LOVE! HEROES!

特撮番組全般、そして高岩成二さんと伊藤慎さんを応援します。



カテゴリは「ドライブ」ですがこれは全「555」ファンに観てほしい作品でした。
全「555」ファンと一緒に観て、最後の写真が映ったところで
たっくーん!」と叫ぶオフしたい。

皆でタイムループを脱出すべく、奮闘する4人のライダー。
「歴史を巻き戻しているのは誰か?」という謎解きになっているという点では主役は「ドライブ」そのものでもあるし、また時間の運行の狂いを監視し、矯正するお話は、「電王」エピソードであってもまったくおかしくない内容なのですが、それでもこれは、死者を悼むライダー、自らも死より蘇ったライダー、「555」のファンに観てほしいのです。
時間を繰り返すたび、勢いを増す敵と疲弊する仲間たち。悪化する状況。悩む巧が、木場や草加に向け、
「お前らならどうする?」とつぶやくシーンで、昔と同じきば、の発音に心震えました。しかも、そのシリアス極まりない状況で、
「おれだったら首は突っ込まない。みんなも、お前にそれをオススメすると思うぞ?」と気の抜けた声で出てくる海堂がこれまた昔のまんまの海堂です。木場さんも雅人もそんなことは絶対に言いません。これとはシーンが違いますが海堂が巧に変な土下座をするシーンもあって、なんかまたでんぐり返りするのかと一瞬思ったり。
群れ飛ぶモルフォ、人とオルフェノクを隔てる破れたネット、けだるいイクシードチャージ……ああファイズだ、という記号盛り沢山で一気に10年以上前の悲劇に引き戻されます(そもそもOPから「555」調で、他のライダーがそれに合わせてる感じだった)。あの時もハッピーエンドだったのですが。以下やや簡略気味ながら例によってのネタバレ感想文。
Episode1 死斗! 仮面ライダーは三度死ぬ!!

「仮面ライダー3号」の映画館で配られたDVD、及びニコ動で公開されているのと同じ内容。
「3号」でショックを受けた方は見るべきです。冒頭、映画では触れられなかった進ノ介と霧子、2人っきりの葬儀と、12話に登場した不思議な墓石に追加して刻まれる剛の名など、剛の死を悼む描写に、ああ映画の続きだなあと思いつつ、納得することができます。そして、破壊され打ち捨てられた歴史改変マシン。

「間もなくだ、間もなく世界は我らのものに」
赤いフードをかぶったショッカー首領の映像と、その下に展開されるショッカーのラボ。復活をかける悪の組織の描写で、OP。

物語はいきなり転調。4/4(土)、特状課課室の、自分の席で、机に突っ伏して寝こけている進ノ介。スマホの着信音(というより振動音)に起こされ、寝ぼけ眼で
「寝てたのか……」と身を起こす進ノ介。「……もしもし?」
「今、どこですか?」
電話の向こうでは私服姿の霧子が、映画館の前で声を尖らせています。西城おすすめのアニメ、<マーマーマンション>の劇場版を観るため待ち合わせまでしていたのに、進ノ介が寝過ごして遅刻してしまったのだとわかります。霧子の背後では、きょとんとした表情でポップコーンを抱えている剛。生きてた!

平謝りの進ノ介。今から向かっても上映時間には間に合いません。電話を切って小さくあくびし、デジタル時計を振り返ります。時刻は9:55。
その後、秘密のピットへと降りていった進ノ介。非番の日らしいのに家に帰らないのでしょうか。うたた寝したことを
「体調悪いのかな」とベルトに相談すると、
「きみの体調はシフトブレスでわたしが管理している。今のきみは健康そのものだ」と太鼓判。そうこうするうちに、3号との戦いで知り合いになったはずの乾巧と桜井侑斗が事件だと飛び込んできます。映画の続きであれば、知り合いになったはず。しかし、
「誰だあんたたち」と応じる進ノ介。
「何言ってる! ショッカーが暴れてる!」
強引に引きずり出されます。しかし街での怪人たちの振る舞いを目撃し、またいち早く飛び出して変身する巧、侑斗を観て、進ノ介に衝撃が走ります。 「どうしておれは忘れてたんだ?」
彼らと共に駆け出し、戦いに飛び込んでいく進ノ介。

「なんだあれ」
その騒ぎは、ちょうど映画を見終わり(TV版と同じく字幕表示でした……声優をつけるのはやめたんですね)、ショッピングセンターの方へ歩みだした剛、霧子の耳にも届きます。
「おれも助太刀してやるよ」やはりまっすぐに戦いに飛び込んでいく剛。その溌剌とした戦いぶりに
「派手だな、いつもやってるのかあれ」と苦笑するゼロノス。
そして――死を悟ったカタツムリチータが、せめて1人なりとも道連れにしてやると、変身を解いた剛を羽交い締めにしたまま爆死します。信じられないという表情で、ぼろぼろになり横たわる剛。悲劇的な死。
驚く巧、侑斗、進ノ介の前で剛の顔がひどく幼くて、そうだ稲葉さんはまだ10代だったのだと思い知らされます。あと足が変な角度に曲がっていて芸が細かいというか胸を突かれるというか。
ねえちゃん、と最期の言葉をつぶやき、息絶える剛。霧子の絶叫。

