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LOVE! HEROES!

特撮番組全般、そして高岩成二さんと伊藤慎さんを応援します。

男子側のごたごたが片づいたと思ったら今度はツクヨミの番!
最初から、ソウゴを守ってくれていたツクヨミ。いつでも真っ直ぐで、異議や疑問は真正面から正してきたツクヨミ。
思えばソウゴの過去に迫ったあたりから、視聴者はツクヨミに疑問を持つよう、仕向けられていたのでした。
「そういえばツクヨミのこと何も知らないな」と。同じ疑問をツクヨミ自身がソウゴに対し――否ソウゴについてはもう信頼しているでしょうが、かれが幼い頃スウォルツにされたことの意味に――疑念を持ち続けているから。

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Photo by Raka Muhammad Iqbal Ismail on Unsplash

タイムジャッカーの側にも、あれ以来、亀裂が生じています。
スウォルツが信頼できないでいるウール。
そして、何故か戦いにおいてジオウらを相手にせず、G3装着者ばかりを襲うアナザーアギト。
それにしても「ジオウ」世界で、G3ユニットが運用されているとは思いませんでした。パラレルではなく、「アギト」世界と地続きである「ジオウ」世界。もちろん翔一のあの店も存在しています。
アナザーアギト襲来

警視庁。未確認生命体対策班、G3演習ルーム。スタンバイしていたスタッフが警報のなかばらばらと退避し、ものものしい空気の充満した薄暗い空間に、G3システム装着を終えた2人の警官が進み出てきます。G3システムとは、かつて警視庁未確認生命体(アンノウン)対策課SAULの天才、小沢澄子管理官が開発した特殊戦闘スーツ。これを着用することで、いわゆる“ただの人間”、氷川誠警部補も、人間のまま、実は神の使いであったアンノウンに互角に対抗することができた。しかしそれは、20年近く前の話――。
「G3システム、起動」
当時G3ユニットで若手オペレーターとして務めていた尾室隆弘隊長の号令と共に、グリーンのランプがレッドアラートへ。
装着者の視界を確認し、背後に立つSAULのお偉方にちらりと目をやる尾室。
「G3 Maneuver、スタート!」
四方八方からランダムに飛んでくる砲弾を、凄まじい反応速度で撃ち落としていく2人の装着者!

「……しかし今更、G3とはな」
「10年以上前に開発された旧式だろ」
「最新型はどうしたんだ?」
オペレータールーム。お偉方に咎めるような目で見られた尾室。
「研究は続けています。ですが、まず優先すべきは全国配備、というのがわたしの考えです。こなれた技術のほうが量産に向きますし」
いや尾室さん、アギト事件1年後には(2003年頃?)もうG5ユニットの訓練してたのに?

とまれ、この問答の間も、素晴らしいコンビネーションで、休む間もなく砲弾を撃ち落とし続けている2人。しかし突如、大音量の警報が。
目を上げる尾室。
何事かと警戒し、出てきた他のスタッフの背後で、突如、鋼鉄の扉が外から打ち破られます。
「うわーっ!」吹き飛ぶ警官たち。
「何だ!?」オペレータールームのお偉方も目を剥きます。
「……」しゅうしゅうと立ち上る白い煙。ようやく開けた視界の中、ゆっくりと起き上がるその姿は――赤いマント、昆虫のような頭部と硬い外殻。アナザーアギトです。
身構える警官たちの只中に駆け込んでくるアナザーアギト。
「うわっ」
「あああああ!」
恐怖のあまり声にならない雄叫びを上げ、連射しまくる警官たちですが、アナザーアギトの力にことごとく瞬殺されていきます。
オペレータールームのモニターに映る、DANGERの文字。それは1人めのG3装着者が致命的なダメージを受けていることを表します。
「何だ、あいつは……」
息を呑む尾室。乱入してきたアナザーアギトは、もう1人の装着者の足首を掴み、力任せに投げつけます。その身体はオペレータールームのガラス窓を直撃し、頭を抱え身をかがめるお偉方の上に破片の雨を。
意識を失った(あるいはこときれた?)装着者の背後に、ただ1人立ち尽くす尾室。
「……ばかな……」

ウォッチ集め

クジゴジ堂店頭。丸テーブルにこれまでに得たウォッチ15個を並べ、見渡しているソウゴ。
「……おれは全てのウォッチを集めようと思う……」
この宣言に動揺するツクヨミ。対象的に
「素晴らしい。我が魔王は<オーマの日>を迎え、着実に覇道を歩みだした――」詠うように身振りをつけて賛同するのはウォズ。
「オーマジオウの言いなりになるつもりか?」真意を確かめようというように、目を眇めるゲイツ。かれは前回ソウゴと共に、オーマジオウのメッセージを目にしていたのです。

