LOVE! HEROES!

特撮番組全般、そして高岩成二さんと伊藤慎さんを応援します。

日曜日は朝は運動会のお弁当づくり、10時からは仕事、夕刻以降は親戚のお通夜と立てこんでいましたが、当日、オンエアを観るだけは観ていました。
第一印象で今回は今ひとつ乗れないな、と感じたのは、そういう諸々の支度をしながらのながら観だったせいだと思い、今日もう一度録画を見なおしてみたのですが……進ノ介の魅力の一つだったトリッキーな攻め口がほとんど見られず、熱情のままベルトの反対に抗し、直接相手にぶつかっては撃退される繰り返し。
思わぬところから敵の正体がわかり、それは父の仇でもある疑いが濃い、というところなので、突っ走る気持ちはわかるのですが、わたしは進ノ介が、熱血刑事物に多い直情型に見えて、実は結構頭をつかっている、というところが好きだったようです。
仁良を焚きつけ、真影に連絡を取らせてその居所を探るというシーンは面白かった。


DSC_0065 / matsubokkuri


一方、進ノ介に対する真影/001/フリーズロイミュード。進ノ介こそが自分を進化させる“ある感情”を掻き立てる相手、進化の鍵と見込んだ理由を全編で語りまくっていますが圧倒的。まるで恋をしているかのような執着です。
そしてすっかりロイミュード側の手駒扱いとなってしまった剛。かつてのチェイス以上に無口でしたが何か理由があるのか――? この人が明るくお喋りしていないとやはり寂しいです。
単独行動

運河脇の倉庫街。
「突然何の用件ですか、泊巡査?」
「猿芝居はよせ、ブレン」呼び出され、怯えた様子の能見に真顔で告げる進ノ介。「001の正体がわかった。国家防衛局長官、真影壮一」
「……やれやれ、どうして気づいた」
途端に演技する気をなくしたのか、ブレンロイミュードとなり銃撃を浴びせてきます。それを躱し、生身のまま飛び蹴りを見舞う進ノ介がかっこいい。跳ね除けられ、転がり起きつつ銃を構えます。ただの銃弾では歯がたたないというのに。

「変身しない……? なるほど。クリムは反対したわけだな。001には、近づくなと」

ならば遠慮無く、とでも言いたげに襲いかかってくるブレンロイミュード。
長身の進ノ介は生身アクションも見ごたえありますが、力の差が歴然としすぎてやすやすと組み伏せられてしまいます。ベルトを装着してきてはいなかったのです。
「はははは……ああ!」
わざと手を緩めて進ノ介に反撃のチャンスを与えてはすかさず殴りつけ、嬲る。楽しそうに嗤い続けるブレンロイミュード。
「001の能力は記憶の改竄だ」敵わぬとわかっていてもなお、戦い続ける進ノ介。「ロイミュードに関わる情報を警察から消したのもやつだ。――いったい何を企んでる」
「前にハートは言っていた」その進ノ介を突き飛ばし、腹に重い打撃を一発、二発、加えるブレンロイミュード。「仮面ライダーに変身していないお前を殺しても意味はないと……だが、わたしの考えは違う」
倒れた進ノ介の喉元だけを掴み持ち上げるブレン。息苦しさにあえぐだけの相手に、今度は毒に染まった爪先を突き刺さんともう一方の片手を振り上げます。
「死ね」

その時宙にフリーウェイを敷きつつ走り寄って来るシフトカー。
「進ノ介!」そしてブレンを牽制した後に現れるのはベルトです。「進ノ介。お前というやつは」
怒りのあまりお前呼ばわりになっているベルトさん。声も潰れ、形相も変わっています。
「説教はあとで聞く」
掴みあげ立ち上がるや勢いのまま腰に巻きつける進ノ介。ドライブタイプスピード出現。ドア銃を手に跳びかかっていきます。
「はっ!」
なぎ払い突き、蹴りと連続技で追い詰めとどめを刺そうとした時、倒れたブレンロイミュードの背後に現れる白い影。
「剛」
思わず手を止めるドライブ。
剛は無言のままゼンリンシューターをそのドライブに向け、手のドア銃を撃ち落とします。風になびく長い前髪が物憂げです。さらに第二撃は無防備な胸に。
「うわっ」
「ロイミュードの生みの親である蛮野天十郎の息子。今は我らの忠実な戦士なのだ」
解説するブレンロイミュードの横に並び、無言のままシグナルバイク。
「……変身」と告げる声も物憂く、マッハ出現。
そのままドライブに跳びかかり、蹴り主体の攻撃です。いつもは饒舌すぎるマッハが、一貫して無言を貫くさまが異様。

