LOVE! HEROES!

特撮番組全般、そして高岩成二さんと伊藤慎さんを応援します。

緊急事態への驚きが解消されないうちに始まった今回の放送(「トッキュウジャー」は特別番組のため休止)。
わたしが冷たいのかもしれませんし、平和ボケで実感がないのかもしれませんし、たぶんこうなるんじゃないかという諦念があったからかもしれませんが、取り敢えず平常運転でいきます。


出会い / Dr.Colossus


ストーカーの次は結婚詐欺? 今回も女性の敵と戦う特状課。
「女性の心を操り幻覚を見せて相手の好みの男性になりすます」ロイミュードの出現で、霧子の理想の男性がついに明らかに――。
まあわかってたけど、剛はショックを受けそうですね。りんなさんの揺れる乙女心も気になります。わたしが子供の頃には「ハイミス」っていう言葉があったっけなあと思ったり。

途中、甘城が話題に出し、進ノ介が「好きだった番組」と応じるのは「刑事コロンボ」ですよね。ただただスリリングで、そのくせコロンボの力の抜けたくたびれ具合が洒脱で、楽しく見ていた番組ですが、犯罪者の方からすればコロンボの老獪さや執拗さは、恐怖だったかも。
今回ジャンクションはなし。

尾行

街をゆく、身なりの整った中年の男。髪に一筋の乱れもなく、コートの裾を翻し歩く姿も颯爽としています。手にはジュラルミンケース。ふと足を止め、姿勢も変えぬまま、
「尾行ですか? ――刑事さんたち」
「……」
男の背後で、悔しげに姿を現す三人の人物。
「気づいていやがったか」
その一人は特状課・泊進ノ介。

この中年の男、実業家・甘城秀は警察の捜査対象であり、彼をロイミュードではと疑う特状課は、おなじみ追田警部補、そしてもっぱら詐欺などの経済犯を追う警視庁捜査二課刑事・岬順子らと、協力態勢をとっているというモノローグが入ります。

岬刑事は短めの髪にパンツスーツの風体といい、名前といい、「カブト」のミサキーヌや「ウィザード」の倫子をついイメージしてしまうキャラクター。要は女性刑事。その隣には苦虫を噛み潰したような表情の追田。
振り返って彼らを見渡し、満足気に微笑う甘城。揶揄するように
「お仕事大変ですね? では失礼します」と踵を返します。
あとに残る甘城の哄笑を、ただ聞いているしかない三人の刑事がしてやられています。

豪奢な洋館の室内――。
刑事たちをあしらい、戻ってきた甘城は、ドアを開けるなりロイミュード体に姿を変えます。全身がスピーカーの集合体であるかのようなその姿。
「わたしの犯罪は完璧だ!」と満足気につぶやきます。

アカサギ

「大規模詐欺事件?」
特状課。ホワイトボードの前で、事件の概要を説明する進ノ介。
被害者はすべて妙齢の女性。ここ最近、全8人が、突然全財産を銀行口座から引き出し、借金まで重ね、破産しています。ただ――。
「普通の詐欺事件とは違うところがある」後を引き取り、前へ出てくる追田。「被害にあった女性は、みんな生ける屍みたいになっちまった。かと思えば、突然暴れて出ていこうとするんだ」
追田の説明に、被害女性たちの映像が重なります。意識はあるものの、魂の抜けたような表情で病院のベッドに横たわる女性たち。
一方では突然跳ね起き、制止する家族や看護師らを突き飛ばしてでも出ていこうとする暴力的な振る舞い。
「こりゃ間違いねえ、ホイコーローの仕業だ!」
「ロイミュードです。最近わざと間違っていませんか」冷たく訂正する霧子。

さらに説明を加える進ノ介。被害者たちを結ぶ共通点がこの男であると捜査対象者の写真を指します。
「甘城秀。男女の出会いをプロデュースする会社を成功させた――」
被害者たちは全員そこの会員だった模様。
「<ラバーズキャッスル>。恋人たちの城、ですよ!」と、その社名を口にする西城はただの情報通ですが、
「ラバーズ?」と聞き咎めるりんなの表情が不審です。
業者を騙ることで被害者候補を集め、結婚相手を探す女心を玩具にしている、との追田の言葉に、さらにいわく言いがたい表情を浮かべるりんな。
「……おれは現さんと同じ見方だ。どう見てもこいつが怪しいだろ。ただ、行く先にもぜんぜん重加速粒子反応が出ていなくて」話しながらふと、そんなりんなに気づく進ノ介。「あれ、りんなさん聞いてる?」