00:00に戻るデジタル時計。わたしはこの時計を観たことがあります。

そして――。またも4/4(土)9:55。またも特状課の課室で寝こけている進ノ介と、その傍らで鳴り続けるスマホ。電話の向こうで怒っている霧子。タイムループですが、進ノ介には、
「今この瞬間が、前にも経験したような」という感覚があります。デジャブだね、と片付けてしまうベルト。生身の体を失って以来、自分はそんな錯覚を経験したことはないと。そしてまたも、先輩ライダーの登場。しかし、
「なんだって! 行こう!」と素直に飛び出していく進ノ介に、ベルトが
「きみは彼らのことを知っているのか」と訝る点が違っています。

街に現れたショッカー怪人、カタツムリチータを見て、脳裏にひらめく不吉なビジョン。それは剛の死。

姿の見えないヒルカメレオンをタイプテクニックで攻略する、という面白いシーンも有りますが、やはり戦いの終盤、映画を見終わった剛が飛び込んできて先輩ライダーズと共闘、というコミカルな展開。
和やかに語り合う3人をよそに、倒されたカタツムリチータの死体をこわごわと確かめ、
(剛が死ぬなんて)と自分の思い過ごしに戸惑う進ノ介だけがシリアスです。
しかし次の瞬間、ドライブが倒したはずのヒルカメレオンが現われ、その長い腕に背後から胴を貫かれ目を見開く剛。口元から流れる鮮血、霧子の絶叫。
「……訂正しよう。さっきの話だが……今わたしも、デジャブを感じているようだ……」沈鬱なベルトの声。

この繰り返される剛の死が、壮絶すぎて悲劇的過ぎて、繰り返し見ていると慣れてきます。映画のショックを和らげるにはもってこいかも。

そして時計。そしてまたも特状課で寝過ごす進ノ介と鳴り続けるスマホ。目覚めた進ノ介は、今度は
「ショッピングモールには近づくな」とだけ霧子に警告し、先輩ライダーズが現れる前に現場に向かいます。ショッカー怪人は今度は3体。カタツムリチータ、ヒルカメレオンに加え、アリマンモスに手こずるドライブ。タイプワイルドで攻略します。
「さっきは確か」
「イエス。怪人は2体だったはずだ」
ぼんやりとながら残っている記憶。そして、警告してもやはり戦いに合流してくる剛に、決意する進ノ介。
「ベルトさん、頼みがある……!」

「来るぞぉ……」
そして、ライダーたちの悲劇を離れた場所で見守っている、何か知っているらしいとぼけた男。「555」本編でもトリックスター的な役割を果たした海堂らしいシーンです。今にもパカパカパックツアー歌い出しそうです。

Episode2 対決!! スカイサイクロン空襲

アリマンモスに襲われる剛を身を盾にして守るべく、飛び出していくドライブ。
「霧子」激しい爆風とともに倒れ落ちる進ノ介。その手と、手首のシフトブレスは、駆け寄ってきた霧子の方へ伸ばされた後、力なく地に落ちます。そして0に戻る時計。
スマホの音が鳴り響くなか、机に突っ伏し寝こけている進ノ介。

「間もなくだ……」そして、ショッカー基地で完成しつつある新たなる改造人間、否仮面ライダー。ライダーでくちびるがあるのってへんな気がします。

「もおお」出ない相手にじれて切ってしまう霧子。

おれたちは絶対に立ち退かない
フリーダムもここまでだ


それにしても面白そうな<マーマーマンション>の惹句。2人で観ましょうと先に立って入っていく霧子の気持ちもわかります。
そんな姉と、並んでスクリーンを眺めている時、モノクロのアニメ映像に重なるように、自ら非業の死を遂げるシーンが映された気がして、思わず叫び声を上げ、立ち上がってしまう剛。
慌てた霧子に無理やり座らされますが、既に彼の心には、恐怖とともに今見たものが夢ではないとの確信が、芽生えています。

一方の進ノ介。ベルトへの頼みとは、自分の生体データの保存と分析でした。時間の影響が及ばない領域にデータを移しておいたと難しいことをいうベルトですが、それによれば確かに進ノ介は前回死亡していると。タイムループしているという進ノ介の仮説が、裏付けられたことになります。
「泊、事件だ!」飛び込んでくる巧と侑斗。
「わかってる。その前に、聞いてほしいことがある」彼らにも、タイムループの話をする進ノ介。誰かの死の度毎に、リセットされる記憶。ベルトの説明に、先輩ライダーズも納得せざるを得なくなります。しかもその度毎に、ショッカーの勢いが増していると。

