LOVE! HEROES!

特撮番組全般、そして高岩成二さんと伊藤慎さんを応援します。

……と、こしげさんがツイートされていたので折りたたみ以降、元記事を訳してみました。

読む限りではディズニーの施設でアトラクションなどに用いられるかも、という段階で、今すぐ映画などの作品のスタントマンたちにとって代わるというものではありませんが、アクロバティックな動きに関してはほんとうに人間が演じているもののように見えますね。これからは、映画で人間が演じたアクションを、パークでスタントロニクスが再現、みたいなことになってくるのかも。

言い訳ですがめちゃくちゃ意訳しています。間違いは絶対にあると思います。テクニカルな表現もそうですが、ディズニーランドにどんなアトラクションがあるかも知りませんので、その点でも変な解釈をしているかも。
お気づきの点はぜひご指摘くださいませ。
なお小見出しと強調文字はわたしが勝手につけたもので、原文にはありません。

TECHCRUNCH 06/28
ウォルト・ディズニー・イマジニアリングが自立型スタントロボを開発
(マシュー・パンツァリーノ)

50年以上にわたり、ディズニーランド、及びその姉妹施設は、“アニマトロニクス”(*)キャラクターの技術的成熟を示す、一種ショーケース的な存在であり続けてきた。最初に登場したのは空気圧式、次に水圧式、そして近年では完全な電子化によって、あたかも生きているかのような存在感や感情を備えた人形を園内のいたるところで――乗り物やアトラクション、ショーなどで――見ることができ、近年は特にそのインタラクティブ性を楽しむ機会が増えた。

*maki注:動物など生体の自然な動きを人形やぬいぐるみで再現する電子技術

柔軟な動きで来園客の目を楽しませるディズニーのアニマトロニクス技術

ディズニーのアニマトロニクスはよりアクティブ、かつ可動範囲の広いものとなり、続々と登場するキャラクターの身体的特徴を、いっそう鮮やかに表現する。特に近年新たにこの神殿にもたらされた変化は、我々のロボットに対する考え方すら変えてしまいかねないほどの技術革新を示している。

筆者は先日もディズニーがとろうとしている新たな方針を紹介したが、彼らは従来の“比較的静的な”アニマトロニクスよりもさらに柔軟、かつインタラクティブで、生き生きとした自己完結型のキャラクターを導入しようとしている。このことによって、本質的にはロボットに過ぎないものに、説得力ある性格づけができるからだ。

元々、アニマトロニクスフィギュアはショーのために設計された厳密な仕様に基づいて作られ、設置された場所から離れることはない。ショーの進行と設計は密接に関連しており、主要なキャラクターは日に何百回と同じ動作を繰り返し、それが毎日毎日、何年間続いても問題ないだけのスペックと耐久性を有している。

「パンドラ ―― ザ・ワールド・オブ・アバター」(ウォルト・ディズニー・ワールド内のテーマランド)の主要キャラクター、ナヴィ・シャーマンは、この種のアニマトロニクス技術を代表するものだ。



しかしながら、ディズニー宇宙の広がりに伴い、年を追うごとに、ますますダイナミックかつ勇敢なヒーロー、ヒロインが登場してくるのを見れば、それらの特性を園内で再現するロボットによりアクティブでかつ説得力ある動きを持たせるべく、さらなる模索が続けられるのも尤もなことだろう。

アクション映画の登場人物をロボットで再現する試み――スタントロニクス

そこで登場したのがスタントロニクスプロジェクトである。スタントロニクスはスティックマンという(数か月前にも記事として取り上げられた)実験的試みから生まれた、自律的かつ自己修正機能を有する空中スタント人形だ。休みない位置修正により、高飛行スタントを毎回、寸分たがわぬ動きで繰り返すことができる。その名の通り、要はロボットのスタントマンなのだ。

ディズニー社のプリンシパル・R&D ・イマジニアであるトニー・ドーヒと、アソシエイト・リサーチ・サイエンティストのモーガン・ポープに、プロジェクトについて訊いた。