前回、チェイサー相手には「調子狂うなあ!」とかまだ、お喋りをしていましたので、あくまでかれに加えられたのは記憶の改竄であり、洗脳というわけではないのでしょうが不気味です。それとも進ノ介との知り合いであったことを忘れている?
チェイサーへの憎しみや姉への愛情は残っているのでそれも考えにくいのですが。

「止めろ剛!」
無抵抗のまま何度も蹴り倒されるドライブ。そんな2人を見てほくそ笑むブレンロイミュード。
「後は任せる」能見の姿に戻り、立ち去っていきます。

「……目を覚ませ!」
叫びつつも戦おうとはしない相手に、高所から浴びせるシザースキック。着地し、よろめき立つ相手に今度はゼンリンシューターの銃口を向けるマッハ。
「剛!」
必死の声も届かず、無情な銃撃を胸に受け、そのまま運河に落ちるドライブ。それを見届け去っていくマッハ。

藤木巌失踪事件

特状課課室。だるまの上から叫ぶベルト。
「進ノ介! わたしは忠告した。001は恐るべき敵だ。うかつに動くなと」
「でもやつの目的を掴まなければ警察そのものが危ない」濡れた髪、肩にタオルを巻いた進ノ介。「今は考えるより行動すべきだ」
「その結果命を落としてもいいのか!」
「かまわない!」腰を曲げ至近距離からまともに睨みつける進ノ介。「市民を守るためなら」
「勝手にしろ!」
シフトカー2台を足代わりに、自らドアを開け、出て行くベルト。いきなりなので、ちょうど特状課を訪れようとして開くドアに顔面をぶつけてしまった追田が気の毒です。

「なあんだよ……!」痛む頬を抑え、よろめき入ってくる追田。室内を見回し、「なんか、空気がどんより重いぞ?」
無言で俯く進ノ介と霧子、その背後でどうしたものかと手をこまねきつつ立っている西城。
「進ノ介くんとベルトさんが、喧嘩しちゃった」小声で報告する西城。
「ええっ? ……実は本庁から特状課に捜査要請がはいっ」気を取り直し言い始める追田。それを突き飛ばすように、先ほどから追田の背後に立っていた赤いスカジャンの青年が入ってきます。
「親父が! おれの親父が消えたんだ。な、助けてくれ!」
親父、という言葉にハッと真顔になる進ノ介。
「あなたの名前は?」身を乗り出してきぱきと質問を始める霧子。
「あ。ふ、藤木徹
「徹くん、状況を詳しく話してくれ」
「あ、ああ。おれの家は、小さな町工場で……おれは一人っ子でさ」

有限会社フジキ製作所。
「こんなださい工場誰が継ぐかよ!」
「こっちこそ願い下げだ!」
その日もまだ無職の徹が髪を染めていることが気に入らないのか、皆の前で叱責する父親と、素直に謝れない徹。
いつも喧嘩ばかりの2人。

「でも、さすがに最近、親父もしんどそうでさ。それで仕事継ごうって決心して。でも、いざとなるとなかなか言い出せなくて」

工場を継ごうと思う――その決心を父に伝えるその空気の重さに、思わず席を立った徹。
父に待っていろと言いおき、近くの菓子店へと走ったのです。

しかし、戻ってみれば父の姿はなく、それどころか父の行方を母に問えば、
「家族も仕事もほっぽらかして突然いなくなった」男など知らないと言うのです。母の記憶の中では、10年も前に失踪している父。


