LOVE! HEROES!

特撮番組全般、そして高岩成二さんと伊藤慎さんを応援します。

うーん、2話見終わっての感想ですが、やっぱり今回の依頼人のエピソードは、もうちょっとなんとかならなかったのかなあ。
偉人と依頼内容がぜんぜん関係無かったのもきつかったのですがそれを横に置くとしても、
「団地住人が操られ、何度も集団で姿を消し、怪しげなモノリスを作らされていた」というのは「トワイライトゾーン」みたいでかなり面白かったのに。
怪異を目撃するのが住人の小さい子供(「ママが変なんだ」とタケルに訴える)、とか、大人だったら誰かの恋人(「恋人が他人みたいによそよそしい」と以下同)、とかだったら必死になって怪しげなお寺まで相談に行くのもわかる、と思ったり。
また、操られてる時とそうでない時の切り替えが頻繁で、依頼人以外にはその異常がわかりにくい、とかだったらより不思議な感じじゃないか、と、ついつい「ぼくが考えた怪異」をわたしも考えてしまいました。
いや、大人の男性が友人を思って必死になるのはもちろんいいんです。いいんですけど、その場合もう少しタケルに対し常識的な言動をしてほしかったと。いい年をして自分の都合ばかり訴える依頼人に、不快感を持たないでいるのは難しかった。
ほんとに、「幼なじみ」「親友」を恒男に連呼させるためだけのエピソードだったなあ。


iguana / .tafo.


そして印象に残ったのがマコトの話の通じなさ。10年の辛酸を嘗めた自分たちに比べ、つい最近までのほほんと暮らしていたらしい主人公に、反発するのはまあわかる。不用意にカノンのことに触れられたくないのも。
でも、西園寺に煽られるまで龍のことは尊敬していたのだとすれば、その息子であるタケルの話をまるで聞こうともしないのが不自然です。助かるためにはいろいろ情報収集すべきなんじゃないのかとか。あれだけ怪しい(妹も「あの人はちょっと」とか言ってる)西園寺には、一応耳を貸しているだけに。
「お前は知っているのか? おれたちは地獄を見てきた」
「おれたちのことなど忘れていたくせに」
だけではそれはちょっと、ただの八つ当たりじゃないでしょうか。

あと寒い時期に屋外でイグアナというのはちょっと可哀想かも……?

文句ばかり言っていますがわたしにとってはサービス回でもありました。
使える道具

ビリーザキッドの眼魂を手に入れたとき、倒した眼魔が巨大化して襲ってきた。
残り10個。残された時間は、あと27日――。


ユルセンの呼んだイグアナゴーストライカーにまたがり、重機と一体化した敵と組み合うゴースト。壁に圧しつけられたところを銃で撃退すれば、重機から分離し宙に舞い上がる巨大蜂。
それをイグアナの舌で捉え、印を結んで必殺の飛び蹴り。
今度こそインセクト眼魔を撃破すると、変身を解き元の公園へ戻るタケルですが――そこにアカリらの姿はなく、ただ多くの人々がくつろいでいるだけ。
「アカリと御成は。……どこに連れて行かれたんだ……?」息を切らし見回すタケル。その足元で、アカリたちが落としていった時計が、柱時計のごとく時を打ちます。
「……?」
「バァァ。なにか心当たりがあるみたいだぞ」肩口に現れて示唆するユルセン。「時間を戻してみろお。ミロミロォ」
取り上げた時計の針を戻すタケル。そこから蜃気楼のように吹き出す別の時空。廃工場の外階段を無理やり登らされているアカリたち。
「2人はここか! 案内してくれ」
バイクを走らせるタケル。

廃工場。タケルの観た通りの外階段を昇らされ、中の一室に拘束されている御成とアカリ。
「こいつら2人を乗っ取りなさい」と周囲の雑魚眼魔にけしかけている謎の男改め西園寺。「仮面ライダーゴーストから眼魂を奪うのに、役立ってもらいましょう」
白い眼魂に姿を変える眼魔たちが、ゆらりと宙に浮きあがり――。

