LOVE! HEROES!

特撮番組全般、そして高岩成二さんと伊藤慎さんを応援します。

ゴースト最終回。まずは大団円おめでとうございます。
タイトルは「青い空は美しい」とかと迷ったのですが、今回一番わたしの気持ちを代弁してくれたキャラが印象強かったので。
何度か書いてきましたが、本当に愛おしいと思えるキャラクターばかりで、一年間楽しく視聴してきました。
その一方で、ドラマとしてみると盛り上がりに欠けたストーリーだったなあ、予想通りの展開だったなあという感慨もあって、ある時点から、愛おしいキャラクターたちの日常生活を愛でる番組だ、というふうに気持ちを切り替えて見ていました。

わたしにとってのライダーは井上脚本で、井上脚本と言えば年間を通して魅力的な謎を提示し、ぐいぐいと惹きつけてくれるものだったので、
「ライダーといえば謎と謎解き」という固定概念がいつの間にかできていたのかもしれません。
謎解きの物語には論理、もしくはそれによる説得性がつきものですがゴーストにはそれがなかった。グレートアイとは何か、フレイアとは何か、うまく謎に育てられそうだったものもよくわからないまま解決してしまった。


Good Bye Blue Sky... / Thomas Leuthard


まあその辺は好みの問題なのですがやはり過去何度か書いた
・なんでも台詞で説明してしまう作劇法
・登場人物たちの言動がストーリーを進めるコマとしてのそれになってしまっている
というところが特に主人公であるタケルに顕著で、おいおいとツッコミを入れながらの視聴になってしまい、感情移入を阻まれてしまったなあと、最後まで恨みが残りました。つまり成仏できなかった。

では駄作だったのか、つまらなかったのかといえば、アランが空を見上げるときの眩しそうな目、御成がグリム童話の美女となって長い金髪を手ではらう仕草、アカリが科学者としての信念をかけイゴールと対峙するときの緊張と誇らしさ、どれも非常に魅力的で素晴らしかった。今回ゴーストのキャストの皆さんがこの方達でほんとうによかったと思うわけです。
一年間、楽しませて下さってありがとうございました。

今週末は課題やら何やらでほとんど眠れてないので残りは後日書き足す予定です。まずは寝たい。遅ればせながら書き足しました。
邪神出現

ようやく倒したと思ったのに、復活したガンマイザーがグレートアイを取り込んでしまった。残された時間は、あと1日。

眼魔世界、天井の低い部屋。
呆然と光り輝くその姿を見上げる、タケルたち一同。
「はっはっはっは……」フレイアを憑坐とし、ガンマイザーがグレートアイの力を取り込んだグレートアイザーの姿は、同じ眼魔システムを利用しているのか、ゴーストたちのそれと酷似しています。息を呑むタケルに、低く笑い続けるグレートアイザー。
「あああ見ちゃだめ」不安げに声を上げるユルセン。
「あれが、グレートアイ殿ですか?」
「違うわよ」
 と毎度のボケツッコミを入れる御成とアカリ。あの女の子は? 的な台詞を誰か1人くらい言ってもバチは当たらないと思います。

人間は、不確定な要素が多すぎる。コントロール不能で、なんと不合理な存在だ。――消去だ!

一声叫ぶや崩れ落ちる屋根。
「うわ、あっ!」
「ダメ……!」
慌てて退き、屈んで瓦礫から逃れる一同。
「あ、ああ目が、目がぁ」と嘆くユルセン。
しかし壊滅的な建物の崩壊はなく、ただグレートアイザー1体が屋根を突き抜け飛び去っただけ、であったようで、
「やつは地球に向かった。急げ! モノリスのゲートじゃ」いち早く頭を上げた仙人の声に、跳ね起きるタケルの身のこなしがバネ効いてます。
「行こう!」
その声に他の者も立ち上がり駆け出すなか、
「ああああ置いてかないでぇ」と情けない声を上げ続けるのはユルセン。
「……姉上も」仲間たちの足音を背に、アリアに向き直るアラン。しかしアリアは静かに首を振り、
「世界を頼みます」とだけ告げます。一瞬硬直し、すぐに仲間たちの後に続くアランと、見送るアリア――。

最終回の恒例に従いOPはなく、黄金に輝く日輪と、その周囲の雲を背景にゴーストのタイトルが入ります。

緊迫のシーンですが、「地球に」向かったということはここは地球以外の星、という解釈でいいのかなあ?
何となく「この世」と「あの世」みたいなパラレルな感覚でいたのですが。
でも夏の映画も小惑星から地球へ、というシーンがありましたしね。最終回でまでこんな疑問が出てくるとは。

