LOVE! HEROES!

特撮番組全般、そして高岩成二さんと伊藤慎さんを応援します。

「伝承によればリトル・ジョンは雲を突く大男だったはず」とかいう疑問はキニシナイ。義賊ロビン・フッド堂々登場!


N.C. Wyeth: The Passing of Robin Hood / freeparking :-|


初回から皆さんヒロインヒロイン言われてましたが、今回はほんとうに御成さんに「W」の所長が被りました。
はりきって飛び出してしゃしゃり出て敵に捕まったりしてしょんぼり反省するけどヒーローの勝機をつかんだりもする、愛らしく、憎めないキャラクター。これは一般にヒロインの役どころといわれるものです、おやっさんじゃない。
対して一方のアカリは、メカニックなどのバックアップ。「剣」の広瀬さんはヒロインとされていましたが、「ドライブ」のりんなさんは明らかに違う。ものすごく重要な役割ですけど典型的なヒロインじゃないのは確か。

今回そのアカリの活躍により、アカリ、御成の2人にも眼魔たちゴーストが目に見えるようになり、それによってタケルの戦いにも幅が出ました。

見えないところで戦い、人知れず傷つき、命を落とすことさえある――という設定は「龍騎」のような無惨なストーリーや「カブト」のような孤高のヒーローには合うのですけど、すでに命を落としてしまったタケルにそんな孤独まで与えなくてもいいんじゃないかと思っていたので、仲間の目にもタケルの戦いが見える、というのはほんとうにうれしい展開でした。
義賊の噂

――武蔵、エジソンは手に入れた。あと13個。残された時間は、あと90日だ。

前回のあらすじを紹介するタケルのモノローグ。前回ラストからさらに4日、日が経っています!

夜の闇に浮かぶ豪邸。「金餅」と書かれた表札が大きすぎて最初表札だとわかりませんでした。
門前で警備にあたっていた男たちは、突然の停電とともに響いてきた、ガラスの割れるような音に緊張の色を浮かべます。
「中だ!」一斉に邸内へ駆け込んでいく男たち。
が、それをすべて、軽く手を上げるだけで打ち倒し、ずいずいと中へ進んでいく小柄な影。奥の金庫室を破壊し、積み上げられた札束の前に佇むその背は、少年のようでも、うら若い女のようでもあり――。

打ち捨てられた別荘。月下、囁く声。
「次はこいつですよ。違法な貸付で暴利を貪り、美術品を買い漁っている男です。そしてそこに、例のものを」
仮面で顔を隠した男が、先ほど金餅家を襲った小柄な賊に、1葉の写真を手渡します。写っているのは、頬髭も白い初老の紳士。

大天空寺地下室。

「人間はだな、我々の目的を果たすための道具だ!」

机に向かい、偉人録のエジソンのページをぼんやりとながめながら、電気眼魔の言葉を、思い起こしているタケル。
「……おっちゃん。眼魔が言ってた、目的、って何だ?」
「ひひーん」
現れたのはトップハットに赤いチェスターコート、身体の前には馬の首のおもちゃがあり、騎乗のていをとっている仙人。
要はイギリスの競馬場をイメージさせようとする出で立ちです。え、と驚くタケルに振り返り、
「いいのか、あと89日しかないんだぞ」と言う仙人。冒頭の賊の話だけでさらに1日経っています! 「……集められんのか? ぶるるるる」
「当たり前だろ!」むっとして立ち上がるタケル。「何が何でも集めてみせる、英雄の眼魂、残り13個」
「ぶるぶるぶるっ。どうした、どうした次郎。うわあああっ!」しかし聞いていない仙人。その小芝居につい見入ってしまうタケル。
「まぶしいっ!」さらに突然叫ぶ仙人。
「えっ」
「……あ、見える! 見えるぞ、イギリスだ! ……悪い権力者や金持ちをこらしめて、弱い人民を助ける義賊の姿がちらっと!」
「それって!」はっとなり、デスクに置いた偉人録に、立ち戻るタケル。弓を射る仕草をしながら笑顔で振り返ります。「ロビン・フッドだろ? おっちゃん、次はロビン・フッドなのか!? ……あれ」
しかしすでにそこに仙人の姿はありません。
「また逃げた……」
「ターケールーどーのっ! 不可思議な事件、発生ですぞー!」そこへ飛び込んでくる、御成。