その頃、ようやく到着したゴーストが、外の敵を倒して飛び込んできます。雑魚眼魔を斬り捨てる時の黒いインクのようなイフェクトが今回も。
「アカリ! 御成! あっ」危ういところで彼らの眼前に迫っていた眼魂を斬り、ついでに2人を縛る白紐も切ってやるゴースト。「アカリ、御成、大丈夫か」
「タケル殿ですか。どこにいるんですかっ」
縛めをとかれた2人の目に、しかしゴーストの姿は見えないままです。それには構わず、
「さ、帰ろう」と促すゴースト。

ところがアカリは動きません。
「どうしたんですか? 早く、」
帰りましょうと促しかける御成をじっと睨みつけ、
「――乗っ取られてるんじゃないでしょうね」
「いいや、それないって」間でツッコむゴーストですが、その声も彼らの耳には入りません。
「わたしが、まさか」笑う御成。
「あたしを油断させるために、眼魔が御成だけを乗っ取った、ってことも考えられるでしょう!」
「なんと疑い深い!」
「あ、ちょ……」
「答はわたしの心にある! 断じてそんなことはありません!」
「わたしは簡単には信じません。御成の口癖は?」
「「拙僧」」同時に答えるゴーストと御成。
「です?」
「そう!」
「御成だ」
「御成ですぞ」
「ああ……もう帰ろうよぉ……」両者の間でおろおろしているゴースト。

扇動

大天空寺墓所。またもタケルの父・龍の墓前を訪れている、西園寺。しかしそこには先客の姿があります。白い眼魂と、集めた英雄眼魂4つを手に、
カノン。待ってろよ」と語りかけているマコト。
「無理しないで」右手の白い眼魂がほのかにピンク色に染まり、応えます。妹の名前はカノン確定。「お兄ちゃんに何かあったら、わたし」
「何を言っているんだ。必ず生き返らせてやるから」

大天空寺山門前。墓前から去りかけて、そこに立つ西園寺の姿を見咎めるマコト。
「またお前か!」
「お兄ちゃん、この人……信用できない……」妹の声を聞き、改めて睨みつけるマコト。
「まあ話を聞いてください、スペクターさん」しかし相手の反応など気に留めない様子で話し始める西園寺。「10年前、我々はこの世界を眼魔世界につなげる研究をしてましてね……あの頃、リーダーの天空寺龍は、人間が眼魔世界に行けるかどうか、人体実験をしたがっていました」
「龍さんが」
「はい」話しながら階段を降りてくる西園寺。今やマコトの真正面に立ち、その顔を下から見据えます。身長差がありすぎです。「でも、人体実験なんて許されるはずがありません。わたしたちが反対したので、諦めたと思っていたんですがねえ」
「……事故じゃないというのか」
「わかりません。……でも、誰かがスイッチを入れないかぎり、モノリスは作動しないはずですしね」

恐怖の記憶。血の凍るような、妹の悲鳴。自らのあげる、情けない悲鳴。突然異なる次元へ吸い込まれた、奇妙な感覚。

回想にとらわれるマコトに、今気づいたとでも言うように、
「……もしかして、天空寺龍を尊敬していましたか」
「今さらどうでもいいことだ!」西園寺の、ねちねちとまとわりつくような声もろとも、忌まわしい記憶を振り払うように、寺を出ていこうとする、マコト。
「そうですか」冷笑を浮かべる西園寺。「それにしてもあの可愛らしい妹さんが、今はそんな姿に。……哀れですねえ」
「!」
足を止め、振り返るマコト。その長身が山門によって、青空に切り取られたように見えます。
「……今度妹のことを話したら、お前を消すと言ったはずだ」
激情に身を震わせるマコト。そこへ臆面もなく、再び近づいていく西園寺。
「眼魂集めは順調ですか」
「貴様には関係ない!」
「妹さんを生き返らせるんでしょう?」
「止せと言っている」その襟元を掴み上げるマコト。
「天空寺タケルは、すでに5個持っていますよ」構わず続ける西園寺。「この調子だと、かれが生き返ってしまいますねえ」
「そんなことはさせない!」
「もしかして、龍の息子だから、手心を加えてるんじゃないでしょうねえ」
「何」
「甘いですね」
「……おれが甘いだと?」あまりの言葉に、さらに形相が変わっていくマコト。怒りが極限に達すると、逆に血が冷えきり、凍りついていくように。「おれは、おれの為すべきことをする」

言い捨て、こんどこそほんとうに、山門をくぐり階段を降りていくマコト。振り返りその背を見つめる西園寺。
「スペクターが4個。仮面ライダーゴーストが5個……そして」自らの手にしていたトランクケースを開きます。眼魂の大きさに合わせつくられた15のくぼみ。そのうちの一列を、すでに5つの眼魂が埋めています。
「……わたしが5個。ついにあと1個で15個が出揃いますよ? 天空寺龍!」

ということは、もう1個1個生成するドラマは終わりで、あとはこの3者での奪い合いということに?