大天空寺地下室。寝ずの番、ではなく、モノリスの前に布団をのべて警戒熟睡中のシブヤとナリタ。一応剣道の防具などが用意されています。そこへ現れ、仁王立ちになるガンマイザー。その気配に目を開き、飛び起きるシブヤとナリタ。
「うわ!」
「ああああああっ!」
どうでもいいですが2人とも花柄パジャマです。
怯む彼らには一顧だにせず、ただ天を仰ぎさらに寺の屋根をも打ち破って夜空に舞い上がるグレートアイザー。

「うあああああ、だ、大天空寺が!」
遅れて追ってきた一同が、慌ててシブヤらを救出するなか、頭を抱えている御成。
「モノリスから、何か出てきたんです」
「金色のが、飛んでったんだ!」
2人の証言に、屋根の穴から天を仰ぐアラン、御成。行かなきゃ、と飛び出していくタケル。

宣言

交通量の少ない夜の街を疾走する2台のバイク。アランはタケルとタンデムです。
「あそこだ」指さすタケル。
暗い夜空に、ピカピカ光るグレートアイザーはよく目立ちます。それを追い、角を曲がる2台。やがてグレートアイザーはとあるビルの屋上にふわりと舞い降ります。バイクを停め、降りて来ながらそれを見上げるタケルたち。

わたしは全知全能の存在。世界を変える!
「なんだって!?」

天を仰ぎ両手を上げるグレートアイザー。たちまちその風景は明るい光に満ちた昼間のそれに変わります。
「何が……?」
「これがあいつの力か」
「ふっふっふっふ……」
驚くマコト、アラン、勝ち誇るグレートアイザー。そのなかで
「やるしかない!」と睨みつけるタケル。3人並び立ち、
「「「変身!」」」
「ふん」そちらへ手を向けるグレートアイザー。たちまち3ライダーの目の前には、無数の眼魔軍団が出現します。
足止めのつもりなのか、ゆっくりと背を向け、またどこかへと飛び立っていくグレートアイザー。

「あっ」戸惑うムゲンに、
「タケル、ここはおれたちに任せろ」
「お前はあいつを倒せ!」
 と声をかけるディープスペクター、ネクロム。
「わかった!」
このシーン、ネクロムの旋風脚が好きです。ディープスペクターの回し蹴りも。要は回転が好き。

そこへ唐突に通りすがる紫の戦士。夏映画でお目見え済みのエグゼイドです。
おもむろに背後から割って入り、雑魚眼魔たちを倒し始めれば、武道の達人のような落ち着いた身のこなし。
「誰だ!?」振り返るディープスペクターに応えることなくシャカリキスポーツ。カセットをスロットにガシャット押し入れれば派手なバイクが登場します。甦るチャリンコライダー伝説。
回転で大勢の敵を薙ぎ払い、ウィリーで轢きまくり、その都度画面に「HIT」の文字が現れます。
「キメワザ!」という電子音声とともに激しく回転するバイク。シャカリキクリティカルストライク、訳して会心の一発!
あっというまに大軍を一掃し、そのまま一言も発することなく走り去っていきます。
「……何なんだあいつは」ただ呆然と見送るディープスペクター。
「……まさか、仮面ライダー?」ここで解説の労をとるネクロムがご苦労様です。

ビルの屋上。ふわりと降り立ち、下界を眺めているグレートアイザー。その背後から呼び止める
「待て!」の声に振り返ります。そこに立つのはムゲン。「お前の思い通りにはさせない! 絶対に倒す!」
曇天の低く垂れ込める雲を背に、対峙する両雄。

「天空寺タケル……お前がわたしに決断させたのだ。お前が示した人間の可能性。数々の奇跡。――わたしにとっては脅威でしかない」

「お前なんかに、人間の可能性を奪わせなんかしない! はっ!」走りより、パンチを繰り出すムゲン。
しかしその拳は受け止められ、そのままコンクリートの上を転がされます。
「はっ! ……がっ!」めげずに起き上がり拳を、蹴りを、見舞い続けるムゲン。それを尽く止め、それ以上の威力を持って報いるグレートアイザー。
「はあーっ!」電流を帯びた拳でムゲンを叩きのめし、よろめくその身体にさらに電撃で追い打ちをかけます。
倒れ転がり、その勢いで鉄柵に身体をぶつけるムゲン。短い悲鳴のあと喘ぎ、よろめきつつ、しかしまた立ち上がります。「……おれは諦めない」
大開眼。大剣を手にヨロコビストリーム。カナシミブレイク。イカリスラッシュ。シンネンインパクト、タノシイストライク。イサマシュート。戦略も何もなく、ただ力をぶつけ続けるムゲン。それを無抵抗で受け続けるグレートアイザーの姿は、たちまち炎と黒煙のなかに見えなくなります。
しかし黒煙が晴れれば、尚もそこに立ち続けるグレートアイザー。
「……あ。そんな……っ?」傷一つないその姿。

わたしには人間の力など効かない」言いつつまたムゲンの前に近づいてくるグレートアイザー。「はあーっ!

