっている」流れでたのは変声機を用いた奇妙な声。
「なっ」顔色を変える紘汰。「誰だお前。冗談はよせ」
「こちらの要求は、お前の戦極ドライバーだ。おとなしく差し出せば彼女に危害は加えない」
「あんた――」立ち上がる紘汰。「ユグドラシルだな」
「今から一時間後。沢芽新町、滝沢3丁目ビルの屋上に、戦極ドライバーを持ってこい。お前の姉と交換だ」
唐突に途切れた通話。
「おっ、おい!」
当然ながら呼んでも答える者はなく、急いで店から出る紘汰。

ユグドラシルタワー。
口もとからスマホを握った手を下ろす光実。
「……紘汰さん。冷静に考えてくださいね。何が一番賢い行動か」
しかし、紘汰が“賢い”タイプでないことは、光実が一番知っているはずなのに。それを期待する光実も、そこまで賢いとは言えません。が、期待したい気持ちもよくわかります。傷つけたくないのですよね。

ビルの屋上。不安げに下を見下ろす光実。
視線の先では、指定の立体駐車場ビルの屋上で、じっと紘汰を待ち構えている鳳蓮。
さらに光実が双眼鏡を使うと、やや離れたブロックからこちらへ走り寄って来る紘汰が見えます。
「来たぞ。手はず通りに」変声機を通じ、鳳蓮へ連絡する光実。
「……ふん」一瞬不満気な表情の後、にっこり微笑む鳳蓮。「まあ黙って見てらっしゃい」

駐車場ビルの屋上まで駆け上がってきたのか、息を切らし周囲を見回す紘汰。
塔屋の陰から、姉・晶を連れて現れる鳳蓮。
「姉ちゃんっ」
こうた、と叫んだのでしょうが口が防がれている晶。それを後ろからぐいと引き、
「時間通りね」と鳳蓮が微笑みます。
「鳳蓮……」唸る紘汰。
「約束のベルトは持ってきた?」
無言でドライバーを腰から外し、示す紘汰。
「先に姉ちゃんを解放しろ」
「ふふん」
笑って晶の肩を押し出す鳳蓮。その勢いのままこつこつと、ヒールの音を立て、後ろ手に縛られた晶が紘汰のほうへ歩み寄ります。
「姉ちゃんっ」それを抱き寄せ、「大丈夫か」と彼女の、手の戒めを解く紘汰。口を塞ぐマフラーのほうを先に解けばよかったのに。
次の瞬間、紘汰の戦極ドライバーを晶がつかみ捕ります。
「姉ちゃん?」
もう用はないとばかり、紘汰を突き飛ばす晶。
「何すんだよ!?」驚く紘汰の前で、おもむろにマフラーを解く晶、いや、かつらごと変装を解いたのは、湊!

一瞬城乃内かと思ったのですが裏切られました。

「騙したな……っ!」
「甘いわね、坊や」
「大人の手口を甘く見過ぎよ」と鳳蓮も湊に賛同します。

すかさず走りより、激しい連続蹴りを紘汰に見舞う湊!

反撃しようにも防がれ、その度カウンターで鋭い蹴りが入ります。大きく飛び退くしかない紘汰ですが、地に転がる前にドライバーを奪い返していました。立ち上がり、変身しようとしたその瞬間、再び鳴り響く着信音。
「出なさいよ」微笑む湊。
「……おとなしく戦極ドライバーを渡せ」またあの奇妙な声。「姉がどうなってもいいのか」その正体は光実。
「はったりは止せ」明らかに怒っている紘汰。「姉ちゃんをさらったのだって嘘なんだろ」
しかし、その時湊がコートのポケットから、双眼鏡を取り出して紘汰に示します。投げられたそれを、片手で受け止めた紘汰に、奇妙な声は
「南西の方角にシャルモン洋菓子店がある。見てみろ」と。
湊も指し示すその方向を見ると――。シャルモンの庭に面した席に、晶の姿が。
「アフタヌーンティーサービスにご招待中よ」と鳳蓮。