苦情処理

大天空寺居間。テーブルの上にはみかんです。お互いの持つ情報を合わせてみているタケルたち。
「眼魔の分身がくっついて操っていたとは。なんとまあ、驚きですな」
「団地の人たちも助けたから、きっと今頃、恒男さんも幼なじみの智則さんと再会して喜んでいるはずだよ」
「こっちも眼魂をゲットしたしね」
「2人とも、ありがとな」アカリの言葉に笑みを漏らすタケル。
「例の男がビリーザキッドのゴーストを眼魂にしたんです。びっくりしましたぞ」
「あいつ、タケルから眼魂を奪うって言ってた!」
「眼魔と協力して眼魂を集めてるのか。何者なんだろう」
不可思議研究所としてようやく西園寺に辿り着いたものの、謎は深まるばかりです。考えこむタケル。

「こちらです」その時、シブヤ、ナリタに案内されて現れる恒男。
「おいどうなってるんだよ!」と突然声を荒げます。
「恒男さん?」
「智則がいないんだよ……戻ってないんだよ!」
「そんな」ぱちぱちと瞬きするタケル。

子供向けにわかりやすくしているのでしょうけど、恒男のこの言動なら中学生くらいの年齢設定にしたほうが良かったんじゃないでしょうか。大人がこれではちょっと品がなさすぎる。

「……みんな助けたはずだよ?」
「団地のみんなは戻ってきてるけど、智則だけ帰ってないんだよ!」叫び、タケルの肩をつかむ恒男。「おれは智則を助けてくれって頼んだんだぞ」
「ごめん。おれがちゃんと確認しなかったせいだ」目を伏せるタケル。
「早く探してくれよ!」
「わかった」
「あたしたちも探す!」頷くアカリ、御成。「智則さんの写真かなにか、あります?」
「……ああ」言われてスマホを取り出す恒男。
「これ送ってください」アカリが指示する背後では、御成がシブヤらを促し先に出かけていきます。そしてタケルも。
「行こう!」

ディスコミュニケーション

「すいませーん」
公園で親子連れに声をかけるアカリと御成。「この方、見かけたことあります?」
転送された智則の写真をかざします。噴水の中の透明なトランペットのオブジェが気になります。

***

「この人、この辺で見かけませんでしたか」工事現場の作業員に尋ねるシブヤとナリタ。作務衣の上に年齢相応の上着を重ねていて新鮮。
「大勢の人が、向こう、歩いていったよ。なんか関係あるんじゃないの」
「ほんとですか!」

***

そして、人気のない道を走る恒男とタケル。
「みんな、(さっきは)こっちのほうに向かって行ってたんだけど。何か心当たりはない?」
「そういや」タケルに問われ、何かを思い出したような恒男。「こん先に古い工場があってさ。おれたち子供ん頃、よくそこに潜り込んで遊んでたんだよ」
「今そこは?」
「廃工場になってるはず」
「そこかも。そこで、何かをやってるんだ!」

アカリたちにも連絡し、現地で落ち合おうと取り決めるタケル。仙人の黒電話が携帯電話として機能しているのに驚きます。
そこへ――歩み寄ってくる青いライダースーツの男。

「……スペクター」
「誰?」
「危険だからさがってて」
恒男をさがらせ、マコトを迎えるタケル。
「今、お前の相手をしてる場合じゃない!」と叫ぶ声が前回よりも凛々しく聞こえます。「早く智則さんを助けないと」
「この期に及んで人の心配か」

