LOVE! HEROES!

特撮番組全般、そして高岩成二さんと伊藤慎さんを応援します。

今回面白かったのは、第一に、驚く加納が見られたこと。まさに今週のハイライト。あの鉄面皮が外れるのを目にする日が来るとは長生きはするものです。


violets 5 / alessia.buffo


事件のほうは予告そのままだったのですが、悠の反応が前回の快楽殺人犯に対するのとは正反対で、
「ああ確かにこれは仁の言うとおりぶれぶれだ」と思いました。まだ目覚めてないのに、って、正気であれをやってるほうがより危険でしょうに。
水澤母も着々と仕事をしていますが会長は橘側に着いたのでしょうか……? そして加納は。
「おれが自分の都合でアマゾンを殺してるって言ったがな。おれから見ればおまえのほうこそ」
「おれたちは金になるかならないか、それで動くんだ。おれたちは、正義の味方になるな」
「アマゾンのベルト。あのデータさえあれば、今すぐにでも」




郊外の小さな街。住宅街がメインで、広い通り沿いにわずかに商業施設が展開する一角に、閉店したレストランがあります。
窓ガラスには広げたダンボールが内から貼り付けられ、入口のドアにはプラスチック板に刻まれた閉店の挨拶文。
しかし、よく見ればその上にさらに、手書きの張り紙がされています。
前を通り抜けようとして、それに気づくサングラスの男。
足を止め、張り紙にまじまじと見入ります。

誠に勝手ながら
閉店させて頂きます。
長らくの間ご愛顧頂き
誠にありがとうございました。

というスクエアな文面とは対照的に、ただ
「本日やってます」と、それも伝票用紙を破り取り、裏返して書いただけの、ぞんざいな張り紙。

ドアを開け、中に踏み込むサングラスの男。灯りはついていますが薄暗く、おびただしいテーブルと椅子が広いホールに積み重ねられています。埃臭い店内をおずおずと見回し進めば不気味な黒猫の置物。

***

厨房。丹念にナイフを研いでいるコックコートの男。ふと手を止め、顔を上げます。
料理をホールに出すための小窓から入ってきた男に満面の笑みを向け、
「いらっしゃいませ」と声をかけるコックコートの男。「お一人様ですか」
「あ、はい」ではちゃんと営業しているのだなと安堵したような声になる、サングラスの男。
「そちらへどうぞ」と示された先へ進みます。

仕切りの扉の向こうは貸し切り用ででもあるのか、6卓ほどの小スペース。
こちらは表のホールとは違い、客を迎えるよう整えられていますが、満席です。10人いるかいないかの客達は一斉にサングラスの男に振り返り――。
「満席でしたね。失礼しました」あとから入ってきて頭を下げるコックコートの男。
「いえ」
「そちらへどうぞ」
サングラスの男が踵を返し、出て行ったあとの店内を、今一度見回すコックコートの男。客達は皆一様に穏やかな微笑を浮かべ、会釈してみせます。返礼し、退出していくコックコートの男。

***

厨房。コックコートの男が、ミンチ製造機のハンドルを回しています。力仕事ですが、ときおり手を止め、肉の鮮度を確かめながら楽しげに作業を進める男。カメラがその背後に回り込むと、虚ろな目で床に座り込んでいるような若い男の顔が、映ります。

***

できたミンチ肉をパンパンと手のひらで叩き平たく成形しているコックコートの男。その腹は赤い血で汚れ、調理台に乗っているのは人間の手。

***

成形の後はいよいよ熱したフライパンに入れ、ハンバーグを焼き始めます。その後姿が映るとともに、調理台の片隅に丸めたGジャンと、外されたサングラスがフレームに入ってきます。

放出

「お待たせしました」
手にハンバーグの皿を持ち、奥の部屋の入り口で芝居がかった礼をするコックコートの男。腹にはサングラスの男の血が付着したままです。
さっそく舌鼓をうつ客達。特に手前の、1人でテーブルに付き、先程まで文庫本を読んで待っていた髪の長い女は幸福そうです。静かな、そして幸福な宴。

しかし戸口近くのテーブルに居たサラリーマン風の男の客が、突如ナイフとフォークを取り落とし、
「……ぐぁあっ」と苦しげにうめき始めます。はっとそちらを見る客達。
男の腕には銀の腕輪がはまっていることが、シャツの服地を通し光るライトによって示されます。彫刻の目のようなその光は、当初青だったものが見る間に赤に変わり。

近づいていき、そっと苦しむ客の背を叩くコックコートの男。
「残念ですが」
「……!」
その声に促され、観念したようにナイフとフォークを拾う男の客。食事の終わりを示す印か、皿の上に組み合わせて置き直すと、ゆっくりと席を立ちます。
「ごちそうさま」辛うじてそう発し、ふらふらと出て行く男の客。他の客達は男のこれからを思い浮かべているのか、複雑な表情です。

狩り

『識別コードをキャッチしました。転送します』
桜並木の下を行き過ぎるノザマペストンサービスの車両。調査班からの通信を聞きつつ、出動準備を進める駆除班一同。今回は悠も、バイクではなくこちらの車両に乗り込んでの移動です。

