LOVE! HEROES!

特撮番組全般、そして高岩成二さんと伊藤慎さんを応援します。

熱い後日談! そしてそこはかとないロマンスの香りがリア充爆発しろ。
順番を間違え、チェイサー編より先に観てしまいましたが、ドライブサーガ第2章。すばらしいスピンアウト作品でした。りんなさんのファッションセンスは「仮面ライダー3号」よりですね。



そして、全編を通じ貫かれているのは詩島剛の、ハートの、友への想い。
誇り高き王者の帰還--仮面ライダーハート

タイトルとは逆に、ハート様が先に主役を務めますがこれが熱い。

事件終結の後、世界を放浪していた詩島剛。この時撮影・発表した作品が、かれを写真家として著名にしたわけですが、実は各地の科学者を3年間、訪ね歩いてきたのだと、さらりとモノローグで告げられます。目的はもちろん、かれを守って消えた友――チェイスの復活のため。
ドクター・ハーレーが、せっせと紹介状を書きまくっていたのかな。
持ち帰ったアイディアと知識を元に、東京へ帰ってきた剛が、あの並木道をぶらりと歩いているシーンがプロローグ。
沢神りんな、西城究の技術によって、いよいよチェイス復活を成し遂げるときが来たのです!

不眠不休の開発作業の末、組み上げられた機械人形の素体に、剛自らの手でコアを組み込めば、紫のライダースーツに身を包んだ男の出現に感動し歓声をあげかける一同。しかし。次の瞬間、予期せぬショックを受けることになります。

懐かしい紫のライダースーツは前述の通り。しかし、その上についている顔は――ハート!

同じ服を着ると、体型の違いが際立ちますよね。
眼前にある魂が抜けたような剛の顔を眺め、そして、我が身の出で立ちを見ただけで、自分が蘇ったこと、そしてそれを成し遂げた剛は、実はチェイスの復活を期待していたのだと、即座に悟るハート様がさすがです。ただし自らの身体の中からブレンとメディックの声が同時に聞こえてきたことにはさすがに驚きを隠せませんでした。

あれこれはてれびくんなんだっけ、というくらい楽しい3体のロイミュードの掛け合いも再び。メディックにきつい嫌味を言われても、意識だけのブレンは、もうハンカチを噛みしめることができないのです!

折も折、意識データを抜き取られ、昏睡状態に陥るという、謎の傷害事件が起こります。その手口はかつてのロイミュードのものとしか思われず、すわ残党かといきりたつ警察ですが、ハートの意見は異なります。信義に厚い彼が、友の死の数を、間違えるはずがないのです。
「ロイミュードはぜんぶで108体、チェイスを加えて109体。そのすべてのコアが破壊された」
ならばこの事件を起こしているのは、未練がましくまだ負けた争いにしがみつく、みっともないバグに過ぎません。自分たちが蘇ったのにはやはり意味があった、その後始末をせよということなのだと。

勝手にロイミュードをうろうろさせるわけにはいかないという捜査一課・追田現八郎警部(補がとれてる!)によって拘束されそうになると、
「自分も刑事として捜査に参加する、そうすればお前もおれを見張ることができる」と提案するハート。現さん呼びは進ノ介に学んだのか。しかし、黒いスーツに包んだ長身を、車のボンネットにもたせかける様は、刑事というよりファッション雑誌のグラビアです。そんなファビュラスな警官はいません。かっこよすぎて捜査のため街を駆け回るたびに、世の婦女子がえらいことになっています。
しかも仕事ぶりはそつなく頭の回転も早い(実際に情報処理しているのはブレンだし)。いち早く
「過去のロイミュードのコピー元が軒並み襲われている → 敵の目的はロイミュード108体の再現」と仮説も立ち、他の刑事たちには
「追田より仕事ができる」とまで評され。
そんなハートへのやっかみとコンプレックス、そしてりんなとの仲違いによるイライラで、足のくさいダメおやじと自他ともに認める、追田の態度はどんどん不機嫌なものへ――。

余談ながら進ノ介だって背が高くて足が早くてイケメンだと思うのですが、追田にこんなに言われたことはなかったですよね。
あと、
「『デカだから』!」と追田の言い訳を連呼するりんなの拗ねっぷりが、大人の女性とは思われないほど可愛らしい。待たせ過ぎなんです現さん。

一方のハートも、メディックの機転で早々に敵・ロイミュード5886に巡り会えたは良いものの、初戦は不首尾。りんなの作った素体は、かつてのロイミュードたちのような凶暴な戦闘力を備えていなかったのです。これを補うべく戦闘中に急遽、仮面ライダーシステムを再現しようとしましたが、いきなり上手くいくものではありません。
まるで追田の絵のような珍妙な姿となり、脆すぎる装甲強度もあって守るべき対象であった追田にまで、怪我を負わせてしまいます。
「弱い人間に怪我を負わせてしまった」とおのれの不甲斐なさを悔やむ、誇り高いハート。

ということで、進ノ介とは違った、新たな凸凹コンビの捜査が第一に熱い。
かつてのコピー元のうち、警察の保護から漏れているただ1人の人物が、おのれにデカの道を教えてくれたあの元刑事・橘と知って、入院先から抜け出してまで単身守りに行く、追田が熱い。
意気に感じ、なんとか手立てはないかとブレンに問うハート。
「一つ、考えていたことはあるのですが」
「あるのか!」
「なんで今まで言いませんの?」
「だってハート。……あなた、危ないの、好きじゃないですか」
「……当然じゃないか!」
かつて、ブレンを、メディックを失い、孤独な死を迎えたことを思えば、今再びの死を、今度は皆で一緒に迎えられるなど冥利につきる。そんなハートにじんときて、得たりとばかり、命がけのパワーアップに賛同するブレンとメディックに泣いて。互いに心の底まで理解し合っている彼らの、このやりとりも熱い。
さらには特命を受け他のヤマを追っている最中なのに、わざわざハートに
「現さんは強いぞ」とヒントを出しに来る進ノ介も熱い。