少し前の、過去。
「日頃のご愛顧に感謝を込めて 豪華福引き抽選 沢芽中央通り商店街」と読める看板。
ガラポンで金の特賞を出した晶。おめでとうございますっ! と並んで万歳を繰り返す、黒スーツの(上にはっぴを着込んだ)男たち。背後に掲げられた、ケーキ食べ放題、シャルモン洋菓子店招待券の文字に顔を輝かせる晶――。


シャルモン。
テーブルの上には、「葛葉晶様 Congratulations!」とホワイトチョコレートのプレートを飾ったケーキ。ケーキ。ケーキ……華麗なる光景に、
「美味しそうっ!」思わず手づかみで食いつく晶がはしたないです。
「いかがですか、当店のケーキは」
お茶とともに、追加のケーキを運んできたイケメンウエイターは城乃内。
「ああ……ん(*´ω`*) 美味しそう!」
「はは、ありがとうございます」
「モンブラン美味しそう……!」
美味しそう、しか言うことない姉。笑みをおさめ、ふと窓外に視線をやる城乃内。

立体駐車場屋上。シャルモン店内で、晶の傍らに立つ城乃内がメガネをくいと直すのを、しかと見た紘汰。
「……そんな」
それを、さらに別のビルから見下ろしている光実。
「わかっただろ。葛葉晶は依然、我々の手の内にある」
「こんな卑怯な手まで使っておれのベルトがほしいのか」
「ユグドラシルの計画は秘密裏に進める必要がある――」そう光実が告げた瞬間、二人の姿は一つの画格に収まります。「それを脅かすお前の力は、奪っておかなければならん」
「ふざけんな!」
ため息をつく光実。
「……最後通牒だ。ベルトを手放せ。葛葉紘汰」
そう告げられ、思わず鳳蓮、湊をみやる紘汰。
「お前らの言いなりになったら、この街は」
「物わかりが悪いな……城乃内。やれ」
顔色を変え再びシャルモンを見る紘汰。

仕事の流儀

「へへえ、そう来なくちゃ」
店内では、笑顔で晶から離れ、腰にドライバーを当てる城乃内。
「ロック・オン!」
ああ、しあわせ……(*´ω`*)と、周囲の状況にはまったく気づいてない晶。

「てけてんてんてんてんてんてんてんっ!」
しかし、今までにない音声に、は? と自らの腰を見直す城乃内。
「てーんてけてんてんてんてん♬ てーんてけてーん!」
「は、なにこれ? は?」
「てーんてけてんてんてんてん♪ てーん♫」
その脳天気な声はインカムを通じ、光実にも、湊にも届いています。不審げな顔を擦る二人。ひたすら慌てている城乃内。
「てーん! ばっかもん!」
「は?」
その時ロックシードが開き、鳳蓮の顔写真が断面に覗きます。
「はじをしりなさーいっ!」
鳳蓮の声とともに宙から落ちてくるのは金盥。
激しい衝撃音。そして、それでも周囲の状況にはまったく構わず、
「ふぉいしいっ!」と叫ぶ晶の声。
慌てて双眼鏡を取り出す光実、湊。
「すばらしーい●●~っ!」(すみません聞き取れませんでした)
朗々たる歌声を背景に、めまいを起こして倒れる城乃内。
ようやくそれを、ちらりと見て……でも構わず食べ続ける晶!

高いビルの屋上。無残な城乃内の姿を見る光実。
「あっ」

「ああ?」立体駐車場ビルの屋上でも、紘汰が首をひねっています。
「……まったく、あの子もまだまだ教育が足りないわね」と鳳蓮。いやどう考えてもあなたの仕業。「ロックシードをすり替えておいて正解だったわ」
「あんた」まだ信じられないという表情の紘汰。
「どういうつもり」声をとがらせる湊。
「当店のスイーツを堪能してくださっているお客様には、万が一にも失礼があってはならないわ」微笑む鳳蓮が仕事人です。
「裏切るつもりか」と変声機の声。
「ワテクシ(今週から発音どおりワテクシと書きます)のミッションは戦極ドライバーの回収。坊やがきちんとこの場に持ってきた時点で、後は力づくで奪い取れば済む話でしょう? ……変身」
「ドリアーン! ロック・オン!」
高らかな呼び声とともに出現する優雅にして異様なその姿。ミスターデンジャラス。
「ほっほっほ。これがワテクシの仕事の流儀」胸を張るブラーボ。