運転免許試験場の廊下。
「なあ。りんなさん、なんか様子おかしくないか」と霧子らに囁く進ノ介。
「最近、ピットにも、あまり姿を現さないねえ」と応じるベルト。
「あ。そういや課長もいねえぞ!」
「休暇で家族旅行です」と今度は霧子。
「はあ? ああ、例の娘さんのご機嫌とりか。ん?」
背後から何かが風を切って飛んできます。はっしと受け止める進ノ介。

「――相変わらず特状課チームは、おれより一歩遅いよね」

「剛!」
驚き振り向いた先には剛。進ノ介と霧子の反応にニヤリと笑い、
「張りあいがないから、ヒントをあげるよ!」と先に進ノ介に投げた写真を見ろと促します。それは、何かのイベントのため、会場設営の監督をしているらしい甘城の姿。
<ラバーズキャッスル>は月一回、会員のみを対象としたシークレットイベントを開催しており、前回の開催はちょうど一ヶ月前だと説明しつつ、
「で、それはさっき撮った、明日のイベントの準備をしている甘城さん」とまた、得意げになる剛。
ああこういう弟とかこういう後輩とかこういう息子とか、いますよね。生意気と可愛いと小憎らしいのミックス。
「なるほどねえ」

宣戦布告

「シークレットイベントに、参加したい?」
「ええ」
豪奢な洋館の居間。ここは甘城の邸宅なのか、それとも<ラバーズキャッスル>の所有する施設なのか。この時点では今ひとつわかりませんが、秘書らしき人物も控えているなか、広い室内にただ三人、向かい合って座っているのは甘城と進ノ介、霧子。
まじまじと相手の顔を見たあと、立ち上がる甘城。
「くくくくく……よく明日のことを嗅ぎつけたね。こんな刑事ドラマを昔見たことがあるよ? 冴えない刑事が、容疑者のセレブにしつこく食らいつく……」
さり気なく自分をセレブだという神経が素敵です。
「ああ」微笑む進ノ介。「それはおれが好きだった番組だ」
立っていって、甘城に正対します。
「……そして、最後にはいつも、刑事が勝つ。ですよね?」
表情も変えず、ただ眉を動かしてみせる進ノ介。その長身をしばらく見上げていましたが、とうとう
「いいでしょう」とうなずく甘城。「特別に2名、ゲスト枠を設けます。わたしの無実を、ちゃんとその目で確認して下さいね」

「ようし! やつが勝負に乗ってきたぜ」
甘城のもとから戻る車中で、気勢を上げる進ノ介。
連続する事件の発覚はこのひと月のことです。つまり甘城が何かを仕込んだのだとすれば、それは先月のシークレットイベントである可能性が高い。
「さすが剛。鼻が効くぜ!」
「でもわたしたちを招き入れたってことは、ばれない自信があるってことですよね。いったいどうやって……?」
女性たちを操り、全財産を巻き上げるようなことができたのか。疑問を口にしかけた霧子ですが、その言葉はどん、と大きな衝撃とともに、ボンネットへ飛び降りてきた紫の影に、遮られます。
「出てこい仮面ライダー。お前を倒す……!」
「チェイス!」

急停止する車、そこから路上へ飛び退くチェイス、そしてドアを開け、降り立っていく進ノ介。
「進ノ介?」今のチェイスは普通ではありません。かつてプロトドライブであったかれと戦えるのか。進ノ介の心中を危ぶむベルトに、
「仕方ねえだろ。ひとっ走りつきあってやる!」と応じる進ノ介。
「わかった。Start your engine!」
「変身!」

両者、相対しての変身。こうしてみると変身ポーズも相似形であると感じます。
チェイサーの力強いパンチ、銃撃に、対向するのはベガス。両の車輪を盾としてチェイサーの至近距離まで迫り、
「あんたはプロトドライブだった。霧子のナイト様なんだよ!」と語りかけるドライブ。「――目を覚ませ!」
「戯言を言うな!」
一喝、ドライブを振り払い、倒れたところへ銃撃を加えるチェイサー。しかしその、ドライブの背後からの銃弾に、注意が逸れます。
ライドマッハーを駆りゼンリンシューターを向けたまま突き進んできたのはマッハ!
「甘いよ進兄さん!」
二対一。軽快な攻撃のマッハ。しかしチェイサーは高速の鞭を振るいその不利を逆転させます。
「「うわああっ!」」
たちまち地に転がる二人のライダー。チェイサーはさらに鞭の先端にクロウ型の武器を出現させ、激しく打ちつけてくるのでたまりません。

