LOVE! HEROES!

特撮番組全般、そして高岩成二さんと伊藤慎さんを応援します。

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テレビ放映に関する感想が気になって気になって仕方のないmakiですこんにちは(まだ観てない)。
で、感想ついでに、そういえば1話・2話は適当にお話をつまんでまとめてるので、他の回の感想文のように台詞起こししてなかったなと思い出し、暇ついでにやってみることに。色々カットされてるとのことですが第1話観られた方はどこがカットされているかご参照までに。
……しかしやってみると、前に書いた感想文が色々間違えているのに気づき、泥沼化しそうです。
修正はまたの機会に。
カットもですけどOPがつくというのも楽しみだったんですよね。
プライム版では毎度、
「え? どういうこと?」とか、
「これからどうなるの?」と、ぞわりとさせたところでハイトーンのシャウトが入って、そのままエンディングに流れ込むという終わり方が引きが強くてたまらなかったので、あの曲がOPに行くということはあの余韻はどうなってしまうんだろうとかも。
スクリプト

1台の車両が土砂降りの雨のなか目的地へ向かっている。
住宅地の路地へ入ったところで「清掃班」の誘導に従い左折。<民宿 やじまや>前で停車する。
頭まで覆った、白い薬剤防護服姿の人物たちが、1名(福田)のみを運転席に残し、降り立ってくる。しばし無言のまま立ち尽くし、先頭の人物が動いたのに合わせてやじまや内へ入っていく。

その背後では「清掃班」が

害虫・害獣駆除作業中 入らないでください ノザマペストンサービス

との立て札を立て、立ち去っていく。

近所の主婦:ねえねえね、なあにこれ。(無言で立ち去る「清掃班」に向け)ちょっとちょっとお! がいちゅう、がいじゅう……えっ? な……ちょっとお。やじまやさん、どうかしたんですかあ!?
三崎:(やじまやの中から戻って出てくる)いやいやいやいや、も、なあんてことはないんですよお。どぞどぞどぞどぞ、ちょっとこっちへ。いやあのね、こんにちはあ。これね、ちょっとした害虫駆除なんですよお。
主婦:ええええ!

やじまや内部。「駆除班」一同はまだ広い玄関スペースに降り、無言のまま薬剤防護服を脱ぎ捨てていく。
その下に着ているのは戦闘服姿。三崎たちとは距離的にさほど離れてはいないが、轟く雷鳴で表の会話はくぐもり、よく聞きとれない。

主婦:うちも今度お願いしようかしら。ペットがいるもんだから!
三崎:ああ、それね。
主婦:ノミとかいろいろ、
三崎:そう、それね。一回徹底的にやったほうがいいですよ。
主婦:えっ。

やじまや玄関。「駆除班」一同そのまま動かず、暗澹たる表情で荒れ果てた室内を見渡している。

望:あとの掃除。めんどくせえぞぉ……
前原:清掃のやつが泣いて喜びそうだなw
マモル:(制服の袖や手袋の匂いを嬉しそうに嗅ぐ)
志藤:(室内のあちこちに付着している粘液を手に取り、)竜介。虫のポイント、いくらって言ってたっけ?
大滝:あー。(タブレットを操作し)ボーナスはあんま期待できないっすね。ランクはDで、ポイント120っす。

一同、舌打ち、ため息など落胆の隠せない様子。

志藤:さっさと狩るぞ。
前原:ういっす。
マモル:はあい。

志藤に続き、全員靴のまま、奥へ上がっていく。

三崎:
犬派ですか猫派ですか、どっちっす?
主婦:も、犬も猫も旦那もいるのぅ、あっははは。
三崎:旦那もですかはははは。

やじまや内部。銃を構え、二手に分かれて油断なく進む駆除班一同。廊下沿いに一つ一つ部屋を覗きこんでは進む志藤・大滝・前原。ところどころに人間の手など、遺体の残骸らしいものが蜘蛛の糸にまかれて壁や天井に引っかかっている。

前原:志藤さん。食べ残しです。
大滝:ああ……おやつだらけだ……
志藤:大食いだな。

1階奥の納戸を調べるマモルと望。

マモル:(無言で天井を見つめる)
望:(マイクに向かい)志藤さん。マモルが2階だって。

大滝に目配せし、共に階段へ進む志藤。その場から離脱していく前原。

主婦:あっはっはっはっは!
前原:(やじまや玄関から表へ駈け出し、まだ主婦と談笑している三崎に口笛で合図して走り去っていく)
三崎:ごめんなさいもう、ちょっと、駆除活動しますんで。(主婦を敷地外へ押し出そうとする)
主婦:ええ、ちょっと、やあだ。

車両まで戻り、運転席の窓ガラスを叩いて合図すると、今度は庭の方へ走っていく前原。読んでいた本から顔を上げる福田。
前原はそのまま庭にかがみ込み、直接銃で2階窓を狙う。
同じ頃、2階奥の一室にたどり着いた志藤と大滝。天井に巣食う、巨大な蜘蛛を発見する。

志藤:竜介。

背後に声をかけ踏み込んでいく志藤、従う大滝。呼吸音。蜘蛛の脚の一部に、赤く光る銀色の腕輪を認める。

志藤:(マイクに)虫、確認。

望:(階下。無言で立ち上がり、電磁レガースを装着)