気合一閃。腹を突かれ浮き上がったムゲンの身体はビルの屋上ぎりぎりまで吹き飛ばされます。衝撃に変身を解かれたタケルは、全身の力を込めても顔を上げ、手すりにすがるのがやっと。

そこで見ているがいい。人間の未来を!

ふたたび天を仰ぐグレートアイザー。その黄金の衣が脱げ、宙に浮かぶと空に描かれた目の紋章となります。
そちらへ飛び込んでいくグレートアイザー。たちまち巻き起こる爆風に、呻き、それでも目を上げるタケル。

崩壊

東京の上空に現れたグレートアイザー。その身体から何度も、何度も、金色に輝く衝撃波を撃ち続けます。倒壊するビル、降り注ぐ瓦礫のなか逃げ惑う人びと。その様を楽しげに見下す、金色の巨人。顔には目の紋章、背には黒い、蝙蝠の翼。

「……何なんだあれは?」
元の広場で、それを見上げているネクロムとディープスペクター。こっちの台詞です。
「とにかくあいつを倒す!」
「ああ」
全開眼。大点眼。気合を込め宙に舞い上がる2人のライダーキックを、軽く手で振り払う巨人。蟷螂の斧、という言葉を思い出しました。それをも、見ているだけのタケル。

「……っ」
天高くから叩き落されたアランとマコト。歯を食いしばり、呻くことすらできない2人へ、大天空寺の一行が駆け寄ってきます。
ここ、ストーリー展開にはついていけてないながら、あちこちに瓦礫を避け物陰にうずくまる一般の人々が配されていて好きな構図です。

「マコト! あの巨人は何?」アカリが問いかけるそばから、
「おわ」と腰を抜かす御成。巨人が口を開き、人びとめがけ赤い光線を発してきます。
たちまち身体が消滅し、青く漂う魂の形となってしまう人びと。
「あっ」逃げ惑いつまづき倒れる青年。
「おい大丈夫か?」立ち止まりそれを助ける青年。
「きゃあっ」娘をかばい石柱のそばに立っていた母親は、逃げる間もなくただ顔の前に手をあげるのみ。
誰も彼も、赤い光線を受け、霊となって宙に舞いあがります。

「ひとが……いのちが、消えていく……」なすすべもなく絶望の表情でそれを目撃するタケル。

鉄道の駅から続く歩道橋の上では、放浪の旅から戻ってきたキュビと音符眼魔が、逃げ惑う人びとの流れに逆行しています。
「行けないんだな。危ないんだな」
「みんなが消えていく……?」
「キュビ!」それに気づき身を乗り出すカノン。名を呼ばれて一瞬足を止めるキュビ。
「カノンちゃん!」
「どうも」一礼する音符眼魔。
「カノンちゃん。カノンちゃーん!」
うれしそうに大きく手を振り、危ないと指摘するシブヤたちには目もやらず、カノンめがけ一目散に駆け寄ってくる2体の眼魔。しかしかれらも、カノンの目の前で赤い光線の餌食となります。
「キュビ……!」

***

大天空寺。縁の下にもぐり座り込んでいる仙人。しょぼくれたその姿を前に、
「変身して戦えよ。元はと言えば自分のせいだろ!」と発破をかけるユルセンが、よくぞ言ってくれましたです。
「……」怯えたように顔を上げる仙人。「無駄な抵抗じゃ。ガンマイザーは、グレートアイを取り込んだのじゃ……世界はおしまいじゃ」
「おい」
泣きそうな顔で、さらに床下へ潜り込んで行こうとする仙人。
「そこ入るとこじゃねーから」

***

都心部。尚もそこに立ち、下界へ光線を吐き続ける巨人。
逃げ惑う人びと、子供を連れて走りながらつまづき倒れる女性。
「ミキ!」
「ママー!」
「ハヤト」
先を行く夫らしき男性が戻ってきます。もう間に合わないという覚悟の表情で妻子を抱きしめる男性。次の瞬間、赤い光線が襲い、家族は浮かび上がる3つの魂に。

「……」周囲の地獄絵図に息を呑む大天空寺一行。
「に、逃げよ?」浮足立つナリタに、
「無理よ。どこに逃げたって」
「グレートアイ殿を取り込んでいるのですぞ。あいつを倒せるとは思えません」
 と引き止めるアカリ、御成。

その時、シブヤに介抱されていたアランが無言で立ち上がり、よろけながらも進み出ます。
「アラン!?」
倒れたまま呼ぶマコトにも応じず、そのまま彼方に立つ巨人を見上げ、変身動作に入るアラン。眼魔世界の王子として、責任をとろうとでも言いたいような表情。しかし、そのアランを襲う光線の前に飛び込み、かれを庇う黒い影!

