LOVE! HEROES!

特撮番組全般、そして高岩成二さんと伊藤慎さんを応援します。


McLaren F1 Racer / Mark Wheadon


「ロイミュードの影がちらつく不可解な事件があれば、シフトカーが捜査で分断されると♡」

たったそれだけのために、五人もの人間を手にかけ無造作に捨てる、残忍さ。
発案者のメディックはともかく、それを博愛主義のハートですら容認するこの展開は、ロイミュードと人間との大きな溝を感じさせるのに十分すぎるほど。
取り込まれた以上チェイスも敵とする剛・ベルト。
それでもチェイスを信じ、取り戻したい進ノ介・霧子。
睨み合う剛と進ノ介の顔が近くて近くて、しかしチェイスへの方針上は対立していても危険を冒し助けあう姿勢だけは変わらない二人がかっこよすぎて、もろもろ物語の岐路となる重要な回でした。
現さんにまで
「チャラい」と指摘されてしまった剛ですが、それだけに、たまに現れるシリアスな表情と低い声が、効きます。
そしてブレンはチェイスにをしたのか?
ジャンクション。フォーミュラキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
OP。霧子の帽子や本願寺のジャケットショッカーマークついてる…と思ってたらゆうとー!
ゼロノスが伊藤さんじゃないのは超残念。

連続死体遺棄事件

朝。鉄橋の上を電車が走り抜け、その下では川沿いの道をランニングしている一人の男。
「?」
土手の下に何かが見えた気がして、ふと足を止めサングラスを外します。数歩近づき、叫ぶ男。
「あああ、し、しんでる!」

特状課課室。
「……たく、人間の残酷さも怪物に負けてねえよな」
冒頭の事件も含め数枚の死体写真を次々と示しながら、都内五か所で、同時に殺人事件が起きたと説明する追田警部補。刺殺、絞殺と手口はすべてばらばら。しかし、死亡時刻はほぼ一致しているという不思議な事件。
「同時に五人が、別の犯人に殺されたということなんですか」考えこむ霧子。
「それを調べるのはこれからさ」
「いやあ~コワイコワイコワイ」裏声で席へ戻っていく本願寺に向き直り、
「しばらくこっちは手伝えないかもですよ課長さん」と告げる追田が渋い。
「ケッコー」
殺人の疑いとなれば追田の古巣・一課の出番。そちらが忙しくなるので特状課には顔を出せない、と、予め本願寺に断りに来たようです。

「なんかひっかかるな。どうももやもやする……」ミーティングスペースに並べられた資料から顔を上げ、飴を頬張る進ノ介。
「ぼく、ちょっと自宅で調べ物してきまあす」そして、何を思いついたのか、言うなり席を立っていく西城。
「いやいやねえからよ、特状課の事件って線はよ」二人に振り返り言う追田ですが、進ノ介はともかく、西城はさっさと出て行ってしまいます。肩をすくめる追田。「……どんよりの報告もねえんだろ? ちなみにおれは、この江東区の射殺事件を担当してる。ま、目星はついてるけどな」
現場付近の監視カメラの映像と、目撃者の証言から不審なバイクの男が浮かんだのだと言いつつ、ビデオから取ったらしい、粗い粒子の写真を取り出してみせる追田。
覗きこむ霧子。
「泊さん」
呼ばれて立ち上がる進ノ介。写真に映っていたのは――。

不審者

秘密のピット。進ノ介が再び眺めているその写真を翳し、快哉をあげる剛。
「これはいい! まさにスーパーショットだね」
「剛!」
犯人と目されているバイクの男とは、チェイスなのです。振り返る剛。
「姉さんも進兄さんも、甘い夢見てねえでいい加減目を醒せよ!」写真から手を離し、つぶやく声が一転、ひどく低くなります。「やっぱりあいつは人殺しの機械だ」
冷たい目。ちらりと霧子、進ノ介に目をやると、にやりと笑い、「よっし! 競争だ、進兄さん。どっちが先にチェイスを見つけるか。ま、おれが先に見つけたらマッハであいつをぶっ壊しちゃうけどね?」
椅子にかけ、うなだれていた進ノ介。その膝元に屈み込み、今度こそチェイスを倒すという剛を、静かに見返します。
「安い挑発は止めろ。……お前の態度は。霧子を悲しませるだけだぞ」
その顔をまじまじと見上げ、口元を皮肉に綻ばせる剛。「……絶対姉ちゃんのためになるって、おれは信じてるけどね」