大天空寺居間。
呼び集められ、改めてテレビニュースを見るタケルと御成、アカリ。女性リポーター、白瀬マリが、昨晩の監視カメラ映像を元に、怪盗“リトル・ジョン”による金餅家襲撃事件を報じています。
小柄な賊が軽く手を上げただけで、何も触れずにいかつい警備員たちを吹き飛ばす威力に、声をあげて感嘆する御成。

「今回の事件もまた、怪盗リトル・ジョンの見えない力による犯行でした。盗まれたお金は、すでに貧しい人たちに配られた模様です。怪盗リトル・ジョンはまさに、現代の義賊、ロビン・フッドではないでしょうか」

「ロビン・フッド……?」
「盗まれたのは政治家が隠し持っていた裏金なの」テレビを消し、解説するアカリ。それを知られたくないばかりに、犯行予告も警察には伏せていたと。
「見えない力とは、眼魔の仕業では!」と勢い込む御成。「我ら不可思議現象研究所の出番ですぞ! 名刺も作っておきました!」
差し出される名刺を、首を傾げつつも受け取るタケル。
「……おれ、話を聞いてくる」
「誰にです!?」
「あたしは地下の研究室で調べてみる」
「何をです!?」
「タケルのお父さんが調べていたこと」

依頼人登場

いかに科学おたくのアカリといえど、タケルの周囲に不可思議なできごとが起こっていること自体は、認めざるを得ません。自分自身、イグアナで運ばれてしまいましたし。
ではそれが科学で説明がつけられないか、研究してみようということでしょうか。

「アカリ、頼むよ」彼女の協力がうれしいのか、笑顔のタケル。
「年上にはさんづけでしょ? 任せといて!」
ここは
「では拙僧も一緒に!」とアカリの研究に首を突っ込みたがったり、タケルの聞きこみについて行きたがったりする御成さんの可愛さを鑑賞するところなのでしょうか。1人のほうが捗ると、断り地下へ降りていくアカリ。
「ではタケル殿と一緒に♪」
「ああいいよおれ1人で。まだ確証はないからさ」そして姿を消すタケル。

「卑怯なり!」姿を消されては追っていくことができません。悔しがる御成の前に、その時シブヤが駆け込んできます。
「御成さん、ぼくは感激しています! ついに来ました、不可思議現象の解決依頼が来たんです!」
「それは真か!」一転、喜色満面となる御成。
「まじで。やったじゃないか!」瞬間、姿を現して喜ぶタケルを追い出すように、
「どうぞタケル殿はお出かけください。ここは拙僧が!」と言うのが現金です。
「連れてきたよ」そこへ空気を読まず現れるナリタ。来客を前に押し出して「こちら、蔵谷さん。本気で依頼したいみたい」
現れた初老の男は、冒頭、リトル・ジョンに怪しい男が渡していた写真の人物と同じです。
「……ほんとうに不可思議なことを解決できるんでしょうね!?」疑り深げに問いただす蔵谷に向かい、ただ合掌し、悟り澄ました顔で、
「答はあなたの心にある」と言う御成――。

レポーター

テレビ局。その地下の駐車場を歩む女を、呼び止めるタケル。
「……どうして、ロビン・フッドなの」
「あなたは」振り返る白瀬マリ。彼女が犯人を義賊ロビン・フッドになぞらえたことが、タケルにはひっかかっていたのです。
「不可思議現象研究所の、天空寺タケルです」笑顔で名刺を差し出すタケル。
「ふかしぎげんしょうけんきゅうじょ……?」
「悪いゴーストを退治する、ゴーストハンターみたいなことをやってます」
「はあ」
「……それより、さっきの放送。どうしてロビン・フッドと?」
「ロビン・フッドは、権力と戦った英雄でしょ」説明するマリ。「それに、リトル・ジョンって、ロビンの仲間の名前だし」
「そうか。でも、怪盗リトル・ジョンって、義賊なの?」
「世間は怪盗リトル・ジョンに拍手喝采してるわ。世の中には理不尽な権力に迫害されて、泣いている人がたくさんいるのよ」