志藤:狩り、開始。

前原:(雨に打たれつつ庭で銃を握りしめる)

大滝:(志藤の背後から銃を握りしめ足を踏み出す)
志藤:(マイクに)フク。

福田:(運転席のカーステレオのスイッチを入れる)

ゆったりとしたスケーターズ・ワルツとともに、「こちらは害虫・害獣駆除サービスです。ただいまから駆除活動のため、大きな音がする場合があります。ご迷惑をお掛けして申し訳ございません……」とのアナウンスが、車両のスピーカーから流れる。

主婦:(三崎に敷地から押し出されていきながら)なあんで。ねねねね。

もみ合う三崎と主婦の前景として車両の運転席が映る。
運転席のモニターに視線を落とす福田。志藤、三崎、大滝、望、マモル、前原、6人のヘルメットにつけられたカメラからの映像がそれぞれ表示されるようになっている。但しまだ配備についていない三崎の分は何も映っていない。

志藤:(マイクに)マモル。行けるな?
マモル:(階下)み、三崎くんは?
志藤:ち、あの野郎……
望:(階下)いつまでやってんだよ、野次馬対応。……いいから行けよ。
マモル:(階下)ううん。全員でやらないと。チームは大事だから。
志藤:だよな。……たく。(蜘蛛の呼吸が早まったのに気づき、)来るぞ。
大滝:(飛び出してくる蜘蛛に食いつかれ)うわあああああっ! くっ!
望:(舌打ちし、階段を駆け上がる)うあああああああっ! (電磁ナイフ、電磁レガースで蜘蛛のいる部屋へ飛び込んでいく)えああっ!

三崎:(ようやく中へ入ってきて)いんやあ。また酷え匂い……
マモル:(入ってきた三崎の手を階段まで引っ張っていく)こっちこっちい!
三崎:お?

志藤:(階下を見下ろしつつ)遅えぞカズ!
望:(同じく)あんたは話が長えんだよ!
三崎:ワリワリ。
望:マモル! 三崎さん来たからいいだろ! 来い!

マモル:うん。(階下。階段を見つめつつ変身動作に入る)
三崎:わ、ちょちょちょちょちょっと、まままままま! (距離を取り物陰に屈みこむ)
マモル:うああああああああっ!(上衣を脱ぎ捨て、変身)

望:(2階で格闘を続ける)

マモル:うおおおおおおおおおおおおおっ!
三崎:(マモルの全身から噴き出る熱気に灼かれながら)わち、あちちちちちちちちちちち!
マモル:(土竜アマゾンの姿になり)うううううううっ! (両手を忙しく動かしながら階段を駆け上がっていく)

志藤:(2階で蜘蛛と格闘を続ける)

三崎:だからいつも言ってんのに、やってられないもう! (マモルの発した熱により白い煙が立ち上るなか、銃を構えながら2階を警戒する)

マモル:(雄叫びを上げつつ蜘蛛と格闘。その巨体を窓ガラスに打ちつけるため窓が破れ、瞬時、蜘蛛、及び土竜アマゾンの姿が外にむき出しになる)

福田:(車両のドアを開け、やじまやの窓から露出した蜘蛛の背を狙撃)

マモル:(福田に撃たれ戻ってきた蜘蛛とさらに格闘。力強く床を打ったはずみで床板が抜け、共に落下)
志藤:下だ!
三崎:うい。(落下地点に急行し、蜘蛛を狙いつつ)近いなあ……
マモル:(蜘蛛ともつれ合いながら壁を破り外へ出て行く)
三崎:あ。っと、どこへ行くんだよ!

土砂降りの雨の中、表へ飛び出してくる蜘蛛、後を追うマモル。
土竜の腕の力を活かしパンチで蜘蛛の進行方向を誘導し、民家のほうではなく倉庫へ追い込む。が、蜘蛛の吐く糸にがんじがらめにされ倒れてしまう。
マモルを倉庫にうっちゃり、逃走しようとする蜘蛛。

三崎:(遅れ馳せに倉庫に飛び込み、逃げようとする蜘蛛の背に発砲。命中させる)
大滝:(続いて発砲。完全に蜘蛛の足を止める)
望:うらあああああああああっ! (かれらの背後から走りこんできて跳躍。電磁レガースで蹴り、さらに電磁ナイフを抜いて斬りつけていく) てえええっ!
大滝:(電線を張り蜘蛛の行く手を防ぐ)
三崎:こいつぅ! (数発撃ちながら蜘蛛に近づいてくる)
志藤:(逃げ惑い電線に阻まれ、高圧電流によるショックで棒立ちになった蜘蛛に発砲) 残念だったなァ!

行き場のなくなった蜘蛛に望、志藤が代わる代わる格闘を仕掛ける。
志藤を捉え押し倒す蜘蛛を、望が志藤もろとも蹴り倒す。

望:(倒れこんだ志藤に)わり。……ああああああっ!
志藤:望!

雄叫びを上げて蜘蛛に躍りかかり健闘するも、身体の軽さが災いし逆に振り回された望。投げ出された彼女の下敷きとなる駆除班一同。
邪魔者を片づけ逃げようとする蜘蛛を進行方向から阻む福田の狙撃。

三崎:(マモルの動きを阻んでいた蜘蛛の糸を解いてやり、)ほら行けぇ!
マモル:(気勢を上げ突進。蜘蛛を電線に叩きつけ、ショック状態で硬直したところを襲い、足をもぎ取る)
大滝:(タブレットを操作し、蜘蛛の弱点を探る) マモル! 背中だ!