二人のやりとりをつらそうに聞いている霧子と、その様子を伺い、痛々しそうな表情を浮かべるりんな。
それきり振り返りもせず、部屋をまっすぐ出て行く剛。

「わたしも剛の意見に賛成だ」その時ベルトが口を開きます。「メディックが新たな死神になった。ということは、マシンチェイサーのプログラムをより戦闘に特化した恐れがある。そうなるといくら本来の、人間を守るプログラムが強くとも、もとに戻ることはないだろう」
「……!」蒼白な霧子の顔。
「あんたも破壊するべきだっていうのかベルトさん」席から立ち上がる進ノ介。「グローバルフリーズを共に戦った、初代仮面ライダーを」
「む……」
口ごもるベルトに背を向け、出ていこうとする進ノ介。
「泊さん」
「おれも霧子と同じだ。チェイスを信じてやりたい。でも、あいつがほんとうに人に手をかけたなら」
目を伏せる進ノ介。
「……戦わなきゃ」
「はい。……わかります」

パワーアップ

船の上。腰掛けているチェイスに対し、治療中なのか改造中なのかよくわかりませんが、何かエネルギーのようなものを送り込んでいるメディック。
少し離れた場所から、ハートが話しかけてきます。
「ナンバー072も、仮面ライダーに倒されたのか?」
「はい」大嘘をつくメディック。「……わたしの死神たちも。いよいよ本気でチェイスにやつを抹殺してもらう時がきたようですわ」
そう言えばハートが、ドライブたちを憎むと確信しているのです。邪魔なロイミュードは自らが屠り、その罪をライダーに着せてチェイスに倒させる。ただひたすら、ハート独占の道をひた走るメディック。
やがて治療が終了し、立ち上がったチェイスは、甲板に放置されていたタイヤを投げあげ、瞬時に破壊してしまいます。よく見れば超高速で無数の銃弾を打ち込んだようなのですが、シュールです。
「はははは! 完璧だ。素晴らしい」賞賛するハート。
「……いよいよ、仮面ライダーとの決着の時だ」つぶやくチェイスに、存分に戦え、友よとうなずきます。

(メディックめ。今度はチェイスに手を貸すとは。まったく腹の底が読めん……)
物陰から彼ら三人を眺め、やきもきしているブレン。

その時宙から、バット型のバイラルコアがまっすぐチェイスの手に飛び込んできます。その声に聞き入っていたチェイス。
「わかった」そして、ハートに向かい、「おれを尾けていたやつらがいるようだ」

目撃

廃工場のそば。
「ちょっといいかなあ。これ、あんたのバイク?」目立つ紫のバイクを指し、小柄な若い男に声をかける二人組の刑事。うち一人は追田です。
「ああ」話しかけられ、うなずくチェイス。
「少し、話を聞かせてくれるかな」今度は同僚の刑事。
「……話すことなどない。失せろ」
と、突然相手の喉元を掴みあげ、投げ出すチェイス。その人間離れした力に臆することなく、
「貴様!」と銃を抜く追田が勇ましいです。「おおおおっ!?」
しかし仲間の元へ、すぐ自分も投げ出される追田。

「現さん!」追田を探してきた進ノ介と霧子。状況を見て思わず、棒立ちになります。
ゆっくりと振り返り、二人の前で悠然とブレイクガンナーを構えるチェイス。魔神チェイサー降臨。
その紫の姿はこれまでより闇の色が濃く見え、ただ息を呑むばかりの進ノ介、霧子。

これに対し、重加速現象のなか、
「か、かいぶつだと!?」と素っ頓狂な声をあげるのは追田です。今度のヤマこそは慣れ親しんだ人間の事件だと思い、冒頭からシリアスモードに入っていたのにまたいつもの調子に戻ってしまいました。
その眼前に、高所から舞い降り、躍り出てきたマッハ。
「追跡! 撲滅! いずれも~、マッハー! 仮面ライダァァァ、マッハー!」
悠々と名乗りポーズを決めるのを眺め、
「仮面ライダー!? やっぱし、白いのかぁっ!?」と目を剥いている追田はすっかり傍観者です。