間もなく最終兵器が完成する、と説明している首領。そうすれば世界はショッカーのもの――。

「こうしていられるか!」飛び出していこうとする巧。引き止める侑斗、進ノ介にも、「死ななければいいんだよ」と言い捨てて。
ならば自分は、世界が狂った分岐点=時間が歪んだポイントを調べに行く、お前は乾とともにショッカーを頼むと進ノ介に言う侑斗。
ゼロライナー、そしてデネブ登場! 相変わらずのプロレスごっこを、呆れて眺めている進ノ介。倒れたデネブに対し棒でつんつんしそうな顔です。
侑斗を見送った後、映画を見終わった詩島姉弟に、もう一度警告の電話を入れる進ノ介。しかしそれは、記憶を取り戻した剛には逆効果でした。一目散にショッピングモールへ駆け出していく剛。

ショッピングモールへ向かう巧。その前に飛び出し、バイクで道を塞ぐ海堂。
「海堂?」急ブレーキを踏み、降りる巧。
「よう乾……まあ御覧なさい、いいお天気」そして、変な挨拶をしながら、自分も降りてきます。「今日はよ、頼みがあってきたわけ」
「頼み?」
「この件から手を……ヒケ」
「時間の繰り返しの件か」
そして、問い返されるといきなり変な土下座をします。ものすごく変です。事情は言えないけど悲劇が起こるのだという海堂の、話の先がまったく見えない。見えないのにまだるっこしくてうざい。つい、今急いでんだよ後にしろよと巧。説得不可能であるならと、とうとうスネークオルフェノクの姿で襲いかかる海堂。
「お前、もしかしてショッカーに?」まあ普通そう思いますよね。
「はっ!」しかし答えを得る前に、その場へ飛び込んできたのはマッハ。早く正確な射撃と、くるくると軽快な身のこなしでスネークオルフェノクを追い詰めます。慌てて止める巧。
「……仲間なんだよ」
え、ととどめの手を止めるマッハ。
「なんだこのぅ」変な捨て台詞で去っていくスネークオルフェノクを見送り、
「だったらなんでお前を襲ったんだよ」と言い返します。説明できない巧。

激しい時の歪みに苦しめられるゼロライナー。時空から時空へとジャンプし、繰り返しの起点へ落下したデネブと侑斗。
そこは、3号とライダーたちの争いの場所でした。そこで、剛/マッハの非業の死を目撃する侑斗。
悲しみにくれる進ノ介、霧子の姿も。
「侑斗、これって」
「これが真相か……」

巧を追う進ノ介。間もなくショッピングセンターというところでアリマンモスに襲われます。分裂し、ドライブを数の力で圧倒しつつ、歴史改変マシンがショッカーの手にある限り勝利は我らのものと勝ち誇る敵に
「やはり時間の繰り返しはお前たちの仕業か」と問えば、
「半分は正解マンモー」
歴史改変マシンを動かすのは、ライダーたちの“想い”だからだと嘲笑うアリマンモス。彼らは1体を残し、その時現れたゼロライナーに軒並み跳ね飛ばされてしまいます。飛び降りてきたゼロノスアルタイルフォームとともに、その残る1体を撃破するドライブ。

共にショッピングセンターへ向かうトライドロンの中で、見てきたものを進ノ介に語る侑斗。ショッカーとの戦いの中で命を落とした剛。そして、剛という犠牲を払い、一度は破壊したはずの歴史改変マシン。なぜそれが復活したのか。

「……つながった」愕然とつぶやく進ノ介。

一方、ファイズとの共闘でショッピングセンターを制し、ヒルカメレオンを倒すマッハ。ゴロマキパンチに援護射撃、2人の特性がうまく噛合い、見事に敵を爆散させます。
「いい絵だったで、」しょ? と言いかけて、ぎくりと手を止めるマッハ・タイプデッドヒート。「……思い出した。こいつを倒した後、おれは」
その背後に姿を現す、カタツムリチータ。記憶を取り戻したのに、何故同じ手にひっかかるのかよくわかりません。
「あっ」マッハの窮地を見てとっさにアクセルフォームとなるファイズ。超高速で敵を爆散させ、既にマッハ向けて発射されたエネルギー体を止めようとしますが、それには間に合わず、またも剛の悲劇を目の当たりにしてしまいます。
「……あ」呆然となるファイズ、駆けつけた進ノ介と侑斗。そして霧子の悲鳴。
警告されていたはずだったのに。

