LOVE! HEROES!

特撮番組全般、そして高岩成二さんと伊藤慎さんを応援します。

ああ、タイトルの可能性を先週から考えないよう、考えないようにしてきたのに。
友よ、名残惜しいがお別れの時だ」――シェイクスピアやギリシャ悲劇を思わせる裏切り。
この壮烈な展開に、燃えに燃え、そして萌えまくりました! ああ素晴らしいやられっぷりです、斬月・真、そして呉島貴虎!
そして、最後の最後まで、騙す相手に正体を明かさない光実の、見上げた狡猾さとその闇の深さ!
(*´∀`*)
ああ興奮しすぎて感想文はめちゃくちゃです。


断崖絶壁 / grigrisan


そして、<ドルーパーズ>であの異様な存在感を発揮していたバイトの子がいなくなってしまいました。
お話の展開上必要なのかもですが、いつか戻ってきてくれると信じてます。
あと、あの崖の下にはきっと浅い川が流れてて、兄さんは水落ち(=復活フラグ)したはずと、信じてます。記憶を失ってオーバーロードの手当て受けてたりすると萌えるなあ。
鎧武のガレージ。
「……ミッチ。無事だったか」
心配していたのでしょう、入ってくるなり中の顔ぶれを見渡し、安心したように言う紘汰がとことん善人です。
「紘汰さんこそ」仲間たちのなかから、身を乗り出す光実。あくまで平静な顔で、「その後、どうなりました」と尋ねます。
ああ、悪いな、結局オーバーロードには逃げられてしまったと頭をかく紘汰。
そんなところだろう、戒斗は自分の正体を明かしていないらしいと聞き流している光実の表情が、次の瞬間一変します。
「でも悪いことばかりじゃないんだ。貴虎……白いアーマードライダーが、おれたちに協力してくれそうなんだ!」
「……白いアーマードライダーが、正体を明かしたんですか?」
聞きただそうとする光実の目が据わっていて怖いです。しかし、二人だけの会話が進行していくことに、
「ちょ、ちょっと。何のことなの」
「ちゃんと説明しろ紘汰!」
 と舞、ザックの抗議が。
「ああ、悪い」と改めて皆に、森でのできごとを説明する紘汰。

「……つまり、ユグドラシルの人が味方してくれるってこと?」話し終えた紘汰に、舞が驚きの声を上げます。
「がちゃがちゃしてたから、名前しかわからなかったけど」頷く紘汰。
「そういうことでしたか、」皆の背後で普通に相槌を打つ光実の表情が、でも怖いです。どうして皆これに気づかないのか。
「頼りになる仲間ができましたね!」はしゃぐペコ。これ前ならラットのセリフだったと思うんですけど。
「ようやく希望が見えてきた」と、頷いてみせる紘汰。

紘汰のアパート。夕食のテーブルを見下ろし、目をむく紘汰。白ご飯にコロッケ一個の粗餐ぶりに、やや形見の狭そうな表情で詫びる姉・晶。
「ごめんね、今月ちょっと、厳しくって」
シフト増やしてもらうからと言う晶のセリフに、ユグドラシル社から何か経済的制裁をされているのではと一瞬勘ぐりましたが、単に無職の弟が負担なだけのようです。
「おれも早くバイト見つけないと」しゅんとする紘汰。そういえば最近はヘルヘイムのことばかりで、バイト探しが中断してましたね。
「大丈夫、焦らなくていいのよ」微笑む晶に、驚き顔を上げる紘汰。「今の紘汰を見てればわかる。今度は遊びじゃない、大切なことをしてるんでしょう? だったら今やるべきことをちゃんとやり遂げなさい」
ああいいお姉さんです!

ショッピングセンター。
「……とはいっても、甘えてばかりはいられないしな」一人頷き街を歩く紘汰の出で立ちがすっかり春です。手には、アルバイト情報誌と履歴書。せめてクリアファイルに入れたりかばんに入れたりできないですか。「よし、やるぞ!」
しかし、次の瞬間、行く手にあがる悲鳴。逃げ惑う買い物客の向こうには初級インベスの姿。
「おいおいまじかよ。……」暫時、手の中の履歴書を見る紘汰。
「……ああああ」情けない声をあげてかなぐり捨て、人の中に飛び込んでいきます。
「大丈夫か!」
襲われた買い物客をかばいつつの生身アクション。久々でうれしいです!
佐野さんのアクションは終わりの方でももう一度楽しめます。今回はサービス回?
インベスの攻撃を身軽にかわし変身。オレンジロックオン。花道オンステージ!
このところ力をつけてきている鎧武に、いまさら初級インベス相手の立ち回りはオーバースペック過ぎないかと思いますがキニシナイ。狭い立体通路の殺陣、すがりついてくるインベス一体を手すりから振り払い、パインに換装しつつ後を追って飛び降りる鎧武!
下の広場では二体相手にモーニングスターを振り回し、その鎖で絡めとったところへ必殺の飛び蹴りです。