「はっ!」
チェイサーの元へ突進していくマッハ。
「変身」遅ればせに自らも変身する進ノ介。うまいこと変身シーンは追田の視界から外れています。チェイサーに殴り飛ばされたマッハの元へ行き、
「おい?」と助け起すのですが、そのままチェイサーに向かおうとしたところを引き止め、
「ちょっと。邪魔しないで、人助けでもしといてよ」と言ってのけるマッハ。

「仮面ライダーが、二人!?」ずっと、赤か黒か、緑か白かと悩んでいたのですが、赤と白、二人がいることをこの時理解した追田。

「え? ……じゃ、頼んだぞ」ぞんざいに扱われても気を悪くすることなくチェイサーをマッハに任せ、自分は言われたとおりディメンションキャブを装填するドライブ。途端にその身体が肩口から二つに分かれます。

「なんだそれ。きもちわるっ!」と追田。

その追田のそばへ、今分かれた一方、右肩、右腕と頭部だけのライダーが地表低くすべり寄ってきたかと思うと、次々と彼らを異次元に(一見、地中に)引き込んでいきます。
「うおははははああ、あ!」そしてそこから、チェイサーたちからやや離れた土手へ投げ出される二人の刑事。一方は失神したままなので静かですが、追田のほうはずっと騒がしい。「あ、痛て! お尻になにか刺さったあ!」
「早く助けを呼べ」
「……おお、赤い、仮面ライダー!」
そこへまた地中からひょっこり顔を出すドライブ。軽く敬礼すると、
「おれは仮面ライダードライブ。じゃあな!」と地表を滑り去っていきます。しばし呆然と見送る追田。
「仮面ライダードライブ。マッハ。ようやく会えたぜえ!」喜びに立ち上がり、そして……何か衝撃が走った的な顔を擦るのですがこれは何の表現でしょうか。

進化

マッハ対チェイサー。銃撃を受け地に転がるマッハ。
「こいつ、また強くなってないか? だったら」デッドヒート出現。「一気に片をつける!」
しかし、最強形態となったはずが、思うほどの働きができず戸惑うマッハ。
「お、何だ、身体が……」油の中を泳ぐように、鈍い動きの相手に対し、スパイダーのバイラルコアが変化したクロウ型の武器で、思い切り殴りつけてくるチェイサー。
吹き飛びながら、
「めちゃくちゃ重たいんですけど!」
とっさに体勢を立て直し、殴り返し蹴り返すマッハ。が、すぐに反撃され力負けしています。
「ああっ!」倒れこむマッハに、ゆっくりと近づいていくチェイサー。

「!」
戦う二人の背後から姿を現した霧子。とっさにマッハが不利と見て取り、チェイサーに向け銃を構えますが銃爪にかけた指が動きません。
グローバルフリーズの、夜の記憶――。
マッハを殴り倒し、なおも襲いかかろうとするチェイサー。それを銃撃で止めたのは、霧子ではなくドライブ・タイプテクニックでした。
「やめろチェイサー」
「泊さん!」

ドライブに振り返るチェイサー。その背後で、鳴り響くアラーム音に動揺しているマッハ。
「このままじゃヤバイ」デッドヒートの時間制限を悟り、元のマッハに戻ります。

「あんたはほんとうに人間に手をかけるようになったのか?」こちらへ振り返るチェイサーに対し、問いかけるドライブ。
「あんたは、プロトドライブだ! その奥底にある、人間の守護者としての心は、決して消えないはずだ!」
「おれが守護するのはロイミュードだけだ。ロイミュードのためなら、他のどんな命でも奪う」
「……!」
しかし説得の甲斐はなく、歯噛みするしかないドライブ。