土竜の口を開くマモル。蜘蛛を抱え上げ、地面に叩きつける。動けなくなった蜘蛛の背中を右手で突けばずぶずぶと体内に入っていく。
戦いの興奮に雄叫びを上げつつ蜘蛛の心臓を抜き取るマモル。
まだ赤く光るそれを床に叩きつければ、黒く溶けていく蜘蛛の遺骸。

志藤:(溶けた蜘蛛の死骸から腕輪を拾い上げ)虫狩り終了。清掃班に連絡。撤収!
三崎:ういー……

走り出す車両。助手席に収まり、腕輪を弄びつつ野座間製薬本社と通信を始める志藤。

志藤:識別コードS-203……の駆除完了。宿泊客9人のうち1人が虫……実験体だったようで。他8人はほぼ奴のおやつになってました。
水澤:気持ちのいい表現じゃありませんね。
志藤:事実ですよ。ま、食べ残しは清掃班が片づけます。
水澤:遺体が出ないかぎりは行方不明事件として扱うよう、公安に話が通っています。確実に処理してください。いいですね?
志藤:清掃班に言ってくださいよ。おれたちの担当は、駆除までですから。
水澤:で、Mの様子は。
志藤:マモルですか。変わりなしです。(言いながら後部座席を振り返る)

大滝:しゃーっ! 倒したぁ! ほっ、ボーナスステージ? まっじ? ちょちょちょちょちょ…
マモル:(大滝の持っているタブレットをにこにこと覗き込んでいる)
前原:(小さなチェス盤で独り詰将棋的なことをしている)
望:マモル。いちいち制服破くなよ。これじゃ何枚あっても足りねえだろ。
マモル:ごめん……
三崎:(濡れたブーツの汚れを落としながら)しょうがないでしょうよ、儀式みたいなもんだから。マモちゃんの変身スイッチだもんな? はははは。
大滝:ま、そのうち他の方法にシフトしていけばいいっしょ。なあ。
前原:(大滝に肩をこづかれ)そっすねえ。ま、制服ただなんだから。気にすんな。
マモル:はは。

笑うマモル。半裸の腕には、先ほどの蜘蛛と同じような腕輪が装着されている。ただしその光は青。
その様子を伺い、再び通話ボタンを押す志藤。

志藤:
ねえ本部長さん。……もう教えてくれてもいいんじゃないでしょうかね。おれたちが駆除してる実験体。マモルもですけど。

後部座席で、志藤の話し声に顔を上げ、耳を傾けてる一同。

志藤:あんたたちがアマゾン、って呼んでる、あいつらは何なんです?

カツ、カツ……と幾度も、無言で苛立たしげに、ペンを机に打ちつけ続ける水澤。
車両の外では、背後から走り寄ってきたバイクから、駆除班の車両に小型の機械が投げつけられる。おそらくは盗聴器。

志藤:……やばいもんってことは見りゃわかりますよ。

ビルの一室。スマホの着信音に起き上がる男。スイッチを入れると志藤と水澤の通信音声が流れ出す。
ビールを煽り、足をふらつかせながら聞き入る男。

志藤:それは、いくらあんたんとこが大企業だからって言って、警察も自衛隊も動かさずに、おれたちみたいな別会社作って処理しようとしてるってのがね。
水澤:あなたたちは実験体を駆除する以外に関与しない。その条件で雇ったはずです。

ドアから出て屋上へと階段を上がっていく男。

志藤:たまたまネットで観たんですけどね。二年前。あんたたちの研究所で事故があっ、
水澤:条件が飲めないなら!
志藤:……わかってますよ。無駄話はここまで。おれたちは今日のポイント分のボーナスをもらえればそれで。な? (運転席の福田を見るが福田はかすかに微笑むだけ。ならばと後部座席を振り返る志藤) なあ、お前ら? ……じゃ、報告終わりです。

後は無言。広い執務室にただかけている水澤と、無言で立ち尽くすその秘書・加納。

志藤:はあ……
マモル:あーん、ううっ、あああん……(´;ω;`)
三崎:ああ、もう。ったく。
志藤:(後部座席を覗き)どうした?
望:いやあ、もう制服の在庫ねえから、これ着ろよって言ったら。(志藤に着ぐるみパジャマのようなものを見せた後、嗚咽するマモルの頭を小突き)やめろよ。
三崎:ああっ。(その手を払ってマモルをかばう)
大滝:(望に向かい)やめろよ。
マモル:ち、チームは同じじゃないと……っ。
三崎:(マモルの背を撫で、)そうだよなあ、ったく。
大滝:あんまりマモルからかうなよ!
望:ごーめんごめん、マモルちゃあん。嘘だよぉ。
大滝:お前はそういう……
前原:マモルももう泣きやめよ。な?