「おれたちのなかに」沈痛な表情の進ノ介。「壊れた歴史改変マシンを動かすほどの、強い想いを持った人間がいたんだ」

それは剛の死に、耐えられなかった人物。
「ねえ、剛……ねええ。剛……! ごおお!」
進ノ介の視線の先で、息絶えた弟のあどけない死に顔に、すがりつく霧子。

そしてまたも目覚める進ノ介。電話を取り叫びます。
「霧子。ドライブピットに来てくれ……すぐにだ!」

剛、霧子。巧と侑斗。彼らに事情を説明する進ノ介。
それが本当なら、タイムループを抜け出すには、歴史改変マシンを壊すしかないと結論づけるベルト。
「だったらすぐ壊しに行こう」逸る剛を、止める他のライダーたち。マシンを止めれば、即ち正史が施行される。剛の死んだ世界に戻るのだと。八方ふさがり。

「八方ふさがりなもんか。おれが死ぬ。それだけだ」
世界を救うための死ならならむしろかっこいいくらいだとうそぶく剛。その時、止める進ノ介よりも、激しい怒りを見せたのは巧でした。残された者は、ずっと剛の死を胸の中に抱え続けるのだと。霧子を想い動揺する剛。
「もうたくさんだ。誰かが犠牲になるのは」
同族殺しとして、大勢の仲間を屠った。一度としてわかりあうことはなかったが、共にオルフェノクを敵として戦った草加。一度は袂を分かったものの、人とオルフェノクとの共存という、目指す理想は同じだった木場。彼らをも失った。可憐な少女、結花の無残な死は人間がもたらしたものだった。そして力に淫し、オルフェノクの記号を燃やして死んでいった流星塾の若者たち――あまりにも多いその犠牲を、悼み続けてきた巧の、血を吐くような声。
その想いを汲むように、強いて明るい声を出す進ノ介。
「考えよう。何とか全員で、この繰り返しから抜け出せる方法を」

その間、ついに完成した仮面ライダー4号。完成しかっと赤い目を光らせるシーンはすごくかっこよかったです。

「何か手はあるはずだ」考えながらトライドロンを走らせる、進ノ介に襲いかかるのは空からの銃弾。「飛行機?」

ただ、4号はこの作品の主役なのですから、ここではシリーズ主役のドライブとの、最も華々しい殺陣が見られるはずなのですが、どうもアクション面ではこの後も含め、そういう感じにならないのが残念なところです。リュウガ対龍騎みたいなのが観たかった。ただ一瞬、飛行機から降りてくるところがモモンガみたいで面白かっただけ。
それに対し、3話通じてですが、溌溂と跳ねまわるマッハ、低く腰を落とし妙に喧嘩が強そうなファイズ、そして顔の表情が目に見えるようなゼロノス、他のライダーたちがそれぞれ素晴らしいアクションが多くて眼福でしたが、それだけになんだかバランスが悪いような。
「仮面ライダー……4号だと!?」
ライダーの名を名乗られ、怒りに燃えてなぐりかかっても、蹴りつけても。
まったく歯牙にもかけてもらえないドライブがタイヤ交換するでもなく無策なままなのも、力の差を見せるためなのでしょうが、不自然。一生懸命やられてるみたいです。
とうとう力尽き、地に手をつくドライブ。その襟首を掴み上げ、お前らが時を繰り返してくれたおかげだと告げる4号。
その姿を、駆けつけてきた巧、侑斗も目撃します。

「こいつを完成させることがショッカーの最終目的だったのか」納得する侑斗。
「最終目的? それはおれの力で、世界を征服することだ」
「そんなことさせるか!」叫ぶ巧。
同時変身し、立ち上がったドライブとともに、跳びかかっていきますが、3人がかりでも4号には力負けします。
弱い、とあざ笑いつつ、今度はゼロノスを爆散させる4号。仲間のために時を巻き戻せば、その度毎に、ショッカーの力はいやましに強まる。仮面ライダーたちに勝ち目はないのです。とどめだと、さらにドライブを倒して去る4号。
「泊さん!」その時駆けつけてきた霧子と剛。
「だめだ。……あんたまで死んだら」必死にそれを止めるファイズ。彼らの悲劇を、今日も海堂が見つめています。その前で繰り返される、時の流れ――。

EDの流れるなか、再び目覚める進ノ介。時計の表示は4/4(土)9:55。ここに戻っているということは、また失敗したということです。拳を机に打ち付け、頭を抱える進ノ介。
「いったいどうすれば」焦燥にかられた表情が素敵です。

クレジットに藤井さんの名前がないのですが、こちらのゼロノスは違うのかなあ。高田さんは基本、ファイズのはずですよね?