「……! スクラップはおれが片づけてやる!」
それでも減らず口をたたきつつ、よろめき起き上がるマッハに、
「気に入らないなその言い方」と、その時かかる声。
道路脇の斜面を、階段を降りつつ悠然と姿を表したのはハートです。今日は赤いコートを来ています。
「おれたちはもう、ただの機械じゃない。新たなる“種”だ」
「やはり。お前やメディックがプロトゼロを悪の戦闘マシンに戻したんだな!」珍しく声に怒りを滲ませるベルトにも、
「その考え方自体が、人間のおごりだよ、クリムスタインベルト」と笑って見せるハート。その傍らで、
「ハートはおれを、人間の道具から解放してくれた。おれはロイミュードを守る」と銃口を上げるチェイサー。
「笑わすな!」銃には銃。ゼンリンシューターを真横、即ちチェイサーに向けるマッハがかっこいいです。その姿勢のままで正面のハートを指さし、「お前がボスなんだろ? おれと勝負しろ」

問答無用でと言わんばかりのマッハは、それ以上その会話を霧子の前で続けたくなかったのかもしれません。

あきれたようにまだ階段を下りながら、不敵に微笑うハート。
「仲間から聞いてないのか? 白い仮面ライダー。おれに本気を出させると、たいへんなことになるぞ」
笑顔はそのまま、しかしすさまじい怒気がしゅうしゅうとあがる熱気となって、ハートの全身から発散されます。
「まずい! 来てくれデコトラ!」
ドライブの召喚に応じ、宙にフリーウェイを敷きながら走り寄るシフトカーに、一同目を奪われます。
デコトラはそのままチェイサーの銃の上に停まり、ロックを掛けた状態で、突如演歌のカラオケ映像のような世界をチェイスの周囲に映し出します。荒波と登る朝日。海に吼える猛虎。
「怒羅威武 爆走一番星」とおどろおどろしい文字が入り大音量のイントロ。そのなかに囚われてしまうチェイサー。
「ふ、ふざけるな!」思わず叫ぶチェイサーに、
「平和的解決法だろ?」と答え、さ、行くぞとマッハに言い置くと走り出します。
「おいおい。逃げるのか?」驚きつつものんきな声を上げ、苦笑するハート。
「ちぇ。迷いがないね」そして、やはり苦笑しつつ、踵を返し追走するマッハ。
「あいつ!」
ようやくデコトラの効果が消え、彼らの後を追おうとするチェイサー。その前に腕を出して止め、
「……つくづく面白い男だ」と楽しげなハート様の様子でCM。

今回のデコトラの使い方w
このところシフトカーにしろシグナルバイクにしろうまく作中で使いこなしていてこれは集めたくなってしまいますね。

準備

CM明けはイルミネーション輝く夜の公園。
クリスマスの頃にはさぞ人で溢れたろうと思われる絶景ですが、今はロイミュード幹部4人しかいません。
「……警察、特にこの特殊状況課には気をつけてください。仮面ライダーとのつながりが深そうだ」
その光の海の中で、進ノ介や追田らの写真とともに、報告書を差し出すブレン。結構な労作です。

泊 進ノ介 Tomari Shinnosuke
○警視庁特殊状況下事件捜査課 巡査
○Blood type O
○Height 180cm
○Weight 75kg
○さぼり癖がある
○アメ好き
○車好き
○警察官の父親を持つ
○父親の影響で警察官になる
○詩島霧子の相棒
○同僚の早瀬明を再起不能にしており、トラウマを抱えている
○とても不真面目で不実直で無粋な男

もしかしたらそのなかに、ライダーとなる者がいるかもしれないと言いかけるのですが、みなまで言わせず、
「つまらん」と現下に否定するハート様がひどい。「変身前を暴いて倒すような、無粋な真似はしたくない」
「仮面ライダーは人間の守護者。人間の姿の時に倒してしまっては価値がない」と同意するチェイス。
「ブレンは頭はいいけど……」他方から、艶やかに微笑うメディック。「うふっ。あははっ。……気が小さいのよね?」

(なんだ。この、わたしだけがダメなムードは……っ!)