「……」変身を解く紘汰は、息一つ乱れていません。「ああ、やれやれ。……てやばい! 時間!」
バイトの面接を思い出して我に返った紘汰。
「ああ。履歴書!」何も持っていない自分の手を見て、また悲鳴をあげます。「履歴書履歴書。あああああああっ!」
ショッピングセンターの広場を歩いて戻りながら、自分が打ち捨てた履歴書の残骸を探し歩き、見つけたものを拾い上げます。
汚れ、ぐしゃぐしゃになった履歴書を嘆く紘汰。
「履歴書ぉ…………あ?」
哀しみのあまり履歴書をつかむ両手につい力が入り、とうとう二つに引き裂いてしまいました(´;ω;`)

ユグドラシル本社。会議室。
「オーバーロード、知性を持つインベスが、発見された……」
彼らが環境に適応し、森を支配する術を研究すれば、人類が生き残る可能性が広がる。淡々と説明する声に希望をにじませ、発見した事実を報告する貴虎。
しかし、他のメンバーはただ、白けた表情でそれを聞くだけです。全員既にオーバーロードのことは知っていたのですから当然なのですが、あまりの反応のなさにいぶかる貴虎。
「……どうした凌馬。お前なら喜びそうな発見だと思うが」
「大変面白い。しかしわたしは科学者だからね」もっともらしく頷き、実際にこの目で確かめてみなければなんとも言えないとうそぶく凌馬がわざとらしい。いつものオーバーリアクションはどこへ行ったのでしょうか。ていうか神話起源説なんて目で確かめようもないことを信じていた人は誰でしょう。
「冷静だな」納得したのか頷く貴虎。ぜひそうしてほしい。詳しいことはまだ、何もわかっていないのだからと。「確実に言えるのは、もはや葛葉紘汰は、我々にとって敵ではないということだけだ」
そう締めくくる貴虎。
「報告を見る限りでは、彼らは人間に好意的ではないように思うが?」
その問いに頷き、だからまだ上層部には報告しないと応じる貴虎。まだどう転ぶかはわからない。
「しばらくは我々だけの秘密ということですか」確かめる湊。これ以上隠蔽し続けることが可能か否か。
「これは我々に与えられた、絶望以外の唯一の選択肢だ」頷く貴虎。
「……」延々と続く茶番を一人、離れた席で聞いているだけの光実の顔が怖いです。

「×××××……!」
ヘルヘイムの森。白いオーバーロードが何ごと書うと、何か罰を与えられているのか、苦悶の表情で悲鳴をあげる赤いオーバーロード。
「×××、××××……」
許しを請い願うその言葉にも耳を貸さず、立ち去っていく白がクールです。忌々しげに吐き捨てる赤。
「××××……」

ヘルヘイムの森。
今日も赤いオーバーロードとの決着を求めてか、彷徨っている戒斗。ふと足を止め、
「隠れても無駄だ、出てこい」と告げます。
「…………」木立の影から、物憂げに姿を現したのは光実。
「やはり貴様だったか。口封じにでも来たのか?」からかうような視線を向けられ無言でドライバーを掲げる光実。「……だが、無駄骨だったな。おれは葛葉紘汰に話す気などない」
「なに」
「あいつはおれの言葉など信じまい。それに、貴様はおれが、この手で直接始末する」ずいと歩み寄る戒斗。
「ぼくは紘汰さんと違ってお前の邪魔はしない」
「言ったはずだ、やつは邪魔者であって敵ではない。だが貴様は違う。貴様のような卑劣なだけの弱者は、おれは決して認めない。……今日のところは見逃してやる。さっさと尻尾を巻いて逃げるがいい」
言われて見返す光実の、顔がやっぱり怖いです。