「……っ」驚き呆れ、鳳蓮を睨みつける光実。「……貴様!」

「あとは、アアタ次第よ?」一方の剣で、紘汰を指し示すブラーボ。「水瓶座の坊や? おとなしくベルトを差し出すか、怪我をしてから差し出すか。好きな方を選びなさい」
「そいつはどっちもお断りだ!」
先程よりやや明るい表情で、叫ぶやベルトを腰に当てる紘汰。
「オレンジアームズ!」鎧武出現。
激しく撃ちあう二人、しかし地力に勝るブラーボに、下へ落とされてしまう鎧武。
「うあっ!」
地に転がり、止めとばかり飛び降りてきたブラーボの追撃を避けますが、喉元に剣をつきつけられます。
青空を背に、ブラーボの決めのポーズが悔しいながらかっこいい。
「これまではいつも二人がかりでワテクシと張り合ってきたくせに。たった一人で勝ち目があるとでも?」
「ああっ」
のけぞり突き飛ばされ、
「それならっ!」
ジンバーレモンとなる鎧武。
「いやん?」その様をきょとん、と見守っているブラーボ。「なによ、それ!」
「ここからはおれのステージだ! はっ!」
一転、手のソニックアローを振り払えば、大きく跳ね飛ばされてしまうブラーボ。そこへずいずいと歩み寄り、さらに強力な蹴りと斬撃を見舞う鎧武。

葛藤

「……っ」二人が戦う場まで、駆けつけてきた光実。「鳳蓮め、なんでこんな面倒なことを」
近づいてくる湊。
「思惑が外れたわねえ、光実くん?」
二人とも、視線は鎧武と鳳蓮に据えられたままです。
「……このままだと鳳蓮は負けるわ」
「なぜわかる」
「葛葉紘汰が使っているのは、本来ゲネシスドライバーでなければ使えない、クラスSのロックシード。いかに鳳蓮が戦争のプロでもどうなるか。今度こそきみは、自分で手を下すしかなくなるわね」
目を伏せる光実。
「その覚悟はあって?」
目を上げる光実。
「……黙ってろ」

「あああああっ」斬撃を受け、倒れこむブラーボ。「ただのパワーアップじゃない……っ」
かろうじて身を起こし、そこに立つ鎧武を呆然と見上げます。
「おれは戦わなきゃならない。おれは絶対に、負けられないんだ!」そう宣言し、ロックシードをソニックアローに付け替える鎧武。
「なら、これはどうでしょう」立ち上がるブラーボ。
両者ともに必殺技発動の動作に入ります。一瞬早く、巨大なエネルギー体を投げつけるブラーボ。
それを光の矢で撃破し、背後のブラーボを高いビルから落とす鎧武。
「のぉぉぉぉぉぉおおおおおおおっ!」
放射線を描き落ちるブラーボの身体から、高い叫び声が発せられます。地上の駐車スペースに停められた乗用車の屋根に落ち、変身を解かれさらに下へ転がり落ちる鳳蓮。
549 :名無しより愛をこめて:2014/02/09(日) 08:30:45.83 ID:TQCF0AAX0
ドライバーは何をバージョンアップしたんですかね

569 :名無しより愛をこめて:2014/02/09(日) 08:32:54.26 ID:X29TJmvb0
>>549
ベルト部分が蛍光色から銀になって見た目が落ち着いた 以上

「……使えないやつ」
「最後まで自分の手を汚さずにすむなんて、そんな甘えは大人の世界じゃ通用しない」言い放つと、光実の肩に手をおき、「さあ、行くわよ」と促す湊。
そのまま一人だけ、鎧武の前に進み出ます。
「まだやるってのか?」
「いいえ、これから始まるのよ? 変身」
翳されたのは桃のロックシード。ゲネシスドライバーにセットすれば、宙より降りる、ピーチエナジーアームズ。
マリカ出現。