***

ビルの谷間。よろめきつつ進むサラリーマン風の男。もう少しで広い通りに出る、その眼前に、視界を遮るように停まるノザマペストンサービスの車両。
バラバラと降り立った三崎、志藤が銃を向け、男の行く手に立ちはだかります。
「……っ」慌てて向きを変える男。しかしその背後には望がいつの間にか立っていました。
「えい!」彼女がワイシャツの袖を破りとればその下の腕輪は赤い光の点滅が、覚醒した獣の本能を示しています。
「虫、確認。狩り、開始」ぼそりとつぶやく志藤。まだ運転席に残っていた福田が音楽のスイッチを入れます。

***

第1話でも流された、優雅なスケーターズ・ワルツと、害虫駆除のアナウンス。前田の発砲も、マモル・悠の咆哮も、押し隠すように。

***

そしてそこからほど近い場所では、先ほどのレストランで、他の客達が優雅に、人肉ハンバーグを食べています。
満足気にその様子を見回すコックコートの男。

勧誘

野座間製薬。水澤の執務スペース。
「遅れていたプロジェクトですが、最終テストを終え、薬剤と散布用無人飛行機、そしてそれらを制御するシステムが、いつでも使用できる状態となりました」

白衣の男の報告に、近づいてきて頷く水澤。うれしげに男の示すスクリーンを眺める表情。
――それを背後から、見ている加納。

画面には、夥しい無人飛行機が並ぶ、野座間のものらしいだだっ広い土地。
「遅れたとはいえ、よくここまでやってくれましたね。すぐに例の作戦準備にかかります」握手の手を差し出し、白衣の男をねぎらうと、そのまま肩越しに加納に振り返り、「調査班に連絡を」
は、と一礼し退室する加納。螺旋階段を駆け上がっていきます。あとに残るのは水澤の満足気なつぶやきのみ。
「ようやくね。これで実験体の駆除も大きく前進する……」

野座間製薬、廊下。
調査班の課室があるほうへ、足早に向かう加納のポケットの中で、着信音がします。
「はい加納です」
「あ、加納くぅん!」思いがけない声に足を止める加納。改めてスマホの画面を眺めれば、表示された名は橘。「悪いが、至急会長室まで来てくれないかな」
「申し訳ありません業務中ですので」
「会長のご命令だよ」断り文句にかぶせるように続ける橘。

会長室。カーテンの向こうの車いすの老人に一礼する加納。
「加納くん。きみのその、正確無比な秘書ぶりにはいつも感心させられるよ。きみは実に優秀な秘書だ!」その背後から早速話しかけてくる橘が饒舌です。
「いえ。すべてが滞りなくスムーズに運ぶ、そのために動いているだけです」
「では、今後もきみの人生がそうあるように決断し、動き給え」そう厳かに申し渡すのは会長である天条。
何の脅しかといぶかるような加納の表情が、その時驚愕に一変します。
遅れ馳せに橘の隣に並んだ若い男。その精悍、かつ理知的な顔は――駆除班の前原

「まさか」
息を呑む加納に対し、得意げな橘。
「加納くん。きみたちの大変優秀な特殊研究開発本部では、鷹山仁のベルトの複製に成功した、とか」
「……そこの男はいったい」かすれた声で問う加納。ニヤリと笑みを返す前原。
「会長はそれを、我々しがない国際営業戦略本部に提供するようにと……」
橘の説明中ですが、無言で近づいてくる前原。笑顔のまま右手を差し出し、握手を求めてくるその自然な動作も、加納には恐怖でしかありません。
「ちょ、ちょと……」狼狽し橘にぶつかりつつも後ずさる加納。
その時、天条がとんと杖で床を打ちつけます。はっとなりそちらに振り返る加納が絶体絶命。

休息

ノザマペストンサービス・駆除班待機所。
狩ってきた腕輪をその辺に置く者。冷蔵庫からビールを取り出す者。そして、壁に立てかけてあった箒を手に取る者。
腰を落ち着ける前にまず掃き掃除を始める悠。
「ふえー。坊ちゃま何ですぐそう働くの」呆れたというように声をかけるのは三崎。「いいからいいから。休みなって」
言いつつまた悠の写真を撮っています。
「いや、好きだから。うちでも、水槽の手入れとかよくしてたし」
そういうことじゃなく、そばで働かれるとゆっくり寛げないのです。わたしは三崎の気持ちがよくわかる気がします。
カウンターに落ち着いて本を読む福田、マシンを使ってトレーニングを始める望、半裸にタオルを羽織ったままハンバーガーに喰いつくマモルも含め、いつもどおりの光景。
「ははははは。……ここ水槽?」
三崎が振り返るので首を傾げてみせる望。
「きったねえ水槽だなおい」茶々を入れる志藤。