ドルーパーズ。
「それで結局バイトの面接はダメだったんだ?」カウンターで紘汰の話を聞いている舞。
「ああ。……こんな調子じゃ、やっぱり仕事は無理なのかなあ」また情けない声をあげる紘汰。
「ん、んっ!」その時、マスターが咳払いしながら壁にアルバイト募集のポスターを貼りだします。
募集
「それは?」目を向ける紘汰。
「うちも人手が足りなくてねえ」
「ええ? 『業務内容:接客・雑用……ならびに沢芽市防衛』、……これ!?」食いつく紘汰。沢芽市防衛、はマジックでわざわざ書き加えてあります。明らかに紘汰を雇うつもりの募集要項。
「お前、やってみる? 言っとくがきつい仕事だぜ?」
「ありがとうございますっ!」すがりつく紘汰。
今貼ったばかりですけど剥がさなきゃね。

ユグドラシル本社。人工クラック前のホールの赤い壁がいつにもまして不気味です。
「……本当に大した男だ」研究者用のデスクの前に座り、つぶやく貴虎。
「え?」聞き咎める光実。
「葛葉紘汰のことだ。おれはとっくに諦めていた。人類を救うため犠牲はやむなしと、自分にそう、言い聞かせようとしてきた。だがあの男は違った。おかげで新たな希望が生まれた。……お前もまた、葛葉紘汰のそういう部分に惹かれんだな。その気持ち、今にはおれにも理解できる」
意外なほどに柔らかな声の響きを残し、時間だと立ち上がる貴虎。そちらに視線をやりもせず、ただ
「そうだね」と相槌を打つだけの光実。

(紘汰さんに関わるとみんなおかしくなってしまう。あの人は危険だ……!)

駆紋戒斗も。呉島貴虎も。しかしそれぞれ元々、その人なりの信念、主義、理想を持っていた人物です。
その心の琴線に触れた紘汰が、自然に理解され、認められただけで、彼らが「おかしくなる」と言われるほどの感化を紘汰から受けたわけではないと思いますが、しかし、人に影響力を及ぼし操作しようと考えている光実には、そのように見えるのでしょう。紘汰は鏡なのですね。

このホールを集合場所にしていたのでしょう。並び立つ貴虎、光実の背後から、現れたシド、湊。
四人が並んだところで、
「手分けして探そう」と貴虎の指示が始まります。「湊、光実を頼む。シドはわたしについてこい」
「了解、主任殿?」
連れ立ってクラックを抜けていくオーバーロード捜索隊を、高所の通路から手すりに覆いかぶさるようにして見送る凌馬の目が光っています。

ヘルヘイムの森。奥の洞窟に近づくシグルド、そして斬月・真。
「気をつけろ? ……どうしたシド、聞いているのか」先を行くシグルドに斬月が追いつくと、
「ああ、……ちゃんと聞いていますよって!」やおら叫びつつ、振り向きざま斬月に襲いかかるシグルド!
辛くも逃れ、
「……これは一体何の真似だ」すごむ斬月。
「なあに簡単なだけさ、単にあんたが目障りなだけだよ」
「血迷ったか、シド!」
剣で斬りかかるシグルド、それを受け、振り払い、容赦なく反撃する斬月。そもそも力では斬月のほうが上であり、不意打ちに失敗した以上、普通に考えてシグルドの勝ち目はありません。
「……っ、やっぱ、半端ねえなあんた」
倒されあえぐシグルド。
「言い分はそれだけか」
追い詰める斬月の、背後にマリカが姿を表します。
「湊か」そちらに目をやり、安心したように声をかける斬月。「こいつを取り押さえるぞ」
命を受け、無言で飛び込んでくるマリカ。シグルドの真ん前まで迫り、弓矢を構え、……しかし次の瞬間、振り返りざま斬月をなぎ払うマリカ!
「うあっ!」とっさに飛び退こうとしたものの、傷を受けてしまう斬月。岩場の上から下へ、落ちてしまいます。この洞窟の前は、前に鎧武が龍玄の狙撃を受けて落ちたところでもありますが、高低のある殺陣がいいですよね。
「助かったぜ」立ち上がりつつ軽口を叩こうとするシグルドに、油断するなとマリカの注意が飛びます。
「まじめにやりなさい。相手はあの呉島貴虎よ」
「……たしかにな。それなら、ちゃちゃっと片づけますか!」
二人揃って落ちた斬月を追い、岩場から飛び降りたところでCM。