雨の中傘を投げ出し、倒れている勤め人らしい父親。
傍らにしゃがみ込み、その死をただ泣き顔で見守るしかない少女。


「あたしの父も、理不尽な暴力で殺されてしまった。あたしの、目の前で……」
「同じだ。おれの父さんも」
「だったらわかるでしょ。こういう正義を、必要としてる人もいるのよ」
「おれは」それでも納得したくないタケル。「父さんの無念はおれが晴らす。……やるなら正々堂々とやるべきだよ」
「ふ、こどもね。あたしはジャーナリストになったけど、無力だったわ。あなたに何ができるの」
言葉に詰まるタケル。背を向け、去っていくマリ。

不知火1

地下室。
何事か一生懸命PCに打ち込んでいるアカリ。しかし唐突に、画面に目の紋章が浮かび、そして真っ暗になります。
「なに、停電? ……え?」
驚き見回すアカリ。その時壁際のモノリスの目が一瞬まばゆく輝き、そこから一条の光がPCを照射します。たちまち室内の灯りが点き、背後の大きなコンピュータも動き始め、それに連動してPC画面にも、何かがダウンロードされているような表示が。
次の瞬間開いたウィンドウに見入るアカリ。
「なにこれ」
浮かび上がる目の紋章。モノリスの解析データ。
アカリがキーボードに触れても、接続はことごとく阻まれ、ただ画面を見ているしかありません。何かよくわからない立体の構造図が開き、目を瞠るアカリ。ファイル名は<SHIRANUI>。
「……お? 『不知火により、ゴースト可視化』……?」はっと身を乗り出すアカリ。「これって、ゴーストを見えるようにする研究だ」

襲撃

蔵谷家。応接のテーブルに置かれたのは

予告状
10月14日 太陽が真実を暴く解き
   蔵の中に眠る美術品を
正義の力をもって頂きに参上します
       怪盗リトル・ジョン

とすられた一枚の紙片。
あちこちに展示ケースの置かれた室内が、あるじが美術商であるだけでなく、自身コレクターであることを示しています。
「やつは、わたしのコレクションを狙っています。警察だって、あてにはならない……」
蔵谷の話に聞き入っている御成。その時、突如大きな音がして、
「うわっ」と飛び起きる御成。それはセキュリティが破られたことを知らせる、警報。
「お願いします、先生!」
「先生?」その一言で我に返る御成。「……お任せあれ」
いかにも徳の高い高僧のように、頼もしい台詞を吐きます。

「うわああああっ!」
しかしその時、警備の男たちを突き倒し蹴散らす赤いゴーストと、それに守られる小柄な影が、蔵谷家の奥深く進み入っていました。
まっすぐそこに展示されている、古びた弓矢を手に取るリトル・ジョン。
貴様、逃がさんぞとその背に叫ぶ御成ですが、赤いゴーストに蹴りつけられ、倒れこみます。
「御成、大丈夫か」駆け寄ってきて助け起こすタケル。いつもご都合主義に見えるくらいに神出鬼没ですが、幽霊なので当たり前なのです。
「タケル殿!」
「ここは通さん!」彼らの前に立ちふさがる赤いゴースト、斧眼魔(御成には見えません)。
そちらを見据え、変身動作に入るタケル(その瞬間タケルの姿も消え、御成には見えなくなります)。
怪現象を目の当たりにして、思わず変な声を出してしまう御成。