Episode3 決斗! ショッカー首領の正体

そして、時間は繰り返す――。疲れて倦んだような、霧子のモノローグが印象的です。着々と力を増し、今やほとんどこの世界を掌握せんとするショッカー。
特状課の設備も寂れ、それでも他に行くところもなく、ピットを本拠とする進ノ介。勝つ見込みのない戦いに疲弊する彼らを見ていられない霧子は、
「もう止めませんか」と提案します。剛も死なせず、タイムループから抜け出せる方法が一つある。それは、タイムループの原因である自分が死ぬことだと。
「論外だ」切り捨てる進ノ介。ついにショッカーの秘密基地を突き止めた、そこを襲撃すれば勝目もあると、ベルトと2人で説得します。「霧子は、剛が無茶をしないように頼む……」

霧子と心を同じくするのは、巧。夜の海を前に、思いにふけっています。誰かが死ぬのを目の当たりにするのはもうたくさんだと。
「木場……草加……みんな。お前らだったらどうする……?」
「おれだったら」変な格好でしゃがんだまま、いきなり話し始める海堂。「首は突っ込まない。みんなも、お前にそれをオススメすると思うぞ?」
「お前、何を知ってるんだ」
しかし、説明できず、それでも必死に説得を続ける海堂が挙動不審です。「とにかく首を突っ込むな。どうしてもって言うなら……命を大切に、すればいい」
「?」
命は、一つしか、ないモノですから」

翌日。ショッカー危地に乗り込む3ライダー。中に踏み入ったところで、すぐに4号に迎えられます。
「あいつはおれに任せろ」言って、侑斗、巧を先に行かせる進ノ介。ドライブ・タイプスピード出現。
「何度やっても結果は同じだ」
「何度でもやってやるよ。お前たちを倒すまで」

先を行くファイズ、ゼロノスに襲いかかるのは、王蛇とダークキバ(だったと思います)。
「言っとくが、おれはかーなーり、強くなった!」
「おれたちだって強くなる。これだけ何度も、やられればな!」

相変わらず4号に圧倒されているドライブ。腹を蹴られ地に転がされ、とどめのパンチを、ただ力なく待つばかりとなります。
「!」
しかし、4号が身を躍らせ、殴りかかってきた瞬間、片足を上げキックで迎撃しようとするドライブ。必殺フルスロットル・スピード。
「ふん、やるようになったな」ああわたしも横たわった高岩さんの片足掴みあげてみたい。変態すみません。
「おれたちも、指を加えてやられてるだけじゃない!」見破られたのは残念ですが、掴み上げられたその姿勢のまま言い放ち、足を振り払うドライブ。
「貴様らは根本的に勘違いをしている。貴様らが強くなればなるほど、ショッカーの勝利は近くなる」
「ふざけるな!」
起き上がり、殴りかかろうとする、その背を踏みつけられるドライブ。
「貴様らがその悲劇に耐えられるか、楽しみだ……」そして、そう言い捨て、姿を消す4号。

「次はお前だ」
王蛇、ダークキバを屠り、カタツムリチータに向き直るファイズ。
「それはどうかな?」
かれの合図により、目の前に表示されるヴァーチャルスクリーン。そこには、縛り付けられたまま高い足場の上に引き立てられている、霧子と剛の姿が映ります。
「逆らえばこの女の命はない」
「おい! 姉ちゃんを放せ!」悔しげに叫ぶ剛。恐怖と悔しさで蒼白になっている霧子。
「卑怯だろう!」呼ばわるファイズの傍らで、ゼロノスが弓矢を地に投げます。それを見て、自らの剣も同様にするファイズ。
「形勢逆転のようだな」カタツムリチータの合図で、新たにバロン、サソードが襲いかかってきます。
突きのけられ、蹴り飛ばされるゼロノス、ファイズ。
その様は霧子たちにも見えるようです。
「逃げてください!」叫ぶ霧子。「これ以上時間を繰り返せば状況はもっと悪くなります」
足手まといになるよりも。
タイムループさえ止めれば。
「だから決めました。皆さんなら、絶対にショッカーに勝利できます」
その声にぞっとするような響きを聞き取り、顔をあげるファイズ、ゼロノス。
「駄目だ姉ちゃん。おれが犠牲になれば済む話だ!」剛の叫びも、既に泣き声になりかけています。
「あなたは生きて」
「姉ちゃん。……やめろぉぉぉぉっ!」

ヒルカメレオンを突き飛ばし、自ら身を投げる霧子。
「ねえちゃあん!」
「おい、霧子。起きろ霧子!」
そして間に合わなかったドライブ。かれの絶叫を聞きつつ、
「これでもう、時間を繰り返すことは」と考えているゼロノス。