マリカ、シグルド。二人を相手に一方で斬撃を受け止め、突き放し、一方には矢を射掛け、くるくると休みなく戦う斬月。二体一の殺陣を、高所から見下ろすカメラアングルが見やすくて面白い。斬月のほうが力に勝るとはいえ、寄ってたかっての戦いで、少しずつ体力が削がれていくところまで見てとれるのが萌えます。
「……そうか、貴様ら最初から通じていたのか……っ」
喘ぎつつ抑えきれない怒りがこもる、貴虎の低音。ああ、燃えますお兄さん。
「どうしたどうしたぁ! だらしねえぞ貴虎!」
嬲るようなシグルドの声。
「はっ!」撃ちかかられ、転がるように避ける斬月。「ああっ!」
攻撃を防げず打ちのめされ、もはやこれまでと敗走を決める斬月。シグルド、マリカに背を向けた瞬間、背後の木立から姿を現したのは凌馬。

「……どうしたんだい、貴虎? そんなに慌てて」

静かな、優しい声に、血の凍る思いで立ち尽くす斬月。
「――凌馬。お前こそどうしてここに。……まさか、お前も」
この、疑念が確信に落ちて行く時の苦しみが声に現れる貴虎のセリフに、めちゃくちゃ萌えました。大好きです裏切り。
我が目を疑う斬月の前でただ、ロックシードを手にする凌馬。変身。レモンエナジー。
「そうだ、」
すべてを認めながら、容赦なく撃ちかかってくるデューク。ゲネシスシリーズでは最大のパワータイプ。
斬撃を剣で受けても、さしもの斬月がよろめくその力。
「ばかな。どうして!」
薙ぎ払われ、マリカ、シグルドのいた場所まで転がらされる斬月。
「……残念だ、ほんとうに残念だよ貴虎。きみとなら理想を目指せると思ったのに」含み笑いのデューク。
「そのための戦極ドライバーだろ。おれとお前で作り上げた。人類を救うための。――――凌馬!」
希望に燃えていた二人の過去。貴虎の理想と、凌馬のきらめく才。
様々な現実に幾度と無く幻滅や挫折を味わいつつも、それだけは信じてきていた。
血を吐くようなその叫びを、しかし、白けた気分で聞き流すデューク。自分の心を先に折ったのは、先に裏切ったのは、貴虎であるというように。

「きみはわたしの理解者ではなかった」

ぼそりと言い捨て、弓を振り絞るデューク。光る矢に貫かれ、変身を解かれて倒れる貴虎。
「友よ、……名残惜しいがお別れの時だ」
デュークのその声を合図に、生身の貴虎に襲いかかるシグルド、マリカ。
気づけば断崖絶壁の、その際にまで追い詰められています。シグルドの弓を片手で受け、その下からうなる貴虎。
「こんなところでおれは、――光実!」
その時、デュークらの背後の木立から、変身を解いた光実の姿に気づきます。
さすがに心痛を感じてか、頬を青ざめさせ、貴虎をみつめる光実。しかし、ここに至っても、光実が自分を裏切っていることに思い至らない貴虎の声が哀しいです。
「逃げろ光実! 本部に戻ってこのことを伝えるんだ。いいか。葛葉紘汰とともに、お前が人類を救うんだ! ――頼んだぞ!」
血を吐くような叫び。しかし一言も応えず、ただ目を伏せる光実。その目の縁が、紅く染まっています。
シグルドにとどめを刺され、直後、断崖絶壁から落ちていく貴虎。
それをひょいと見下ろし、
「この高さなら助からないでしょう」とマリカ。
「奇跡的に助かっても、ドライバーがなければヘルヘイムの環境では助からない」とデューク。
そんな二人をよそに、光実に振り返るシグルド。デュークにしろ光実にしろ、シグルドにばかり汚れ仕事をさせているのが嫌な感じだなあといつも思うのですが、彼自身も時々、軽口に紛らせてそういう鬱憤を晴らしているように見えますね。
「さすがに助けに入ると思ったんだが、ひっでえなw 実の兄貴を見殺しかよ?」
助けに入るどころか。死んでいく兄に、自分の身を思い逃げろと叫んだ兄に、その名を呼んでさえやらなかった。無言でそこに落ちていた、斬月のドライバーを地より拾い上げる光実。

ユグドラシル本社受付。貴虎をたずね、現れた紘汰。
「はあ、いない?」
「はい。名簿を確認しましたが、たかとら、という名の者は」
「そんなはずは」
「何か、勘違いされているのでは?」
「………あれ?」

貴虎という社員自身の存在を消してしまった光実と凌馬(どちらのやったことかわかりませんが)。名簿データの改ざんや箝口令を敷くことは簡単でしょうが、しかし呉島主任はユグドラシル社重役の息子、だったんじゃないんでしょうか。だからサラブレッド扱いされていたはずなのに、呉島家当主、貴虎と光実の父親に、彼らの裏切りを隠しておけるものなのでしょうか。
……と思ってたのですが、貴虎、凌馬らプロジェクトアークのチームメンバーは元々存在を外部に隠されてる可能性はあるなと思いました。一見さんが受付に来ても通さないように、的な。