「そのキャラクターがスクリーン上でどのように動いているか、見て初めて気づいたことなのですが」とドーヒは言う。「スターウォーズのキャラでもピクサーのキャラでも、あるいはマーベルのキャラでもディズニー・アニメのキャラでも。何でも同じです。スクリーン上のキャラクターはどの動きも本当に、本当にアクティブなんです。だからお客様は、同じことをパークのキャラクターにも期待して来園される――しかし、いざ来てみれば、我々のアニマトロニクスは何をやっているかと。そこにギャップがあると、気づいたのです」

そこでディズニーは、主役アニマトロニクスフィギュアのスタント・ダブルというコンセプトにたどり着く。危険なシーンで主演俳優の代役をつとめるスタントマンのように、ショーやパフォーマンスでより積極的な操作性を発揮する代役ロボットだ。



内蔵型加速度計とレーザー測距式ジャイロスコープを搭載したヒューマノイド形態は、「Mr.インクレディブル」か、マーベルヒーローの一員のように、スーパーヒーローの衣装をつけた姿を容易に想起させる。ワイヤーで宙に吊り下げ、ポーズ、回転、重心をコントロールすることで、単にスキーのエアリアルのような技を決めてみせるだけでなく、同じことを高い空中で、ヒーローポーズを保持しつつ、極めて正確に、再現することができる。

用途の一つとしては、アトラクション中のミニショーのようなものが考えられるだろう。前出のナヴィ・シャーマンのような主要アニマトロニクス(や、常にイマジニアリングによって生み出される新しいキャラクターフィギュア)は比較的動きのない場面で表情などの繊細な動きを見せることに特化し、一方、よりドラマティックで自由な活劇シーンに移れば、その代役としてスタントロニクスが空を駆け、 軌道を計算し、内蔵マシンでポーズを決めつつ毎回敵を打ちのめす。そして次の観客のため、キューを再設定……という具合だ。

ブリック、スティックマンを経てスタントロニクスへ

アニマトロニクスがよりリアルで活動的な動作を実現するよう力を注ぐことはイマジニアリングの別の領域――自律型軸転ロボットの、そしていつかは二足歩行ロボットの開発研究――においても役立つものだ。一方、スタントロニクスは説得力あるダイナミックなアクションで、標準的なアニマトロニクスフィギュアの弱みを補う。

「自然に近づくべく多くの機能を付与されたロボットは、しばしば、<不気味の谷>に陥ってしまいます。それが唯一正しい方向だとは思えない。ディズニーではむしろ、その対極に真実があるとわたしは考えています」とポープは語る。「空中飛行をするのに足る少々の機能があれば、それを利用してかなり素晴らしい成果をあげることができます。回転と落下を組み合わせて、このように空に美しい放物線や正弦曲線を描いて見せたり――それも今まで誰も思ってもみなかったような、夢のようなやり方で」

他の多くのソリューションと同様イマジニアリングも固有の問題に応えようとするものだ。スタトロニクスは当初はこれという目的もないまま、ただのプロジェクトとしてスタートした。当時はブリック(Binary Robotic Inertially Controlled bricK バイナリーロボテック慣性制御ブリック)と呼ばれ、各種センサーによって重心を移動させることで正確な高さ、正確な方向に回転し、毎回「正確な着地を決める」能力を備えた金属塊だった。

初期ブリックから、やがてディズニーはスティックマン――複数のブリックが棒状に連結したもので回転及び方向の制御はより複雑なものになる――の研究へ移行していく。これにレーザー距離測定機能を組み合わせることで、「人間の」アクロバットに匹敵する(そう見せかけられる)ものができた。

「モーガンとわたしは一緒になって言ったんです、ここに何かがある、確信はないけど、たぶん。あらゆる方面にこいつをぶつけて、何が出てくるか見てみようじゃないか、と」とドーヒ。