――そして、また着信音で目覚める進ノ介。恐る恐る電話に出れば、
「泊さん、どうして……?」と問う霧子の声。「あたし、死んだのに」
時を巻き戻していたのは、霧子ではなかった。
「つながった」新たに見出された真相に、息を呑む進ノ介。そこへ飛び込んでくる侑斗。
「巧が、消えた」

あの土手に独り佇み、空をみあげている巧。
「霧子じゃなかった。誰かを死なせたくない。そう思っていた人間は」
巧を探し、街を駆ける進ノ介、侑斗。霧子と剛。
「気づいちゃいました?」そんな進ノ介らの前に現れる海堂。歴史改変マシンを動かしていたのは、巧。かれは今まで、あまりにも多くの死を見すぎてきた。
「お前は?」
「んなこと説明してる尺はねんだよぅ。ちゅーかさ」
吐き捨てながら、巧をそっとしてやってほしいという海堂。あいつはもう十分戦った。あまりにも多くの死を見つめ、最後は自分まで。自分のすべてを賭けて、この世界を救った。
「お前らにその気持ちがわかるか?」
「おれたちにだって、命を捨てても守りたいものがある」言い返す侑斗。侑斗も、自分の存在と引き換えに、愛する人々を守ろうとしたライダーです。
「あるのはいい。あるのはいいさ。でもそれと実際に死んじまうのとでは、大違いなんだよ」巧は今までに2度死んだ。1度はオルフェノクとして蘇り、そして2度めは、レジェンドライダーとして。「せっかく拾った命をよ、捨てさせるような真似は、させないでやってくんないか? んな悲劇をよう」
「悲劇か。……行こう」
しかし、話し続ける海堂を無視し、通り過ぎて行く進ノ介。
「行こう。んじゃねーよ! おれまだ話してんだよなぁぁっ」
「巧がそう思ってるんなら、尊重する。だけど、それを悲劇かどうか決めるのは、あいつ自身だ」
振り返る進ノ介。さすがの海堂もこれには反論できず、固まってしまいます。

土手に寝そべる巧。そこへ駆けつける、詩島姉弟。
「まさかおれが、人が死ぬことにこんなにナイーヴだったなんてな」
「済まない」それくらいしか、掛ける言葉が思いつかない剛。
「なんで謝る。お前はちっとも悪くねえよ。悪いのは、死ぬことを怖がってたおれなんだ」あの時。自分は死ぬことを覚悟して戦ったつもりだった。世界中の洗濯物を真っ白にするために。「おれは笑って死ねた。……でも違ったんだな」
手のひらを太陽にすかすようにして、空を見上げる巧。クリムゾンの指輪。「やっぱり、生きてるのは悪くない。おれは死にたくない」
遅れて歩み寄ってきたのは進ノ介と侑斗。
「どうするつもりだ」
進ノ介の問に起き上がる巧。その向こうに張られたネットは、風に揺れ、表面にモアレを浮かべています。
「歴史改変マシンを壊せばどうなる」
「マシンに時間をねじ曲げられたのは、巧の想いに連動していたからだ」答える侑斗。「マシンが破壊されれば巧は消える」
「剛は」
「剛が死んだのは、ねじ曲がった時間の中だ。剛は死ななかったことになる」
正史じゃなかった! 「仮面ライダー3号」のラストは正史ではありませんでした。よかった(´;ω;`) ここは全わたしが小躍りしました。
「じゃあ答えは簡単だ」人とオルフェノクを遮るネット。そこに生じたほころびの向こうに、5人の姿が映ります。立ち上がる巧。「おれはもう一度死ぬ」
「待て。そんなのってあるか、巧はおれのこと止めただろ? 自分なら死んでもいいっていうのか」進み出る剛。
「悪いな。でも……あの時笑って死んだ自分に嘘はつきたくないんだ」
口ごもる剛の大きな目から、今にも涙が零れそうです。その肩に、そっと手を置く進ノ介。
「誰にも決められることじゃない」
ぷいと向こうを向く剛。改めて巧に向かい、それがあんたの答えかと問う進ノ介。
「ああ」微笑む巧。
「なあ。写真撮らないか!」
突然振り返る剛。タイマーを用い、巧を中心にした、記念の一葉。

翌日。4人並んでショッカー危地を襲います。
「性懲りもなくまた来たか」出迎える4号。
「決着をつけにきた」決然と言い放つ侑斗。
せっかく拾った命を、誰かの為に投げ出す、そんな悲劇に耐えられるのかとなおも問う4号。
「悲劇? 笑わせるな」不敵に顔を上げる巧。「ハッピーエンドに変えてやるよ!」
「ああ」頷く進ノ介。「それが、仮面ライダーだ」
4人の変身。一番力こもってるのはたっくんです。

ここから最後あたりまでのファイズには、高岩さんがちょくちょく入ってる気がするんですよね。わたしの見間違いですべて高田さんだったらもう、高田さんお見事ですと言うしかない。