ドルーパーズ。
はああ、とため息をつくバイトの子改め紘汰のエプロンが、なかなかファンシーです。
「おかしいな、どうなってるんだ」
その横顔をじっと睨めつけていた戒斗。手には空のカップ。
「おい。何をぼーっとしてる? とっくに空だ、さっさと注げ」
むっと見返し、
「――ただいま!」と慇懃無礼に答えると、カウンターから出て行く紘汰。戒斗のテーブルまで来ると、ざぶざぶとポットからフルーツティーを注ぎます。これでお代わりの必要はないだろうと言わんばかり。店員としてこれはよくないですね。
「……全く気が利かない店員だ」皮肉る戒斗。
「戒斗、お前なあ!」
「紘汰、配達頼めるか」その時割って入るように、声をかけるマスターが空気読んでます。
エプロンを外しつつキッチン近くに戻ってきた紘汰にフルーツを盛合せた籠を渡し、配達先の住所を読み上げ、風邪ひいちゃうとあれなんで、と紘汰のダウンベストまでとって渡してくれるマスターはほんとうに優しい。
えへへ、とそれを受け取り、
「行ってきます!」
「行ってらっしゃーい」
二人のやりとりを、ただ黙って見ている戒斗。

廃工場のような場所。どう見てもフルーツの配達を頼むような人がいるとは思えません。
自転車から降り、辺りを見回す紘汰。渡されたアドレスを確かめ、
「ここであってんのかな……?」と首をひねります。
「すみませーん! すいませーん! ――フルーツ、持ってきましたよー?」
声をかけつつ中に踏み入っていっても、寂れた、ひと気のない様子は代わることがありません。
立ち尽くす紘汰の前に、ふいに物陰から現れたのは斬月。
「貴虎! どうしてこんなとこに?」
驚く紘汰に、次の瞬間、問答無用で襲いかかる斬月。もちろんその正体が貴虎であるはずはありません。
逃げ惑う紘汰の身のこなしが、しかし鎧武の魅力の一つです。
「ああっ! ……どうしたんだよ貴虎。何すんだよ!」
散らかった廃工場の床の何かに足を取られ、積みあげられた一斗缶の山にたたきつけられる紘汰。
「…………」
その紘汰に向け、おもむろに矢を向ける斬月。絶体絶命。

……と思ったその時、宙を飛んでくる一斗缶。もろにくらって攻撃を止められてしまう斬月。紘汰が振り返った先には、戒斗が工場の機械?の上に仁王立ちになっています。ヒーローは高いところから現れるものです。
「やはりこういうことか」
言うやさらに、手近な一斗缶をクイックアクションで投げつける戒斗が、良いシーンなのに何か笑えてきます。
「!」
それを今度はかわし、戒斗に向け矢を射掛ける斬月。軽く見切り、最小限の動作で避けると、そのまま紘汰と斬月、二人の立つ地面へ飛び降りてくる戒斗。
バイクか何かで先回りしてたのでしょうか。

「戒斗!」
紘汰に構わず、斬月を睨みつけるままの戒斗、そちらへ切りかかってくる斬月。
「問答無用というわけだ」ならばよしと自分も向かっていく戒斗。
「待て戒斗! 貴虎は」
貴虎は味方だと言いたいのでしょう、慌てて引き止める紘汰。
「ここまでやられて何を言っている」振り返りもせず変身動作に入る戒斗。レモンバロン登場で、またCM!

レモンエナジー。変身完了後間をおかず突進していくバロン。斬月と激しい剣撃を展開します。足元に転がる一斗缶を蹴り上げ蹴り上げ戦う殺陣が忙しい。攻撃に活かす傍ら足を取られて倒れそうになったりしています。
実力者同士の戦いに見守るしかすべがなく、焦燥を感じる紘汰。
「ああ、なんでだよ。なんで戦うんだよ!」
どちらもわかりあえない相手ではないはずなのに。混乱する紘汰の前で、容赦ない力を示すバロン。
一歩も引かず、矢をあびせかける斬月。
「本気なのか貴虎? 本気でおれたちを?」
あの時わかりあえたはずなのに。
「……やめろ。やめろおおおおおおおおおおっ!」