2人の言い争いより智則が心配だと言わんばかりに、背を向け走りだす恒男。

「悪いか」
「お前は何もわかっていない。タケル、お前は龍さんが何を研究していたのか知っていたのか」
「……え? タケル?」質問の内容より、相手の呼びかけに驚くタケル。この男は自分を前から知っていたのだろうかと、記憶を呼び戻すような表情になります。「……龍さん? なんでお前が父さんのことを……」

そしてなぜか、唐突に悟るタケル。
「龍さん、って、もしかして。マコト兄ちゃん? マコト兄ちゃんなのか? そうなんだろ!」

応えず変身するマコト。問いかけておいて何か語りかけるかと思ったのに語らないのですこの人。
スペクターとなり、信長のパーカをまとうマコト。それを見て自らも変身するタケル。毎度のことながらオレ魂のパーカは変身の度敵につっかかっていって持ち主より好戦的ですよね。
「……よせ!」襲い掛かってくるスペクターに応じつつ、叫ぶゴーストでCM。

よく出るスクラップ工場。もつれるように組み合ったまま、駆け込んでくる2人。腹を突こうとする火縄銃を抱きとめ、
「この10年、どこで何をしてたんだよ!」と問うゴースト。
「……っ」無言のまま突き飛ばし、地に転がるゴースト向けて銃口を向けるスペクター。その猛攻をかわしつつ武蔵を装填するゴーストの、紅のパーカが炎のようです。二刀で銃弾の雨を弾きつつ距離を詰めるゴースト。
「マコト、兄ちゃんがっ。……いったい、なんでスペクターなんだ……っ。何があったんだよ!」
「ディィヤァッ!」問答無用とその腹を蹴り、殴りつけてくる、相手の武器を二刀で防ぎ、
「ずっと、心配してたんだぞっ!」叫ぶゴースト。
「おれのことなど忘れていたんだろ!」
「えっ」虚を突かれ、胸を撃たれるゴースト。弾の威力に後ずさりしつつ、「……違う、そうだ妹さんは? カノンちゃんは、元気なのか」
しかし地雷を踏んでしまったゴースト。
「貴様が妹の名を口にするなっ!」
力で押し切られ、突きつけられる火縄銃の銃口。大開眼、オメガスパークに吹き飛ばされ、またも地に転がるゴースト。の土埃にまみれたお尻をつい見てしまうのはしかたがないのです。
「……マコトにいちゃ、」
「お前たちが幸せに暮らしている間」倒れたゴーストを、冷然と見下ろすスペクター。「おれと妹は、地獄を見てきた!」
絶句するゴーストの前で、ツタンカーメンに換装します。
「マコト兄ちゃん。話を聞かせてくれ。理由もわからないのに友だちとは戦えない……」
「おれに友などいないっ!」
いくども振り下ろされる大鎌。危うく起き上がり、いくどもその切っ先をかいくぐりつつ、
「マコト兄ちゃん。やめてくれ!」と叫ぶゴースト。「おれだよ、いつも、一緒に遊んでた! 幼なじみの、タケルだよ!」
いやその事実はマコトはすでにじゅうぶん承知しているのですが。
「おれは為すべきことを為す。そのために生きてきた!」
「……そんなっ」
とうとう打ち据えられ、うなだれたまま起き上がれないゴースト。その前で必殺技の準備動作に入るスペクター。
大鎌を振りかぶったその時――ゴーストの姿は消えていました。

要は打ちひしがれ、スペクターに背を向けたままうなだれたその影で、密かにニュートン眼魂を操り、周囲の廃車を楯にして逃れたわけで、こういう眼魂の使い方はわたしには大好物です。しかし、
「卑怯者め!」悔しさに憤るスペクター。
そして、いつものごとくそれを遠間から見つめている、眼魔たちを操る若い男、改めアラン。
「スペクターが、あれほど感情的になるとは……」
面白い、と言いたげな表情ですが、自称親友のくせに「友などいない」と断言したマコトに傷ついてはいないのですねw

特攻

CM明けはシブヤたちと合流した御成、アカリ。
廃工場の物陰に隠れ、中の様子を見つめています。先客であったシブヤが御成に、
「……御成さん、智則さんたちが、変なもの作ってるんですけど」と報告。
「変なもの?」声を潜めつつその傍らから中を覗く御成。「……気味が悪い、なんですあれは?」
「モノリスよ」わからないの、と言いたげに睨むアカリ。