前半のおふざけムードは何処へやら、いつの間にか熱く泥臭い昔風の刑事ドラマを見ているようでしたが、なぜか散っていくロイミュードたちが楽しげで後味もよく、追田は改めてりんなにプロポーズ。跪いて左の薬指に、ダイヤの指輪をはめさせます。
今回そんなに活躍してない剛は、手でフレームを作りながら追田らをながめ、
「こういう幸せそうな笑顔がいいよねえ」
彼らはしかし、気づいていなかったのです。ハートの拳がロイミュード5886(1から108を足し合わせた数)を打ち砕いた時、そのコアがより小さな数字にほどけ、消滅するなかで、ただ一つ、005だけがするりと、逃げおおせたことに。りんなの婚約指輪を見つけ出したシフトライドクロッサーが、クラクションとともに物陰を自走していったことに。

モンスターの子どもたち――仮面ライダーマッハ

彼女から与えられたのは、仄かな慕情。そして、裏切られた憎しみと、激しい怒り。

シーカーロイミュード――人の感情を増幅させ、狂乱へと叩き込むその特殊能力を借りて、詩島剛を、バーサーカー、もしくは殺人鬼に仕立て上げようと計画した、西堀令子。彼女はプロトドライブに倒された005のモデル、犯罪心理学者・西堀光也の娘でした。
犯罪者の子として生まれた以上、父を超える犯罪者となって死ぬしかないという、絶望とともに育った彼女。
長い裁判の間、しかしその令子を、同じく怪物の子として支え続けてきた剛。
2人の間には、度重なる面会や文通によって、まだ言葉にされていない愛情が、確かに育ちつつありました。

判決は懲役3年、執行猶予5年。この度の剛の帰国には、その釈放を祝うという目的もあったのです。
「きみが困らないよう、部屋を探しておいた。携帯も」と書き送った剛に感謝し、釈放時には迎えに来てほしいと返事を出す令子。

しかし当日、拘置所の門の前には誰もいません。不安げにあたりを見回す令子の、ま新しい携帯にメールが入り――。

どうして男性というのは、ここぞというときに誰も望んでいないサプライズを仕組みたいと思いつくのでしょうか。
令子に去られ、今は幼子の母となった姉・霧子のもとへ、愚痴をこぼしに行く剛。
「あれをまたやったの? それは怒るしヒクわ!」呆れ返る霧子。剛の派手好きは、傷つきやすい心の怯えを隠すもの。不安はわかるが、いい加減仮面を脱がなければほしいものは得られない、自分は新しい家族を得た、剛にも幸せになってほしいと説きます。
この言葉に反省し、翌朝、令子の元へ詫びに出かける剛。しかしその時令子は、既に手に負えない事態に陥っていました。

前回の事件を生き残ったのは、亡き西堀光也のデータを忠実に再現する005。
進化態となったそれが、令子に悪趣味なゲームを持ちかけていたのです。
社会的な地位のある男性ばかりをターゲットにした、猟奇殺人事件。これを仕組んだのは005であり、そこにはある共通点がある。それを見出し、次の事件を止めてみせろと。
できなければ、お前のせいで次々と幸福な家庭が壊れていく。その罪悪感に令子は絶望するだろうと。
怪物の子に人並みの幸せはない。新たな怪物として目覚めるよりほか、道はないという恐るべき呪縛――。

点景として描かれる、捜査に駆り出された刑事たち。進ノ介も、追田も。
そして最終回では交機であったチェイスのコピー元・狩野も、今回は進ノ介の部下として、捜査に参加していました。

力至らず、令子の目の前で殺されていく犠牲者たち。
「必ずおれはお前を守る!」
その場へ飛び込んでいく剛までもが、005の手に落ちていきます。絶望のあまり耐えきれず
「幸せになりたい」と泣きじゃくる令子。

ということで剛は死に過ぎです。「3号」から何回死んでいるのでしょうか。あまり死ぬので、どうせ生き返って最後は勝つんだろと思ってしまいます。不死身というより、「エグゼイド」の神並にライフがある。
「待たせたな、剛」
そして剛救出に飛び込んでくる(実は先に剛に殴られ、失神したままの)狩野。そこにチェイスの幻を見る剛というのも、チェイスの魂を宿した紫のライダースーツも、また、華々しくも死闘と呼ぶにふさわしい戦いの後、令子に愛を告げようとするのも(そこで邪魔が入るというのも!)、すべて美しい予定調和というべきです。

過去は変えられない。しかし、未来は変えていくことができる。

公務執行妨害で逮捕された剛が戻ってくるのを、あの並木道で待っている令子。手袋がいい小道具になっています。不器用に重ね合わされる手と手……。
覗き見て密かに快哉をあげているりんなや西城たちに、気づいてか気づかずか、令子からの口づけの後、タンデムで冬の街へ滑り出す2人。ホンダのCMかというくらい爽やかです。かぶさってくるEDがもう、上質な恋愛映画を観ている気分になります。
思えば剛が、令子に心惹かれ始めたのもタンデムあたりからだったなあ……と、リア充爆発しろなのです。
同日追記。なぜかことごとくブレンが「グレン」になっていたので退院したらバーバリーのハンカチ買ってきます。
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2017.11.07 06:20 | drive ドライブ | トラックバック(-) | コメント(-) |
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