三方どちらを見ても否定形。動揺し、額に吹き出る冷たい汗を、ハンカチでしきりに抑えるブレン(;´∀`)
その焦る姿が楽しかったのか機嫌を直し、
「まあ心配するな。メディックのお陰でおれは完全に復調した。デッドゾーンの力の反動も、減っていくはずだ」と宣言するハート様が頼もしいです。

秘密のピット。
轟音を上げ的に命中し、そのすさまじい推進力で、まるで木切れであるかのようにその鉛板をぶちぬいていく数発の銃弾。鋭い目のまま、静止してまだ構えを解かない射手は、霧子。
「わあ、すげえ!」
見守っていた剛は子供のような歓声をあげます。霧子かっこいい。
「敵の強化に対抗し、りんなが開発した特殊弾だ」解説するベルト。

ああ。あとこれ、霧子ちゃんにプレゼント!
その時ドアから入ってきたりんなが霧子に駆け寄り、声をかけますが、射撃用の耳栓をしている霧子には聞こえず、画面には上記の台詞が字幕で示されます。
背後から肩を叩かれ、耳栓を外す霧子。さしだされたものを見て、
「はい? この靴が、何か……?」
「履いてね♡」

りんなのプレゼントは、一見、ただの黒のショートブーツ(靴底デザインはドライブとお揃い)。それを履く霧子の足元が映され脚線美にうっとりです。
「重圧発生装置が仕込んであるの!」
得意げなりんなの説明を聞くや、新しい的に向き直り、今度は鋭い回し蹴りを浴びせる霧子。と、頑丈な鉛板の、人型に切られた胸の辺りがすさまじい衝撃にくぼみ、足元がから引きちぎられ、吹き飛んでいきます。
「「!」」
その威力、その衝撃に驚き思わず音を立てて立ち上がる進ノ介と剛。
そんな彼らの前で悠然と残心を決め、
「……ライダー、キック……!」と天道総司ばりに低く技名をつぶやく霧子が、まんざらでもなさそうで可愛い。なのに、
「ね。ねね。お前、仮面ライダーじゃないし」
「ああ、確かに。ただの霧子キックだね」
つっこむ二人のライダーが残酷です。
「いいじゃないですか。ただの気分です!」ふくれる霧子。

「じゃあ、あとはよろしく!」テストは成功、とばかり、そこで突然、バタバタと帰りかけるりんな。慌てたのはベルトです。
「おいりんな! ハーレー先生が送ってくれた、新型シフトカーの調整は……?」
「あのね。わたしにもいろいろあるんです! もうちょっとだけ待って!」と叫び行ってしまうりんな。
「あ。ハイ……」
送り出し、霧子の装備よりも、デッドヒートのほうが一番欲しいんだがね、と苦笑するベルト。
「へ。デッドヒート?」
進ノ介たちの前には、大きくスピードメーターをあしらったデザインの、赤い車が置かれています。このテストはどうする、とベルトは聞きたかったのでしょうが。
その時、携帯の呼び出しが入る進ノ介。
「はい?」

妨害失敗

特状課課室。
「泊巡査。<ラバーズキャッスル>のシークレットイベントに参加するそうね?」どこから聞きつけたのか、切り口上の岬刑事。
おずおずと西城、追田、そして「娘と旅行中」と書かれた本願寺の写真が見守る中、
「即刻やめなさい! 我々二課からの命令です」と居丈高です。むっとした進ノ介が
「そんな。特状課に対する越権行為ですよ」と言い返せばたちまち激高し立ち上がる岬刑事。
「黙って従いなさい!」
叫ぶと同時に両手でミーティングスペースの机を叩きつけた、そのはずみで、コーヒーに添えられていたスプーンが転げ落ち、固い床の上で金属音を立てます。

「……あっ」
次の瞬間、突然頭を抱え苦しみ始める岬刑事。「いった、痛い! ああ痛……っ!」
そして、突然進ノ介に抱きつくと、
「あたしはあなたのために!」と錯乱して叫びます。
「どうしちゃったんすか! ちょっと」
相手の急変に騒然となる課員たち。進ノ介から岬を引き剥がそうとする追田。救急車のサイレン。