あまり気にするなと、口々にマモルを宥める男たち。

志藤:あーあ……(呆れたように窓にもたれかかる)

階段からビルの屋上へ出て行く男。雨に打たれながら鶏が数羽行き来している。

野座間製薬本社では、無言のまま水澤が立ち上がり、広い室内を窓の方へ歩いて行く。

加納:(その水澤に近づきながら)これで、今年に入って駆除した実験体は、8体になります。去年が2体のみだったことを考えると、……事故から2年めに始まるというのは、正しかったというほかありませんね。
水澤:これからです。アマゾンたちが目覚めるのは。

雨の屋上。土砂降りの中傘もささず、餌袋をかかえ鶏の餌をばらまいて回る男。

雨がやみ、川沿いに立つ古びたビルが映し出される。<ノザマペストンサービス>の看板が掲げられたその正面に停まる「駆除班」の車両。
降り立ってくるメンバーたち。
その向こうに佇む、1人の女子高生・水澤美月。フェンスにもたれ、川面を見つめながら、つまらなそうに靴先で縁石を蹴り続けている。
のろのろと、浮かない顔で歩き出す美月。
やがて自宅に到着し、入っていく。
水澤邸は緑に囲まれた白い壁と大きな窓で構成された瀟洒な建物。門から入って緩いスロープを上り、さらに階段をあがって、高台に建てられた家へ、向かっていく美月。

薄暗い室内。3時を打つ時計。
入って行くと、ブラインドを下ろしたダイニングスペースで、幽かな食器の音がする。
こちら側に背を向けて座る青年・水澤悠の食事の音だ。サプリメントと錠剤、何かのペーストが少量ずつ載せられた、白いプレート。
しばし佇み、眺める美月。

美月:……悠。
悠:(驚いて目を丸くし、振り返る)
美月:今頃ご飯?
悠:美月。お帰り。あっ、ちょうどよかった。
美月:え?
悠:ちょっと待ってて? すぐ食べちゃうから。
美月:うん。(鞄を置き、手袋を外してコートを脱ぎ始める)

美月:(悠の部屋から声が聞こえてくる)わたしにできるかな。
悠:(同じく)大丈夫。レイアウトに、決まりなんかないし。

カメラが移動して内部が映る。外見と同じく、清潔な悠の部屋。白い壁、極端に少ない家具や日用品。大きなガラス窓。その中央に据えられた透明な水槽。

美月:(水槽の中の魚を覗き込みながら)でも……
悠:(ベッドから通販で届いたものらしいアクアリウム用品の箱を抱えあげ、)水槽って、一つの世界なんだ。森でも町でも、好きなものをイメージしてつくるといいよ。それが美月の世界になるから。
美月:あたしの?
悠:こうやって見てると、自分も……その世界に入りこんだような気がして、すごく落ち着く。

腰をかがめ自分も水槽の中を覗き込む悠。透明な小魚の群れが、酸素の泡に同化するように泳いでいる。可愛くてたまらない、という笑顔になる悠。

美月:あの、さ。もしかして悠……ここ出たい?
悠:えっ?
美月:うちのお母さん、悠に厳しいでしょ。いくら身体が弱いからって……家から出ちゃいけないとか行き過ぎだし。あたしにもあんまりここに来るな、って。悠が疲れるから。
悠:……そっか。

水澤邸の門が開き、白い乗用車が滑り入ってくる。

美月:うちに来なければよかった、って思ってない?
悠:いや。ぼくなんか引き取ってくれて、母さんにはすごく感謝してる。(ベッドに腰かける)家に閉じこもってるのも……ぜんぜん悪くないし。
美月:ほんと?
悠:うん。

水槽越しに美月を、次いで悠を映し出すカメラ。とくに悠の姿は、ベッドに腰かけた位置のせいもあり、水槽の中にきれいに収まっている。

悠:この部屋は、ぼくの、水槽ってことかな。

言葉を失う美月。
その時ドアが開き、水澤が入ってくる。

水澤:
美月何してるの!
美月:お母さん。
悠:……あ。お帰りなさい、
水澤:早く着替えてらっしゃい!

うなだれ、出て行く美月。

水澤:悠。明日研究所の人間が定期検診に来るからそのつもりで。
悠:……いや、でも。……先月やったばかりじゃ……?
水澤:こまめにチェックしておいて悪いことはないわ。
悠:……でも、いつまで、
水澤:薬は? ……毎日ちゃんと打ってるわよね?
悠:(水澤の勢いに困惑し、机の方に目をやりながら)あの薬……あんまり好きじゃないというか。
水澤:好き嫌いの問題じゃありません!
悠:(恐縮し、立ち上がって)はい。
水澤:いい? (腕組みして)今はこうしていられるけど、あなたは2年前まで寝たきりだったのよ? それを忘れないで。
悠:はい……

腕組みしたまま去っていく水澤。立ちすくみ水槽を見下ろす悠を、2通りのアングルから映すカメラ。

悠:(しゃがれた声で)“ぼくの水槽”……

階下。水澤に追い払われたまま、ダイニングスペースでその会話を聞いていた美月。ふたたび階段を駆け上がり、換気用の小窓しかない薄暗い水澤の部屋へ飛び込んでいく。
室内では放心したようにデスクの前にこしかけ、目を閉じる水澤。

美月:お母さん!
水澤:(顔を上げ)まだ着替えてないの。
美月:お母さん、悠の病気って何。どうして自由にさせてあげないの。
水澤:それを調べてるの。(ノートパソコンを開き)悠のことはお母さんに任せて、あなたは自分のことをなさい。テストがあるんでしょ。
美月:(無言で立っている)
水澤:美月? 
美月:(怯えたような表情で、それでも動かず立っている)
水澤:美月。
美月:(何か言おうと唇が動くが)……はい。