「……っ!」
油断なく身構え、走り寄る鎧武。
「ふっ!」
ソニックアローを構え、迎え討つマリカ。身軽に回転しながらすれ違いざまに蹴りを見舞い、一転、低い姿勢から鎧武の剣を受け止めます。
微笑み、同じ方向へ走りだす二人。鎧武の射撃を、停められた車上を転がりつつ避けるマリカ。
「……」
その戦いの行方を、ただ見つめる光実。その耳元に、マリカの声が響きます。
「きみも戦うのよ!」棒立ちになる光実。「かつての友人を討つことで、その身の証を立てなさい。ユグドラシルへの忠誠を!」
葡萄のロックシードを握りしめる、その手に力が入ります。
「ああっ」
もつれ合い、二人同時にビルから落ちていくマリカと鎧武。廃工場の屋根を突き破り、中へ。
先に立ったのはマリカ。振り下ろす斬撃を受け止めつつ立ち上がる鎧武。力は互角。
鎧武を打ち据える反動で、自らも後方へ跳ね飛ばされてしまうマリカ。
そこへ、追い打ちを掛けるように弓を構える鎧武。すかさず体勢を立て直し、同じように弓を向けるマリカ。
相打ち。鋭い矢を両者、のけぞって避け、走り寄りつつ剣をふるう鎧武、弓を構え並走するマリカ。
打っては避け、避けては射掛け……実にめまぐるしい攻防です。

「ふっ」
「はっ」

ほぼ同時に矢を向けた姿勢で拮抗し、膠着する両者。

「「こいつ……っ」」

(シドと同じか、それ以上だ)
(強化パーツ一つでこの性能とはね……!)
そしておもむろに続けるマリカ。
さすがプロフェッサー凌馬だわ♡
そっちかい!

その時駆けつけた光実の姿に、一瞬気を取られるマリカ。
その隙をつき、鎧武の矢が飛びます。
「……っ!」
危ういところで飛び退くマリカ。
「はっ!」
素早く射掛けて鎧武の注意を引き、駆け寄るマリカ。剣と剣。激しい鍔ぜりのなかで、再び光実を見つめるマリカ。
はっと顔を上げる光実。
マリカが剣を打ち下ろし、鎧武がその腹を蹴ります。後ろへはね飛んだのもつかの間、鋭い前蹴りを見舞うマリカ。
まともにくらってよろける鎧武。
「どうしたの。さっさと覚悟をみせなさい!」あくまでインカムで語りかけているのがマリカの優しさですね。「葛葉紘汰とユグドラシル。あなたはどちらの味方なの!」
顔をひきつらせ、ロックシードを握りしめる光実。「……ぼくは」

「ああっ!」声とともに力を込め、大きく振られる鎧武の刀。
それを避けざま、体ごと旋回するマリカの剣。
「はっ!」
続けざまの斬撃に倒れこむ鎧武。そのそばに、佇む人影があることに、その時はじめて気づきます。
「ミッチ!」
「紘汰さん」
「ユグドラシルの手先だ。手強いぞ!」
そう告げ、またマリカへ向かっていく鎧武には、一片の疑心も感じ取れません。どうしてここに、とすら聞かない。
自分はこの人を裏切るのか。
光実が自問自答する間もなく、再びマリカと相打ちになり、地面に転がる鎧武。
今度はダメージが大きかったのか、容易には立ち上がれません。
それを前に、勝ち誇ったように立ち上がるマリカ。ちらりと光実をみやります。
目を見開く光実。
その眼前には、今ようやく身を起こした、鎧武の無防備な背。自分はいつも、この背を預けられてきた――。
「葡萄、ロック・オン!」
次の瞬間、変身する龍玄。
ゆっくりと鎧武へ歩み寄るマリカ、立ち上がれないまま身構える鎧武。その背後から、銃口を上げる龍玄。
「ぼくは」

「おれたちはこれからもずっと友だちだろ?」

「ああああああああああああーっ!」
たまらず叫び声とともに銃爪を引けば、悲鳴をあげはじけ飛んだのはマリカの身体。
「なにを!?」信じられないというような声。
一方、いつものごとく後輩の援護を見届けるや、そのマリカに走り寄る鎧武に、この間の光実の心の揺れなどまったく気取られていません。
ソニックアローの斬撃に、マリカの身体にも火花が散ります。
残心の体勢で、それを睨みつける鎧武――。