「……ふん。お前がわたしにふさわしい相手かどうか、試してやろう!」
なぜか剣豪っぽい発言をする斧眼魔と組み合い、外へ走り出ていくゴースト。
相手は陣羽織に赤い巨大な斧を持ち、強そうです。
そのまま屋敷の外の林を抜け戦う2人。
ふわふわ浮いて相手をいなすゴースト。
橋の下、いつもの河原まで来た斧眼魔。ゴーストはここで不覚を取り、投げられた斧にあたって落ちてしまいます。

***

蔵谷家門前。もはや邪魔する者もないなかで、悠々と弓矢を奪い、車に積み込んで走り去るリトル・ジョン。
後を追う御成。

***

橋の下。
「武蔵!」武蔵眼魂を用い、二刀を構えるゴースト。無数に投げつけられる斧を、剣で弾き、叩き落とします。
……が、気づけば相手の姿はそこにはなく。
「あれ、逃げられた……?」思わず、浅い川の中、2、3歩ざぶざぶと歩いたところでCM。

蔵谷家に戻るタケル。しかしそこにはリトル・ジョンもおらず、御成の姿もなく、ただ
「大切なロビン・フッドの弓矢が! あああああ」と嘆く蔵谷1人。その様を見ながら、
「……やっぱりそうだったのか」とひとりごちるタケル。

不知火2

地下室。
「……あと1つ、何かを足せばいいはずなんだけど……」
PCの異変から何か掴んだのか、一転して化学実験のようなことをしているアカリ。邪魔な前髪はゴムでまとめておでこを出し、黒縁メガネで学術モードに入ったまま、ランプの上でグラグラと煮立っているビーカーを見下ろし考えこんでいます。
「かわいいなー♡」そんな彼女を見て嘆息する仙人。ただしアカリには聞こえません。
「助けてあげようかなあ……どうしよっかなあ」アカリの顔のほうへ手を伸ばしますが、その瞬間、何か思いついたのか席を立ち背後の書棚へ向かうアカリ。
「かわいい子には弱いんだよなあ」
白衣にもじゃもじゃ頭は先週の園田リスペクトなのでしょうか。まったく警戒してないアカリの背後で、怪しい小瓶をひょいと取り出し、作業台の上に置きます。音高く。
「……へ? なに?」驚き振り返るアカリ。気味悪そうに周囲を見回せば、さきほどまでは存在していなかった小瓶が、そこに置かれているのです。にやにやとなりゆきを眺めている仙人。
瓶にも刻まれている目の紋章を見て、
「まさか」と顔色を変えるアカリ。すぐさまビーカーに中身を注ぎ入れるのが大胆です!

と、もくもくと金色の煙が湧き出し、爆発。
宙を舞う金色の粉。
「え?なに、どいうことわあああだだだだれ!?」
目の前にいきなり変なおじさんが出現したのです。
「びっくりした? ごめんよ、タケルから聞いてるだろ?」馴れ馴れしく話しかけてくる白衣もじゃもじゃ頭をまじまじと見るアカリ。
「……おっちゃん!?」
「……やっぱりそういう呼び方するんだ(´・ω・`)」
「ほんとうにいたんだ!」
「あのね、その薬の効果がきれると、見えなくなるから気をつけてね」驚くアカリにビーカーのほうを示す仙人。「じゃね、ばいびー♪」
そのまま壁にびっしり並んだ書棚の方へ進み、消えていく仙人。
「ええ! お、うっそ……」

***

森のなか。緑をかき分けるように進む御成。
「汚名を挽回しなければ。おおっ、くるま! くるま! くるまあああっ!」
ふいに開けた場所に出ると、そこに蔵谷家から走り去ったのと同型の車が停められています。
喜んで駆け寄り、車の周りを調べようとする御成。

電話機の正体

地下室。戻ってきたタケルは、飛び出してきたアカリに、
「アカリ。御成ってまだ戻ってきてないの?」と問いますが、アカリはそれどころではありません。
「ターケールー! できたのゴーストが見えるようになる薬。おっちゃんとも話した!」
「え、すごいじゃないか!」