「10年前に行方不明?」
「最初は、冗談かと思ったよ。でも従業員に聞いてもみんな同じこと言うし。取引先に連絡しても誰も親父のこと知らないって言うしさ」社長の藤木巌のことですと、聞きまわっている徹の姿が背景に映ります。「……だからおれも、なんだかわけわかんなくて」
「記憶の改竄……やつが動き出した!」背後の一同に、告げる進ノ介。
「事件の裏に001が?」と霧子。
「おれ、一言親父に謝りたかった。今まで苦労ばっかかけてごめんって」ボソリとつぶやき、立ち上がる徹。「な、頼むよ。親父を見つけてくれ。お願いします!」
最敬礼する徹に、思わず追田、西城、霧子らも立ち上がるところが好きです。
頭を下げたまま動かない徹の背に、そっと手をおく進ノ介。
「大丈夫だ。お父さんは、必ずおれたちが探し出す」

フジキ製作所。夜の工場内でピコピコを手に歩きまわる進ノ介、霧子、追田。
「重加速反応粒子が出ました」
「やっぱりホイコーローのしわざか」
「はあ?」

今や部外者の徹しか突っ込まなくなった追田の言い間違い。こうなると逆に最終回はびしっとロイミュード、って言ってくれそうな気がしますね。

「徹くん。お父さんが消えた時、どんよりを感じた?」訊ねる進ノ介。
「そいや、どら焼き買って戻った時、一瞬」
「どら焼き?」
「ああ、子供の頃から喧嘩すっと、決まって親父がこれ買ってきてさ」休憩用のスペースに放置されたままの紙袋を開け、無駄になったどら焼きを、出してみせる徹。「……最初はお互いむっつりしたまま食べて、けど、甘くて美味しくて。気がつくといつも、仲直りしてたんだ」
「思い出の味か」

「徹、あんた何考えてんの!」その時飛び込んできたのは徹の母。彼女からすれば10年も昔のことを、今頃騒ぐ徹のほうが異常に思えて当然です。「警察まで呼んだりしてぇ!」
「おふくろ、親父は昨日までいたんだよここに! ほらあれ、最近撮った写真だよ、これが証拠だ」
「どこに父さんがいるのよぅ!」
徹が取ってきて示す写真立ての写真の中央には、確かに藤木巌が映っています。しかし、徹の母にはそれが認識できないのです。
「ここにはっきり映ってんだろ!?」
「あんたこっち来なさいもう!」
泣き声を上げながら奥へ徹を連れ去っていく母親。2人を見送り、
「これも、001の記憶改竄能力」暗澹としてつぶやく霧子。
「それにしても、やつはなぜ、藤木さんを連れ去ったんだ?」

進化する感情

「メディック……」
桜の森の満開の下。夜の闇に花の雲が浮かびあがり、撮影の照明によってその色がいっそう濃く、艶に映っています。
夢幻の趣。まだ冷える夜の空気に、肩にかけたトレンチの前を合わせる真影。「きみの死神部隊を貸してくれ」
「構いませんわ」快諾するメディック。「それにしても001、今回の誘拐事件、あなたにしては仕事が雑ですわ。……うふ、正体を知られて焦っているのかしら」
メディックの突っ込みは相手構わずなのですね。つい声を上げ、笑い出す真影。
「……やはりすべて計算通り、か。目的は何だ」画面奥から声をかけてくるハート。
「感じるのだよ。もう少しで、その瞬間が訪れると」
「まさか」
「我々は進化するために、人間の感情が必要だ。だから人間を研究し、それぞれが特別な感情を手に入れた。ブレンは嫉妬、メディックは愛欲。ハート、きみは歓び、そしてわたしは……」感極まってロイミュード体に戻る001。「この強烈な感情がさらに成長し極限を超えた時、我々は最後の進化を遂げる。その時こそ、第二のグローバルフリーズの開幕だ!」

桜闇のなか手を広げる001。その姿は氷の結晶の如き六花を背負い、青白く輝く進化体となります。

メディックはなんとなく、七つの大罪で言う傲慢かと思ったのですが愛欲とは。相手はハートなんでしょうか。ブレンの嫉妬の相手もハート。ドロドロの中心にいて、あくまでも爽やかなのが逆にひどい。一人だけ“特別な感情”がネガティブなものじゃないというのも。