「巧! あんたは歴史改変マシンを」乱戦のなか、ファイズには先を促すドライブ。
「させるか」その会話を聞き、ファイズに飛びかかる4号。
「お前の相手はこのおれだ!」割って入るドライブ。
「面白い。先にお前からあの世に送ってやろう」
「来い。ひとっ走りつき合ってやる!」
タイプフォーミュラ出現。空爆にはブースタートライドロン。地上では泥臭い殴り合い、空中では飛行機に飛びかかっていく車。

「はあ!」中へ踏み込んだファイズ。ファイズエッジで斬りまくりです。
とうとう基地の最深部に到達し、そこにおかれた装置の前で息を呑みます。
「……これが、歴史改変マシン」
「よく来た」宙に現れるヴァーチャルスクリーン。赤いフードの首脳が、語りかけます。
「お前の野望もここまでだ!」
「それはどうかな?」
相手の反応に小首を傾げるファイズ。しかし、物陰から現れたのは海堂でした。
「だから言ったのに?」悪いなと言いたげな笑み。「どうしてわかんねえんだよぉ!」
自棄のように声を張り上げ、襲い掛かってくるスネークオルフェノクを前に、ファイズエッジのメモリを差し込むファイズ。

1体、また1体。敵怪人を倒し進むライダーたち。ここはいい絵でした、とくにゼロノス。腹を突き上げられ宙につられたアリマンモス視点でゼロノスを見下ろすことができました。

上空ではトライドロンVSスカイサイクロン。物音を聞きつけ外に飛び出したゼロノスはデネブを呼びます。途端に飛来するゼロライナーがドリルで何機をも撃墜し、ついにはトライドロンと合体してタイヤを四散させ、フィニッシュはゼロライナーの先端から射出されるトライドロン。合体の意味があったのかどうかよくわかりませんが、勢い良く飛び出して行ってスカイサイクロンを撃破します。
「なに?」途方に暮れたような声を出す4号。
「かー!」ガッツポーズで勝ち誇るデネブ。

基地内部。ダークキバ、バロン、サソード相手に戦うマッハ、ゼロノス、ドライブ。こそっと物陰から見ているデネブですが、フルチャージの合図とともにバロン、サソードにそれぞれ一撃をかましデネビックバスターに。
「デネブいいぞ!」とめずらしく素直なゼロノスはゼロフォームへ。「行くぞ」
その傍らへひらりと舞い降りてくるマッハ。
「まだいけるか」
「当たり前だ! もう死ぬつもりはない!」ゼンリンシューターを構え、陽気なマッハはまたしてもデッドヒートに。
ゼロノスはバロン、サソードを。
マッハはダークキバ、王蛇を。
背中合わせに構え、必殺フルスロットル。
「やったな!」
「ああ」手を打ち合わせる2人のライダー。
「よくやった侑斗 J( 'ー`)し」
「うるせえデネブ!」デネビックバスターに向かい叫ぶゼロノス。
「喋った?」今更ながら、腰をこわごわかがめ、覗きこむマッハ。

「はあっ」
「ライダーキーック!」
外では、ぶつかり合うドライブと4号のキック。
「お前に仮面ライダーを名乗る資格はない」力に押し勝ち、叩きつけるように蹴るドライブ・タイプフォーミュラ。地に落とされた4号に、重ねてライダーキックを浴びせます。パンチで迎え撃とうとするもさらにシフトレバーを動かすドライブ。
「まずいぞ。これ以上加速すれば爆発する!」
「構わない。それが仮面ライダーだ!」
「……オーケイ。わたしも付き合おう!」
デッドヒートの頃と比べると、めちゃくちゃ腹が座ったベルトさんです。我慢比べもとうとう押され、絶叫とともに爆散する4号。
ゆっくりと起き上がるドライブ。

「ぅらぁ!」そして、スネークオルフェノクよりもその背後の歴史改変マシンに、パンチを浴びせようとするファイズ。
「やめろ、やめろぉ!」必死に止めるスネークオルフェノク。それを突き飛ばし、またマシンへ向かうファイズ。
さらに押しとどめようとするスネークオルフェノク。きりがありません。
「!」腹を膝で蹴られ、仰向けに倒れこむスネークオルフェノク。ちょっとま、と手を上げ、人間体を影に映しながら、
「おれさ」と話し始めます。
「オルフェノクで1人、生き残っちまったじゃない。だからよぉ!」
起き上がり、ファイズに飛びつくスネークオルフェノク。パンチで応戦するファイズ。
「あれから、いろいろ、……考えたんだ! お前っ! たちの死がぁっ! あれが、意味あるもんかって」
静かにその手を止めるファイズ。
「今でも信じてる」うっちゃってパンチ。ファイズエッジにメモリを差し込めば、<ready>と電子音がします。「意味なく死んだやつは、いないって」
「ねえよ! 意味なんかねえ!」うつ伏せに倒れこんだまま、叫ぶスネークオルフェノクが拗ねているように見えます。
「ただ悲しいだけじゃねえかよ……」起き上がり、「だからよ、お前だけでもよ、生きててくれよ!」
<exceed charge>必殺技を知らせる電子音。
「それはできない……」低くつぶやくファイズ。軽く、くるりと回りながらの回し蹴りで、スネークオルフェノクの身体を固定します。
「うあ」
動けない敵を蹴破るように、最後のクリムゾンスマッシュを見舞うファイズ。着地した、その背に、倒れかかってくる仲間の重み。
「どうして」
「世界を救うために……かな」
「ぶぁかや」ろ、と、最後まで言えずに崩れ落ちる海堂。その傍らに屈みこむ巧。