掃き掃除の後は、ちゃぶ台の上に放置されたままのジュースやビールの空き缶をビニール袋に集め始める悠。
「ああっ! それぼくの!」しかしマモルの抗議に手を止めます。
「あ?」
「それ。今入れたやつ」悠の元まで来てビニール袋から青い缶を取り返します。「これ。貯金箱!」
蓋を開けてちゃぶ台の上に中身を開ければこぼれ出る五円玉。
「ほら」
「そうだったんだ」座って相槌を打つ悠。「ごめんね?」
「マモル、お前いつから貯金なんか始めたんだよ」と望も寄ってきます。
「こないだから」
「ほら、おれたちが金で動くんだっつうから、マモちゃんもやりたくなったんだよな?」笑いかける三崎。
自分が話題の中心になったのがうれしいのか、うん、と頷くマモル。
「……しかも、五円玉ばーっか!」おはじきのように硬貨をはじく望にたちまちマモルが悲鳴を上げます。
「やめてよもう!」
「それがいいんだと」皆に背を向けてビールを飲みながら、志藤。
「綺麗なやつ限定だけど、な」三崎が解説する横で新しい五円玉を取り出します。
「マモル、今日のぶんだ」
「あっ! ありがと」ピカピカの五円玉の穴から、周囲を見回すマモル。「ああー、これ綺麗!」

穴から覗かれた福田が、本から顔を上げ、こちらを見ます。このカットが大好き。そのまま覗き穴の向こうで、志藤が
「お前たちのも先週のが振り込まれてるぞ」
「まってました~!」とガッツポーズの三崎。望も悠もうれしそうです。

このくだり、悠って銀行口座持ってるんだろうかとちょっと思いました。たぶんマモルは持ってない。

いーち、にー、と数えつつ五円玉を戻しはじめるマモル。悠も
「ごー、ろく」と手伝います。
「ありがと」とうれしそうなマモル。

幕間

川辺の道。下校途中の美月は相変わらず独りです。
着信音に気づきスマホを鞄から取り出す美月。三崎から送られてきた悠の写真は、おどけていたり、ふざけていたり、同じ笑顔でもいきいきしたものばかり。

(……悠。うちにいる時と違う)

三崎とのメールのやり取りを何度やってきたのか、夥しい写真コレクションを眺める美月。

「それはね。大きなお世話ってやつ」先日出会った女・七羽の言葉。「もう一度檻に戻すのは、もっと苦しいんじゃないかな」

ふとスマホの上を滑らせていた指を止める美月。

(……でも)

トンネルの中のできごと。やめろと、苦しげに咆哮していた緑のアマゾン。

(もう一度行こう。悠はきっと)

家に戻ったほうが幸せなはずだ。顔を上げ、決然と歩き出す美月。

宴のあと

郊外のレストラン。
玄関に立ち、客達を一人ひとり見送るコックコートの男。
「ありがとうございました」
「ご馳走様ぁ」
「ありがとうございました」
にこにこと礼を告げ立ち去っていく客達。その最後に、文庫本を読んでいた髪の長い女が出てきます。
「ありがとうございました」
「ご馳走様でした」会釈をして出て行く女。
外は真っ暗です。昼間から食卓について、今までずっと(待ち時間はあるでしょうが)客達は食事を続けていたのでしょうか。
最後の客を送り出し、コックコートの男は中へ戻っていきます。ドアを締めながら、あの小さな張り紙を剥がして。

食事半ばで席を立った客の、残していった一皿。食事を終えられなかった未練なのか、ナイフをフォークの歯の間に差し込んで、まるでオブジェのように組み上げたものが、ハンバーグの上に載っています。皿を取り上げ、ナイフで残飯をポリバケツにあけるコックコートの男。残飯の次は本日の材料が着ていたGジャン、そして、蓋を閉め――。

索敵

ノザマペストンサービス待機所。こたつがないので雑魚寝が放射状ではなくなっています。
薄暗い中鳴り響くコール音。
最初に目を開けた三崎が周囲を見回します。
そちらへ、寝そべった姿勢のまま振り返る志藤。後の者はうめき声とも寝息ともつかない息を漏らすばかりです。
仕方なく頭を持ち上げ、スイッチを入れる三崎。
『調査班です。昨日駆除した実験体について、気になる点がありまして』
もう一度振り返る志藤。半身を起こす悠。
『最近、特定のエリアで複数の実験体が覚醒しています』
メガネを手に取る福田。
『偶然とは言い切れない集中具合で、一度確認していただいたほうがいいかと』
暗がりの中で目を見開きじっとしている望、志藤。

ノザマペストンサービスの車両。後部座席では三崎、望らがタブレットを覗き込んでいます。
その時突然顔色を変える悠。
「停めてください!」
急停止させる福田。運転席のほうへ顔を出す悠は、フロントガラス越しに周囲を見回し、そしてある一点を指さします。
「――あそこの店」
悠が示したのは、郊外の住宅街に位置する、閉店したレストラン。
「反応はないけどな?」タブレットを覗き込む三崎。「ふーん?」
「ぼくはわかんない」とマモルも。しかし自信があるのか、なおも続ける悠。
「志藤さん」
「ん?」
「あれ、たぶん虫です」今しも店に入っていこうとする2人の男女を睨み据えます。「2人とも」
「ほんとか?」
「……なんとなくですけど、中にもっと居るような」