病室。ここまで付き添ってきたのでしょうか、今は意識なく病床に横たわる岬刑事を、黙って見届ける追田と進ノ介。
廊下に出た時、ふいに記憶が蘇ったのか、
「そうだ。おい進ノ介! そういえば」と叫ぶ追田。
そういえば。
被害者の女性が暴れだしたのもこの病院。自ら目撃したその光景のなかで、その時看護師の落としたスプーンが、鋭い金属音を響かせていたことを、追田は思い出したのです。その記憶を、
「被害者も金属音を聞いて急に暴れだしてたぞ」と表現するところがさすがで、思わずネクタイを締め、
「つながった!」と叫ぶ進ノ介。

潜入1

「はい。……了解です」
シークレットイベントの会場であるらしい洋館の前で、通話を打ち切る霧子。普段着らしい服装が可愛らしいですが、出会いの場を求める女性のふりをするには、地味じゃないかなあと思ったり。もっとお見合いっぽくしてほしい。
受付を済ませた霧子を、出迎える甘城。
はっと会釈する霧子に笑顔で応じ、ごゆっくり、と鷹揚に告げるまではまあ社長なりオーナーとして普通の態度。
ですが、そのまま霧子の手を取り、
「わたしの夢を、あなたにも」と、うっとりしたで囁くのは気持ち悪い。仕事の相手に変な空気出されるのは嫌なものです。
「――っ」
慌てて手を引っ込め、奥へ入っていく霧子。

***

既に男女のペアでいっぱいの室内。遅れて入ってきたのは進ノ介です。
予め相手の女性が決められ、待ち合わせすることになっていたのでしょうか、焦ったようにその中のテーブルの一つに歩み寄り、先に席についていたサングラスの女性に
「すいません。ちょっと道が混んでて」と詫び始めると、
「……お車で?」おっとりと応じる女性は着ている服も高級そうで、優雅な物腰も含め有閑マダム風。つまり進ノ介にはちょっと年上っぽい。
「はい。趣味がドライブなもので」笑顔で答える進ノ介。
「ああ、ドライブ」微笑みながら振り返り、進ノ介の顔をその時初めて真正面から見る女性。「――ドライブ!?」

「ああああああああっ!」奇声をあげ、会場から飛び出してくるりんな。進ノ介の相手はりんなだったのです。
「ちょっと待って、待ってりんなさん!」追って出てくる進ノ介ですが、それを尻目に洋館の広大な庭園の方へ走り去っていくりんな。

潜入2

混雑する洋館の室内。
こちらは相手を決めずに歩きまわるようになっているのか、一人壁の花となっている霧子。気合の入った装いの周囲に比べ、やっぱり服装が地味な気がします。
先程から断続的に起こる、頭痛に悩まされている霧子。
「部屋に怪しいものは見当たらなかったのに……」
もう一度室内を見渡す霧子。と、その時突然、甘い声が霧子の頭のなかに響きます。

(来てくれ……早く、こっちに来てくれ)

驚き顔を上げる霧子、でCM。

***

「――!」
まるで公園のような、噴水のある場所。洋館の庭なのでしょうが広大です。
一生懸命走っていましたが、ヒールのある靴ではさすがに逃げきれず、とうとう進ノ介に腕を捕まれ、捉えられるりんな。
「確保っす」
「ああもう!」そこで開き直ったのか、進ノ介に向き直るりんな。「いいでしょ別に。結婚焦っててなにが悪いのよ!」
しかしそれは論点ではありません。
「悪くはないけど。怪しいっすよこのイベント。話、聞いてたでしょ」呆れる進ノ介。
婚活は自由ですが<ラバーズキャッスル>は怪しい。進ノ介の言いたいのはそこなのですが、既に会費を支払った後だったのでしょうか。
「なんか、今更言い出せなくて……」バツが悪そうな顔のりんな。そこで進ノ介を振り切り、「出会いを増やさなきゃ、過去を乗り越えられないよ……っ」と悲しげな横顔を見せます。

唐突に過去という台詞が出てきましたがいったいどんな過去なのでしょうか。

***

(さあ、こっちに来て……)

