LOVE! HEROES!

特撮番組全般、そして高岩成二さんと伊藤慎さんを応援します。

アランの思いを変えることはできるのか? 人間と同じく、芸術を愛する心を持つ眼魔、画材眼魔登場。
「……なんだな」という口癖は“裸の大将”こと山下清画伯を真似ているようですが山下画伯はこういう抽象画は描いてなかったと思うので、どちらかといえばジミー大西さんに似ているのかも? ただ夢中で好きな絵を描いているところに憎めない可愛らしさがあり、この眼魔に対しては積極的に攻撃できない、ばかりかむしろその心を知り、
「わかりあえば友達になれる」と確信するタケル。
一方スペクターにネクロムパーカを取り憑かせ、従順な友を得た、これこそが完璧な関係だと有頂天のアランですが、
「こんなのはマコト兄ちゃんじゃない」というタケルやカノンの言動に、動揺も隠せません。青い空、芸術、友達。少しずつ、本当に少しずつですが、2つの世界の狭間で彼我の違いに、実は気づきつつあるアラン。
まあそんなアランだからこそ、眼魔の世界では疎外感に悩むことになっていたのでしょうけれども。
わたしはアランのことを、ゆくゆくは仲間になってくれる3号ライダーと思っていますが、この少しずつ近づいてくる感じが、いいですよね。


西遊記 / peachykeen103


そして今頃気づいたのですが、アランが三蔵眼魂を翳し、スイッチ入れると「15」っていう数字が出ますよね。
今までの眼魂もそうでしたっけ。数字と認識してなかったのかなあ……?
折りたたみ以降は感想文。とりあえず一回観ただけで書いてるのでセリフ等あとで修正の予定。修正しました。
完璧な友

幼なじみのマコト兄ちゃんが、ネクロムに操られてしまった。残された時間は、あと70日――。

ビルの屋上。
「この世界もいずれ我々の世界と同じになる」指を振りつつ、背後に立つ友に振り返るアラン。「もうあいつに惑わされることもない。きみとわたしは一つになった」
こくりと頷くスペクター。満足気にそれを見る、アランの脳裏に浮かぶのはなぜか、タケルの声。

「こんなのマコト兄ちゃんじゃない。お前とマコト兄ちゃんは、友達なんだろ、アラン!」

重ねて、声に出してみるアラン。今思い出したものを、打ち消すために。
「――完璧な友。完璧な関係だ」

***

大天空寺地下室の実験スペース。真剣な表情で、またPCに向かっているアカリ。
その背後で、デスクに英雄眼魂を並べているタケル。
「マコト兄ちゃん」とため息をつきながら、思い起こすのは勝ち誇るアランの言葉。

「今のスペクターはわたしと一つになった。完璧なる、友だ!」

「そんなの、友達じゃない。このままにしておけない……必ず、おれがわからせてみせる」

その時アカリのPCから異常なアラーム音が鳴り響きます。画面に何度も点滅する、解析不能の文字。
「タケル、ちょっとこれ見て!」
叫ぶアカリ、呼ばれて席を立つタケル。そんな2人を、物言いたげに眺めている弁慶眼魂。

世界抽象化計画1

眼魔世界。宮殿の大広間らしき場所。
「次の計画に移れ、イゴール」滑らかな声に命じられ、常になく畏まってみせるイゴール。それを背に、「期待しているぞ、きみが次の長官になるためにも、必ず成功させるのだ」
「おまかせください、アデル様」
突然生々しい話が出てきました。ただのマッドサイエンティストじゃなく、権勢欲もあるらしいイゴールは笑顔で立ち去っていきます。その退出にも振り向かず、尚もつぶやくアデル王子。
「――いずれわたしが、すべてを支配するためにもな」

アランが殿下呼びじゃないので弟王子は低く見られていると思っていましたが、兄アデルも同様の名前呼びなので、おそらく眼魔世界では陛下とか殿下とか閣下とかの敬称は使わないってことなのかなあとこの間から思い始めています。それとは別に、依然アランは部下たちから忠誠心を得られていませんけどね。