「巧!」そこへ駆け寄ってくる進ノ介、侑斗、剛。
「お別れだ……」
立ち上がり、マシンへ向けファイズフォンの銃口を上げる巧。その前にまたも現れるヴァーチャルスクリーン。
「お前がここまで来るとはなあ」苦笑しつつフードを外したその顔は、巧と瓜二つです。
そしてその姿はマシンの前に像を結び――ショッカー風衣装でかっこいいのですが肩にちょうちょとまってるのなにか変です。
「変身」群れ飛ぶ青いモルフォのなか、出現するもう1人のファイズ。暗闇に映えるまばゆい赤。「時をリセットする。我々はもう一度生きる……生きて、世界を我が物に」
カウントし始める手首のデジタル時計。周囲に満ちる、赤いフォトンブラッドの光。
「そういうことか」納得したように頷く巧。静かに、ただ静かにもう1人の自分をみつめ、時を待ちます。
「やっぱり、考えなおさないか?」今更言い出す進ノ介。
「気持ちだけもらっておくよ」微笑み答える巧。「これからの世界を……頼んだぞ」
カウントダウン。残り1秒で、発射される銃弾。
「!」四散するモルフォの群れ。その中心で、壊れた腕時計を抑え、もだえ苦しむファイズ。激しい爆発が起こり――。


Blue Morphos / joyosity


そして、特状課課室。突っ伏して寝ている進ノ介の傍らで、鳴り続けるスマホの着信音。
「寝ちゃってたのか……もしもし」
「もしもしじゃないですよ泊さん。今何時だと思ってるんですか。映画始まっちゃいますよ!」
怒っている霧子の声に、
「あああやべっ! すぐ、すぐ、すぐに行く!」デジタル時計を見て飛び上がる進ノ介。4/5(日)9:55。
霧子に怒られるぅうっ! と叫びながら飛び出していきます。

「まずいぞ! まずいぞこれ!」叫びながら全力疾走している進ノ介を、泊、と呼び止めるのは侑斗。
「何急いでんだ」
「は、や、映画の約束してて。寝過ごしちゃって!」
「暇なんだな」
「非番なんだよ!」行きかけて、あ、そうだと戻ってくる進ノ介。剛に頼まれていたこの前の写真、と一枚の封筒をわたします。
「ありがとう」
「じゃ、おれ急ぐから! やばい、霧子に! 霧子におこられるぅううううううううっっ!」
最後は絶叫しながら駆け去っていく進ノ介。苦笑しつつ見送ると、封筒から引き出して写真を眺める侑斗。
「よく撮れてるじゃないか」
ふわり、と微笑む侑斗。そこに映っていたのは、霧子と剛、進ノ介と侑斗。ただそれだけ。
中心に、ほんのわずかな隙間だけを残し。

「お待たせ!」それだけ言って、荒い息にろくに口も聞けなくなる進ノ介。
「お待たせじゃないですよ泊さん。映画見損なっちゃいました」
「埋め合わせはするから」
「昼飯! ごちそうさんでーす!」最敬礼する剛。
「ええええ」
騒がしい情景。それは進ノ介を呼びに来たトライドロンの、ロイミュード出現の報で一転します。慌てて駆け出し、通りすがりの海堂にぶつかってしまう進ノ介。
「大丈夫ですか」
「大丈夫大丈夫。首をちょっと……」
「すすすすみませーん!」雑に謝り駆け去っていく彼らを見送り、「……さて、この空を守ったのは、いったい誰なんでしょーか」と微笑みます。
彼が見上げるのは、青く、青く、澄んだ冬の空。巧が手のひらを透かしてみた、あの空。

人知れず3度死んだライダーは、巧。平成ライダー4番目のライダーでもありました。
同日追記。モルフォ蝶の写真があったので貼りました。
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2015.04.05 03:41 | drive ドライブ | トラックバック(-) | コメント(-) |
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