「……ジャベル?」突き飛ばされたアランが振り返ると、そこには青白く身体の透けかけたジャベルが立っています。
「わたしはこのために生きていたのか……!」驚きの表情のジャベル。その顔が徐々に笑みに変わっていきます。「アラン様? 悪くないですな、誰かのために身体を張るのも」
そして浮かび上がる青白い魂。
「ジャベル殿!」目撃した御成が声を上げます。
「お、終わりだあ」叫び出すシブヤ。
「おれたちでどうにかできるやつじゃない」さすがのマコトもいつになく弱音を吐き、
「それでもタケルなら……お願い……」と無茶振りする目を閉じるアカリ。



屋上。下界から浮かび上がる無数の青白い魂。

(命が……想いが消えていく……)

フェンスにしがみつき見下ろしているタケル。
「!」目の前を高速でよぎっていく魂を思わず避け、その勢いで今度は仰向けに倒れてしまいます。

(想いが……未来が消えていく!)

なすすべもなく倒れたまま懐を探るタケル。しかし手に触れる眼魂はありません。
「……ごめんみんな。……おれはみんなの未来を守れない……想いを、つなげてあげられない……」
悔しさに声を震わせ、顔を歪めるタケル。

「タケル……?」

そんなかれに、天より降りてくる優しい声。
「母さん?」目を上げ、今一度懐の奥を探るタケル。そこには唯一残された、真っ赤な眼魂がありました。「……っ!」
息を切らし、震える指でスイッチを押すタケル。

大天空寺境内。賽銭箱から本堂へ続く階の半ばに、並んで腰掛けている若き日の父と母。
「お母さん、あなたが生まれるのが楽しみよ」大きなお腹を団扇で扇ぎつつ、愛おしげに語りかけている母。
「なあ、男の子だったら、タケルという名前はどうだ」と話しかける父に振り返り、
「タケル?」うれしそうに繰り返す母。

「タケル……」
その数ヶ月後。和室。病床に伏したまま、生まれてまだ2、3ヶ月ほどのみどり児の、すべすべの頬を力なくなでている母。「生まれてきてくれて、ありがとう」
傍らには正座したまま、おのれの無力さにただ目を落とす医者。
そして母の枕もとから、小さなタケルを抱え上げる父。泣きじゃくる子を抱きしめる、その頬は悲しみに染まっています。


「母さん」屋上。闘魂眼魂が見せてくれた父の記憶に、微笑むタケル。「最後までおれのことを」
目を上げれば、そこに父が佇んでいます。起き上がりつつ、
「父さん。おれ、愛されていたんだね。……っ、おれ、父さんと母さんの子供でよかった」と笑うタケル。「……これからも、ずっと」
母なき子を不憫に思っていたのか、タケルの真意を探るような目をする父・龍。その目が徐々に確信に和らぎ、こくりと頷きます。
空に消えていく父を見上げつつ、ぐっと眼魂を握りしめるタケル。
「おれがここにいることこそ、父さんと母さんの愛の証。その愛は、おれのなかで生きている!」
やがて立ち上がり、おのれの胸を手で掴みます。その背に広がる青空が美しく、印象的です。

「……愛は、命を生み出す、奇跡の力だ!」

肩の力が抜けたのか、無造作に巨人に向け歩み寄っていくタケル。その周囲に、白い羽が様々な記憶を、想いを映し舞い散ります。
「おれは想いの力を信じる。愛の力こそ、人間の無限大の可能性そのものだ」

やがて白い羽がタケルの周囲に集まり、そのなかからムゲン出現。

「人間の想いの力を知らないお前に、ほんとうの想いを、愛の力を教えてやる!」
フードを外し宙に舞い上がれば命大開眼。武器を手に巨人へ躍りかかっていくムゲン。
先程の必殺技オンパレードでは出ていなかった最後の技、ラブ・ボンバー!
「おおおおおおおおおっ!」武器を手にコマのごとく激しく回転しながらぶつかっていくムゲン、たちまち巨人の頭が砕け散り、その思いがけない光景を、離れた場所から目撃する大天空寺の人びと。
「……っ」無言で、目を瞠るアラン。
「タケル殿が、やりましたぞーっ!」力を込め拳を突き上げる御成、その背後でうれしそうに笑うシブヤとナリタ。
マコトも立ち上がり、それを支えるカノン、アカリも笑顔です。