人間世界。とあるオフィスビルの前に立ち、絵描き風の出で立ちの眼魔、画材眼魔の肩を抱いて言い聞かせるイゴール。
「さあ、デミアプロジェクトを始めよう、完璧な世界のために……そしてわたしの未来のために!」
頷き絵筆を走らせる画材眼魔。たちまち眼前の白いビルが歪み、絵の具で塗り込めたような平板な外見になってしまいます。
玄関に掲げられた社名は「ディープコネクト」社。
「なななに!?」異変に驚き戸惑うビル内部の人々。

「なんとも不可思議、だが興味深い能力だ」
抽象画といえば抽象画ですが、子供の稚拙な絵のようにも見えるそのビルの前で、ふんふんふーん♫と鼻歌交じりに、なおも色を塗り重ねていく画材眼魔。その姿を頼もしいが価値はまったく理解できない、という目で見守っているイゴール。
「……お前はその調子で、どんどん描け!」
「お任せを、イゴール様! それでは、行ってくるんだな!」

「えーと今日のお供え物は……」
青果店。その店先であれこれ物色している御成。
「……りんごで決まり、ですな!」
しかし手を伸ばした瞬間、商品のりんごが、似ても似つかぬ怪しい物体に成り果ててしまいます。
「うわ、なに!」驚き目頭を抑える御成。しかし眼のせいではありません。続いて憶えた違和感に、その手でおのが頭を撫で始める御成。
「あ、ああ、ああああああああ! なん、なんだこのむずむずは! あああっ」
入り口脇の鏡を覗きこむと、僧侶として青々と丸めたはずの頭が、色とりどりに塗られています。背後で他の買い物客たちがそれを見て指さし笑う姿まで。
「拙僧の頭が! いやあああああああああああっ!」とっさに風呂敷で頭を包み、走り去る御成。
通りの向こうからそれを見て、
「ああ……もう少しだったんだな! ……うーん」と残念そうに描きかけのスケッチを破り捨てる画材眼魔。
一瞬ヒヤリとしましたが絵を破り捨てても御成の頭は破れませんでしたから、この眼魔の能力は対象の本質を絵に写しとってなんちゃら、というものではなさそうです。

謎だらけ

大天空寺地下室。
「不知火の成分が眼魔に作用するのを利用して……」
不知火・改のさらなるバージョンアップに役立てたものの、まだ研究は足りないと思っていたらしいアカリは、今や目を輝かせ、その成果をタケルに説明しています。
「あれから、眼魔の眼魂を、さらに詳しく分析してみたの! すごいでしょ?」
「や、ぜんぜんわからない」
「そうなの! ぜんぜんわからないの!」うれしそうにPCの解析不能の字を示すアカリ。
「……いや、わからないのに喜んでるアカリのほうがよくわからないよ」
タケルの茶々など耳にも入っていないアカリ。これだけありとあらゆる解析を試みてわからないということは。
「つまり、地球上の物質じゃないかもしれないの! これを手がかりに、いつかは眼魔の世界を解明して科学的に実証してみせる」

「完璧なる世界の統合と調和には、不確定な要素は一切あってはならない」――思い出すのはイゴールの言葉。

「『人間が必要ない完全な世界』だなんて、あたしは絶対認めない。あんなKMSに負けてたまるか!」
「KMS?」
「完璧なる・マッド・サイエンティスト、KMS!」はああ、と溜息をつくタケル。
「科学者までいるなんて……眼魔の世界っていったい何なんだ? アランのやつも、争いのない世界だ、って言ってたけど」