「作業が遅れてるぞ急げ!」指揮を執るのはベージュのトレンチを身にまとった智則。もうひとり、背広姿の中年の男も、設計図のようなものを開き見守っています。かれらの監督のもと、工場のなかでかがみ込み、せっせと作業している団地の住人たちが従順です。
その中央に浮かび上がる、青白い光と、目の紋章。
大天空寺地下のモノリスとよく似た物体に、何やら大量の“力”を注ぎ込んでいるような光景です。

「ともかく、タケル殿の到着を待ちましょう」との御成の言葉に頷き、次の瞬間、
「……はっ。あれ見て!」叫ぶアカリ。

アカリが示したのは、廃工場のもう一方の物陰から、単身踏み入ってくる恒男。
協調性も理屈もなにもなく、まっすぐ智則の背後に駆け寄っていきます。
「智則、おれだよ」
「?」
一瞬振り返り、しかしすぐ無表情になって作業の監督に戻る智則。
「わかんないのかよ!」とその腕につかみかかる恒男。「お前の幼なじみの恒男だよ。思い出してくれよ」
無表情ならまだよかったのですが、智則の表情がどんどん迷惑そうになってきた、と思ったら、
「作業の邪魔だ!」とうとう恒男を振り払い、近づいてくるインセクト眼魔(ゴーストに倒されていなかった?)にも
「こいつを処分してくれ」とまで言ってのけます。
「何、言ってんだよ……」
「うっふふふ♡ 邪魔者はさっさと消えておしまい!」
「うあっ……どうなってるんだよ……どうなってるんだよ!」
恒男に襲いかかり、その喉元を掴み上げるインセクト眼魔。しかしその姿は、恒男には見えないのです。正体のわからない力に翻弄され混乱する恒男。

と、その時、バイクの排気音も高らかに飛び込んでくるゴースト。一撃のもとに恒男をつかみ上げていたインセクト眼魔を撃退します。
とたんに失神する団地の住人たち。しかし智則に取り憑き、操っている眼魔はかれらのものより上位のものなのか(作中の説明はないのでそう解釈したのですが)失神はしません。はっとなり逃げ出そうとする智則。
それをとっさに後ろから羽交い締めにする恒男。
「離せ!」
殺すぞともがく智則を、離さない、おれとお前はダチだ、たとえ殺されてもおれはお前を助けるんだと、いっそう締め上げる恒男。
「恒男さん!」
ゴーストが印を結び、目の紋章を宙に描くと、その智則からも、取り憑いていたものが遊離します。すかさず破壊するゴースト。

「――あれ? 恒男じゃないか。なにしてるんだ?」そして、突然我に返る智則。自分にしがみついている恒男の手から、気持ち悪そうにすり抜けます。
「智則?」笑顔でその顔を覗き込む恒男。「今恒男って言った、お前? ……よかったー!」
「ちょっと、マジでお前」いきなり抱きつかれ慌てる智則。
「よかった、はっはー!」
そんな2人を背後から見ているゴースト。
「よかったね、恒男さん。……よし」

目撃

工場内のあちこちで起こる物音や埃。天井に穴が空き、放置された機材が倒れます。争いの気配に
「きっとタケルだわ!」と目を凝らすアカリ。ランタンを翳せばたちまち現れる地獄絵図。
「! マジかよ……っ」
「夢、夢、お願い夢って言って!」
アカリの背にしがみつき怯えるシブヤ。さらにその背後から、息を呑み見守るだけのナリタ。
かれらの眼前には、工場狭しと暴れまわるオレンジの仮面の戦士と、ピンクの帽子を被った蜂女の激しい攻防。
「まだ科学では解明されてないけど、これは現実よ!」
「どっ、動揺するな、2人とも。修行が足りん!」
先輩風を吹かすアカリと御成。
宙に舞い攻撃してくるインセクト眼魔に、手を焼くゴーストが再びビリーザキッドを纏ったところでまたCM。