なおもタブレットを見ている三崎。しかし周辺地図には、依然<No Signal>の文字が浮かんでいます。

「あの2人だけじゃなくてか?」同じようにフロントガラス越しに外を見る望。
「虫の集会、かな?」ははは、と茶々を入れる三崎。
見る間に顔色を変える志藤。
「フク。調査班に店の見取り図用意させろ。――望、悠」
「はい」

潜入

後部座席のドアを開ける望。男たちの中で着替えたのか、透ける素材のミニスカートやミニトレンチ、まとめ髪とまるでデートのような服装ですが、がさつな動作がなんともちぐはぐ。
望の次に降り立った悠は、変な帽子をかぶっていてこちらも変装感に満ち満ちています。
「悠。向こうにお前がアマゾンとばれても、先に手を出さずに出方を見ろ」かれらの降りたドアから身を乗り出し、指示する志藤。「中の状況の確認と、一般人がいたら外へ出すのが再優先事項だ」
頷き、今一度店のほうを見る2人。はい、と悠が返事し、共に踵を返して歩きだします。
「ちょ、ノンちゃん!」それを呼び止める三崎。何を言い出すのかという顔で振り向く志藤。「……そんな殴りこむ気満々の顔しちゃだめでしょ」
「してねーし」睨みつける望。
「いやしてるー!」言い返す三崎の後ろで、福田が面白がっているような顔をしています。「ほらマモちゃん。笑顔の見本」
指名されたマモルが、両手の人さし指を口元に当て、口角をあげてみせます。見事なエンジェル・スマイル。
それをまじまじと観察した後、一斉に望の方を見る男たち。

「……」不本意そうに視線を下げる望。マモルのように口の両側に人さし指を当てます。前に回って皆とともに望を鑑賞する悠。目が笑ってないばかりか、口角を上げたせいで歯を剥きだしたようになり、片側の小鼻にはしわが寄り、フェミニンな春のよそおいとは裏腹に獰猛な表情を浮かべてしまう望。ほんとうは美人さんなのに。女優さんってやっぱりすごいです。
「ハハハハハ!」甲高い声で笑う三崎。志藤、悠も同調します。たぶん福田、マモルも。ひどい。
「……」情けなさそうに指を外す望。ふてくされて、「もういい。こういうやつだって、いんだろ」
「うん。食べる気満々、って思ってもらえるかも」
「ハハハハハ!」悠のフォローになおも笑い出す三崎。福田も腹を抱えて笑っています。
「行くぞ!」
「お?」
黙れと言わんばかりに、乱暴にドアを閉じる望。

***

店内。厨房でナイフを研いでいるコックコートの男。表のドアが開く気配に振り返ります。
背の高い若い男と、精一杯おしゃれをしてきたような若い女。家具を積み上げた店内の異様さに緊張したのか、おずおずと入ってきます。
「いらっしゃいませ」と笑顔で頭を下げるコックコートの男。一瞬、悠と視線が工作します。

(この人も)

アマゾンだと確信する悠。おそらくは相手も。その悠の表情から察しをつけ、コックコートの男を睨む望。
「お客様、初めてでいらっしゃいますね」
コクリと頷く悠。の帽子がやっぱり変。
持ち込みもオッケーですよ」
自分のことかと顔をしかめる望。完全に食料扱いです。
「……ですが、とりあえず最初の料理ができあがりますんで。奥の部屋へどうぞ」

案内された部屋へ入り、ぎょっとしたように戸口で足を止める悠。中の客達が一斉にこちらを見つめています。視線を落とした悠に、
「どした」と尋ねる望。
……全員虫かも
は?
さすがに緊張し、店内を見回す望。

その髪留めに仕込まれたカメラから送られる映像に見入る、駆除班一同。

悠も注意深く帽子を脱ぎ、そこにマイクがあるのでしょう、口元を隠すようにつぶやきます。
虫、8

「ハチィ!?」車両の中でそれを聞きつけ目を剥く三崎。調査班から送られた店の見取り図をタブレットに写し、そこに望から送られた映像を参考に座席に丸印をつけていきます。「一般人なしかぁ……、これ、マジで虫の集会なんじゃ?」
「とりあえず店封鎖するぞ。マモル。お前はいつでもいけるようにしとけ」
「うん」」
車から降りていく三崎と志藤。ライフルに手を伸ばす福田。

レストラン店内。緊張しつつも開いている席を見出し、椅子を引いて座る悠。帽子を卓上に置きます。後に続こうとする望。悠と向かい合わせの椅子を、ひこうとした手を、しかし止めるコックコートの男。
「お持ち込みの方は、こちらでお預かりします」
悠にのみ、恭しく告げ、どうぞこちらへと、望を外へ誘うコックコートの男。調理されちゃうのでしょうか。どういうつもりなのか、無言で男の後をついていく望。その後姿を、心配そうに覗きこむ悠。
「こちらでお待ち下さい」
厨房の続きの食料庫。大きな業務用冷蔵庫前の椅子を勧められ、腰掛ける望。コックコートの男が出て行くと、不安げに周囲を見回します。