傍らには目の紋章が描かれたモノリス。それと同じ模様を、あの荒涼とした紅い世界でも見たと、思い起こすタケル。

「あれがやつらの世界なら、とても人が住めるようなところじゃなかった……」
「ユルセンが言ってた怖い場所って、やっぱり眼魔の世界のことなのかしら」興味津々という表情のアカリ。「おっちゃんは、タケルが生き返るまでの時間を、異常な方法でリセットした、って言ってたのよね。それが関係あるとか?」
「おっちゃん!」呼んでみるタケル。しかしいつものごとく、何の反応もありません。すかさずランタンを下に向け照射するアカリ。その光に浮かび上がるのはユルセンの姿。
「ぶぅぅ。ただいま出張中でーす。残念でした。ああ見えて色々たいへんみたいだぜ」
「じゃ、ユルセンが教えてくれよ」
「どーしようーかなあ♫ ひっひっひ」

もったいぶるユルセン。その時、地下室の入り口に、カノンが現れます。
「あらぁ!」声を上げるユルセン。
中には入れず、そこで困ったように佇むカノン。
「カノンちゃん?」
「タケルくん。あの」
「……大丈夫」皆まで言うなと微笑むタケル。「マコト兄ちゃんは、おれが絶対に連れ戻すから」
「あたしも協力する」とアカリも。
「ありがとう」

世界抽象化計画2

「たいへんですぞ!」そのカノンを突き飛ばさんばかりの勢いで、戸口から続く階段を駆け下りてくる御成。「拙僧の頭に、不可思議現象発生です、うわああああ!」
言うや頭を包んでいた風呂敷をかなぐり捨てます。が、そこにあるのはいつもの、御成のつるつると丸めた頭頂部。
「あ?」
意味がわからない、という一同の反応に驚き、自分の頭を確かめる御成。
「あああ! ……戻ってる」

「信号機……りんご……ビル……公園の滑り台……」PC画面に表示される、色とりどりの絵のようになってしまった様々な風物。ともに覗きこむ一同に、解説するシブヤ。「まちなかで、色々なものが絵になってしまう、不可思議現象が起こってるんです」
「下手な絵だよね、原型とどめてないし」と傍らで評するナリタに、
「これは抽象画よ」と指摘するアカリ。
「拙僧の頭も絵になりかけましたぞ」まだ驚きが残っているのか、憮然としてつぶやく御成。「拙僧が重要人物とわかって眼魔が狙ってきたのです……っ!」
「それはない」すかさず訂正するアカリ。
「なんですと!?」
「ありえない!」
「拙僧の何を知ってるというのですか!」
いきりたつ御成。
「もう2人とも喧嘩してる場合?」毎度のことながら困ったように仲裁に入るタケルがご苦労さまです。

公園。とにかく現場を見に行こう、とここまで来た一同。そこにあるのはタコさんの滑り台のはずなのですが。
「ああああ! これは……最早たこではありません!」
「結構かわいくない?」
「そういう問題ではありませんぞ」
「いや、そうだけど……センスあるかも」
「ああああ……っ、なんというひどい感性!」しかめっ面でアカリのコメントもろとも切って捨てる御成。しかし。「……ん? このむずむずは、まさか」
「御成さんの頭が!」叫ぶカノン。御成の頭がまたも、色とりどりに塗り込められたようになっています。
「頭が変!」と嬉しそうなアカリがひどい。
「……いた!」すかさず辺りを見回すタケル。駆け寄ってランタンを翳すアカリ。

すぐ近くに、御成の頭を見ながらスケッチしている怪人の姿がありました。
「イゴール様のため、完璧な世界を作るため。使命を果たすんだな♫」楽しそうに絵筆を走らせています。