目を伏せ出て行く美月。注意深くそれを見守りつつ溜息をつく水澤。

夜。悠の室内で、ライトの光を受けているのは水槽のみ。
肩を落とし、椅子の背に手をかけている悠。椅子を引いて腰かけ、そのまま目の前の机の引き出しを開けると、中には野座間製薬のマークが描かれた小さな容器。取り出し、蓋を開け、中の注射器を見ながらシャツの左袖口のボタンを開け、めくりあげようとする。なれた手つきで針を取りつけ、アンプルを持ち上げたところで手が止まる。

悠:これだけはやだな……

脳裏をよぎる不気味な映像。

悠:打つと……いつもあれが……

不気味な映像。

薬剤も注射器も容器に戻し、引き出しに入れる悠。そのままベッドに身を投げ出し、枕を抱え込む。

夜。小さなビルの屋上。鶏を追い、鳥小屋に戻して戸を閉める男。階段を降りていく。

夜のキャンプ場。木立の中を抜け到着した1台のキャンピングカー。
闇の中、ヘッドライト、テールライトが眩しい。
停車し、苦しげに呻き始める運転席の男。

男:あ……ああ……っ。
助手席の女:ねえ。やっぱり、道間違えてるよ。戻ろ? なんか怖い。
男:ああ……。あっ。ああっ……。
女:どうかしたの? ね!
男:ああっ。ぐ……っ。は、腹が。減った……ァ! ぐぐっ、が。あ、あああああっ……。(顔面が醜く溶け始める)
女:きゃああああああっ! (シートベルトを外す)
男:ああっ、あ、ああ……。(女へ手をのばす)
女:ぎゃあっ! ぎゃっ! ああああああっ!
男:(苦しみもがき、煙をあげながらアマゾンへと変容していく)ああ……っ。
女:きゃあああっ! あああああっ! ぎゃああっ!

男の袖が破れ、露出した腕には赤く光る銀の腕輪がはまっている。
恐怖と、突如起こった気温の上昇に耐えかね、辛うじてドアを開く女。
その外にはキャンプ場の管理人が立っている。

女:たす、助け、助けてください!

しかし目の前の管理人は無表情に女を見下ろすだけ。次の瞬間管理人の身体も溶け出し、吹き上がる熱気によろめく女。

女:きゃああっ!

管理人の姿は熱気のなか蝙蝠型のアマゾンへと変容し、その腕にはやはり、赤く光る銀の腕輪が見える。
唸り声をあげ、女を押しこむように中に乗り込み、ドアを閉じる蝙蝠アマゾン。

女:い、ぎゃあああああああああああああああああああっ!

後は静寂。放置されたままのキャンピングカーに朝が来る。

寝苦しい夢にうなされ目を開く悠。ゆっくりと仰向けになるその姿が、またも水槽越しに映される。
荒い息をつき目を閉じる悠。
細胞が、変容し、他の細胞を喰らっていくイメージ。

街灯のかさの上で、身じろぎするカラス。
よろよろとビルの屋上に出てくる男。鶏小屋の戸を開き、産み落とされた卵を3つ拾い上げる。そのまま室内に戻ろうとした時、1つ落として足を止める男。かがみ込み、割れた卵を拾い上げてまじまじと見入る。
その様子を見つめているカラス。

真っ暗な部屋。PCモニターの、その中心で<受信中>という文字が緑に光る。
着信音が鳴り響く室内には、小さなこたつの周りに雑魚寝している駆除班一同。
身じろぎし、適当な足を蹴りつける志藤。

三崎:いていていて、痛い、たい!

こたつの中の熾烈な戦い。

三崎:痛い痛い!

蹴りだされ不承不承起き上がる三崎。モニターへ這いよっていく間にも数人のメンバーの身体の上を踏み越えていく。
不満気なうめき声や悲鳴。

三崎:あいていていて!
望:ああ。
大滝:あいった、痛い。もう! (ピシャリと三崎をたたく)

PCのキーを叩く三崎。

三崎:ああい……くうじょおはあん……
調査班:調査班です。実験体の識別コードを確認しました。
三崎:ああい……
調査班:識別コードは、B-008と、S-208。マップ転送します。

唸り声をあげながらわらわらとゾンビのように起き上がっていく駆除班。誰かが起き上がる時誰かの身体の上に手をついたか踏んだかしたらしく、痛い! とまた悲鳴があがる。
上衣に袖を通しながら出て行く志藤。

望:(まだ寝そべっているマモルをつま先で蹴りながら)おい、行くぞ……お、マモル。起・き・ろぉ! (起きないのでかがみ込み)おい、マモル! 起きろよおい。

ビール瓶を逆さにし、昨晩のわずかな飲み残しを呷って出て行く三崎。

早朝の街へ滑りだしていくノザマペストンサービスの車両。そのボディに取りつけられた小さな発信機が点滅する。

ビールの空き瓶が転がる中、光り始めたスマホを取り上げ、マップに点滅する赤い光を確かめる男。

ダッシュボード上のモニターには赤い点が2つ打たれ、それぞれにS-208、B-008と注釈が入っています。座標以外何の目印もない森の地図。

志藤:2匹かよ。(運転席で溜息をつく福田に振り返り、)……二日酔いにはきついか?