「戦極凌馬に伝えろ。紘汰さんはぼくが守る!」
その背後から歩み寄り、告げる龍玄。えっ、というように振り返る鎧武がキュートです。
「ミッチ」感激に堪えない、というような鎧武の声。マリカからすればとんだ茶番。
「プロフェッサー……そう」
走り去るマリカ。
ほぼ同時に、変身を解く、光実と紘汰。

元の鞘

「助かったぜミッチ! 今日はちょっとやばかった」
いつものように礼を言う紘汰に、はは、と愛想笑いする光実の表情は硬いままです。「……そうですね」

シャルモン。
ケーキの箱を手に、出てくる晶。あれだけ食べたのにまだ買ったのでしょうか。それとも食べ残しを包んでもらったのでしょうか。
「姉ちゃん!」走り寄って来る紘汰。「大丈夫か!?」
「あら、紘汰。どうしたのこんなところで」
「ああ、いや……今日の晩飯、何かなと思って」
「麻婆豆腐の材料、買っといたよ」
「おお」
「おみやげのケーキもあるから。食後にね」
「うん」
「行こ?」
先に立って歩き出す晶。笑顔で後を追う紘汰。

ポジションが大事

ユグドラシルタワー。
PC画面の中から、貴虎が話しかけてきます。わたしも以前はよくスカイプとか、ちょっと昔はテレビ会議システムとかで仕事の打ち合わせしてたものですが、イケメン相手にはやりたくないですね。
「お前が光実に指示したというのか、凌馬」
薄暗い戦極凌馬の執務室。研究室というべきか。
「済まないが葛葉紘汰はもうしばらくベルトを渡して泳がせておきたい」澄まして答えるのはプロフェッサー凌馬。
「……というわたしの要望に、光実くんが従ってくれたんだ。紘汰くんが持ちだしたコアスロットは」
そこで視線を上にあげる戦極。
「想定外の性能を発揮している……そのデータをフィードバックすれば、量産型ドライバーの性能はきみが理想とするラインに達するはずだ」

PC画面のなかの相手の表情を、じっと見つめる貴虎。
こちらは貴虎の執務スペース。
「それで。お前は光実をどう使うつもりだ」
「かれにはビートライダーズのチームに居残ってもらいたい……内通者としてねえ」
「……何だと」

凌馬の研究室。
「インベス災害の真相から市民の目をそらすためにはもうしばらくビートライダーズの存在が必要だ。そして」

貴虎の執務スペース。
「きみの弟は彼らのなかでも信頼を得ている……」
「よかろう。しばらく弟の身柄はお前に委ねる」
一瞬、PCの画面に映る冷たい凌馬の横顔。

「感謝するよ」微笑み、キーをたたく長い指。通話を切る凌馬。再び凌馬の研究室。
「口裏を合わせてくださって」物陰から姿を現す光実。「ありがとうございます」
「きみはどの段階で気づいてたんだい? わたしが葛葉紘汰に注目していると」
面白がっているような視線。目を合わせず答える光実。
「湊さんは鳳蓮が負けると知りながら手を出さなかった。ほんとうに戦極ドライバーを回収したいなら、あそこで鳳蓮を助けたはずです」
「きみ、」奇妙な表情を見せる凌馬。「兄上より頭が切れるんじゃないか?」
「使い方次第で、きっとあなたの野心の切り札にできますよ……ぼくは」
それでも凌馬の口もとの笑みは消えず――。

呉島家。光実の自室。
スマホの画面の中に踊る、クリスマスイベントのチーム鎧武。
明かりもつけぬ室内で、ベッドに腰掛け、じっと画面を覗きこんでいる光実。
「よかった。これでまた……みんなと一緒にいられる。舞さん。紘汰さん。この笑顔を見ていられるなら、ぼくは……どんなことだってできる」

つじつまを合わせ、周囲のあらゆる人を欺きながら、その動機はあくまで純。いいキャラクターになってきました、光実。

次回予告。相変わらずダンスから遠ざかり続けるストーリーですね┐(´∀`)┌
そして、ユグドラシルからの脱出時、抜け目なく量産型ベルトを持ち出した戒斗のその後が見どころの模様。
同日追記。2ちゃんレスを足しました。
今週の最終回。まだ見られていませんがあちこち騒然だったので貼っておきます。
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