勧誘

厨房。何やら料理の仕上げに入っているコックコートの男。じゅうじゅうといい音がしています。
不安げにそちらを覗き込んでいる悠。
その悠の様子を、微笑ましげに見ている髪の長い女。

「ごゆっくりどうぞ」
客席。今日も焼きたてのハンバーグが、それぞれのテーブルに配られます。出て行くコックコートの男を、呆然と見送る悠。これが人肉であることは、もう察しがついているのでしょうが。
なかなかフォークをとらない悠の緊張をほぐそうと声を上げる、髪の長い女が優しい。でも人肉食。

「初めてで不安でしょうけど、大丈夫ですよ。……これぐらいなら、あたしたちの“あれ”は目覚めない」

清楚な装いと、年齢不詳ながら美しい顔。女の言葉にじっと聞き入る悠は、こういうアマゾンもいるのかと、参考にするような表情です。思えば本能に覚醒し凶暴になってしまったアマゾンか、それを狩りの対象と割りきったアマゾンか、その何れかしか知らない悠にとって、理性を失うことに怯え、迷いつつもなんとか人間に混じって生きていきたいという、こういう煮え切らないアマゾンのほうが共感する部分が多いのかもしれません。

「少しずつ食べていれば、その時が遅くなるんじゃないかって」

不安と願い。同じ悩みを持つ者同士手を取り合い克服しようという想い。
女に、そして悠に、共感の笑みを向ける他の客達も、この上なく善良そうです。ちょっと宗教の集会っぽくもあります。

「……目覚めないために?」唐突にかれらの動機を悟る悠。
「まあ、個人差はありますから、絶対ではありませんが」また中に入ってくるコックコートの男。
「それでもね、今のまま、ひっそりと生きていけるならって」あくまでも優しい笑みを浮かべ後を引き取る髪の長い女。「そう思って、集まっているんです。オーナーのご厚意で」
コックコートの男に、感謝の目を向ける女。同意の笑みを浮かべ頷く他の客達。優しい世界。その背後に

当店は食事のマナーを
大事にしています。
マナーを守れない場合にはお帰りいただきます

という額があるのがミスマッチです(もう1行、「……下さい」とあるのですが前に座っている客の影で読み取れません)。

照れたようにいやいやと首を振るコックコートの男。善行としての人肉食。人間であり続けるための人肉食。
「ただ、もしも目覚めてしまった場合には、残念ですがお帰りいただいています。当店では、食事のマナーを大事にしていますので」

狩りの準備

「いやいや、マナーって。人喰うのはマナー違反でしょ」
大ホール。テーブルと椅子を利用したバリケードを作り、周囲には高圧電流の流れる電線を張って、戦闘準備を整えた三崎と志藤。三崎がコックコートの男のセリフを聞きつけ、呆れて言います。
「ここから覚醒した虫が出る理由がわかったな」相槌を打つ志藤。
「……つまり、ここで出してる料理って」今思い当たったかのような三崎。今さっき人喰うのはマナー違反って自分で言ったのに。「……うえ」

食料庫。膝の上にバッグを載せ、お行儀よく座っている望。タイル張りの床の、掃除しきれていない動物の血の染みが気になります。
思い切ったように立ち上がり、冷蔵庫のドアを見つめる望。そっと近づいてドアを開ければ、庫内には皮を剥がれた数体の人体。
「せっかく持ち込んでいただいたので」その時背後で聞こえる声にぎょっとする望。
立っていたのはコックコートの男。恭しく背筋を伸ばして一礼し、「調理さしていただきます」と宣言するのが怖い。礼をした姿勢のまま、正体を表す蟹アマゾン。飛び退り、えいと蹴りつける望。スカートの下の太ももには、靴下留めに刺さったナイフ。
それを手に取り、
「やあっ!」とまた、蹴りかかっていきます。
「何!?」相手の武装に驚く蟹アマゾン。その腕輪の眼の光は――青。
「志藤さん!」叫ぶ望。
「突入!」それに応じバリケードから店の奥へ、飛び出していく志藤、三崎。
ほぼ同時に車の後部ドアを開け放ち、土竜に変身するマモル。
こんな路上で変身したら人に見られると思うのですが、なぜ志藤はマモルもバリケードまで連れて行ってあげなかったんでしょうか。ていうかせめてドア閉めて中で変身すべきでは。
雄叫びを上げ飛び出していく土竜、ドアを締め、ライフルを手にその後を追う福田。