「なるほど。泊進ノ介……あの男があなたを最終進化させる鍵となる、ということか」
「ハート。きみも早く探し給え」歩み寄ってくる001、否フリーズロイミュード。ハートの長身の前ではずいぶん小柄に見えます(公称の身長はフリーズのほうがハートより40cmほど高いはず)。「自分の極限を超えさせてくれる鍵を」
そのまま通り過ぎて行くフリーズを振り返ることなく、決然とした表情のハート。

「おれも、もう見つけているさ」

遠くを見るようなその目の先にあるのは……剛が「おれは強い!」だけでデッドヒートを乗りこなした時、ずいぶんこの人注目していましたが。

夜の埠頭。物陰に隠れるようにして、またあの記憶を反芻しているチェイス。

「ハート。本当にこんなやつを仲間にするんですか」
「いいだろう? 超進化体になるかもしれない」

「超進化体……?」目から宙に投影されていた映像記憶を消し、独りつぶやくチェイス。「約束の数とは、もしや」

引き止める理由

CM明けはドライブピット。
夜、ドアの開く物音に、
「進ノ介か」と問うベルト。
「……あたしです」しかしそれは霧子。「001が動き出しました。泊さんは、事件を追ってます」
「そうか」
「クリムが慎重なのは知ってます。……でも、今回は少し変です。どうしたんですか? なにか、特別な理由が」
「む……」唸るベルト。逡巡しつつ口を開きます。「怖いんだよ」
「こわい?」
「最近良く、同じ夢を見るんだ。あの夜のことを」

ロイミュードとぶつかり合う、プロトドライブ。
やがて勝負がつき、倒れたその腰から、落ちるベルト。それを拾い上げ哄笑する001。


「プロトドライブはわたしの目の前で倒された……その時の恐怖が、昨日のことのように蘇る」
「だから」
「そうだ。今度は進ノ介を失ってしまう。その怯れをどうしても、拭い去れないのだ」

匿名のメール

特状課課室。頭をかきむしっている進ノ介。
「どうやったら001のしっぽを掴める!?」机上の書類に拳を打ちつけます。
お誕生日は1950年の1月1日なんですね真影さん。001にコピーされた元の人物はいるのでしょうか。
「!」そして今度は、モヤモヤを打ち払うように勢いよく身を起こす進ノ介。と、PCからメール着信音が流れます。仕事用のPCにそんな設定したらうるさくてたまりませんが。
画面をのぞき込むと、件名欄は「タイトルなし」 送信者名欄は「ミスターX」という怪しげなメールが届いています。目を眇める進ノ介。
「ミスターX? ……これは」

よく知らない相手からのメールは読まずに削除することが吉。まして添付ファイルを開くなど……と思いましたがキニシナイ。

久瑠間運転免許試験場。特状課課室。
「つながった。やつに辿り着ける、重大な手がかりが」PCを前に皆に向き直る進ノ介。画面にはリストのようなものが表示されています。
「重大な手がかり?」近づいてくる霧子、西城。
「昨日の夜、ミスターXを名乗る人物からこれが届いた」

「新型致死性ウイルス 全国一斉検査リスト(関東Aブロック-①)」と題された表には、2005年9月12日に足立区三田長保健所で何らかの検査を受けた人物名が並んでいます。

「診察データのようだね?」画面に取り付いていた西城が振り返れば、
「憶えてるだろう」と頷く進ノ介。「今から10年前に起きた、伝染病騒動」
「はい。――確か、新型ウイルスの」
「致死率90%。日本中が大騒ぎになり、全国一斉規模の集団検診が実施された。これはその時のリストだ」
霧子にプリントアウトを示す進ノ介。
「んで、」そのプリントアウトとPCの画面を交互に指し問う西城。「これのどこがそんなに重大なのさ?」
「ウイルス情報を最初に流したのも、集団検診を実施したのも国家防衛局。責任者は、真影壮一」プリントアウトの最後をめくって示す進ノ介。そこには政務官・真影壮一の名が確かに責任者として記されています。「結局感染者はゼロ。ウイルス騒動自体、何らかの目的のために仕組まれた可能性がある」
「なるほど。それにしてもこの情報を送ってきたミスターX、ってのは誰なんでしょうか……」
霧子の問に顔を見合わせる3人。と、そこへ今度は携帯の着信音が鳴り響きます。
「現さん?」