後部座席ではまだマモルが、ベンチを1つ占領して眠っており、覆いかぶさるように手をかけ起こそうとする三崎と、マモルの頬を乱暴にはたいている望。

望:おい、マモル。起きろ! おい。

もう1つのベンチに並んで腰掛けている前原と大滝。
大滝の小造りな顔は冷や汗にべっとりと濡れて光り、心配そうにそちらを振り返る前原。

大滝:うう……
前原:竜介さーん?
大滝:ん?
前原:どうしたんすか?
大滝:うん……(生欠伸をかみ殺し)飲み過ぎたらしい。
前原:同じくです……
大滝:やーすい酒ばっか飲んでるからこうなんだよなあ……

本格的に眠るマモルの上に覆いかぶさり、なんとか起こそうとしている三崎。

もっと稼いでいい酒を飲んでやると気勢上がる車内の会話を盗聴しつつ、グラスに生卵を割り入れている男。
ぐいぐいと一気飲みし、傍らでまだ眠っている女の額にくちづけ、テーブルからスマホを拾い上げて出ていく。
かっこよさげだけどよく考えると腥いかも。
実は起きていたのか、それともいい夢を見ているのか、目を閉じたまま笑顔になる女。

水澤邸。透明な水槽だけが仄白く光っている部屋。
心臓の鼓動とともに明滅する不気味な映像。重い身体を、ため息をつきながら持ち上げる悠。何かに突き動かされるように蹌踉と階段を降りる。めまいのような感覚を覚えつつ、朝の街へ出て行く。
暗闇の中の檻。その中でもがく緑色の獣。
もどかしく門を開ける。
鎖に繋がれた獣。狼のような唸り声。
足を止め、目を閉じ、ため息を1つつくと、決然と歩き出す悠。

森のなか。昨晩のキャンピングカーは、惨劇の後もなお、そこに停まっている。その後方からそれぞれ武器を手に展開し、敵の姿を求める駆除班。

前原:(目を上に向け、木々の枝から蜘蛛の糸でぶら下げられた、人間の脚部を発見する)
望:(無言でそれを見あげる)
大滝:1匹は昨日と同じだが、ランクはBだ。問題はもう1匹のほうだ……
マモル:(少女のような顔を歪め同様に枝から下る人間の頭部を見あげる)
大滝:(タブレットを操作しつつ)識別コードB-008……ランクは……Aだ……

大滝の辛そうな息づかいに気づかず、意気上がる一同。

前原:よし。
望:Aなんて初めて。いくらになるかな。
三崎:飲める飲める。
志藤:馬鹿野郎。稼げる分、これまでのようには行かねえってことだよ。
福田:(無言でライフルを手にする)
志藤:……全員気をつけろ。ボーナスも生きて帰ってこそだ……
マモル:(油断なく周囲を見回す)いるよ。近くに。
三崎:どーこだ♪

木々の梢を見あげるようなアングル。
しかし、敵の攻撃は真横から。

マモル:大滝くん!

大滝竜介に向け、離れた地点から伸びてくる蜘蛛の糸。腰を巻き取られ引き倒される大滝。

大滝:ぐあっ。あ!
志藤:竜介!
前原:竜介さん!

乾いた落ち葉の上を引きずられていく大滝。
糸を手繰り寄せるように、そこに立っている蜘蛛型アマゾン。

大滝:(もがくもなすすべもなく引きずられる)がっ。くっ!

大滝を引きずりながら地上を駆け出していく蜘蛛。襲いたいのか逃げたいのか、何がしたいのか不明。
銃を手に後を追う一同。

志藤:(蜘蛛の後を追いながら)フク!
福田:(運転席に戻り、車両を発信させる)
大滝:(引きずられつつ何度も糸に手を伸ばし)くっ! ……ううっ!
マモル:(走りつつ上衣を破り捨て、ヘルメットをかなぐり捨てる) わあああああああっ! (土竜に変身を遂げ)おおおおおおおっ!

森のなか。荒い息をつきながらさまよい歩く悠。

先を行く蜘蛛、その後を追う仲間たちを追いながら、木立を抜け車を走らせる福田。
先を行く蜘蛛、後を追う駆除班一同、それをなぎ倒すように直角に走り抜けていく蝙蝠型アマゾン。

マモル:(倒れ落ち、)があっ!

衝撃から立ち直れない土竜に向け、ゆっくりと振り返るひらひら蝙蝠。これがランクA。

志藤:たく。全員マモルのフォローに回れ!
前原:はい。
志藤:フク、竜介を頼む!
福田:(そのまま車で蜘蛛と竜介を追う)

倒れたまま起き上がれない土竜の左右につき発砲する三崎と前原。
しかしその銃弾を翼で防ぎ、跳び込んでくる蝙蝠。

志藤:退け!

散開する一同。そのまっただ中に舞い降りる蝙蝠。

森のなかをさまよい歩く悠。

車を走らせながら身を乗り出し、ライフルを構える福田。過たず銃爪を引けば、命中し倒れこむ蜘蛛。
はずみで投げ出され、悲鳴を上げる大滝。
車を停め、大滝の保護のため走り出てくる福田。
そちらに応えるように起き上がりかけ、引きずられる身体の下になっていた左袖が破れ、中から銀の腕輪が覗いていることに、初めて気づく大滝。慌てて右手を押し当て、腕輪を福田の目から隠そうとする。
そのもとへ到達し、大丈夫かと口にはしないまでも、引き起こすように屈みこむ福田。助けられた安堵より、腕輪が発見される恐怖に顔をひきつらせる大滝。
その背後からかれらに近づき、福田を引き倒す蜘蛛。もみあい、スタンガンなどで抵抗する福田。
その福田の上に覆いかぶさり、腹部に爪を立てる蜘蛛!