とどめ

そして、たぶん「アマゾンズ」のオメガも倒れていた重機置き場。
叩き落され、うつ伏せに倒れているグレートアイザー。
その手前に、ひらりと着地するムゲンが、静かに膝を立て、振り返ります。
変身を解いたタケルの身から、離れていくムゲン眼魂。役目を終えたと言わんばかりにきらめき消えて行き、ただ立ち尽くすタケル。

「タケル!」
「タケル殿!」
満面の笑顔で駆け寄ってくるアカリと御成、けが人をつれたあとの面々も遅れて到着します。しかしまだ、勝ち誇る気にはなれないタケル。
「やりましたな?」
「いや」そこで初めて御成を振り返るタケル。「まだ終わっていない」

タケルの視線の先で、ぴくりと指先を震わせるグレートアイザー。
うううううううっ」不気味な唸り声を上げ、ゆるゆると起き上がります。
「おれたちはタケルを信じている」カノンに支えられながらも、前へ出てタケルを励まさずにはいられないマコト。
「わたしたちの分まで頼む!」と、シブヤたちの肩を借りたアランも言います。
アカリ、御成の顔を見て、うんと頷くタケル。

……やはり、貴様から消去するべきだった。はぁっ!

掌から火弾を放つグレートアイザー。きゃっと御成、アカリらが頭を押さえ、屈みこむ前で、ただまっすぐに立つタケル。その前に、色とりどりの英雄のパーカが壁となって現れ、かれらを守ります。

「おれは……」懐へ手を入れるタケル。掴みだした眼魂を見つめ、改めて空に翳します。「いや、人間は。何度でも立ち上がり、運命を切り拓く!」
装填。ここのこの西銘さんの変身動作、表情、構図、「ゴースト」1年間のなかでいちばん好きです。
ムゲンなき今、基本形態に戻ったゴーストの周囲に、並び立つ英雄パーカたち。
「はっ!」
走り出すその背を、
「あいつならできる」と見つめるマコト、頷くカノン。

スローモーションで地を蹴るゴーストの足。

「自分より、人のことばっかり思いやって、何度も消えそうになったけど」とアカリ。
「その度に、強くなって戻って来られた」と御成。
「「「「「「「タケルは、おれたち(わたしたち)にとって、英雄だ(よ)!」」」」」」」

おおっ
「はあっ!」
ぶつかり合うグレートアイザーとゴースト。その傍らから、
「決して折れぬ心で」と武蔵。
「お前の正義を貫け!」とロビンフッド。
「はっ!」ゴーストのハイキックを腕でガードするグレートアイザー。そこへ笑い声を上げつつ飛びかかっていくのはビリー・ザ・キッド。
「お前はお前らしく♪」
「今こそ想いを解き放て!」と殴りかかっていくのはフーディー二。
「これぞタケルの信念」と立ち塞がる三蔵。

ゴーストが順番待ちしてるみたいに見えます。英雄たちの勢いが途切れた隙を見て、ようやく横蹴り。それを振り払い、次を迎えるグレートアイザー。
「!」

「楽しさが無限大に広がる世界に!」と掴みかかるのはグリム。
「えい! タケルを信じて!」と連続突きで圧倒してくるのはツタンカーメン。
「今こそ力を合わせて戦おう!」とニュートン。
「攻撃の完全なるハーモニー♫」歌い上げるベートーベン。
「我らに負けの選択肢は、ア、なぁいぃ~!」と歌舞伎調の声を上げる五右衛門。
「これが我らが見つけたアンサーでーす」とエジソン。

これ全員やるのでしょうか。ここでまたゴーストの順番が来ます。
「はっ!」腹を突かれて後ずさるグレートアイザー。

追撃の構えを見せるゴーストの背後に立つ、卑弥呼と龍馬。
「想いでつながれたその力」
「その想いがつながったどでかい力ぜよ!」
3人の同時蹴りが決まったところへ、
「我らは信じる道を行く!」と弁慶の掌底。
「タケルとともに最後まで!」とパンチを浴びせ仕上げに蹴る信長がキレがいい。

そしてまたゴーストの番。グレートアイザーの拳をかわし、
「はあっ!」と後ろ蹴りすれば、後ずさるグレートアイザーの胸に電流が走ります。
うう……っ、あ……
予想していたよりあっけなく倒れていくグレートアイザーを見つめ、
「命を燃やし尽くして生きた英雄たちが、父さんやみんながいてくれる! おれも、命を燃やし尽くす。おれはおれを信じる!」
そしておれはおれにご褒美を与える。
高らかに宣言し天に吠えるゴースト。
あ……ありえない、人間とは……」今一度よろめき立ち、身構えるグレートアイザー。
「命、燃やすぜぇっ! はあああああああっ!」
そちらへ駆け寄り、最後の飛び蹴り。この蹴りの距離が長い。紅蓮の炎となってグレートアイザーに襲いかかるゴースト、断末魔を上げ倒れ落ちるグレートアイザー。その身は今度こそ大爆発を起こし、天を焼く円柱の前ですたと着地し、起き上がるゴースト。