消された記憶

フジキ製作所。
「どういうことですか、現さん」
「いやあ……」
先に来ていた追田の元へ、進ノ介、霧子が招集されてきた形です。狐につままれたような顔で、口を開きかける追田。「それが」
「まだいたのか。警察に用はねえって言ったろ!」
しかし追田が説明するまでもなく、彼らを追い払うために出てきた徹。前日とは様子が変わっています。
「徹くん。おれのこと憶えてるか」前へ出る進ノ介。
「誰だよ」
「きみは昨日、おれたちにお父さんを探してほしいと言ったんだ……どうしても、一言謝りたいからと」
「謝る? ふざけんな」憤りを声ににじませる徹。「おれたち家族を捨てていなくなった男のことなんて知るかよ。帰れ。帰れよ!」
足早に去っていく徹。その耳の後ろに、着目していた進ノ介は目を剥きます。痛々しく赤い、氷の結晶の刻印。
「あの傷……!」
「徹さんまで、001に記憶を」

ふと足元に積まれたゴミ袋に目をやれば、あの時徹が思い出を語りながら示した、和菓子店の紙袋も覗き見えます。

「……001。これ以上やつの好きにさせてたまるか!」
歯噛みする進ノ介のアップでCM。

顔芸と腹芸

「真影長官に会わせろだと?」顔を上げる仁良。桜の代紋の旗が麗々しく飾られる一方、大小の赤べこがずらりと机上に並ぶ奇妙な部屋。ここはまさか、仁良の執務室なのでしょうか。
「仁良課長なら可能なはずです」真顔で迫るのは進ノ介。
「よく知ってるじゃないか」うなずき立ち上がる仁良。「確かに長官には昔からいろいろお世話になっているが? ……会ってどうする」
「やつの正体を暴きます。真影壮一は、機械生命体です」
「なんだと!?」
「やつは10年以上前から正体を隠し、警察内部のロイミュードに関する情報を操作してきたんです」
「証拠はあるのか動かぬ証拠が!」
「10年前の集団検診のことを調べれば」ミスターXの送ってきた資料を手渡す進ノ介。「きっと何かわかるはずです!」

はずって何だよ、と、正直ここで力抜けました。
が、まだ緊迫感溢れるBGMが続いており、力抜くシーンではなかったようです。でも、はずで動く上司はいないし、この後の展開は当然予想される流れでした。

「なるほどねえ……」受け取った書類に見入りながら室内をうろうろ歩く仁良。ふんふんと唸りつつ頷く仕草までしますが、進ノ介に振り返り、にっこり微笑んだかと思えばびりっと景気良く資料を縦に裂きます!
驚く進ノ介の前で、今度は横に一裂き。
「泊くんよ! 真影長官はとても立派なお方だ」言いながらさらに裂き続けます。「妙ないいがかりつけると、とんでもないことになっちゃうよ」
今は細かく割かれた資料を、いつも手にしている扇子で仰ぎ、進ノ介に紙吹雪と浴びせる仁良。
「おれは諦めません!」しかし一歩前へ出て、仁良の眼前に迫る進ノ介。「必ず真影に会って、化けの皮を剥いでやります」

はりついた笑みの表情のままの仁良。しかし進ノ介が出て行った瞬間、その顔は心配そうな表情に変わります。
携帯を取り出し、
「あっ、もしもし。仁良です。真影長官、今はあの、どちらに……ええ、ちょっとお耳に入れたいことがございまして」
――その会話を、天井に張り付く紫のシフトカーが聞いていました。

ドライブピット。入ってきたのは霧子。
「泊さんが、真影のところに」
「何ぃ!」
目を剥くベルト。

突撃

東京セントラルフォーラム。
ロビーのそこここにスーツ姿の男女が集っており、豪華な会議場という趣のそこへ、ミッドナイトシャドーを肩に入っていく進ノ介。
「外務省担当との懇談、とても有意義でしたね」
「ふふふ。この社会をより良くするのが、わたしの大きな責任だからね」上機嫌に応えるのは真影。
「真影壮一!」しかし不遜にもその名を呼び、かけよってくる若い男。もちろん我らが進ノ介です。「なぜ徹くんの父親を誘拐した!?」