とうとう二人の間に突進していく紘汰。
今しもぶつかり合おうとしているバロン、斬月の間に出現したカチドキ鎧武。
「!」次の瞬間苛立たしげに、二人の剣を受け止めた二本の幟を、かなぐり捨てるカチドキ鎧武。もっぱら斬月に向かい、
「わかってくれたんじゃなかったのかよ!」と叫びます。「――答えろよ!」
怒りをぶつける紘汰に、無言でインベスを召喚し、けしかけて自分は立ち去っていく斬月。
「貴虎。貴虎ぁ!」
呼び出されたインベスの相手にバロンの手もとられますが、それよりも鎧武にあたったカミキリインベスがたいへん気の毒です。やり場のない怒りをもろにぶつけられています。
力任せに振り回され、たたきつけられ、仕上げはDJ銃。
「…………」
あきれながらその横で、インベスを片づけていくバロン。やがて二人それぞれの必殺技が一閃し、あたりは一掃されます。

「……ああ」
斬月の姿は既に、そこにはありません。あたりを見回し、ため息をついて変身解除する紘汰。
「貴虎、どうして……?」
「貴様は他人を信じすぎている」同様に変身を解き、そんな紘汰に振り返る戒斗。「最後に信じられるのは自分だけだ」
「違う! 人は信じ合えるはずだ!」
「そんな甘い考えで」軽く背を屈め、からかうような憎々しげな顔を寄せてくる戒斗。「オーバーロードとつきあうつもりなのか? 痛い目を見なきゃわからんようだな」
この辺りの言い争いの構図が、なんとなく「龍騎」の蓮と真司を思い出させます。
「待てよ!」背を向ける戒斗を、呼び止める紘汰。
「……せいぜい仲間に寝首をかかれんようにな?」
そこまで言うなら知っていることを話せばいいのに。とも思いますが、
「葛葉紘汰はおれの言うことを信じまい」という戒斗さんの予測はきっと正しいと思います。無言でボディガードを務めてくれるなんて、戒斗さんは賢いのかおバカさんなのか、よくわからない人ですよね。

立ち去っていく戒斗、取り残される紘汰。
その物陰で、ひっそりと斬月から変身を解いていく、光実の顔が、しつこいようですが怖いです。

ユグドラシル本社。
「……悪く思わないでくれよ貴虎、禁断の果実を手に入れられるのは、一人しかいないんだ」湊を伴い、そううそぶきながら回廊を歩く凌馬。その時、警報が鳴り響きます。
「何ごとだ!」

人工クラック前のホール。日頃は整然と整えられた、その研究設備が、まるで嵐にでも襲われたかのように打ち砕かれ、火をかけられ、無惨な残骸と成り果てています。駆けつけてきた凌馬が、さすがにそれを見て顔に怒りの表情を浮かべるのがなにかいい。
「ヘルヘイムの森に選ばれ、勝ち残るのは一人だけ。――つまり、おれにも資格はあるわけだ?」
残骸のなかで満足気に大きく手を広げ、勝ち誇るのはシド。
「シド、貴様!」
へっ、と鼻を鳴らし、振り返るシド。
「一番厄介だった貴虎がいない今、もう遠慮する必要はないってことだ」

彼なりに貴虎には畏敬の念はあったんですよねえ。
紘汰の言動に揺さぶられる貴虎の甘さに、いらだちを感じているような場面も過去にはありましたし。
冷酷さでは凌馬がはるかに上なのですが、もしかしたらその点では光実のほうがさらに上かもしれず。

お前など怖くはないと言わんばかりに嘲笑されて、
「ふざけるな!」
叫ぶ凌馬の背後で、しかし、棒立ちとなった湊が悲鳴をあげます。
「クラックが、消える……っ?」
ご神木に固定された人工クラックのジッパーが、徐々に降りてきています。予測していたのかそれをちらりと振り返ると、
「じゃあな。ここからは、正々堂々と出し抜かせてもらうぜ!」
言い捨てて閉じかけたクラックを、ひょいと身をかがめくぐり抜けていくシド。彼の姿が消えた瞬間、クラックは完全に閉じ、消滅してしまます。
「……おのれ」
ただその場に膝を落とし、にらみつけるだけの凌馬。裏切る者は裏切られる。古代ギリシャからの作劇の基本です。
今週のサイアーク。で、でんおう?
5/5追記。変なセリフとか誤字とかまだありそうな気がしますが後回し。取り急ぎドルーパーズのバイト募集ポスター、キャプチャーしたものを貼りました。
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