LOVE! HEROES!

特撮番組全般、そして高岩成二さんと伊藤慎さんを応援します。

前作「シビル・ウォー」で登場したトム・ホランドのスパイダーマンがタイトルロール。
前にも書いたと思うんですが、今までで一番高校生っぽさを感じるスパイダーマンです。アウディのタイアップCMでも、いかにも運転免許を取りに来たティーンエイジャーという感じ。



国家的ヒーローであるキャプテン・アメリカや、自分をスカウトしてくれたアイアンマンらアベンジャーズへの憧れを隠そうともせず、「シビル・ウォー」でははしゃいで自撮りしまくり、その後もせっかく手に入れた力を役立てたくてウズウズしている。自分に何ができるか、証明したい。
高い塔の窓を蹴破ろうにも蹴破れない、細い身体。悪漢に
「この間は女の子かと思った」とからかわれる高めの声。決して
「頼もしい」と思われるタイプのヒーローではありません。ただただ可愛い。そんな彼に、ある運命的なできごとが起こる、高校の、ホームカミングの夜。

ほとんどアイドル映画と言ってもいいくらいキラキラした可愛い映画。そのなかで、ヒーローとして1人の男性として、成長していく15歳のピーター・パーカー。「シビル・ウォー」観てなくても大丈夫です。
みんな社長が悪いんだ!
ホームカミングとは?

で、タイトルのホームカミング(直訳すると「母校訪問」?)というのが何かわからなかったのですが、ぐぐったらアメリカのハイスクールで行われる、卒業生を招いての行事のことで、だいたいはダンスパーティーなどであるようです。
主人公ピーター・パーカーの通うミッドタウン高校でも
「ホームカミングで誰を誘うか?」とみながそれとなく気にしています(ホールのスクリーンでいつも上映されている放送部のミッドタウンニュースでも、キャスターの男の子が同じくキャスターの女の子に「誰と行くか決めた?」と聞いています)。
憧れの上級生を誘い、
「メイおばさん助けて!」と同居の叔母に助けをもとめてなんとか身繕いし、
「さりげなく『綺麗だね』と彼女に言って、ダンスでは腰に手を……」とデート心得をおさらいしつつ、彼女を迎えに行くピーターが可愛い。わたしに年頃の娘がいたとして、娘をこんなキュートな子が迎えに来たらうれしいだろうなと思いますし、自分の息子が
「今夜デートなんだ」と言ってきたらメイのように一生懸命世話をやいてやりたいだろうなと思います。「キック・アス2」なんかでも養父がヒットガールのデートをお膳立てしますが、アメリカの保護者って高校生の恋愛にはいろいろ世話をやきますよね。日本でこういうとき、親の出番があるとは考えにくいのですが、完全に母親気分で観てしまいました。

このホームカミングの夜が本作のクライマックス。
デートに浮かれる可愛らしさと対象的な、ピーターの凛々しい決断の表情をお見逃しなく。

みんな社長が悪い

今回の敵役・バルチャーは、なぜ悪人となったのか。冒頭さらっと説明されますが、それだけでわたしはかなり同情的になってしまいました。バルチャーに。
もちろん武器の密売は悪いことでスパイダーマンやFBIに横槍入れられるのも当然のこと。
しかしトニー・スタークさえちゃんとしてればもしかしてこういうことにはならなかったのかもと思うのです(違約金払わないニューヨーク市も責任はありますが)。

ザ・アメリカの良心ともいうべきキャプテン・アメリカ(本作でも高校のビデオ教材にしばしば登場)と異なり、アイアンマンであるトニー・スタークは割合、身勝手さや小ずるさなど様々な欠陥も備えた人物として描かれます。きつい冗談で人を振り回すようなこともしますし、スカウトしたピーターが仔犬のように慕ってくるのをうるさがって監視を人任せにしたり、何かと雑。
大企業が中小企業から仕事を奪う際には遺恨を残さぬようこう対応する、みたいなマニュアルはあるはずなんですけど、そこまでの周到さはないし、ピーターへの
「分をわきまえて危ないことはするな、地に足をつけろ、学業をがんばれ」というアドバイスはごもっともながら、だからといって強化スーツを取り上げてしまうのは却って危険。今回の事件は、これがトニー・スタークじゃなければ、未然に防げたかもしれないなと思うのです。ペッパーはこの人のこういうところをフォローする役どころじゃなかったのかな。