このままドライブとチェイサーの戦いが始まるかに見えましたが、その時、頭上からの声に全員の注意がそれます。
「小競り合いはつまらなくてよ!」高みから見下ろしていたのはメディック。「無粋。無粋極まりないですわあなたたち。仕込中の料理をつまみぐいする子供のよう」
何の話だ!」と叫ぶマッハがご尤もです。
「魔神チェイサー。退きなさい?」
「……」静かに矛を収め立ち去っていくチェイサー。
「「待て!」」
その後を追う二人のライダー。両者の間に立ちはだかるように、チェイサーを去らせると自ら変身しつつ飛び降りてくるメディックロイミュード。白と赤基調でいかにも医療関係者っぽい出で立ちです。
「うふふふふ……」
数体の“死神”を従え、ドライブらにけしかけるメディック。そうしながら援護射撃でライダーたちを牽制し、レーザーメスと医療用アームを駆使し、乱戦の最中にも次々と死神を進化させていきます。
「ああ!」
腕にバズーカを出現させ、至近距離からライダーへの砲撃を始める死神。
「腕に銃が生えたぞ!」進ノ介の身も蓋もない表現に、
「この死神たちの進化は、メディックの力だったのか!」と応じるベルト。

「強化改造もできるとは。さては、チェイスの身体に何か、新たな細工をしているのか」すっかり物陰が定位置になったブレンロイミュードが、彼らの様子を覗き見て納得しています。

この時点でのメディックは、進化途中のチェイサーを、庇うだけでよかったようです。適当に時間をつぶすと、
「では失礼?」と死神を一体だけ残し、去っていくメディック。
「!」逃すかとばかり身構えるライダーたちに、最後の死神が銃弾の雨を降らせます。
「おれが決める!」必殺ゼンリンフルスロットル。バクサーツ! 宙高く跳び上がり死神を捉えると、至近距離から撃ちまくるマッハ。たまらず敵の身体が爆散し、コア「104」も消えます。メディックが死神に選ぶロイミュードは、ナンバーの末尾が「4(=死)」である者ばかりのようです。
「ふーう」バイザーを上げ一息つくマッハ。その影で、独り物思わしげなドライブ。

糸口

特状課課室。
追田の置いていった事件資料が、今はホワイトボードにきちんとまとめられています。それを見上げつつ、
「怪物が出たからにはウチがらみの事件、ってことかあ」と残念そうにしている本願寺。
この人は前から特状課活躍の機会を嫌がってる感じがしますよね。冷や飯ぐらい扱いのほうが落ち着くようです。
「きいてくれ!」そこへドアの音も高らかに、勢い良く入ってくる追田。「ついに仮面ライダーを見たぜ! 赤いのがドライブ。白いのがマッハ。……別人だったんだ!」
ドライブ
マッハ
新しいイラスト持参です。マッハを“チャラい”と書くなど観察眼の優れた点はさすが刑事。それをホワイトボードに貼り付け、
「つまり。あと黒と緑。全部で四人いるんだよ!」
「……っ、二人よ二人!」追田の解釈にがっかりしたのか、思わず叫ぶりんな。
「そうっすよ。過去の事件の証言を見る限り……」りんなの加勢をしつつ、我に返る進ノ介。「かこの…じけん?」

CM明けは同じシーンが繰り返されます。

「かこの。じけん……」はっとなりホワイトボードの前まで進み出る進ノ介。そこに貼られた被害者写真の中から、一枚を取り上げます。「つながった。思い出したぞ。この被害者の顔は、ボルトが起こした火災現場にいた、ロイミュードの人間体そっくりだ」
「え」
「なんだと?」
「もしかしてこの人達はみんな、ロイミュードにコピーされて始末されてしまった遺体なんじゃないか」
「だったら、検視の死亡時刻は?」静かに指摘する剛。みなが一斉に振り返ります。
「……そうですね。すべての被害者が事件当日に殺されてるのとは、矛盾してるよね」応じる本願寺。
解決に近づいたと思ったのに。ため息をつく進ノ介。
「とにかくまずはこいつだ!」チェイスの顔写真を取り出す追田。「みんなおれに代わって、このモンタージュの男を指名ては、いててててててて!」
腰をやられたのか、痛そうに抑える追田。りんな、霧子が駆け寄ります。
「……」騒ぎのなかですいと進ノ介に近づき、その肩へ顔を寄せてくる剛。追田から取り上げたチェイスのモンタージュを手に、囁くように低く、「チェイスが殺したって信じたくないから、他の人がやったって思いたいだけじゃないの?」
そして踵を返し、出ていきます。