その姿を見て、躊躇するタケル。
「タケル殿、は、早くやっつけてくださいまし!」
「でも……絵を描いてるだけだから。おい、描くのをやめろ」変身せず、まずは声をかけてみます。
「無理! 湧き上がる創作意欲なんだな! いや、これは吾輩の使命」
「仕方ない」ため息混じりに変身動作に入るタケル。
その過程で飛び出したパーカがとっとと画材眼魔の画用紙を取り上げ、破り捨ててしまうと、たちまち御成の頭は元に戻ります。
「ひどい!」悲鳴を上げる画材眼魔。
「これ以上、絵を描くな」
「ああ、せっかく書いてたのにぃ!」泣き出しそうな画材眼魔を背後から抑えつつ、
「攻撃しないから、おとなしくしてくれ!」となおもなだめるゴースト。
「何言ってるの、相手は眼魔よ!?」背後で叫ぶアカリにも、
「こいつ、今までの眼魔とはなんか違う気がするんだ。話せばわかるかも」
「――吾輩は絵を描いてるだけなんだな」
「そんなの子供の落描き以下です!」たまらず飛び出す御成。
「これは、芸術だ!」聞き捨てならなかったのかゴーストの腕を振りほどき、再び絵筆を走らせ始める画材眼魔。「今、証拠を見せてやるんだな」
「いやじゃぁ!」悲鳴を上げる御成。
「危ない危ない危ない!」慌てて御成の頭を隠すゴースト。
「ぬぬぬぬぬん。……完成なんだな」
その途端、ゴーストの腰のベルトが、変にべったりした絵になってしまいます。
「なんだこれ!」
「どうするのですか、これ」
皆の困惑に、
「ごめんなんだな」と絵を破る画材眼魔。するとまた、ベルトは元に戻ります。
「戻った。……良かったぁ」しかしその姿は既になく。「あれ? ……逃げられた」

世界抽象化計画3

初めに画材眼魔が絵にしたビルのなか。
入り口から入り、
「は。なんと幼稚な設備」と周囲を見回すイゴール。「……ま、いいでしょう」
コンピュータ室に入り込み、触手を伸ばしたところでCM。

***

公園。まだその場に残り、抗議する御成。
「タケル殿、どうしてやっつけてくれなかったのですか!? 拙僧の、が狙われているのですぞ」
「自意識過剰過ぎ」いなすアカリ。「タケルも、話せばわかるとかのんき過ぎ」
「眼魔だって、いろんなやつがいるかもしれないだろ」わけを知りたい、話せばわかりあえるかも知れないと思うタケルですが、
「これをあのKMSがやらせてるなら、裏にぜったい何かあるはずよ!」と一刀両断のアカリ。
個々には善良な眼魔もいるかもしれませんが、敵の出す命令に従っているならばやはりそれは敵とみなすしかありません。

その喧騒を、やや離れたところから見守っていたカノン。

(タケルくんには、やることがあるものね。お兄ちゃんは、わたしが……)

カノンが立ち去ったことに気づかないタケル。
「ユルセーン! ユルセーン!」
「なんだよでっかい声でうるっせぇな! ……たくぅ」
声のしたほうへ駆けていくタケル。ランタンを照射するアカリ。
「あいつはどういう眼魔なんだ? 何を考えてる?」
「あのな」呆れるユルセン。「眼魔が何を考えてるかまでわかるかよ! お前の考えてることだってよくわかんないのに」
「――あれ、カノン殿は」見回す御成。
「お前たちにあきれて帰っちゃったんじゃないのか?」笑うユルセン。
「きっと1人で、マコトを探しに行ったのよ」
「あいつのところか」またアランを訪ねていったのだと、悟るタケル。「おれはカノンちゃんを探す。アカリと御成は、さっきの眼魔を。見つけたら連絡して」
「お任せください!」快諾する御成。「この、頭を守るためにも!」
「手分けして、絵になった現場をたどってみるわ」同じく、笑顔で頷くアカリ。

***

ビル内部。社長室、と表示されたドアをくぐり抜けるイゴール。中には背の高い白人が立っています。
「早く逃げるんだ、ビルが大変なことになってるんだぞ?」とイゴールの身を心配するような言動が善良そうです。
「ご心配なく」落ち着き払って画材眼魔の絵を取り出し、破ってみせるイゴール。たちまち空間の歪みが消えていきます。
同時に外からもあの変な絵のような外見はなくなっていきます。「……これでもう大丈夫」
「きみは、誰だ?」改めてイゴールをまじまじと見つめる社長。
「唯一無二の頭脳。それがわたしだ」言って、相手の顔に眼魂を投げつけるイゴール。
「ぎゃあああ!」