泣きじゃくり弱音を吐くヒーロー

そんな社長を一貫して慕うピーター。やる気はあっても空回り。ヒーロー活動どころか、恋もクラブ活動も上手く行きません。
それでも前述のごとく気を取り直し、ホームカミングのデート相手を獲得するのですが――。
図らずも知った、真犯人の正体。これを知っているのは自分だけです。
捨て置けない。
やるしかない。
瞬時に決意し、パーティー会場が学校だったのを幸い、隠しておいた蜘蛛の糸溶液を手に、飛び出していきます。監視役への報告を友人に頼み(ここ、ちゃんとトニーの教えに素直に従っているんですよね可愛い)、ただの布製のスーツを着込んで。
しかし助けは来ず(ピーターからならともかく知らない高校生からの電話にはさすがに監視役も応じてくれず)、常人離れした身体能力のお陰で途中までは何とか戦えましたが、相手はスパイダーマンを封じるべく建物自体を破壊してしまうという暴挙に出ます。重い瓦礫に押しつぶされ、殴られ、蹴られ、そのダメージは布製スーツは防いではくれません。
喘ぎ、悲鳴を上げるピーター。
「誰か助けて、瓦礫の下にいる、潰されそうなんだ」とひとしきり泣き言を言った後で――深呼吸します。初めは静かに、やがて鼓舞するように、「カモン、ピーター。カモン、スパイダーマン!」
自分で自分を立ち直らせようとするピーター。目まぐるしく展開する派手なアクションの谷間の、静かな、でも熱いシーンです。

敵の正体を知ってなお戦うべきか、決断するのが第一段階。
助けもなくこれといって使える武器もなく、体力の限界まで戦ってなお、立ち直ろうとするのが第二段階。
ピーターはこの戦いでついに真のヒーローとして開眼し、初志貫徹しただけでなく、炎に巻かれ倒れた敵を命がけで救って姿を消します。
ここまでされたらピーターを、男として認めざるを得ないという顔をする敵も、根っからの悪人ではない、模様。

過去の「スパイダーマン」映画でも、主人公の若さゆえか、ビルディングスロマン的な要素は必ず含まれていましたけれど、割りと成長に至るまでの苦悩とか、悲劇の描写が重いのですよね。ほとんどいつも傷ついたような顔をしていて、スピーディーで爽快なアクション部分と映画のトーンというか、主人公ピーター・パーカーの精神性が、馴染んでいないものが多かった。全体のトーンはあくまで明るく楽しいまま、こんな風に短い描写の中でここまでしっかり
「成長した」とわからせてくれる本作はかなり好みです。

名前を憶えてくれない彼女のパパ

これはつらい。でも、最後はきっと憶えてくれたはず。

“椅子の男”たちと、本命キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

ひょんなことからピーター=スパイダーマンであることを知った親友・ネッド。
「椅子の男は要らない?」とピーターに売り込みます。テクノロジーを駆使してヒーローの退路をセッティングしたり戦闘ナビゲーションを行ったりするバックアップ要員のことですが、初め、要らないよ、それより秘密を喋るなよと警戒していたピーターも、最後の決戦では――なにしろ特製スーツもナビゲーションシステムもないために――素直にかれに頼ります。
「何だ今頃」とは言わず、汚名を着ることも辞さず、学校のパソコン室で複数のPCを操り、見事にその要請に応えるネッドがかっこいい。かれもまた成長しています。

バルチャーの側にも椅子の男はいて、椅子の男というのは小太りでないといけないのかとちらっと思ったり。

で、スパイダーマンの彼女と言えばMJ、なんですが、今回のヒロインはそういう名前じゃないので、あれアベンジャーズシリーズは設定を変えてきてるのかなと思っていたところ、最後の最後に本命ktkr、というシーンがありました。ということでトム・ホランドのピーターはもう少し続くんだろうなと、ここもかなりうれしいシーン。

そして、トム・ホランドの身体能力

わざわざ章を設ける必要もないくらい知られた話ですが、トム・ホランド自身の身体能力の高さにより、アクションシーンが変身前と変身後、シームレスに演じられていて魅力的です。さらにはかなりの部分、スタントも実際に本人が演じているとのこと。「シビル・ウォー」では脇役だったのですが、かれが登場した瞬間からもうスパイディー以外目に入らなくなったほどでした。
これについては後で書き足すかもしれません。書き足すことはないので動画を張ります。
「ビリー・エリオット」の主演だったということなので小さい頃から素質があったということなのでしょうが、その後も色々なトレーニングをされているのがわかりますね。ご本人は
「ボクシングでスタミナをつけたのが今一番役立ってる」とインタビューで言われています。

主演俳優っていうのは、とくにビッグな映画では、ものすごいストレスをかかえて、しかも20時間以上、休憩なしでやってたりするのにね。
こぼればなしが聞きたい?

映画の主役は時間的にもハードらしいからなあと納得。

以下小ネタ。
・パンフレットは特別版を購入。美麗です!
・スパイダーマンは都会のヒーロー、住宅地は合いません
・強化スーツは目の大きさが変わり、殺戮モードの時は怖い顔に
・AIナビに命名するピーター。カレンってだれ
・デススターすごい。ちゃんとクレジットにスターウォーズって入ってました
・もう何時間も経ったと思ってたのに30分くらいしか経ってない時間つぶしあるある
・そこでミスター(敬称)つけるのずるい
・スタッフロール初めのアニメ可愛い
・スタッフロール後のキャプテン・アメリカがうれしい。でもここのセリフの意味がよくわからず
8/14追記。過去記事へのリンクをはり、小ネタを付け加えました。あと動画を2つ貼りました。
8/15追記。キャップのセリフの意味がわかったので付け加えました。誤字も修正。
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2017.08.13 12:15 | dvd box 観たらめも | トラックバック(-) | コメント(-) |
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