それは刑事として体現すべき正義と、矛盾しています。事件には一切の予断を捨てて向き合うべきであり、痛いところを突かれてうなだれたままの進ノ介。

「なんにせよ、証拠がないとなあ……」ため息をつく本願寺。
「見つけたんだあ!」その時、それまで家で作業をしていたはずの西城が、大発見をしたと飛び込んできます。
「西城さん?」
「ロイミュードの足跡を」
「足跡!?」
得意気に自分の席につき、さっそくPCを立ち上げる西城。
「ロイミュードは、コアと呼ばれる魂をネットワークに潜り込ませて、コピー元を探す……だから、ぼくのブログを解析して、ついに見つけたんだ。前回の事件の072のコアが潜んでいた跡。特殊なデータの、歪みをね!」
「うっそそれってすごくない!?」科学者らしく即座にその価値を理解し、賛嘆するりんな。
「この五人のWEB情報にもみんな同じ足跡が見つかった」ホワイトボードを指さし、にんまり笑う西城が誇らしげで可愛いです。「つまりロイミュードに目をつけられていたという証拠だ!」
「重加速粒子以外の手がかりが、初めて見つかったぜ」そして捜査に新たな光をもたらすこの発見に、先程までの落胆も忘れ、感心している進ノ介。かれに褒められると究ちゃんは、いつも一番うれしそうな顔をしている気がします。

分断1

秘密のピット。
「西城究はやはり、かなりの天才児だったね」ベルトも今回の発見には賛嘆するしかありません。
「そうだな。でも。何が目的で今さら」コピー元を始末する必要があったかはわからないまま。それについてはシフトカーを5チームに分け、すでに情報収集に向かわせたというベルトに、頷く進ノ介。「おれたちも行こう」

野外。
宙に幾筋ものフリーウェイを敷きながら、捜査に奔走するシフトカーズ。
そこに電流を走らせ、ショックでバラバラと落ちてきたシフトカーを拾い上げて、微笑むメディック。ふっと、紫の息を吹きかけます。

薄暗い部屋。暖炉の前で、武器の手入れをしているチェイス。
「いよいよですか」その背後から現れたのはブレン。
「ああ。必ず、仮面ライダーを粉砕してみせる」
その答えに微笑み、さらに近づいてきたブレンは、
「わたしにも少しだけ、きみへの祝福をさせてください」と囁き、ブレンロイミュードへ姿を変えると、腰かけたままのチェイスの肩に、手を置きます。
「――っ」そこから流れこんでくる力に、息を呑みのけぞるチェイス。

トライドロン車中。聞きなれない音がします。
「それはハンターからの緊急連絡。……SOSだ!」叫ぶベルト。

***

路上。チェイスがバイクを走らせている後方から、マッハが追いすがってきます。激しいデッドヒート。
「!」
しかし、横合いから体当たりでマッハをバイクから叩き落とすメディックが結構乱暴です。
「は。まーたおまえが邪魔すんのか」行ってしまうチェイスを見送ると、半身を起こし毒づくマッハ。
「わたしだけではありません」さらに後方へ、視線をやるメディック。マッハがそれにしたがって後ろを見やると、ゆっくり歩み寄ってきたのはハートロイミュード。
「チェイスにはチェイスのお楽しみがある。おれにも一つ、ほしくなってな?」
「……」マッハがにやりと笑ったように見えました。立ち上がりつつ、「は。お楽しみならおれからくれてやる」
両者雄叫びを上げて駆け寄れば、たちまち火のつく肉弾戦。
ハートロイミュード対デッドヒート、でCMです。

ああ、たっくんのあのジャケット好きだなあ。

分断2

路上をひた走るトライドロン。その前方にハンターが飛来し、停まれと合図します。
「ハンター?」停車し、降り立つ進ノ介。「無事だったのか!」
その進ノ介へ、いきなり襲いかかるハンター!
「何するのハンター」やはり降りてきた霧子が払いのけるとさっと飛び退くハンター。追っていくと、物陰に控えていたシフトカーズが、いかにも臨戦態勢というように隊列を組み構えています。そのボディに光る、怪しい文様。
「あの文様は。まさかみんな操られているのか?」驚くベルトに、
「そうだ。お前たちは罠に落ちた」と答える低い声。
「チェイス!」
「すべてはメディックが仕組んだ舞台だ。お前と、完全な決着をつけるための」