狩り1

奥の部屋。戦闘服姿で飛び込んでくるなり銃で灯りを撃ちぬく三崎。きゃあと悲鳴が上がる中、すかさず
「動くな!」と志藤の凄みのある声が飛びます。つい驚いてしまう悠。「従うようなら駆除せずに捕獲する」
その前へ、もつれ合いながら現れる蟹アマゾンと望。荒々しい声とともに剽悍に蹴りかかる望を見て、
「オーナー!」とコックコートの男の方を心配する客達。
表へ逃げようとする蟹。しかし出口近くでは突進してきた土竜とライフルを構えた福田がその行く手を阻みます。
「オーナー! 逃げて!」
「動くな!」
「早く行け!」
悲鳴を上げつつも、おら走れ、おらと志藤、望らに小突かれ、望と蟹の大立ち回りの間をすり抜けるように小走りに大ホールの一角に集まる客達。

「アマゾン!」ようやく変身したオメガも加わり、望、土竜、オメガ相手の戦いを強いられることになった蟹。狭い店内ながら身軽に跳躍するオメガ! 大型ながら多勢に無勢、時折加えられる電気刺激に苦悶の声も漏れ、
「オーナー!」
思わず駆け寄ろうとする客達に、
「おとなしくしといたほうがいいよ」と銃口を向ける三崎。「お互いのために、さ」
「う、あああああああっ!」すくみ上がる客達の中で、1人の男(たぶん遊木さん)が叫び声を上げ、表へと突進しますが高圧電流に阻まれ倒れこみます。慌てて男の周りに集まる客達。
「だから言ったでしょってえ」

「ぐぉおおおおおっ!」唸り声を上げ、土竜、オメガをなぎ倒す蟹。それを追い込む望。その膂力はすさまじく、またその装甲は硬く、なかなか決定打を加えられません。先ほどの男同様、表へ突進して高圧電流に阻まれる蟹。硬直し足を止めたところへすかさず正面から特殊銃弾を撃ち込む志藤と三崎。それをも振り払い、客達の方へ近づいてくる蟹。
「……逃げろ。自由に生きたいなら」
「でも!」泣き声を上げる女の客を、
「さあ」ともう一人の女が促し、肩を抱いて走り出ていきます。
「行きなさい」
「オーナー。すいません!」やはり感涙にむせびつつ、一礼して出て行く男の客。そして悠かに話しかけた髪の長い女の客は、皆と行動をともにしながらも、蟹が心配なのか振り返り、振り返り、そのはずみでオメガを突き飛ばしてしまいます。
それに気づき、涙をたたえた目で睨みつけて去る女。裏切り者、騙したのねと言わんばかりに。
「……」その迫力に一瞬、呆然と見送ってしまうオメガはしっかりして下さい。気を取り直し蟹に跳びかかっていきます。

「客を追うぞ! マモルは虫の方に行け!」三崎を促し、店外へ出て行く志藤。
蟹の側へ突進する土竜、三崎。既にオメガを相手取っていた蟹を再び取り囲みます。代わる代わるの攻撃に、たまらず逃げていこうとする蟹。その後を追う3人。

前兆

七羽の部屋。着信音に、ふわ、とあくびを噛み殺しつつ、スマホを手に取る仁。しかしその表情はメールの文面を見るうちに一変し。
「……マジか」
「何?」と顔を覗かせる七羽。
「ん? あ、ほら、こないだ研究所で会った、橘とかいう偉そうなおっさんから」
「自分もおっさんでしょ」洗濯かごを手に、部屋を突っ切って行く七羽。途中、仁の身体が通路を塞いでいるので邪魔そうにまたいでいきます。
は、と笑い声をあげながら見送る仁。「……デートの申し込み」
「えっ」
「あや。ちょっと面白そうな情報くれそうだから。行ってくるわ」
七羽は洗濯物を片付けてでも居るのか、こちらに背を向けたままです。その間にベルトを手に取り、出て行く仁がいつものかれらしくなく性急です。
「……?」振り返り、驚いたように見送る七羽。

バイクを駆り、待ち合わせの場所に向かう仁。
「あ。行ってきますのキス忘れた……縁起わるいなあああ」舌打ちし顔をしかめますが何ですかこのフラグ。

狩り2

倉庫。
「はあああああ!」
オメガに正面から組まれ、押し込まれて、体勢を崩し転がり込んでくる蟹。起き上がり逃げようとするのを、追っていくオメガ。
「えやああああっ!」跳びかかってくるオメガ相手に足を止めた蟹。そこへ横手から突っ込んでくる望。
望が跳ね返されれば再び組み付くオメガ。叫び声を上げつつ蟹の足をもぎ取り、何度もその甲羅を叩きますが致命傷とはなりません。
しゅうしゅうと泡を吹き始める蟹。戦いの興奮からか、その腕輪の目の色は赤へと変わっていきます。
「気をつけろ! 覚醒する!」いち早く気づき警告するのは福田。
吹き出した巨大な熱量に吹き飛ばされるオメガ、望。

「……お前たちさえ来なければ、まだ、あの店で……」

人肉食を細々と続けられたとでも言うのでしょうか。再び跳びかかっていきますが、払いのけられるオメガ。
「悠! 気ィ抜くな!」その傍らで構えを取る望。
「ばう!」そこへ飛び込んでくる土竜が逆光でかっこいい。払いのけられてもふわりと飛び降り、また蟹へと突進していきます。土竜に抱え上げられ身動きのできない蟹へ、鎌状の武器を引き抜き構えるオメガ。
「ディイイヤァッ!」力の限り振りぬけば、宙に吹き出す緑の体液。切り裂かれ床にたたきつけられた蟹の身体は、ようやく黒く溶けていきます。