瞬時に身構える、真影の周囲の男たちの鋭い表情がたまりませんが当人は泰然としたもの。
「きみは確か……特状課の、泊進ノ介巡査。いったい何の話かな」
「とぼけるな!」
投げつけられる3台のシフトカー。それを防ぐように体の周囲に氷のようなバリアーを張り巡らせるロイミュード001。
次の瞬間重加速反応を起こさせ、周囲の人々をどんよりに叩き込みます。
「ついに正体を表したな、001」
「思い切ったことをする男だ」
進ノ介の両脇にいたSPのような男たちもロイミュード体となります。彼らはメディックの死神。生身の進ノ介に襲いかかります。
たちまち取り押さえられる進ノ介。と、天から降り注ぐ銃撃に、死神たちの拘束がゆるみます。
自由になり、はっと顔を上げる進ノ介。
それを上階から吹き抜けを通じ、見下ろしてくるチェイスがかっこいい。
「こいつらはおれに任せろ」
「チェイス!」
シグナルバイク。ライダー・チェイサー。変身しながら舞い降りてくるのは正義のライダーの基本。
そのまま死神に襲いかかるチェイサーを見て、自分はおもむろに001に向き直る進ノ介。
「答えろ001。お前の目的は何だ!?」
左手で銃を向ける進ノ介。その傍らに、右手で銃を構える泊英介の姿が浮かび上がります。進ノ介にその父の幻影を見ているのは、001。
「無駄ですよ、聞いたところで。すぐ忘れるのですから」
遅れて駆け込んできた霧子の目の前で、001の指先から飛ぶ氷の針が、進ノ介の耳の後ろを刺します。
のけぞり倒れる進ノ介。
「泊さん!」
「進ノ介!」
ベルトを手に駆け寄る霧子。
「……しまった、遅かったか」
「久しぶりだなあクリム。そんな姿でも、憶えているのだろ? あの夜の恐怖を」
「む……」

あの夜。燃え盛る炎の前で、シフトカーをつかみ勝ち誇っていた001。倒れたままのプロトドライブを一瞥し、
「お前の希望は消えた。お前の負けだ」とベルトに告げた――。


「クリム。お前がその悪夢から解放されることはない」あくまでも冷たくなめらかな声で脅しつけ、両手を広げる001。たちまちその身体から氷の粒が吹雪と飛び、周囲に満ち。
やがて、何もなかったように談笑を続ける人々の前で、おもむろに上着の前を合わせる真影。

なにも起こらなかったかのように。
その中央に進ノ介が倒れていることも、制服姿の霧子がいることも、まるでなにも見えていないかのように。

「……それがお前に与えられた“罰”だからな」
立ち去ろうとして足を止め、振り返る真影。言葉に窮するベルトを見て、満足気に踵を返します。
ベルトはともかく、霧子の記憶は消さなくていいのでしょうか。

会議場の外。相争うチェイサーと死神たち。
シンゴウアックスのスイッチを入れるチェイサー。マッテローヨの声の間、ただの斧として振り回しています。
イッテイーヨフルスロットルであっという間に撃破。092と028のコアが砕け散ります。
油断なく周囲を見回すチェイサー。なにもないと見て、立ち去ろうとしたその背に、浴びせかけられる数発の銃弾。
前に倒れかかり踏みとどまった、その背後には無言で歩み寄ってくるマッハの姿。
「また貴様か」
「はっ!」
しかし問答無用と襲い掛かってくるマッハ。その拳を受け止めるチェイサー。

特異体質

「泊さん」
「進ノ介!」
人々が立ち去った後の、セントラルフォーラムロビー。
まだ倒れたままの進ノ介を、揺さぶっている霧子。誰も介抱どころか、救急車すら呼ばずに立ち去っていったわけですから、記憶というより認知を操作する能力が001にはあるようです。
「しっかりしてください! 泊さん」
「……心配すんな」
その時目を開き、ゆっくりと起き上がる進ノ介。その耳の後ろには001の記憶改竄を受けた証拠となる、氷の結晶の傷が残っています。が、霧子、ベルトとの問答にはまったく異常が見られません。
「おれは、大丈夫だ」
「進ノ介」
「ほんとに、なんともないんですか」
「ああ。真影は? ……001を追うぞ」立ち上がり手にしていた銃を収めると、歩き出す進ノ介。
「よせ。今は一度撤退するんだ」
「そうは行くか!」一喝してまた歩き出す進ノ介。「やっとやつを追い詰めたんだ」
ベルトの怒り顔を見下ろし、進ノ介の後を追う霧子でCM。