***

蹴りに対しては蹴り。軽快にハートと渡り合うマッハ。しかしその攻撃は効かず、逆にハートの軽い一撃に倒されてしまいます。胸を踏まれつつ、
「……っ。そうか! 死体遺棄事件は、囮だったんだな?」
「はい」離れた場所から応じるメディック。「ロイミュードの影がちらつく不可解な事件が同時多発で起きれば、シフトカーどもの捜査が分断されるだろうと思いましたの。そこをつかまえました♡」
「赤い仮面ライダーの仲間の力すべてを奪い、魔神チェイサーがとどめを刺す……」メディックの策を解説してやりつつ、なおも重い殴打を、蹴りを、加えるハート。

***

「砕け散れ。仮面ライダードライブ! ――ロイミュードの未来のために」
じっと進ノ介を見据えるチェイスの目。チェイサー降臨。
「うわっ」同時に起こった強力な重加速現象によろめく進ノ介、霧子。
生身の彼らに向けられる銃口、しかしそこへ飛び込んできたのは変身用のシフトカー。危うく銃撃から逃れ、とっさに変身します。
「はあっ!」
ドライブ・タイプワイルド出現。飛びかかってくるチェイサー。その力強い攻撃に、押されるばかりのドライブ。
ならばとドリフト解除で加速するも、ファンキースパイクを装填した相手に、撃退されてしまいます。吹き飛ばされ、倒れこんだところへ一斉に飛来し攻撃を加えるシフトカーズ。
「うわっ」
その間も問答無用のチェイサーの銃撃。

「シフトカーがみんな、敵になるなんて……」そんなドライブの苦戦を見守りつつ、今は動きを助けてくれるシフトカーが一台もない状態のため、一切身動きできないままの霧子。

「っ!」重いパンチを受け、倒れるドライブ。「後は。デッドヒートしか」
「今は剛が使っている」絶望的な事実を伝えるベルト。
「無駄な抵抗はやめろ。おれはもう新しい力に目覚めつつある」
彼らの必死さを無駄と斬って捨て、片腕を天に突き上げるチェイサー。そこへ、紫色に光るエネルギーがいずこからともなく流れこんでいきます。
「ふっ!」
その腕で力を溜めおもむろに地を打てば、そのあまりの衝撃に、まだ倒れていたドライブの身体が反動で宙に舞い上がり、そしてCM。

「は……なんだこれ!?」そして、かつてないほど強力な重加速現象の中、宙から落ちてきそうもない自分の身体に、首をひねるドライブ。

***

「なんだ、あの異様な光は!?」ハートと組み打ちながら、ふと視界に入ったものに釘付けになるマッハ。彼方の空に、紫色の雲のようなものが浮かび、そこから紫色の光が地へ降り注いでいます。
「おお。チェイサーの新しい力か」マッハにつられて顔を上げ、感動しているかのようなハート。
「強化改造、成功」微笑むメディック。

***

新たに発生した強力な現象に、戸惑うドライブ。
「みんな完全に静止してる。ドライブになってるのに、ぜんぜん動けねえ……!]
「重加速をさらに上回るプレッシャーだと!?」驚くベルト。
そのなかを、独りすたすたと歩み寄ってきて、宙に浮いたままのドライブを強引に叩き落とすチェイサー。地に転がったところへさらに蹴り。
「うあっ!」
永遠の静寂。おれたちだけの世界だ。決着がつく、その瞬間までなぁっ!」意外にロマンチストのようです。

***

「やばい。しかも進兄さんには今、仲間のシフトカーがいない!」とっさにドライブの窮地を悟るマッハ。前転でハートの腕を振りほどき距離を稼ぐと、躊躇なく自分のベルトからデッドヒートを外し、
「行け!」と命じます。ハートの前で素の形態に戻る危険は承知のうえで――。
飛び去っていくデッドヒートに、一瞬気を取られるハート、メディック。
「はっ!」それを好機と跳びかかっていきますがすぐに受けられ、逆に殴り倒されてしまうマッハ。

***

絶体絶命。チェイサーにただ、打ちのめされる一方のドライブ・タイプワイルド。壁に投げつけ、追い詰めて腹を打つ、こういう壁ドンは大好物です。

で、待ちに待ったやられ高岩さんなのですが、ここは今ひとつ興奮しませんでした。チェイサーが迫力や残忍さに欠けるのか、打たれ強そうなタイプワイルドに、まだ余裕が見えるのがいけないのか?
ギルスに打ちのめされるアギト、リュウガにぼこぼこにされる龍騎、あと三体の蟻さんに翻弄され、策に倒され力尽きたリュウタロス。
そういうものに比べるとあまり悲壮に見えないシーンなのですが、打つ手なしなのにかわりありません。