福田:ああああああああああっ!
大滝:(身を捩りなんとか福田を顧みて)フクさんっ!
福田:ああああああああああああっ!

大滝の腕輪の光は当初青だったものが、この時赤に。

木立の中、さまよう悠。もはやまっすぐ立つこともできず、その歩みは蛇行する。耐え難い胸の苦しさを手で抑え、それでもなにものかに突き動かされるように、足を運ぶ。

悠:ぼくは……なんでこんなところに……

蜘蛛に腹部を噛みちぎられる福田。
その絶叫は後方の、志藤たちのもとにも届く。

望:(蝙蝠と格闘する土竜を見ながらも前方へ走り出す)フクさんっ!
志藤:一也、淳。ここを頼む! (望の後を追う)

蝙蝠と必死の格闘を続けている土竜。その後方で銃を手に警戒する三崎と前原。

三崎:はいっ。

福田に覆いかぶさり続ける蜘蛛。そこへ駆け寄り、電磁レガースの足で蹴り飛ばす望。

望:てえええええっ!

そのまま格闘に入る望、解放され、痛みに体を丸める福田。

志藤:フク! ……大丈夫か。立てるか。

銃口を蜘蛛に向けながらも福田を抱え起こす志藤。
電磁ナイフを構え、鋭い突きを繰り返す望。その切っ先を躱し、肩口を捕まえて鋭い爪で殴りつける蜘蛛。
軽い望の身体はその一撃で吹き飛び、とっさに立ち上がった志藤の腕の中へ。
志藤から放り出された格好になり再び呻く福田。
倒れこみつつすぐに銃口を上げる志藤。

さまよい歩く悠。高く上がりかけた陽光に視界もかすみ、朦朧とした意識の中で、それでも足を止められない。

蝙蝠に襲いかかる土竜。身軽に躱し、翻弄する蝙蝠を捉え、抱え上げたまま突進する。
いったん背後に飛び退くことで土竜の手から離れ、再び突進してくる土竜のほうへ、振り子のように蹴りかかってくる蝙蝠。
身を捩り倒れる土竜。ひらりと着地し、すぐさま振り返る蝙蝠。

全身をわなわなと震わせながら、立ち上がろうとする大滝。

志藤:竜介、下がってろ!

それを見咎め、望とともに蜘蛛に銃口を向ける志藤。

大滝:マコさん……黙ってて悪かった……

2人の銃口の前に、しかしよろめき出てくる大滝。けが人は下がれとばかり、必死でその腰に手をかけ、引き戻そうとする志藤。

志藤:いいから、
大滝:(その手を振り払い)おれも……おれもォ! 

苦しいのかややかがみ込みながら、大きく息をつく大滝。その整った顔は、醜く崩れ落ち始めている。
卒然と顔を上げる志藤。

志藤:(息だけで)……りゅうすけ……
望:(無言で息を呑む)

手袋を投げ捨てる大滝。現れた両の手も、皮膚が青黒く崩れかけており、苦しげに絶叫する大滝。
その全身から熱気とともに白い煙が吹き上り、吹き飛ばされる望と志藤。
倒れたまま、眼前の光景に目を剥き銃口をあげる志藤。
そこに立つのは、新たな蜻蛉型アマゾン。

大滝:うがあああああ!
望:(戸惑いつつ、それでも銃口を上げる)……っ。
福田:(なんとか身を起こし、ただ息をつく)

梢の向こうに展開する異様な光景に、驚く悠。
2体の怪人と、倒れたまま辛うじてわずかに状態を起こし、銃を構える3人の人間。

志藤:竜介ぇ! 

よろよろと、その志藤のほうへ歩み寄りかける蜻蛉アマゾン。しかし、背後で蜘蛛アマゾンが奇声をあげたのに振り返り、そちらへ突進していく。
まず飛び膝蹴り。雄叫びを上げ、倒れた蜘蛛に追撃をかける蜻蛉。
その隙をつき、蜻蛉の蹴りをかわして勝ち誇る蜘蛛。頭上から蜻蛉の頭にかじりつけば、声を上げそれを振り払う蜻蛉。
落ちていく蜘蛛を追って走り、ローキックを繰り出せば、それを躱し白い糸を吐く蜘蛛。
一進一退の攻防。
立ち尽くす蜻蛉に、蜘蛛の体当たりが決まり、手傷を負う蜻蛉。

目の前で繰り広げられる戦いに興奮し、目の色を変える悠。しとどに濡れる汗、上下する肩。

蝙蝠に突進する土竜、それをいなす蝙蝠。銃口を向けつつついていく三崎と前原。
土竜が突き倒され、前衛に出て行く三崎。

三崎:マモちゃんっ! ああっ!

発砲した三崎を乱暴に叩きのめす蝙蝠。

マモル:三崎くん!