因縁

セントラルフォーラム外構。1人歩いている真影。
「やはり、効かなかったようですね」
追ってきたのは進ノ介と霧子。
「……人間の記憶を凍結させる、わたしの能力が」
振り返りフリーズロイミュードとなる真影。その姿に目を見張るベルト。
「これが001の進化体の姿か」
「わたしの正体を知った人間は、すべてその記憶を消され、書き換えられる。だが」
過去に一人だけ、その力が及ばなかった人物がいたのだと話すフリーズ。

「そう、お前の父親だ。今から12年前、泊英介は警察の情報を影で操る存在に気づき、わたしに辿り着いた」

桜並木の下、対決する2人。
何の脅威も感じず、ただ記憶改竄の針を飛ばして去ろうとした001。いつもならそれでことが済むはずでした。
しかし彼を呼び止めたのは、
「答えろ!」と尚も問う泊英介のしゃがれた声。
ぎくりと足を止め、振り返る001。その背後で上体だけを起こし、睨みつけている泊英介。よろよろと起き上がりつつ、
「お前の目的は、何だ!」とさらに問い、銃を構えて迫ります。


「だがどうしても、泊英介の記憶を操ることはできなかった」
「だから殺したのか!」
「同じ目だ。やつもそうやって、わたしを睨んだ……けして屈することのない強い意志。わたしはたじろいだ。そしてその時、わたしの中にある感情が生まれた」
Mに目覚めたのかと一瞬思いました。
「――屈辱だ!」

叫ぶと同時に、進ノ介目がけ氷の息を吹きかけるフリーズ。吹き飛び倒れる進ノ介。

「進ノ介! よせ、今のままではやつを倒せない」
「たおす……こいつ、こいつだけはおれが!」尚も立ち上がる進ノ介。
「進ノ介」
「頼むベルトさん!」霧子の手からベルトを掴み上げる進ノ介。「おれと一緒に戦ってくれ!」

「…………仕方ない」

その諦めの表情を見てベルトを掴んだまま再びフリーズに向き直る進ノ介。変身。ドライブ・タイプフォーミュラ出現。
そちらへ向け、一度、二度、と続けて銃撃を加えるフリーズ。しかし足を止めることなくフリーズの元まで辿り着き、殴りつけるドライブ。フルスロットルで倒してやると決意する相手に、満足気に頷くフリーズ。
「それでいい。完璧だ!」
「は!」
尚も殴りかかろうとする腕を捕らえ、ねじりあげます。
「そうやってわたしを怒らせるのだ。そしてお前も、父親と同じ運命をたどれ!」
「ああっ!」腕を振り払うドライブに、尚もブリザードを吹きつけます。
「わたしの名はフリーズ。すべてを凍らせる」
「ああっ」
ベルトもシフトカーも凍りつき、たちまち変身を解かれ倒れる進ノ介。
「残念だったね」
「ふざけるな。おれのエンジンは止まっちゃいない!」
「そう、それだ……」うっとりと歩み寄っていくフリーズ。「その執念。さあ、立て。立つんだ」
「やめろ、進ノ介。このままではお前まで……!」
しかしベルトの危惧には耳も貸さず、雄叫びを上げ立ち上がる進ノ介。
この決戦の行方はいかに、で以下次号。
今週の遊び心。楽しかったです! 晦様ありがとう。なぜかニンニンとともに名乗りポーズを決めるその他の忍者の皆さんと、スターの悔しがり方がつぼでした。Noooooooooh!
5/27追記。なんとなくハートとフリーズの身長設定を調べました。
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2015.05.26 10:10 | drive ドライブ | トラックバック(-) | コメント(-) |
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