人形遊び1

埠頭。波間に煌く陽光に、目を細めるアラン。優しい声音で話し始めます。
「きみはよくここに来ていたね。いったい何が気に入ってたんだい、海かい? それとも、空か」
こくり、こくりと従順に頷くスペクター。
「……向こうの世界のほうがいいだろ?」
こくり、ともう一度。
その従順さが嬉しいのか、微笑むアラン。しかしこれではひとり遊びの幼子が頭のなかで創りだす、架空の友と同じです。

公園の、たこ焼きの屋台。じゅうじゅうと焼きあがるたこ焼きのアップ。
「お? カノンちゃんの面白い彼氏じゃないか!」それを焼きながら、陽気に声を上げるふみ婆。
「彼氏とは、何だ?」近づいてきて、問うアラン。
「あはははは。面白いよぅ。……あれ、カノンちゃんとは、一緒じゃないのかい?」
「なぜ、わたしがカノンと一緒にいなくてはならない」
「照れるな照れるな! 彼氏、あんたもこの辺に住んでのかい」
「……違う」この問いには答えられます。「お前たちとは別世界か」
「庶民とは別世界。てこたあ、セレブ、ってことかい!」勝手に合点するふみ婆。「お父さんはさぞ、お金持ちなんだろうねえ」
「金など意味はない。わたしの父上は、すべてを兼ね備えた、世界を支配する完璧な存在だ……」

アランの回想。
暗がりのなか、白い軍服をまとい光の柱の前に立つ男の姿。
両手を広げ呪文を唱え続ける様は神々しくすらあります。眼魔世界の司祭にして大帝、すべてを率い、導き、つき随わせるべき大いなる存在。アランの父・アドニス。
「すべては完璧なる調和のために……!」


「ほおお! そーりゃ立派なお父さんだ。立派すぎてぜんぜんわからないけど」言いながら表に回ってくるふみ婆。「ま、あんたも頑張りなよ、ほい、セレブの彼氏! たこ焼き食うかい? うまいよ、ほっぺた落ちるよ!」
「いつか……」
差し出されたたこ焼きに魅了されたのか、一瞬また、目を丸くして見入る表情が可愛いです、アラン様。
しかし危うく踏みとどまり、
「……馬鹿らしい、わたしは何を話してるんだ?」
「なあんだ、やっぱり待ち合わせてたんじゃないか!」うれしそうなふみ婆の声。促され、振り返ればそこに立つのはカノン。

「待ってください、アラン様!」
無言で立ち去ろうとするアラン、追ってくるカノン。
「お前は帰れ!」
「お兄ちゃんを返してくれるまで、アラン様のおそばを離れません」
「……っ」振り返り、何かを言おうとしたアラン。しかしその時、背後で狼狽えたような悲鳴があがります。
「ふいーっ!? こりゃいったい、どうなっているんだい……」ふみ婆のたこ焼きが、絵になっているのです。
駆け寄り大丈夫となだめるカノン。
事態が理解できないまま、油断なく周囲を見回すアラン。樹の根元に腰かけ、絵筆を走らせる怪人に目を止めます。
「貴様、何をしている!」
「美しいから吾輩が描いてるんだな♫ この衝動は止められないんだな♪」