叩きのめされ、振り払われて地に転がるドライブ。
「!」そこへ飛び込んできた新たなシフトカー。自ら装填されていくのはマッハが放った、起死回生のタイプ・デッドヒート。倒れたまま、換装完了。
「剛が送ってくれたのか! よし!」
起き上がってくるドライブに、再び構えを取るチェイサー。
「はああああっ!」唸り声をあげ走り寄れば、振り上げた腕をはっしと受け止めるドライブ。

ここでしかし、すぐに、チェイサーが余裕綽々な理由がわかります。反撃に転じたのはよいものの、異常なまでに動きが鈍いドライブ。
「身体が。重く感じる……っ」
「デッドヒートでも動くのが精一杯なのか」顔をしかめるベルト。
簡単に捉えられ、打ちのめされ、高々と投げ上げられたところへさらに銃撃とパンチを見まわれ、遥か彼方まで一直線に飛ばされるドライブ。コンクリートの階段に背を打ち、倒れ込みます。
かろうじて上体を起こし、後ろ手に手をついて、じりじりと下がるドライブがかわいい。

「終わりだ。仲良くまとめて消えろ」
チェイサースパイダー。必殺技の動作に入る相手の姿に、たまらず声をあげるドライブ。
「やめろチェイサー。……お前は、ほんとうに人を殺すマシンになっちまったのか? お前が命を助けた霧子が、巻き添え喰らっちまっても平気なのかよ!」

命を助けた?
鼻で笑いかけて、しかしドライブのその言葉が何に触れたのか、ふと、まだ動けないままの霧子に振り返るチェイサー。
苦しみ唸る獣のような、言葉にならない声が唐突にこぼれ出ます。
「!」思い切ったように再び、クロウ型の武器を構えるチェイサー。
その咆哮を聞きながら、
「……し、進ノ介」重い口を開くベルト。「こうなったらいちかばちかだ。きみに隠していた新シフトカーを使うしか、生き残る方法はない」
まだ隠し球があったとは。呆れつつ、
「おお。今日ばっかりは、あんたの秘密主義も大歓迎だぜ」と息をつくドライブ。たぶんドクターハーレーの置き土産。
「但し。これを訓練なしに使うことはデッドヒート以上に危険だ」
「そう最初に言ってくれるだけ、いつもよりまだましさ」
「トップギアだな」
「やるぜ!」
よろめき、立ち上がるドライブ。

「さらば、仮面ライダー……」
小声の会話を聞いていないのか、スパイダー型にバット型、そしてコブラ型、三種のバイラルコアを組み合わせた大型武器をふりあげるチェイサー。
「!」
満身の力をこめ振り下ろせば、ドライブのいた地点にたちまち膨れ上がる巨大な火球――。

と同時に、華やかなファンファーレのごとく鳴り響くエギゾーストノート。いずこからともなく炎の中へ飛び込んでいく新たなシフトカー。ドライブ・タイプフォーミュラ!
変身コールとともに、激しい爆風が燃え盛る炎を瞬時に消し、黒煙の向こうにドライブの新しい形が一瞬その影を見せて、以下次号。
最初に書きましたが、ジャンクションでは惜しげも無くその姿を披露しているのであまり引っ張られた感じはありません。予告だと次回は燃える回のようですがどうでしょうか。
今週の小姓キタ━(゚∀゚)━! 魅力的な敵キャラは大好きです。ハイカラおじいちゃんと孫s、という関係性はいいなあ。今回は黄が座るんだと思っていたのに。
3/9追記。録画を見なおし、記憶違いの部分を修正しました。いっぱいあった……。あとドライブとマッハのイラストの順番を変えました。
3/14追記。ブレンさんの祝福について、上遠野さんがブログで
「よくわからない汁をかけられた」呼ばわりしていたのでリンクを貼りました。
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2015.03.08 12:26 | drive ドライブ | トラックバック(-) | コメント(-) |
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