その時、こたつの上の電話機が鳴ります。

「タケル殿!」
「御成?」
「おおおお、お落ち着いて聞いてくださいまし。リトル・ジョンの隠れ家を見つけましたぞ!」
どこだと勢い込むタケル。答えようと周囲を見回す御成。その時背後から何者かが御成を襲います。
「それは、……やめなさ、……っが」
「御成!?」聞こえてくる、何か争うような物音に顔色を変えるタケル。「御成がリトル・ジョンにつかまった。助けないと」
「え、どこにいるって?」
「電話が切れて聞けなかった……」
「あああ、逆探知でもできれば!」
「できるよ」ひょいと顔を出すユルセン(←アカリには見えます)。
「なにこれ!」
「これじゃない、ユルセン様だ!」
「おっちゃんの分身なんだ」とアカリに説明するタケル。「御成がどっからかけたかわかるのか」
「コンドルデンワーに連れてってもらえば」と、今タケルが切った、電話機を示すユルセン。
その目の前でたちまち形を解き、そして1羽の鳥に变化する電話機!
「「ええーっ!」」

低く路上を飛ぶコンドルデンワー。
バイクでその後を追う、タケルとアカリ。

眼魔のやり方・タケルのやり方

森のなかの、打ち捨てられた別荘。縛られている御成。
「どうせ邪魔になるのだ。わたしが処理してやろう……よっ!」傍らに佇むリトル・ジョンに声をかけ、斧を振りかぶる斧眼魔。しかしその刃先が御成に触れる瞬間、飛び込んできたコンドルが斧眼魔を襲撃します。
「わっ!」
「御成! 大丈夫か」続いて飛び込んでくるタケルとアカリ。
「眼魔なのですか?」それでようやく自分が殺されそうになっていたことに気づき、虚空をにらむ御成。
「え、どこ、どこ?」薬の効果がきれたのか、やはり見えないらしく、御成の言葉を聞いてきょろきょろするアカリ。

「……その男は、きみの仲間だったの?」
そして、窓辺に立つ小柄な影が振り返ります。リトル・ジョンが頭のフードを外せば、男装の義賊は、果たして白瀬マリ。

「え、マリさんが怪盗リトル・ジョン?」呆然とするタケル。「お父さんが原因で、こんなことを?」
「……あなたにもわかるはずよ!」叫ぶマリ。
「わかるよ。ただ、それがあなたの信じる正義なの?」
「最初は、わたしも自分の正義を貫こうとした。でも」

うつむくマリ。おそらくは巨悪を告発しようと、ジャーナリストとして格闘した過去があったのでしょう。
姿を消す証人、アクセスを阻まれる記録。調べても発表できないことの繰り返し。でもそのあたりは割愛。

「……その気持ちを信じて、もう一度やり直すことはできないのかな」
「え」虚をつかれたようになるマリ。その傍らで、
「お前は間違っていない、お前は正しいのだ」と囁く斧眼魔。

「もう後戻りなんてできない」眼魔の声に、また気持ちを励ますマリ。やがて彼女の全身から、紫の光が溢れ出します。「わたしの見えない力。これが、ほんとうの正義の力よ。あたしにとって、ロビン・フッドの弓矢なの!」

「いいぞいいぞ、もうすぐだ」喜ぶ斧眼魔。見咎めるタケル。
「あの光は何だ?」
「眼魔の影響だよ」解説を始めるユルセン。「やつらに目をつけられた人間はどんどんおかしくなって、命と引き換えにゴーストを呼び出すんだ。これが眼魔が眼魂を手に入れるやり方だ。さあ、ロビン・フッドがもうすぐ現れるぞ♪ 奪われるなよぅ!」
その出現を楽しみにしているようでもある、ユルセン。しかし
「命と引換え?」とつぶやくタケル。これが眼魔たちの“目的”だったとしても、自分はそこにつけこみたくはない。「……そんなの絶対だめだ」
「お?」
「人の力と引き換えの眼魂なんか、おれは要らない!」