対話

「……っ」見守っていた大天空寺の人びとが、ここで一斉に緊張から解放されるのもよかった。喜びに顔を見合わせ、ゴーストの元へ走り寄る人びと。
タケルもほっとしたのか、変身を解き、うれしそうな笑みになります。が、その時。

グレートアイザーの身を焼いていた炎が丸く凝り、天に昇り始め、それを怪訝そうに見るタケルの身体までも浮き上がっていきます。
「!?」
降り注ぐ金の光のなか、宙に浮かぶ英雄曼荼羅へ飲み込まれていくタケル――。これは最初の99日めの再現ですね。
今の今まで戦っていた英雄パーカたちが慌てて曼荼羅の定位置に戻っていくのが可笑しい。
「ああっ」足を止め天を仰ぐ人びと。
「今度こそ生き返るのよーっ!」と叫ぶアカリでCM。

***

白い世界。その中に、前回は姿を見せなかったフレイアが立っています。
ガンマイザーの拘束から逃れ得たグレートアイの擬人化された姿。
「天空寺タケル。助けてくれてありがとう……」
微笑み、その前に立つタケル。二度目ともなると落ち着いたものです。
「願いを、聞いてくれる?」
「あなたをずっと観てきました。あなたはわたしたちと近い存在に進化をしています。多くの魂が結合している不滅の存在です……最早生き返る必要などないでしょう?」
「……おれは普通の人間に戻りたい。みんなとご飯が食べたいし、みんなと一緒に笑って、一緒に悩んで。……みんなと一緒に生きたい」
じっと見つめるフレイア。
「それがあなたの望みなのですね? ……だとすると、わたしのやったことは」
「でも、頼みたいことは別のことなんだ」フレイアの自省を打ち破るように声を高めるタケル。
「生き返りたいのでは、ないのですか」
「……ガンマイザーに消された人達をもとに戻してほしい。こっちの世界も、眼魔の世界も」
「壊された街も、ですか?」
首を振るタケル。
「ううん、それ以上のことは望まない」
「なぜです」
「自分たちでやるから。人間の可能性は無限大なんだ。命と人の想いがつながって、未来を作るんだ」
呆れた、という表情で振り返るフレイア。その口元が、やがて笑みの形になります。
「わかりました。……願いを叶えましょう」
その白い姿は消え、後に残された炎を見つめるタケル。

***

「あ!?」
「やった!」
公園に続く舗道で、横断橋で。かばい合って消えた姿そのままに甦る家族連れや恋人たちから歓声が上がります。キュビも、ジャベルも。
「おろ。もど、った?」
「やった、あははははは!」
「……」独り、途方に暮れたような表情のジャベル。死に場所を見つけたり、と満足していたのですから当然ですが。ちゃんと御成に諭されたようにこれから色々な経験をして欲しい人です。

***

英雄曼荼羅のなか、下界の様子を見降ろすタケル。
「ありがとう」
「人間もいいものですね。わたしも人間の無限の可能性を信じてみたくなりました」
いつしか子供の声に戻ったグレートアイがそう告げると、タケルの前に金色に輝く人影が現れます。
「……これはお礼です」
いたずらっぽいグレートアイの声。それも耳に入らないのか、驚愕の表情で人影を見つめるタケル。
「お礼?」
「またいつの日か、近くて遠い未来に会いましょう」
「おわ!?」

別れの言葉とともに飛び去っていくグレートアイ。同時に周囲の白い壁が取り払われ、青空や下の様子も丸見えで、タケルはただ曼荼羅の上に立っています。つまり今までグレートアイの体内にいたということなのでしょうが、変にぼこぼこの、巨大な球形に翼の生えたような形で、番組が違えばこれは使徒と言われたかもしれません。
「さようならあ!」大きく手を振り叫ぶタケル。
宇宙の彼方へと飛び去っていくグレートアイ。

復活

ということで、でっかいの実は好きなユルセンが、頬を紅潮させ大天空寺からグレートアイを見送っています。
「でかい目玉だ! でっかい目玉だよ! うわ、でーっかい、でっか、……ああっ」
その姿は眼魂の形となり、下に落ちていきます。
「何の騒ぎだ?」と床下から出てきた仙人の姿も、同時に透明に透けていき、同じく眼魂となって縁の下の土の上に消えて行きます。