「待て! そいつに手を出すな!」その時駆け寄ってきたのは、タケル。
「また貴様か」うんざりしたようなアラン。それを無視し、まっすぐ画材眼魔に話しかけるタケル。
「描くのはやめて、おれの話を聞いてくれ」
「こんなに楽しいことはやめられないんだな♪ 吾輩の世界には無かったことなんだな」
「眼魔の世界には、絵がないのか?」
「我々の世界は完璧だ」思わず口を出してしまうアラン。「無駄なものなど一切ない」
「吾輩は」しかし無邪気に反論する画材眼魔。「絵が無駄じゃないと、わかったんだな」
「そうだよ」頷くタケル。「だからちゃんと話をしよう。おれたち、眼魔と人間だけど、わかりあえれば友達になれるさ!」
「ん? と・も・だ・ち?」
「そう。あいつも」とアランを示すタケル。「マコト兄ちゃんと友達だったんだ。お前とおれだって、友達になれる」
「ともだちって、なに」
「相変わらず意味のわからないことを……目障りだ!」
その声にとうとう振り返るタケル。交錯する視線、ゆっくりと挙げられる腕。翳す眼魂。同時変身。
ゴーストとネクロム(三蔵眼魂)、組み合う2人でCM。

人形遊び2

「……っ!」
「やぁっ!」
短く声を上げ、組み打つ2人。それを止めようと声を上げるカノン。
「やめてくださいアラン様、タケルくんもやめて!」

その間、画材眼魔が怯えて逃げだそうとしているのには、誰も気づいていません。

「貴様には、消えてもらう……!」
「お前こそ! マコト兄ちゃんを返せ!」
「そんなに会いたいなら会わせてやる」
その声とともに、突如ネクロムの背後から現れるスペクターがまるで背後霊です。
死角からネクロムの頭上を飛び越すように出現したのでゴーストは完全に不意を打たれた形になります。こういうところが亡霊っぽくていいですよね。
たちまち防戦一方となるゴースト。
「……やめろ……っ。マコト兄ちゃん!」
「スペクターは、お前の友ではない」
「卑怯だぞ」勝ち誇るネクロムに苛立ったのか、向き直るゴースト。「お前が操ってるくせに」
「お願い、元に戻ってお兄ちゃん!」異様な兄の姿に泣き声となるカノン。
「しっかりしてくれ、あいつの言いなりなんて、そんなのマコト兄ちゃんじゃない!」操り人形のようなスペクターにしがみつき、かき口説くゴースト。
「残念だったな。スペクターはわたしの完璧な友だ!」そのゴーストに、ゆっくりと銃口を向けるネクロム。
「お前は」その声に表れる歓びに、驚き振り返るゴースト。「こんなマコト兄ちゃんでいいのか!?」
「――消えろ」
銃爪を引くネクロム。ゴーストの胸を銃弾が撃ち、たまらず膝を落としたところへスペクターが――。

この争いを呆然と見ている画材眼魔。それを迎えに来たイゴール。
「ん、計画は順調です。さあ、行きましょう」
「イゴール様ぁ、吾輩は絵が描きたいです」
「何を言っている?」
「絵を……描きたいんだな」

「?」イゴールと画材眼魔の会話に、顔を上げるゴースト。余所見をするなとばかりに、その頭部をネクロムの投げた金の環が打ちます。これは前回も思いましたが、ひょっとして三蔵が悟空を操るときに使う環なのでは。倒れ伏すゴースト。
「スペクター?」
促す声に従い、隙のできたゴーストに向け、ゆっくりと銃口を上げるスペクター。なすすべもなくただ立ち尽くすゴースト。
今しもその銃爪を――。
「やめてお兄ちゃん!」
ゴーストの身を庇うように、銃口の前に飛び込んでくるカノン。
「待て!」
動揺し、進み出てとっさに銃口を下げさせるネクロム。それでも何の感慨もないようにただ立ち尽くすスペクターは、やっぱりお人形です。

カノンとネクロム。しばし見つめ合う2人。

「――もういい」
絞りだすような声とともに大点眼。
三蔵眼魂は悟空、悟浄、八戒それぞれの力が使えるらしく、今回は召喚した白い筋斗雲に乗り、スペクターとともに何処へか飛び去っていきます。
それを見届けて緊張が解けたのか、がっくりと膝から崩れ落ちるカノン。
「良かった……」
「大丈夫、カノンちゃん」
「どうしてこんなことになってしまったの……?」