狩り3

蟹とともに床に転がり込み、肩で息をつく土竜。そして、ただそこへ佇むオメガ。激しく消耗したその脳裏には、先ほどの光景がよぎっています。

「逃げろ。自由に生きたいなら」

人肉食の集まりを開いていた彼らは、人間にとっては確かに、明確な悪。しかし、生き物としては、ただ摂るべき栄養を摂っているだけともいえます。生きていくために、それも慎ましく、必要最低限の量を。本能覚醒までの時を延ばすそのために。
人間なら守る、アマゾンなら狩る、とシンプルな仁。
金になる虫なら狩る、とこれまたシンプルな志藤。
対して悠の狩りの基準はまだ確立していません。善か悪か。憎むべき相手か共感する相手か。つい心で判断しようとする悠にとって、今回のレストランオーナーは割り切りにくい相手です。かれは確かに客達に対して、感謝されるべき善行を果たしていたのですから。

「――!」
「早く! 早く早く、こっちぃ!」
「早く」
レストラン裏手。階段を駆け下り、建物と建物の間の狭い通路を走り抜けていく客達。その後を、銃撃を加えつつ追ってくる志藤と三崎。
「止まれ!」
足がすくみ立ち止まってしまう客達。その隙に突進し、距離を詰めようとする志藤たち。――その眼前に、飛び込んできたオメガ。
志藤たちの前に立ちはだかり、客達に背を向けたオメガは、まるで実験体を駆除班の手から守るようです。
「坊ちゃま?」いぶかる三崎。
さらにその背後からは望、マモルも駆け寄ってきます。慌ててその前に立ちふさがるオメガに、
「おい、どけ」と志藤の声。
「でも、この人達は、まだ」

突如起こった仲間割れをどう見たのか、いち早く退路を見出した男の、こっちだという先導に従い、逃げていく客達。

まだ、かれらは覚醒はしていないかもしれない。
しかし私欲のために人肉食を重ねているかれらを、もはや人間とは呼べない。志藤の判断では、かれらは既に。

「虫だどけ!」
「……!」
動けないオメガ。守ることも狩ることもできず立ち尽くす、その横をすり抜けるように、望らが駆け出していき、志藤も後に続きます。
そんなオメガを、ただ見つめているマモル。
「……だめだ。逃げちった」しかし、間をおかず聞こえたのは客達を見失った三崎の声。変身を解いた悠の身体は疲労のゆえかぐらりとふらつきます。戻ってきた駆除班一同に振り返る悠。どういうつもりだと言わんばかりに、その前へ詰め寄ってくる志藤。緊張の一瞬――そこへ、突如入る通信音。

殲滅

『今から、ガスを散布します。悠とMにマスクを』声の主は水澤。
「ガスだと?」そしてまた福田を見る志藤。
『急いで!』
車両に取って返す福田。

「ほれ、マモちゃん」
「ん?」
「いいから」
マモルにマスクをつけさせる三崎。前回の蟻マンションの時も思いましたが、皮膚から受ける影響はほんとうにないのでしょうか。
一方自分一人で手早くマスクを付ける悠。頭上の音に振り仰げば、大型ドローンが青空を背に飛来してきます。

空からの追尾は容易なのか、安々と客達を発見し追い詰めるドローン。
逃げ惑う客達。どうしていつまでも人気のないところを走っているのでしょうか。やってくれと言わんばかりです。追うドローン。先回りして足止めするドローン。挟み撃ちされ立ち往生する客達。互いにかばい合うように背中合わせになり、それでも打つ手はなく立ち往生するばかりです。

野座間製薬。水澤の執務室。白衣の男と頷き合う水澤。
男がコントローラーのスイッチを操作します。

「あああああっ!」
足止めされた客達の頭上に、さらに飛来してくる別のドローン。その中央から、白い粉上のものが散布されます。
次にもう一機。こちらは大量の水を雨と浴びせかけ、それが先に撒かれた粉末に反応して、客達の足元からしゅうしゅうとわきあがるガスを発生させます。
「いやあああっ」
「やめて」
悲鳴を上げながら苦しげに咳き込む客達。薬剤を散布し終えたドローンが飛び去って行くと、当初から足止めをしていた2機のドローンが機体を起こし、そのプロペラで客達に風を送り始めます。ガスが拡散せず、客達にのみ集中するように。
「あ、あああ……」
とうとう崩れ落ち、倒れていく客達。

ドローンがすべて飛び去り、悠たちが駆け寄ってきた時には、そこにはもう客達の姿はなく、ただ青く光る腕輪が落ちていただけでした。
「……たったあれだけの時間でかよ」その威力に驚く望。
「これ、マンションで使った時のだよな」と三崎。