甘い声に導かれ、やはり庭園を歩いている霧子。こちらはほとんど森。
そのなかの、少し開けた場所に、紫のライダースーツを身にまとった細身の青年が立っています。

「よく来てくれたね?」甘い童顔にふさわしい、魅力的な笑顔で彼女を迎えるその青年に、驚きの声を上げる霧子。
「チェイス! どうしてここに?」
しかし驚いたのは相手も同じ。
「……何。なぜ死神の名を……!?」
動揺し、スピーカーだらけのロイミュード体となる、チェイスの姿をしていた青年。
「! ――はぁっ!」
すかさず重力発生装置つきの靴で、飛び蹴り霧子キックをかます霧子。倒れた相手から距離を取り、次は躊躇なき銃撃。

***

洋館のイベント会場。
やはり潜り込もうとしていた剛が、銃声を聞きつけます。
「霧子か?」
そして、庭園をりんなと戻っていた進ノ介もまた。重い時の流れの中、身動きならず
「シフトカーがなーい!」と叫ぶりんなを置き、音のする方へ駆け去っていきます。

暴露

霧子を襲うロイミュード。その横合いから飛び出し、制する進ノ介、剛。援護射撃以上の威力を発する霧子の銃撃は凄まじく、三体一を不利と見たのか、そこで再び人間体を現したのは果たして甘城。
「……ほうらな。冴えない刑事が勝ったろ? ロイミュード」
「な、なぜその女は正気なんだ!」
勝ち誇る進ノ介への敵意より、意のままにできなかった霧子への怒りと悔しさが勝る、下司な表情。
その甘城を見返し、
「泊さんから音に注意しろと警告を受けたので。とりあえず射撃訓練用の耳栓を詰めていたんです」と答える霧子。「これで声の効力が半減したんでしょう」
例の「わたしの夢を、あなたにも」が、術にかける声だったのですね。
「なるほど。女性を虜にする声がこいつの超能力、か」納得する剛。
「ああ。岬刑事も事情聴取の時、聞かされたんだろう。被害者たちはみんな、鼓膜が異常に鋭敏になっていた。だから貴金属音で錯乱したんだ」
「やつの声を聞くと、姿まで別の男に見えました」補足する霧子に、頷く進ノ介。
「幻覚で好みの男を見せかけるってわけか」

あの時、自分に振り返った甘い声、魅力的な笑顔の青年は――。

「好みの男かどうかはわかりませんけど!」慌てて叫ぶ霧子を無視して、
「ある意味完全犯罪だ。参加者は、理想の相手に出会えたと満足して帰り、やがて全財産を貢ぎだすんだからな」とまだ甘城を追求している進ノ介は重要なことを見逃しています。自分以外の三者を、観察しているのは剛。
「だから重加速現象が起きなかったんですね」
「その女もわたしのしもべにしてやろうと思っていたのに」
「そんな簡単に落ちるヒトじゃないよ」甘城の恨み節が続くので、つい苦笑する剛。「仮面ライダーの、姉ちゃんだぜ?」
「なに!」
ロイミュード体に戻った甘城の前で、シグナルバイクを取り出す剛。
「レッツ! 変身!」
コールが終わる前に、いち早く、ロイミュードに殴りかかっていくマッハ。変身が簡略されると展開がスピーディーでいい、と思っていたら、ある程度ボコボコにしたあとで、
「追跡! 撲滅!」とまた始まりました。「いずれもー、マッハ! 仮面ライダぁー、マッハー! ふふふふーん♪」
以前よりはだいぶん間を取らなくなりましたが、得意げな見得切りは変わりません。
やっぱりやるんだ。

「!」
その時、ロイミュードのスピーカーから、異様な怪音波が発せられます。
「わっ」圧されて倒れるマッハ。「そんな技もあるのか」
シグナル交換。キケン。必殺フルスロットル。
「トテモ! キケーン!」の音声とともに、3匹の巨大な銃弾が、その鋭い歯で噛みついていきます。

***

「いやあ……」霧子の傍らに突っ立ってマッハの活躍に拍手を送りつつ、「これほんとに、マッハ出だしておれ出番ねえかも」と、その間完全な傍観者になっていた進ノ介。
が、その時二人の<ラバーズキャッスル>従業員が茂みから飛び出してきて、ロイミュード体となりマッハに飛びかかっていきます。
「おっとぉ。言ってたそばからこれだ」と嬉しげな顔の進ノ介。「ベルトさん!」
と、スーツの背中が割れ、そこから顔をのぞかせるベルト。