そしてこのままにはしておけないと、説得を試みるタケル。
「その力は正義なんかじゃない。眼魔っていう、見えないゴーストの仕業なんだ。……このままじゃ命を奪われる!」
「うるさい!」叫び、斧眼魔の力でタケルを突き飛ばすマリ。「わたしにはこの方法しかない――どんな力だっていい。あたしは現代のロビン・フッドになる!」

もはや狂信者のような表情でつぶやくマリの耳に、タケルの言葉は届きません。その光はいや増しに増していきます。

「ふふふ、それでいい。もう止められない」満足気に眺める斧眼魔。
「いや、止める。おれは、おれを信じる!」何の勝算もなく、ふたたび立ち上がると、ただマリを抱きしめるタケル。

(マリさんの命を信じる。生きてほしい――!)

タケルの頬を流れる一筋の涙。その時、光が消え、はっと我に返るマリ。
「あたし……?」
「おお、タケル殿、光が。光が消えましたぞ!」わからぬながら成り行きを悟る御成。
「貴様ァ! よくも邪魔をしたな! ――喰らえ!」苛立ち紛れか、そちらへ斧を投げつけてくる斧眼魔。とっさに御成をかばい共に倒れこむタケルの、肩口が痛々しく裂けます。
「アカリ」
「うん!」
前へ飛び出して、不知火ガンを撃ち放つアカリ。あの薬品を噴霧する効果があるのか、金色の粉が舞い散るなか、そこに出現する斧眼魔の姿。

「ああなんか見えた、でも信じたくない!」
「拙僧にも見えました!」
騒ぐアカリと御成。
「そんな」そして、自分につき従っていた者の正体を初めて目の当たりにした、マリ。
「――!」さっき自分たちに投げられて柱に突き刺さったままになっていた手斧を取り、斧眼魔に投げ返すタケル。相手が怯み、マリのもとから離れたのを確かめ、
「わかっただろ? 見えない力は正義なんかじゃない」
「……あたしは」
「マリさん、ロビン・フッドのことを尊敬してるんだろ。だったら今度こそ、ジャーナリストとして正義の矢を放つんだ!」

救われたような笑顔を浮かべ、頷くマリ。その全身が、今度は金色に輝き始めます。
傍らに置かれた弓矢もまた。

「ふーん、これがお前のやり方ってわけね」
感心しているようなユルセンの前で、再びの変身。御成、アカリは初めて見ます。
変身。カイガン。ゴースト!
「……信じらんない。あたしの想像を遥かに超えてる!」
「変身とはなんと羨ましい……!」
改めて、宙に描いた目の紋章とともにロビン・フッドゆかりの弓矢と、そこに込められたマリの想いが緑のパーカになったところで、CM。

ムービー大戦予告キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

踊るパーカは宙を舞い、ゴーストのベルトを通じて緑の眼魂となります。
それを手に取り、
「よし」と頷くゴースト。
「それはわたしのだ、渡せ!」
飛びついてくる斧眼魔とともに、外へ。

一点突破

シャーウッドの森を思わせる、林の中。
早い斧さばきを危うくかわし、投技で距離を取れば、今度は次々と手斧を投げつけてきます。
エジソン魂で弾き飛ばし、電磁銃を構えるゴーストですが、斧眼魔は身の回りにバリヤーをめぐらし、効果がありません。
そんなものかと嗤う斧眼魔。

「いくぞ、ロビン・フッド!」

装填すればついてきていたコンドルデンワーと大剣、ガンガンセイバーが合体し、大きな弓となります。連射するゴースト。
バリヤーで防ぎつつ、斧を投げつける斧眼魔。
突破口の開けないゴーストの苦しい戦いを、木々の影から覗いていた御成とアカリ。その時アカリが、上空の異変に気づき、御成の背をつつきます。
「あれあれ」
え? と顔をあげ、はっとする御成。斧眼魔が投げ、ゴーストが弾いた無数の手斧が、そしてゴーストが射て、斧眼魔が弾いた無数の矢が、こちらへ雨と降ってきているからたまりません。
「きゃああああ!」
「待ってください!」
「早く!」
慌てて逃げる御成とアカリ。その背後で爆炎が巻き起こり、CM。