『改良して、人間にはまったく害はありません』涼しい顔で解説する水澤。

「今のままひっそりと生きていけるならって、そう思って集まってるんです」悲しげな笑みが美しかった女。
笑顔で賛同する人々が醸し出していた、暖かな空気。


「どうして……」つぶやく悠。

『そのぶん駆除率は、80%から90%に落ちますが。充分でしょう』

「どうして!」マスクをむしりとる悠。「まだ目覚めてなかったのに!」
得々と解説していた水澤が絶句します。
「抵抗もしてなかったのに……!」でも人を犠牲にしていました。正気のままで。
進み出る志藤。
「だが人を喰った」つぶやきながら青く光る腕輪を拾い上げます。溶けた虫の、粘性のある体液によって、アスファルトに半ばはりつきかけていた腕輪を。「……殺した人間の肉をな」
ぺちゃ、と音を立てて剥がれる腕輪。それに付着していた体液を、下に落としてきる志藤。
「……」その腕輪に手を伸ばす悠。「でも。生きてた……」
「ああ。そしてお前もおれたちも生き残った。それだけだ」

喰うか喰われるか。人間とアマゾンの戦いは、ある意味対等とも言えます。どちらが正しいという正義はない。どちらも、生き残りを賭けている、だけなのです。
が、わたしはこの志藤のセリフ、内容よりも、「お前もおれたちも」と悠とその他の駆除班メンバーを分かつ言い方にひっかかりました。今回の悠の言動に、また志藤の警戒心が掻き立てられたのかもしれません。

裏切り

水澤の執務室。
「既に、街全体をガスで覆うのに十分な量の薬剤、散布用無人飛行機を50機スタンバイさせています」白衣の男の元を離れ宙を仰ぐように言う水澤。「ただ、ガスの発生には大量の水が必要なんですが。……雨を使います」
『雨?』応じる声からして、指示を受けているのは調査班のようです。
螺旋階段を降りてくる加納。
「決行は、次の雨の日。作戦名は、Tlaloc(トラロック)」
いや極秘裏に処分するんじゃなかったんでしょうか。何その大っぴら。一斉に人間(と思われていた存在)4000体がガスとともに消えたら大パニックでしょうと思いますがキニシナイ。
なにか言いたげに水澤の横顔を見つめる加納。

***

実験体駆除現場。天を仰ぐ悠の頭上に、重く垂れ込める雲。

勝負

林の中。ベルトを手に下げ、ぶらぶらと歩む仁。近づいてくる若い男の姿に足を止めます。
「……ははあん♡」顎を撫で微笑む仁。「お前が、メールに書いてあった新しいあれか」
あれとか今ひとつ決まらない感じが仁なんだなと思います。
無表情で立ちはだかる前原。
「だとしたらとんでもないんだが。答えてもらえないカナ?」
「自分で確かめたらどうだ」応じる声が冷たい。
「……ふむ」
「おれも、確かめるために来たので……おれの力を」ぼそりと言い、仁が手に下げているものと酷似したベルトを、スーツの腰に巻く前原。sigma、という起動音とともに、アマゾンとつぶやきます。
巨大な熱量の発生とともに姿を表したのは銀色のアマゾン。肩や背に突き出す棘、爪の長い手。紫の眼。
それを見つめて、首の後を掻く仁。
「悪いが、試してるほど暇じゃない。……ここで潰すよ」手早くベルトを腰に巻きます。
「その前に」片手を開いてみせるシグマ。「あんたは5手で詰む」

在りし日にチェスゲームをしていた前原を思い出させますが、人格部分はもう一変しているのでしょうね。

相手の豪語に心中穏やかならぬ仁。
「へーえ」
語尾にハートがついていません! アマゾン、と小さくつぶやけば、赤く燃え上がるアルファ出現。
「ふっ!」気合を入れるシグマ。その前で背をしならせるアルファ。両者睨み合うか……と思わせて、先に動いたのはアルファ。うりゃ、と拳を突き出し跳びかかるのを、しかしシグマは軽く躱し、蹴りかかってくるのもいなして、渾身のパンチすら片手で受け止めます。
「……っ!」うめきつつ残る片手で殴りかかるアルファ。無言でそれをしのぎつつ、掴んだアルファの拳を剛力でひねるシグマ。

チェス盤のイメージ。誰かが駒を操っています。白銀のクイーンが、赤のナイトを押しやり、王を追い詰め。

「!」大きく回転しながら後ろに飛び退くアルファ。このアクションは好きです。
とられた距離を一気に詰めるべく、そのアルファ目がけて突進していくシグマ。その拳がアルファの腹にめり込んでいきます。
「うぁああああああ」仰け反り苦しみに咆哮するアルファ。

同様に一気に敵陣へ入っていく白銀のルーク。
立ち往生のまま膠着する両者でラスト。仁さんは次こそは (´ε` ) を忘れずに。
ルークとか駒の名前書いてますが正確ではありません。気分気分。
今回の冒頭シーンは「ドロロンえん魔くん」のEDの歌詞をつい思い出してしまいました。
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2016.05.27 22:49 | amazonz ΑΩ | トラックバック(-) | コメント(-) |
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