FC2ブログ

LOVE! HEROES!

特撮番組全般、そして高岩成二さんと伊藤慎さんを応援します。

先日、千葉で行われたJAEの訓練合宿中、いわゆる“落っこち”練習をしていた野邉大地さんが、14、5回めで意識を失い緊急搬送、翌日、病院で息を引き取られる、という事故がありました。亡くなった6/14には新聞各紙で報じられたため、ご存知の方も多いかと思います。
わたしは何よりも野邉さんの21歳という若さに驚き、ご家族やご友人、その他周囲の皆様の受けられた衝撃を思い……(上に貼ったJAEチャンネルのツイートなど、金田さんの無念の表情が浮かんできそうです)。
でも、一視聴者の立場であれこれ書くのは僭越かと、特にブログなどでは触れていませんでした。

野邉さんの直近の出演作が現在放映中の「仮面ライダービルド」であるため、当初マスコミでは「仮面ライダー俳優死亡」という報じられ方がされました。わたしはこんなふうに、役名も書かず事件や事故の報道で「ライダー俳優」という肩書を用いるのはただのセンセーショナリズムだと思うので、このこと自体好ましく思いませんでしたが、見出しに釣られた読者の一部に、とても残念な、そして亡くなった方に対し失礼な反応が見られるに至って、とてもそれどころではなくなりました。
世間では「ライダー俳優」という言葉は、「仮面ライダーという番組に出演する/した俳優」という言葉通りの意味ではなく、ライダー役に配されるいわゆる「イケメン俳優」のことだと受け取ってしまいます。そういうイケメン俳優に関心を持つ人達が、
「まさかまた!?」と驚き、このニュースに注目してしまったのは、ある程度仕方のないことだろうと思います(この2~3ヶ月ほど、「ライダー俳優」を肩書とする若手俳優の事件が続きました)。

ただ、注目したあとで、野邉さんのお名前に聞き覚えがないことに気づいたとしても、わざわざネットに
「誰?」と書くことはないだろうと思うのです。さらには、JAE所属のスーツアクターだとわかると
「俳優と書くのは紛らわしい」という反応も見られました。
なんという失礼な、そして軽率な言葉だろうと思います。

腹を立てつつも、RTやコメントによってそういう人たちの言葉を広め、悲しんでいる人たちの感情をさらに波立たせるのはどうだろう、どうか野邉さんに親しい方々、あるいは同じように命をかけて演技をされている他の皆様が、こんな“わかってない人”たちの心ない言葉に気づきませんように……という思いでいましたが、こういう情報ほどまたたく間に広がってしまうものなのですね。
それがまたハフィントンポストなどで記事化され、まとめサイトが作られ、という現状です。

「紛らわしい」と書いた人に、そこまでの気持ちはなかったと信じたいのですが、そのように書けば、言われた側が
「スーツアクター(やスタントマン、モーションアクター)は俳優ではない」と、軽んじられたかのように受け取ってしまうのも仕方のないこと。

しかし、物語の世界を現実のものとするため、必死で演技する俳優の姿に、顔を出す、出さないの違いはありません。
また、今、特撮作品のなかで着ぐるみや面をつけて演技しているからといって、いつもそうだというわけでもありません。狂言師である野村萬斎さんが「シン・ゴジラ」でゴジラのモーションアクターを務められたように、どれも「俳優の仕事」の一つにすぎないのです(特殊な技術、優れた身体能力を求められるため往々にして特別視されてしまいますが、目指しているところは同じです)。
この辺りのことは、共演者の方々のほうが理解があるように思います。野邉さんの優れた演技センスやその将来に思いを馳せた追悼の言葉が、少しずつ発表され始めています。


今回の件は、わたしからすると「自分が関心を持っているもの以外どうでもいい」とざっくり切り捨てるおたく特有の思考に原因があると思われるのですが、未来ある方が志半ばで亡くなるという時にまでそんなことを声高に言ってしまう軽率さはどうにかならないのかと、おたくの端くれとしてとても悲しい。スーツアクターやスタントマンを表に出ないものとして扱っている芸能界の風潮がその遠因にあるのかと思うとそれも悲しい。静かに野邉さんのご冥福を祈りたい方々が、外野の一言に心乱されていらっしゃるのを見るのも悲しい。二重三重の意味で悲しいできごとです。
事故が起こった訓練合宿はJAE恒例のものであるようです(昨年も6月23日に終了)。どうかこの騒動が早期に収まり、一日も早くJAEが事故の原因究明と今後の防止策に力を注げる状態になるようにと祈っています。

最後に貼っているのは、今年3月の野邉さんのツイートです。
関連記事

style="clap"
2018.06.16 16:36 | heroes | トラックバック(-) | コメント(-) |
| ホーム |