低く走るカメラは大天空寺屋根裏へ。
いつの間にそんなところへ設置していたのか、棺型のカプセルが一基、今にも蓋が開くところで、目を開き起き上がるタンクトップ姿のイーディス。
「横断歩道を渡る時~♫ 母さんが~♪ ちょーっとちょっと……!」
夢を見ていたのか歌いつつ起き上がり、そこで目を覚まして驚愕するのがやはりタンクトップ姿。
「あれ? ……どうして身体がもとに戻ったんだ? ……そうか、グレートアイが消えて、眼魂システムが機能しなくなったんだ。……あっ、腰が……っ。ど、どうする、ユルセン」
ユルセンと言いつつ目を落とすイーディスの棺のなか、その足元に、一匹の猫がうずくまっています。
「みゃあああ」

***

曼荼羅の上。フレイアが残していった人影に、再び目をやるタケル。
「なんだろう……? うあ!」意を決し、近づいて手をのばした瞬間、その身体に吸い込まれていきます。たちまち色とりどりの英雄眼魂がそこからすべて飛び去っていき――。
「えっ!?」おのが身に触れてみる、タケル。「あれ? おれ……生き返ったのかなあ」
「でかしたぞタケル!」
英雄曼荼羅の上で武蔵が叫び、その途端、タケルを支えていた曼荼羅が解け、消えて行きます。
「うわ、わああああああっ!」
あとは青空。急速に落下していくタケルを、取り囲む色とりどりの英雄パーカ。
「わあ、ああああっ、死んじゃう! ……死んじゃうっ!」
いや今さっきまで死んでたし。
「あああっ! ……?」エジソンがその手を掴み、落下を防いでくれたことに気づいて、笑顔になるタケル。「……ああ、はははっ」
気づけば周囲には英雄たちが周囲を群れ飛んでいます。もう一方の手を掴んでくれるニュートン。
流れ始めるOP。青空のなか、英雄たちとスカイ・ダイビングを楽しむタケル。
「タケル殿ーっ!」御成も迎えるように地上から叫んでいます。
「タケル。お主はほんとに大したやつじゃ!」
無事着地したタケルに、武蔵が声をかければ、一斉に姿が消える英雄たち。
「タケル!」
「タケル殿!」
駆け寄ってきた人びとを前に笑顔になるタケル。
「ほんとうに生き返ったのよね?」
「どうなのですか?」
笑って何か言いかけようとするタケルの腹が、すかさずぐうと鳴ります。
「……は、おれ、……」周囲を見回すタケル。その後、天を仰いで声を限りに、「お腹がすいたーっ!」
「あははっ」笑い出すアカリ。
「あああああっ!」安堵の念か感極まった声を上げる御成。
皆が一斉にわきます。シブヤが拍手し、タケルの腕の中に飛び込んでくるアカリ。
抱きしめ笑うタケル。

***

眼魔世界。薄暗い棺の間に立つアリアの前で、カプセルが一斉に開き、人びとが起き上がってきます。
「アデル様?」驚いたように辺りを見回すジャイロこと高岩教官のタンクトップ姿がアップです!
「絵が描きたいんだなあ」絵筆を撫でつつ起き上がってくるキュビ人間体。
「愛……」妙に無垢な表情で幸せそうにつぶやくイゴール。
皆を観て微笑むアリア姫もキュート。
「ありがとう、天空寺タケル……」

***

大天空寺の山門を抜け、本堂までの急な階段を駆け上がってくる一同。ここの絵も躍動感があって好きです。
境内に猫を抱え立つ仙人の元へ、
「おっちゃん、ただいま!」と先頭きって飛び込んでくるタケル。
「お帰り。はっはっは」
「生き返ったよ」
「よかったよかった。すべてはわしの思惑通りだ」
「うっそだあ」流石に突っ込み入れるアカリも笑顔。
「おっちゃん、この猫は?」
「こいつはな」
「うにゃあ」
「ユルセンの、ほんとうの姿じゃ!」
「ええっ」
「なんと、ユルセン殿は猫殿でしたかーっ!」文字通り猫なで声を出してユルセンを手にだこうとする御成。
「タケルくん、ありがとう」
「ありがとな」
 と、それを見ているタケルの背後から声をかけてくる深海兄妹。
「わたしも、感謝してるぞ」とアラン。
くす、と笑い、
「イエイ!」と手を広げるタケル。やるか、と目を見合わせるアランとマコト。同時に打ち込まれた2ライダーの拳を受け止め、笑うタケル。
「タケル殿」猫を仙人に返した御成が、よいしょ、と袂から小さな竹籠を出します。蓋をあけ、「おにぎりですよ」
おお、と皆から上がる声。
「おにぎり!?」飛びついてくるタケル。「……戴きます」
一礼し大口を開けて頬張ります。笑みこぼれてもう一口。その幸せそうな表情がラストカット!