「おおタケル殿!」その時現れた御成。
「いやだああ!」という画材眼魔の泣き声にはっと頭を押さえ、振り返ります。無理やりイゴールに連れ出されようとしている画材眼魔。
「カノンちゃんを頼む!」言い捨て走るゴースト。
代わっておろおろとカノンを助け起こす御成で、またCM。

反逆と教育と

公園の木立の中、もみ合っている画材眼魔とイゴール。
「吾輩は、美しいものを描きたいんだな!」
「お前には教育が必要なようだ」
「そいつを離せ! 嫌がってるじゃないか」駆け寄ってくるゴースト。
「興味深い」顔を上げるイゴール。「なぜ、こいつを助けようとする?」
「友達になりたいからだ!」
「ともだち……?」
「そうだ!」
「理解に苦しむ」何ともいえない表情になるイゴール。「友達など非合理的で不安定な関係。完璧なる世界には不必要」
「絶対に違う!」
「これだから、人間は」
やれやれというように画材眼魔をうっちゃるイゴール。変身動作に入ります。マシンガン眼魔のパーカをまとったイゴール変身体。
その銃口の前で吹き飛ぶゴースト。しかし吹き飛びながら、新しい眼魂を手にしています。
牽制するように飛び出してくる白い、弁慶の衣。
銃弾にもめげず突進していきます!

「お前を倒して、おれはあいつと! 友達になる!」
「本気で友になれると思っているのか、愚かな」
「いや、あいつには心がある。心が通じれば、おれたちは友達だ! 命燃やすぜ」
大開眼オメガボンバー。千の刀がイゴールめがけ飛んでいきます。しかし。
「消えた……」またしても取り逃がしたゴースト。「あの眼魔は? ……また逃げられた」
そしてそこには、画材眼魔の姿もなかったのです。

信じた道

大天空寺。夜。
「次は必ず、あいつからマコト兄ちゃんを取り返すから」その日の首尾を仲間たちに報告しつつ、カノンに誓うタケル。
「アランもいたの?」浮かぬ顔のアカリ。彼女にとってもマコトは大切な幼なじみ。
「ああ」
「あの、絵を描く眼魔は?」
「逃げられたけど。でも、あいつは眼魔だけどちゃんと心があった。だから、友達になれる気がするんだ。もしかすると、アランとだって」
「そんなわけないでしょ」ピシャリと遮るアカリ。「相手は眼魔なのよ!」
「これに関しては」立ち上がり頷く御成。「アカリくんの言う通りですぞ」
「いや」それでも意見を変えないタケル。「絶対に友達になれるよ……!」

***

次の瞬間、吸い込まれる弁慶眼魂のなか。
丹塗りの欄干、弧を描く太鼓橋の、その上。
「ここは……」見回せば、その向こうに弁慶の姿が見えます。「弁慶さん!」
駆け寄るタケル。それをまっすぐ見つめる弁慶。
「なんと言われようと、おのれの信じる道を進め。それは尊い決意だ。……但し、視野を広く持つことだ。周りの言葉にも耳を傾けろ。さすればさらに大きな力となるであろう」
「ありがとうございます」
思わず笑顔となるタケル。橋の上、見つめ合う2人の姿で、次週に続く。
今週の連れが払います。アムどこでそんなの覚えたの。イーグルがつるっととさかを撫でつける仕草が好きです。エレファントとのコンビネーションも良かった。
異世界へ帰れなくなってしまった戦士と、現地人。この組み合わせはタイムレンジャーですね。故郷を想うタスクの憂い顔にそんなことを思いました。
3/17追記。ジュウオウジャー感想を追加するついでに「ゴースト」の台詞も録画を観て修正しました。
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2016.02.21 11:30 | ghost ゴースト | トラックバック(-) | コメント(-) |
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