お見合いイベントに潜入、という今回の事情から、おおっぴらにつけられなかったのはわかりますが、妙なところに収納しています。

「は。……やっと出番だね」

デッドヒート

変身。タイプスピード出現。たちまち戦いの中に飛び込んでいき、取り急ぎマッハに群がっていた敵を蹴散らすドライブ。
劇中ではその名称は出てきませんが、進化体と雑魚ロイミュードを区別するため、以下甘城ロイミュードはその正式名称、ボイスで記します。

周囲の敵に油断なく目をやりながら、背中合わせに立つ二人のライダー、という構図がかっこいい。
「サンキュー進兄さん」肩越しに礼を言うと、「お楽しみはこれからだ! かくごぉ!」とボイスに向かうマッハ。
必殺フルスロットル。再びのシグナルキケーン。

しかし、必殺技に入ろうとする、その動作を止めたのはハートロイミュード。
「!」
ボイスの前へ出てシグナルバイクの攻撃を受け止めると、豪腕を振り払います。その威力で投げ飛ばされ、地に転がるマッハ。起き上がり、走り寄って来る相手を迎えるものの、その軽快なパンチもキックも、ハートロイミュードには効きません。
「……なにっ」

***

「あっ!」
マッハの前に現れた新たな敵に気づき、助けに向かおうとするドライブには、雑魚ロイミュードたちが群がり足止めします。

***

「ハート。助けに来てくれたのか」
嬉しげなボイスの声に、
「こいつがハートの進化体?」と興味津々で聞き返すマッハ。その眼前に立つハートロイミュードの身体は今や真紅に染まり、しゅうしゅうと湯気があがっているかのように見えます。
その体表にしばしば走り、火花をあげる電流。

***

「まずい。あの時の力だ!」
ドライブ/進ノ介にとっては、さんざん思い知らされたハートの力。しかしマッハはまだ、その恐ろしさを知りません。
加勢に行きたいのに雑魚に取り巻かれて進めないドライブ。その眼前で、マッハとハートロイミュードの殴り合いは続きます。
負けん気の強さから、心折れず果敢に立ち向かい続けるマッハですが、肉弾戦ではあくまでハートロイミュードのほうが優勢。渾身の力でゼンリンシューターを撃ちつけても、
「はははは! さすが仮面ライダーだ。おれとここまでやりあえるとはな」
白いライダーの方も気に入ったらしいハートロイミュード。その攻撃にまたも吹き飛ばされるマッハ!
「やべ。そろそろ限界時間寸前だ……!」

対抗

「くっ」
それを見守らざるを得ない、ドライブの方も焦っています。必死にボイスや雑魚ロイミュードを、振り払うドライブ。ボイスの音波攻撃に倒れ、
「そうだ!」と、唐突に閃いたらしき声を上げます。「来い、デッドヒート!」
「おい待て、進ノ介!」
慌てるベルト。しかしその時には、進ノ介の声に応じ新しいシフトカーがその手中にあります。
その、炎の如く赤い車体を示し、
「ベルトさん。これ、名前からしてハートに対抗するためだろ!?」
「ああ」諦めて答えるベルト。「現時点では最高装備だ。しかし、未完成だ!」
思いだせ、それを用いればあの時のハートに起こったことが、今度はお前に起こるのだと、それでも必死に警告するのですが、
「俺もそう思ったがね。考えるのはやめた。止め方は、走りながら見つける!」と一切迷いのないドライブ。
それを見て、ため息をつくベルト。
“あの時”――ハートが自らの身体を灼きつくさんばかりのデッドヒート現象を起こした、あの死闘の折りも、そもそも進ノ介は一切動じていませんでした。それを、むしろベルトの方が、思い出したのかも知れません。
「……やむを得ない。このままでは剛が危ない」
「行くぞ!」
デッドヒート装填。全身に走る電流。そのすさまじい熱量に身悶えしつつ、ドライブ・タイプデッドヒート爆誕。

***

「おおすげっ!」
ついよそ見して、ハートロイミュードに殴られるマッハ。

***

「おあああ、からだが!」そして、自らの変化に叫ぶドライブ。「……ちょっと、マッハっぽい」
苦しいのかと思ったら何だその見たまんまの感想は、と思いました。
これまでの真紅、銀、緑のボディではなく、白いスーツを基調とし、装甲と意匠部分に赤をあしらうデザインが、確かにマッハっぽい。
「そう。シフトデッドヒートは、マッハと一つを兼用するのだ」
兼用多いですね。兄弟か。
「おおおおおっ!」
ベルトの説明を聞いたのか聞いてないのか、沸き起こる力に雄叫びを上げるドライブでCM。

