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LOVE! HEROES!

特撮番組全般、そして高岩成二さんと伊藤慎さんを応援します。

いやそのかっこいいというのがヒーローじゃなくて、ヒロインでもなくて、親衛隊長(ブラック・パンサーは一国の王なので)の女性、オコエなんですけど最初っから最後までこの人にしびれっぱなし。アクションでも容姿でも演技でも途切れなく。惚れ惚れします。わたしは断然オコエ推し。

作品全体で言うと、うまくまとまった宮廷劇でした。
もちろん力感あふれるブラック・パンサーのアクションもいい。敵の攻撃を受ければ受けるほど反撃エネルギーとして蓄えるスーツ最高。なのに最後はローテク、つまり拳でけりをつけようとするのも最高。
でもオコエ(ダナイ・グリラ)推し。ワガンダ国の国民皆兵的な鍛えっぷりのなかでも出色です。「インフィニティ・ウォー」にも出るらしいので絶対観る。
ごくありふれた、形骸化された手続きの筈だった。
賢王ティ・チャカ亡き後、一子ティ・チャラが後を襲うに際し、祭司は諸部族の長を見渡し、一際大きく声を上げた。
「この戴冠に異議のある者は名乗り出よ。王となる権利を争うべく、ティ・チャラに挑戦する者はないか」と――。


お家騒動のお話です。

物語は時系列で言うと、「シビル・ウォー」の続き。
アベンジャーズを自由にさせてよいのか、国連、もしくはそれに類する組織の管理下に置くべきではないかと各国代表が集まった、その会議場がテロに見舞われ、参加していたアフリカの小国、ワガンダのティ・チャカ国王も命を落とした。付き添っていた王子ティ・チャラは、ほとんど成り行きのようにアベンジャーズに協力し、事態の収拾にあたることになりましたが、このお話はその直後のことのようです。王の死を知らされ、嘆く人々の姿とともに、第三世界の貧しい農業国に“なりすましている”ワガンダの、凄まじい資力と科学技術も描かれます。
この地でのみ豊富に産出する(隕石に多量に含まれていた)夢の物質、ヴィブラニウムがその背景にあるのですが、かれらは争いの種になることを恐れ、ヴィブラニウムの存在も、それにより得られた技術や資力も、他国にはひたかくしにしているのです。

ということで科学的には世界でも最高レベルに突出した先進国ですが、政治形態は実に牧歌的。5つの部族をブラック・パンサーの力を得たティ・チャラの祖先が治めて以来、王国とは言え各部族の代表による合議制を元にしています。唯一、最も好戦的な部族のみ、臣下の礼をとらず山上に引きこもっていますが過去に大きな問題を起こしたこともありません。
偉大な父の死は哀しいことながら、当然次の王は自分だと、信じて疑わないティ・チャラ。
戴冠の準備を進めつつ、ヴィヴラニウムを用いた先史時代の遺物が大英博物館から盗み出された事件に乗り出しますが――。

いやこれはたまりません。思わぬ王位継承権者の出現。二分する勢力。
その中でもあくまで「国」への忠誠を誓う親衛隊長。
一方、先王王妃と王女の生命を僭王の手から救うべく力を尽くすスパイ。
忠臣と忠臣。シェイクスピアを思わせるような、極めてドメスティックなお家騒動です。宮廷どろどろ劇好きなら是非お勧め。
親衛隊がなぜ女性ばかりで編成されてるかよくわからないのですが勇ましいやら美しいやらでこれもたまりません。錫杖好きだったのですが槍もいいなと。

同時に世界の危機でもある。

で、この映画結構政治的に難しいところに踏み込んでいるなと思う部分がありまして、それは、これほどの文明、これほどの物資を有するワガンダ国、犯罪や麻薬、腐敗などの悪徳とは無縁そうなこの賢者の国が、
「戦争、貧困、無知、そしてとくに同胞たるアフリカ人が今なお苦しみ続けるこの差別的な社会状況に、なぜ何もしようとしないのか」というのがそもそものお家騒動の発端であるのです。
他国に知られれば必ずや大きな戦争を引き起こすであろうと、あくまで専守防衛に徹し、それも貧しい小国として目立たぬようホログラム迷彩までほどこし、ブラック・パンサーその他世界各国に放たれたスパイたちの密かな活動だけで独立性を保持してきたワガンダ国。完璧なる鎖国。

それは間違っている、自分たちは持てる力を活かしてこの世界の盟主となり、同胞を苦しみから救うべきなのではないかと、ノブレス・オブリージュ的疑問を持った王家の一員が立ち上がったのですが、かといって世界最大最強の科学技術国が侵略戦争に転じたらこれは未曾有の危機。巻き込まれたCIA捜査官、エヴェレット・ロスも一肌脱ごうってものです(いつもシャーロックの突拍子もない推理と早口に鍛えられているせいかワガンダ国の真の姿を目の当たりにしてもなんとかついていってました)。

もしも、黒人による強大な文明国が先に世界を支配し、なおかつ現代まで影響力を持ち得ていたなら。キルモンガーのような想いを持ったことのある人は、きっと大勢いるのでしょう。
そして戦いを通じ、ティ・チャラもまた、過去の鎖国状態から一歩踏み出し、世界の一員として責任を果たしていこうと、新たなリーダーシップの形を模索していくのです。

予告されているのに。

今回はなぜか最初も最初に、
「スタッフロール後も映像があるので席を立たないでね」的な注意の字幕があったのに今回もリア充は席を立っていきましたね。
スタッフロールの「途中」にも続きがあったので、それと勘違いしたかな?
3/3追記。チョイ役だったのであまり関係ないですが「シビル・ウォー」感想文へもリンクをはりました。オコエメインの予告映像あったらと未練がましく探しましたが見当たらなかった。
あと気づいた限りの誤字も訂正。
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2018.03.02 23:38 | dvd box 観たらめも | トラックバック(-) | コメント(-) |
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