人間はいつ死ぬかわからない。でも、最後のその時まで。
――命、燃やすぜ!


次回は「エグゼイド」へのブリッジ回。平和を取り戻した世界に現れた、夢も希望もない少年。
今週のクジラちゃん。
動物戦隊において、バングレイのような闇ハンターが敵というのは非常にわかりやすい構図ですが、一方でゼニス様の暗躍っぷりも怖い。クバルの叛意、それにつけこむバングレイ、という展開もわくわくしますし、そんな世界にあって、もう誰も信じられないと全方位攻撃のクジラの孤高っぷりもよい。後半、そのあまりの強大さに息を呑むばかりの大和(頭上を飛び去るクジラを、見送る大和をさらにアオリで撮る絵が好き)、という印象が強いですが、中盤、敵の攻撃に眉一つ動かさずキューブで防ぐ玲瓏さもなかなか好きです。見返り変身、ひらひら燕尾と、ワイルドであるべき動物戦隊でこの人だけ何かエレガントなんですよね。ゴリラになってさえ。
10/4追記。加筆しますと言って2週間以上たち、もう「エグゼイド」始まってしまいましたがまだ追いつけてない惨状です。
自分が悪いのですが月末までの課題をこなせずちょっとした修羅場になっていました。ぎりぎり間に合わせましたが……。

ということで改めて録画を見直したのですが、「ゴースト」という番組、結構アクションシーンが良かったのですよね。今回も、おおっ、と目を瞠るカット、動きがあり、あちこち眼福でした。
……が、初見でまだるっこしいと思った英雄からの一言シーンが、やっぱり2度めに観ても長かった。
声優の方も1人で15通りというのはたいへんだと思うのですが、表情をつけるためにセリフが聞き取りにくくなるのでは本末転倒と思いましたし、またそのセリフも、ここに入れなきゃいけないの? という内容だったので。
アクションのテンポが悪くなるセリフはちょっと、と思います。
グレートアイザーの強大さを出したかったのでしょうがそのせいでゴーストが16人の中の1人、になってしまった(順番待ちしてた)のも最終回としてどうかなと。
テーマが愛とか人間賛歌だというのはわかるんですけど、なんというか「響鬼」前半であんなにも和のライダーだったのに音はやかましい不協和音、だったみたいな、テーマと表現とのちぐはぐさを感じました。

また、ここまで
・グレートアイ=どういう理屈でどう働くかわかってないけどすごい力
・ガンマイザー=グレートアイ悪用を防ぐためイーディスが作った守護者(が後に暴走)
という感じで来ていたのに意外にグレートアイは話してみれば人間の理屈もわかる相手としてこの最終回描かれていて、
「なぜこれがアデルに力を貸す気になったのか」とか、
「こういう相手ならタケルが直接グレートアイに働きかけるシーンがあってもいいのでは」と思ってしまったり。
逆に、ガンマイザーのほうが当初自我を持ち始めた人工物、というよくあるSFパターンに嵌っていて理解しやすいと思っていたのに、最後はまるで全知全能の神にでもなったような言動を始めて、
「あれ、これはグレートアイとしての言動?」と混乱してしまいました。あくまで人工物らしく、初めに受けたオーダーにこだわり、アデルの理想の世界をアデルの死後も追求して暴走、というのなら(それが面白いかどうかはともかく)わかりやすいのですが、でもそれだとそんなものに取り込まれてしまうグレートアイも大した力じゃないのでは、ということになりますし。
ほんとうにグレートアイ&ガンマイザー周りはわかりにくかった。

という文句は置いといて、そうはいっても仏系ライダー西銘さんが、さすがにこの最終回では表情もひときわ凛々しく、怒りや悔しさを乗り越えた果てに最後のおにぎりシーンのほわんと幸せそうな笑顔との落差もあって、素晴らしかったと思います。
ビル屋上での、一見無表情のようでいて、おのれの無力さに泣き出しそうな顔にも、全力で戦い虚脱した顔にも見えるあの複雑な演技も。
アカリに、生き返ってきなさいよと送り出されながら、いざ対峙したグレートアイには別の望みをさらり切り出す辺りの悟りっぷりも。
そして、ずっと緊迫した時を過ごしてきたマコト、アランの、ようやくリラックスした顔もたまりませんでした。
欲を言うと
イゴールVSアカリ対決はビンタなんかよりスリリングな舌戦のほうを続けてほしかった とか
御成とジャベルはもう一度言葉をかわすシーンがあればよかった とか
色々ありますけどね。
大好きで、かわいいヒーローがまた増えました。
一年間、ありがとうございますと言いたいのは、本心です。
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2016.09.19 03:25 | ghost ゴースト | トラックバック(-) | コメント(-) |
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