林の中。
「ユルセン。ユルセン!」戦いつつ必死で呼ばわるゴースト。
「なんだよ声でっけーな」
「あいつを倒す方法は? 教えてくれ!」
「知らなーい」
「え」
「なんでも知ってると思ったら大間違い♪ いっひっひっひっひー♫」

その時、一度は逃げた御成が戻ってきます。やめようよ、と止めるアカリを引きずるように顔を出し、必死に戦いを見守りますが、
「ああ、やはり! タケル殿、斧を投げる瞬間、バリヤに隙間が!」
「えっ」
言われて自分も敵の攻撃を観察するゴースト。確かに斧を投げつける際、バリヤに射出口が開くのです。
「ダイカイガン!」必殺技発動の音。
「貴様」
「命燃やすぜ! はああああっ!」
弓引き絞り、炎の一射。燃え上がる矢が見事、バリヤの射出口に飛び込み、斧眼魔に命中します。
「うあああああ!」

すさまじい爆発。業火のなか、独り立つゴーストの姿がかっこいい。
「「よっしゃ、やった、かったぞー!」」抱き合って喜ぶ御成とアカリ。

***

「……っ」戦いを見届けて立ち去る、青いライダースーツの青年。

***

「やったじゃない!」
「でしょでしょ♪ これが合体して弓矢になったんだよ!」
「すごい、どうやってるの?」
初めてタケルの戦いを見て、興奮しているアカリと御成。2人に応援されてタケルもうれしそうです。
不知火ガンは良い発明。

***

「この展開は想定外です……」言いにくそうにつぶやく怪しい帽子の男。
「言い訳は結構だ」そちらのほうを見ようともしない、若い男。まっすぐ目はタケルたちに据えたまま、「……聞き飽きた」

リトル・ジョンの隠れ家。
戻ってみれば、マリが家の前に立ち、待っています。ゴーストは倒したと、笑いかけるタケル。
晴れ晴れとした笑顔で、見返すマリ。

手がかりと売名

大天空寺居間。話しながら入ってくる一行。
「眼魔が見えるようになる方法があったとはね。アカリ、よく見つけたな」ねぎらうタケルに、ほかにももっと見つけられるかもしれないと胸を張るアカリ。
「いや見つけてみせる! 任せといて!」
「さすがアカリだな」
その背後で、神妙にしている御成が、心なしかしゅんとしています。でしゃばって皆の足を引っ張ったとでも思っているのでしょう。
「……あの、タケル殿。この度はごめぃ、」
「御成」皆まで言わせず振り返るタケルがいい男。「ありがとう」
「?」
「ナイスアドバイス!」親指を立て微笑むタケルに、
「……はい!」とやはりうれしそうに親指を立て、タケルの指に合わせる御成。
「マリさんは自首し、これで我々が怪盗リトル・ジョンの事件を解決したと噂も広がるはず」
その結果依頼が殺到すると皮算用する御成の前に、空気読まず現れるシブヤとナリタ。
「御成さん。ほめてください!」
「?」
「ほら、見つけました!」と手帳を開いて示すシブヤ。なにがなんだかわかりません。
「探せって言われてた男の手がかり」注釈するナリタ。
「えっ!?」
探せとは、前回の園田に
「エジソンの力を借りればいい」とそそのかした男のことですよね。ここから次週に続く?

そしてどうみても次週は信長です。
今週の目上の人をおんぶしよう! 朝4時くらいからTLにジライヤジライヤ流れてきてたいへんでした。この人達みんな今回は旋風さんに感情移入していたに違いない。
十六夜流の悪行が有名になりすぎ苦情に悩む忍者業界団体がつに対策に乗り出し、磁雷矢さんがおんぶされることに――。若者の戦いをバックアップする大人たち、と美しい構図で終わりましたがアカニンジャーの二刀流も眼福。次回、凪回か?
10/26追記。台詞の修正ついでに小見出しを入れました。
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2015.10.18 11:27 | ghost ゴースト | トラックバック(-) | コメント(-) |
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