「もおおなにすんのよお!」換装時、ビリーザキッドパーカに突き落とされたことに憤るインセクト眼魔。その前で銃に仙人の時計を装着し、銃撃を見舞うゴースト。「あああああっ! いったい、あったまきたあ!」
その前へ突進し、蜂の大群に姿を変えるインセクト眼魔。百発百中のはずの銃撃さえ、翻弄します。
「無駄だといったはずよ愚か者。ああっはっはっは!」
「!」諦めず銃撃を続けるゴースト。その前で飛び回るインセクト眼魔。その姿が小さな無数の蜂の群れにほどける時、しかし中に1匹、一回り巨大な、金色に輝く女王蜂の姿があることに気づくゴースト。
「やっぱり、金ぴかの、違うやつがいる。こいつを倒せば。よし、蜘蛛ランタン!」

呼びだされ、蜘蛛の8本脚を生やして蠢くランタン。驚いたアカリが手を離すと、たちまち宙に白い糸からなる網を広げます。
「あっはははは! ……あっ」油断していたのか、その網の中央にとらわれる女王蜂。「ああっ! あ、ああ、何しまった、子どもたち……!」
自分ばかりでなく群れの他の蜂までも次々に網にかかっていくさまに、錯乱する女王蜂。再びインセクト眼魔の姿をとるも、身動きできないのは同じこと。
「よし、命燃やすぜ!」悠然と囚われの的に向け、その銃口を向けるゴースト。時計の針が早回しとなり、大開眼、オメガリミット。
「ああああああっ!」
断末魔の声を上げ砕け散るインセクト眼魔。地に落ちた物体は、虫眼鏡に見えましたが自信がありません。傍らで爆散する眼魂。

***

「……!」工場の物陰で、声にならぬ歓声をあげ、互いに笑顔で見交わす御成とアカリ、シブヤとナリタ。

***

「蜘蛛ランタン――おっちゃんが書いてたとおりだ。たしかにすごく使える。……あ」
その時大音量とともに巻き起こる炎。
「なんだ?」物陰から駆け出していく御成たちとともに、爆発のあった場所へ向かうゴースト。
「これじゃなにもわからない……」
そして、皆の心を代表するように、悄然とつぶやくアカリ。
黒煙の晴れた向こうには、ただ大破した、モノリスの残骸があるのみでした。
残念でしたが、とりあえず時計殿も誉めてあげてください。

大団円

モノリス爆発時にはうまく逃げられていたのでしょうか。
工場の前で、にこにこと並び立っている恒男と智則。
「おれとお前は一生親友。たとえ死んでも?」
「地獄で親友!」
今度こそ合言葉を最後まで言いきり、拳を突き合わせて笑う2人。ちょうど中から出てきたタケルに、振り返ります。
「ありがとう、タケルくん。おかげで智則は元通りだよ」
「うん」
取りも直さず依頼された事件そのものは解決。うれしそうな2人を見てつい自分も笑顔を浮かべかけるタケルの背後に、ユルセンが浮かび上がります。
「バァァ。よかったなあ。眼魔に乗っ取られて99日経つと、身体を完全に乗っ取られちまって、お前でも助けられないからな」
「え、そんなの聞いてない……っ」
「今言ったぁ~♫」←小学生
「許せない!」
「何が許せないんだ?」ユルセンの見えない恒男が、不思議そうに問います。
「あ、ああ、なんでもない。親友が元に戻ってよかったね」
「ありがとな。タケルくんもいつか、神隠しにあった幼なじみ、見つかるといいな」
「……うん」西銘さんの、ここの表情が良かったです。戦闘時のアフレコも正統派ヒーローボイスですし、今のところ好演だなあと感じます。

目論見

「あそこまで作ったのを壊すのは残念だが、調べられては厄介、か」
工場屋上の、物見台のような高所から、まだそこにいてタケルたちの様子を見下ろしているのは、アラン。周囲の屋根はモノリス爆発の影響か、あちこち焦げて穴が開いています。――そして、そこにも浮かび上がる、紫の光で描かれた、巨大な目の紋章。
「……だが、まあいいだろう」
計画は順調に進んでいると言いたげに、口元に笑みを浮かべるアランが不気味です。