倒れた三崎を抱え起こそうとする土竜。それを三崎ごと蹴り倒す蝙蝠。
後方の戦いに目をやる志藤。

志藤:ぐだぐだになって来やがった……まずやつを。

倒れたまま顔面が蒼白になっている福田を起こしつつ、蜘蛛の方へ銃口を向ける志藤。
その時、時ならぬクラクションが放置されたままのノザマペストンサービス車両から鳴り響き、思わず振り返る。

ハンドルの中心に肘をつき、クラクションを鳴らし続ける男。

信じられない、という表情の志藤。震えながらそちらへ目を向ける福田。睨みつける望、枯れ草の上を転がり思い切り振り返る三崎。
銃口を蝙蝠に向けながら視線だけ車両に向ける前原。

かれらの視線の集まるなか、ハンドルに左肘をつきもたれるようにして、駆除班一同の様子を眺める男――鷹山仁。その手に握った生卵。

志藤:(我にかえり)おい何してる! ここは危険だ!

クラクションを鳴らし続けながら、奇妙なベルトを右手で持ち上げる仁。その中央の突起に卵を打ちつけようと左腕を持ち上げた瞬間、耳障りな音は止み、ただ静寂の中で卵の中身を口に流し込む。
飲み下し、口から垂れる白身を手で拭って、再び駆除班に目を向ける仁。

望:何だお前?

運転席から降り立ち、ベルトを右手に下げたまま悠然と歩み寄ってくる仁。枯れ葉を踏む音。
そのまま、蜻蛉と蜘蛛のほうへ、近づいていく。

この成り行きを見届けたいと、さらに進みでてくる悠。
その視界の中で、手に下げたベルトを装着する仁。ハンドルを握れば目の意匠が緑に光、alpha、という起動音。

仁:……アマゾン。

微笑む仁に突進する蜘蛛。刹那、仁の全身から吹き出す大量の熱気に吹き飛ばされ、木の梢に衝突して地に転がる。
炎熱を逆方向に転がりつつ避ける望、志藤、福田。
枯れ草や枯れ枝が燃え広がる中、そこに立つのは真紅のアマゾン体。

志藤:……なんだありゃ?

棒立ちの三崎と前原。その前で、蝙蝠に転がされる土竜。しかし転がした蝙蝠も、転がされた土竜も、やはりその真紅のアマゾン体を見つめ呆然とする。
わずかに身体を傾けて立つその背中。視界を縁取る額縁のように、めらめらと燃えあがる枝々。
人々の視線を一身に受け、ゆっくりと振り返る真紅のアマゾン、アルファ。

あまりの興奮に呼吸も困難になりつつ、アルファから目を離せない悠。
そして、再び人々に背を向け、蜘蛛に向き直るアルファ。
吠える蜘蛛。
熱気に吹き飛ばされたまま倒れ転がる蜻蛉。
どちらにしようかと考えこむしぐさのアルファ。蜘蛛に狙いを定め、ゆっくりと歩き出す。

ただ唸り声をあげ見つめるだけの悠。

***

水澤邸。悠の部屋。開いたままの机の引き出しに投げ入れられた、やはり開いたままの容器。歩み寄り、未使用のアンプルをそこから拾い上げる水澤。

水澤:昨日の分を打ってないのね……?

激しく動揺する水澤。

***

森のなか、今や獣のような声をあげ始めている悠。

仁:うらあ!

走り寄ってくる蜘蛛の腹に拳を打ちつけるアルファ。

悠:はあっ! はあっ! ああっ! ←呼吸音です

悠然と蜘蛛に歩み寄り、こいこいと指で招くアルファ。蜘蛛の殴打を見切り、足を蹴りあげて倒す。

仁:じゃあな。

おどけて挨拶するような手つき。そのまま胴体に手を突き刺し、心臓を抜き取って立ち上がる。

仁:……気持ちわりいな。

握りつぶせば、溶け落ちていく蜘蛛の身体。

荒い息をつき続ける悠。その体内で黒い細胞が他の細胞に喰らいつき、他の細胞とつながり、急速に増殖していく。
異変に怯え、ただ胸を押さえる悠。

悠:なんだこれ……? あっ、あっ、い、嫌だ……っ! ああ。あああああああああああああっ!

がしゃり、と鎖が引きちぎられ、檻が破られる音。扉を蹴破り、奇声をあげる緑色の獣。

悠:あああああああああっ!

赤く染まった双眸。絶叫とともに跳躍する悠。宙高く跳びながら熱気を噴出する様は上空で爆弾が爆発したようでもあり、激しい音に小首をかしげて空を見あげるアルファ。
駆除班車両のそば、一同が見守る只中に、飛び降りてくる緑色のトカゲ型アマゾン体・オメガ。

前原:またアマゾン?
望:うそ。どんだけいるんだよ。

足を踏みにじり、低く身構えるオメガ。遠方ではそれを振り返って見るアルファと、足元に倒れたままの蜻蛉アマゾン。
近くでは悠然と成り行きを見守る蝙蝠アマゾン。周囲に点在する駆除班一同と土竜。
さあどうなる!? というところで始まるED。イントロ、そして激しいシャウト。

悠:アアアアアアアアアアアアアアッ!

雄叫びを上げるオメガにかぶせて曲になだれ込んでいく。この終わり方、やっぱり最高。
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2016.07.06 04:59 | amazonz ΑΩ | トラックバック(-) | コメント(-) |
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