しかしスティックマン(棒人間)はいつまでも棒では終わらなかった。

「ブリックができた時、わたしはとてもクールだと思いました」とポープは語る。「で、会議でブリックを発表するまで間があったので、トニー(=ドーヒ)はスティックマンの製作にも協力してくれたんです。それでわたしは、ええと、もう(スティックマンに比べるとブリックは)そんなにイケてるわけじゃないなと、いう感じに。スティックマンこそ本当にクールなものだった。その後オーストラリアへスティックマンを売り込みに行った際、あ、我々が研究所でやっていたことはスタントロニクスじゃないか! と気づいて。それで今度は、ええと、もう(スティックマンもスタントロニクスに比べれば)そんなにイケてはいないなと(笑)」。

革新的な発明を可能にする研究環境

「でも本当に楽しかった。一歩進むごとに、わあ、こいつはすごいぞ! とわくわくしました。ずっと前進し続けてきただけなんですけど……だから、そのようなチャレンジができたということが、よかったなと」

筆者はいつも、このようなイマジニアリングが全体として機能するプロセスに心惹かれる。そこから何が飛び出してくるかわからない状況であっても、マネジメントであったり、問題が糸車から引き出す糸のように次々現れることを認める内部体制によって、研究員を支援するやり方だ。この地球上には同様の研究部門を持つ巨大企業は他にもあるが――研究においてバランスシートを顧慮しない、アップルのような企業は筆者の経験上、そうはない。通常、研究員の多くは損益計算書にがっちり縛りつけられているために、「何が出てくるか見る」に足る研究投資を行うことは極めて、極めて困難なことなのだ。

数学、物理学、芸術、デザインのようなかけ離れた分野から様々なアイディアをテーブルに持ち出し、より分けて、「さあ、こちらの手には夢のような物語が、もう片方には研究プロジェクトがある。これをもう少し詳しく掘り下げたら、目的達成の役に立つかな?」と声をかける。物語が北極星のごとく常に北の空にある限り、その光に導かれ、いつかは山のこちらから向こうへ突き抜けて、解決のために必要ないくつかの要素を組合せることに成功するだろう。

「我々はいつでもリスクをとる準備ができています。今やっていることが直接何の役に立つかもわからない、だから成功するかどうかなんて見当もつかない、そういう本当にハイリスクな研究でも」とドーヒは言う。「でも、そこに何かがあるかもしれないという直感さえあれば。もちろん我々の首輪にも鎖はついていますが、それはとても長く、我々の研究を制限しないものです。ここではあらゆる可能性を模索し、自分のアイディアをとことん追求することができます。研究者にとっては非常に大きな特権ともいうべきもので、わたしがこの研究所を愛する理由の一つでもあります」

遊びの反復、物語のゴールを追求するプロセスは、その都度イマジニアリングを深化させる。研究員たちは実に幅広い分野から集められた極めて優秀な人々で、人体における中枢神経システムのような仕組みで、たとえばウォルト・ディズニー・イマジニアリング研究部門のトップであるジョン・スノディのようなリーダーたちによって統率されている。彼らは研究サイドとイマジニアリングの別の領域、たとえばパーク運営やインタラクティブプロジェクト、デジタル事業などとの間で、点と点を結びつけ、研究を促進する立場だ。

物語に奉仕しないものを排除し、無駄のない探査を可能とする組織には簡潔さと、エゴの欠如という特徴がある。筆者はイマジニアリングの動きを追いながら、その研究開発のプロセスがいかに魅力的かということと、当の組織が、自分たちのソリューションの巧みさをどれほど社会に伝えているかということには、しばしば関連がないことに気づかされた。

ディズニー・リサーチ白書は、新興テクノロジーに興味を持つ人々にとっては確かに無限の魅力を持つものだが、研究とパーク運営の統合という点ではいまだ手つかずの状態だ。それでも、彼らは自分たちが決定的に価値あるものを実際に有していることを理解し、それを世界に伝えるための方法を考えている。

実際、対話の終わり近くに、ドーヒは刺激的な一言を口にした。

「スタトロニクスによって、我々は<不気味の谷>を飛び越えることが可能か、見極めるつもりです」。

悪くない。
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2018.07.02 21:12 | diary 優雅に生きたいけどだめ | トラックバック(-) | コメント(-) |
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