今のところタケルたちの妨害は完全なものではなく、眼魔、及び西園寺の目論見は、それなりに進捗しているようです。
その不吉さを感じ取っているかのような、もの思わしげなタケルの表情。
大天空寺地下室。
「……眼魔たちはモノリスを作って、何をしようとしていたんでしょうな」そんなタケルを尻目に、事件を振り返っている御成。
「このモノリスと、関係があるはず」そして、地下室のモノリスの前に立ち、工場で見たものと共通する、目の紋章を見据えるアカリ。「データベースのロックを解除すれば、わかるかもしれないのに」
「アカリ?」そして、彼らの背後から、言いにくそうに口を開くタケル。
「なに?」
「スペクターの、正体がわかったんだ」
「え」
「スペクターは。……マコト兄ちゃんなんだ」
「マコトって、――あの?」
目を見開くアカリ。息を呑むその背後で、怪しく光るモノリスの目。

その目と重なるように、白い眼魂を握りしめる手が映ります。せせらぎの音。
「カノン。すぐにあいつから、すべての眼魂を奪ってやる。待ってろよ」

いつものごとく川沿いにバイクを停めて佇み、我が手に語りかけているマコト。しかし、妹はいつものように、すぐに答えては来ません。
「おい、どうした?」
「……あのね。お兄ちゃん」問われてしぶしぶ応答しかけるカノン。じっとその言葉を待つマコトのアップで、以下次号。ミニドラマはおしゃれなクリスマスカードを来場者プレゼントに、という御成に、
「タケルとアカリ、気にいるかな?」とツッコミ入れるナリタさん。
そして進ノ介は通算何回ベルトさんと叫んでいるのでしょう。
ここまで「ゴースト」を観て。
折りたたみ前でも文句言っていましたが、1話から8話までの通しで言っても、今ひとつ楽しみどころのわかりにくい構成だなあと思っています。

たとえば「W」「ドライブ」のように、ほぼ毎回小さな事件が起こり、それを主人公たちが1つずつ解決していくなかで少しずつその背後の謎や強大な敵が見えてくるという構成なら(平成第2期はほとんどがこの分類に入りそう)、その毎回の小さな事件こそが魅力的であるべきだと思うのです。逆に「555」、「鎧武」のように冒頭から1年の長編ドラマという体裁で、ぐいぐい主人公を危地に追い落とすやり方もありますが、なんとなく「ゴースト」は、今のところどっちつかずな印象があります。

はじめ、「いきなり主人公が死んじゃった! どうなるの?」という強力なフックがあり、また仙人からの課題も「99日で15個」という期限つきで、その期限後の物語のほうが長いはずと予測もついたので、「555」「鎧武」型かな? と思っていました。
しかし、「不可思議現象研究所」ができ、依頼人の問題を解決したら眼魂ゲット、というパターンがでてきて、ただそれがパターンかと思えば早々に敵に奪われたりはじめから味方(?)が持ってたり、はたまた仲間が火事場泥棒的に持ってくるという変則が続き。

いやパターンの有無はどうでもいいのです。あるならある、ないならない、どちらでも。ただパターンができたりなくなったりするうちに、偉人の想い、英雄の生き様、そして、そうした偉人・英雄への思い込みを持つ人物が、毎回のドラマの軸に絡んでこなくなってきているというのが今とても気になっている点です。それでは「英雄眼魂集め」というミッションが浮いてしまうというか、ただの水晶球でもいいじゃん別にと。
「555」の巧が同族殺しの罪深さに常に慄きを感じているのと同様、英雄(=父)への想いがあってこそタケルだと思っていましたので、どうしても新たに得られる英雄眼魂にはいちいち意味を求めてしまうのです。

もちろんそうはいってもタケルをとりまく大天空寺の人々がそれぞれ可愛らしく、またタケル自身ふわふわと嫌味のない性格づけなので、主要登場人物のお喋りの部分だけでもじゅうぶん楽しいし、わたしはアクションシーン、高岩さんが一方的に打ちのめされていればそれだけで大満足の変態に過ぎませんが。
ここに述べた感想は、あくまでわたしが今、個人的に気になっているところ、というだけの意味しかありません。
今週の敵を欺くには。軍師も「若君」を「バカ君」って言ったように聞こえました(*´ω`*)
生身アクションも堪能し、ラストの憂いの表情もたまらない、霞回。
熱いぜ!
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2015.12.01 13:17 | ghost ゴースト | トラックバック(-) | コメント(-) |
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