熱と熱

ドライブ・タイプデッドヒート。その白を基調としたデザインに反し、身体の中から発するすさまじい熱量が、赤い炎となって身体を包みます。わずか一撃でボイス含め三体のロイミュードを蹴散らし、マッハの元へ。
そして、マッハに覆いかぶさるようにして一方的な攻撃を加えていたハートロイミュードを、蹴り飛ばします。
「なに。その姿は」
相手の変化に驚き、自身の炎をさらに燃え上がらせるハートロイミュード。
ドライブの肩口でレッドゾーンを示す巨大な計器の通り、熱対熱、炎対炎。その熱さをすべて力に変換し、戦う二人の超人。
一撃一撃に、怖ろしいほどの熱量が炸裂し、周囲に散った炎のかけらが燃え盛ります。ハートに対しドライブは互角、否、互角以上の力を示しているようです。その拳を受け止め、
「――お前もデッドゾーンに?」
相手の本気を悟り、嬉しいのか笑い出すハートロイミュード。
構わず腕を振りぬくドライブによって、山肌に打ち付けられます。すごい飛距離です。
「ハート。てめえ!」ハートへの仕打ちに憤りを感じたのか、かかってくるロイミュード三体。ハート人望がありますね。
彼らとは今や圧倒的な力のあるドライブ。燃えるタイヤで蹴散らし、間をおかず浴びせるライダーキックがオーバースペック過ぎます。たったそれだけで、たちまち爆散する2体の雑魚!
辛くも逃れたボイスもダメージは軽くなく、森の奥へ跳ね飛ばされていき――。

「すげえ、これがデッドヒートか。やったね進兄さん!」
ハート、ボイスはのがしたものの、デッドヒートの威力と、テスト走行の成功を喜び、ドライブの方へ駆け寄ってくるマッハ。
しかし、
「うわあああああ!」
悲鳴とともにいきなり大量の熱気を放出するドライブに思わず足を止めます。
体表を走る電流、胸のタイヤが爆発し、ようやく収まったと見たマッハが恐る恐る近づいてみれば、なんと突っ立ったまま、失神しているドライブ。
「え。……え。ちょっと。進兄さん?」
揺すぶられ正気づいたのか、
「こ、このシフトカー。デッドゾーンに入るためのものだった――」喘ぎつつ言うドライブ。「……こういうの、ばっかりだあああ」
「は」
「うわぁっ!」
突然ドライブの目が光り、きょとんとするマッハにいきなり殴りかかります。殴られたマッハのほうが叫びたいと思いますが。
「えっ」
「止まれねえんだよ! お前が止めてくれ! 頼んだぞぉっ」暴走して制御できないまま暴れまわるドライブ。
「「工エエェェ(´д`)ェェエエ工エエエエ」」


毒牙

「収まった。やっと動けるう」
庭園。重加速現象が消え、やっと立ち上がるりんな。その時、ほうほうの体で逃げてきたボイス。
追手が来ないと安心したのか、がっくりと膝をつきうずくまります。近くにりんながいることにも気づかず、
「……まだだ。まだ、終わりじゃない」自分のやるべきことは終わっていない。そう自らに言い聞かせるその姿は、醜いボイスロイミュードなのですが、
「この声…?」とつい、声に引き寄せられて来たりんなの目には、長髪の美青年にしか見えません。
こういうのが好みだったんですね。進ノ介も追田も、タイプではないとはっきりわかりました。
「……?」気配に気づいたのかその時顔を上げ、喘ぎつつりんなのほうへ目をやる美青年。その苦悶の表情に魅入られたように、陶然とした表情で吸い寄せられていくりんなが絶体絶命で以下次号です。

ドクター・ハーレーキタ━(゚∀゚)━!
今回トッキュウジャーはお休みでしたが、かねてより
「1月いっぱいでTwitterを終了する」と言われていた押川善文さんより以下のご挨拶がありました。終了宣言からずっとささやかれていた噂はやはりほんとうだったのでしょうか。寂しいです。
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2015.02.01 13:45 | drive ドライブ | トラックバック(-) | コメント(-) |
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