「お前が手に入れていない力は、あと6つ。すべてのウォッチを集めるのが、王への道……」

まさか、というように身震いするソウゴ。
「どのみち今のおれの力じゃ……まだオーマジオウには歯が立たない。せめて、オーマジオウと肩を並べるくらいの力を持たないと」
「うん……でもウォッチを集めるって、どうするの?」とツクヨミ。
「確かにな。気づけばこれだけ集まっていたか」テーブルに目をやるゲイツ。
「偶然集められたみたいなもんだもんね」ため息をつくソウゴ。

今まで意識して集めてきたわけではなく、タイムジャッカーらの仕掛けに応じてきただけだったので、いざ自分からウォッチを集めると決めても、何から始めればいいのか見当もつきません。

「偶然ではないよ、我が魔王。これは必然と言うんだ」微笑むウォズ。「きみは今まで通り、どんと構えていればそれでいい。ライドウォッチは自ずと集まる……」

「ただいま~っ! おっ」修理の帰りか、工具箱を手に勢いよく外から戻ってきた大叔父。眼の前に突っ立っていたウォズに驚き、それからソウゴたちに目を向けます。「ああ、きみたちも、ウォッチした!?」
「ん?」
「いや、何か、物騒なことが起きてるみたいだよ!」
奥へ駆け込んでいく大叔父。後についていくソウゴ達。

食堂のテレビでは緊急のニュース番組が。<謎の怪物襲来! 警視庁G3ユニットと戦闘!>のテロップと共に、オペレータールームで録画されていたであろう映像が流されています。多勢に無勢でありながら、一瞬にして警官隊を制圧した異形の乱入者。
「……繰り返します! 警視庁のG3ユニットが、謎の怪物と戦闘した模様です!」映像の中の警報や怒号、悲鳴に負けないためか、緊張したアナウンサーの声。

預言者の時間

「ほら、これこれこれ」テレビの真ん前に陣取ったまま、後から入ってくるソウゴたちを振り返る大叔父。
「……本日、G3ユニットの実験場で記録された映像です!」カメラの前で雄叫びを上げるアナザーアギト。「実験に参加したG32体と、隊員たちが交戦している模様が、部分的にではありますが、この映像で確認できるかと思います……」
「これって」息を呑むツクヨミ。
「えっ」
「アナザーライダー!」とソウゴも。
「誰」

暗転。暗闇の中、1人だけスポットがあたっているウォズ。
「……この本によれば、祝え! 卒業! めでたく高校を卒業した常磐ソウゴ、かれには魔王にして時の王者、オーマジオウとなる未来が待っていた。彼は魔王としての力を手に入れるために、残り6つのライドウォッチを集めることとなる。かれが今回手に入れるべきライダーの力の持ち主は……?」

パリ。青空に白く瀟洒な建物が映える、小さなレストラン。
<まな☆>からのメッセ-ジをスマホで確認している男、<翔一>。

こないだ翔一くんがくれた
レシピでランチメニュー出
したら大好評!

さっすが翔一くん☆
                     良かった。
                     また何か考えたらレシピ送るよ。
よろしくね!

お仕事中ごめんね

今日G3ユニットが怪物に
襲われたってニュースが
あったの!

ニュースのリンク貼っとくね。
www.kaidonews.com/
artile-236543&k

厨房。エプロンをほどきながら出ていくコックコート姿の男。そのまま私服に着替え外へ。

「……仮面ライダーアギト――」というウォズの声を背景に。

レストラン店内。厨房から出てきた短髪の男を、女性マネージャーが呼び止めます。
「翔一、どうしたの」(フランス語)
「日本に戻る。昔の仲間が大変みたいなんだ」(フランス語)

「――津上翔一」昔と変わらない笑顔でOP。

ちょこちょこここの、OPナレーションが変わるの好きです。<オーマの日>以来、
「祝え! 真の王者の誕生を!」ってなってますね今。

調査開始

バンド演奏付きのレストラン。時が停まり、静止したままのドラマーの手からスティックを取り上げ、シンバルを叩いてみるウール。
「スウォルツのやつ、何考えてんだ」
「確かに。最近わけわかんないわね」頬杖突くオーラ。
「お前たちの意見を聞くつもりはない」しかしいつの間にか、その後ろに座っていたスウォルツ当人に驚きます。
「……スウォルツ」振り返るオーラ。
「今お前の顔見たくないんだけど」背をそむけるウール。
年下のタイムジャッカーたちの反応など全く気に留めず、コーヒーに角砂糖を入れ続けるスウォルツが甘党です。
「<オーマの日>を迎え、常磐ソウゴはオーマジオウになろうとしている。これ以上ウォッチを集めさせては取り返しのつかないことになる」
「それは……面白くないけど」腕組みするオーラ。
とどめにもう1個、角砂糖を入れるとついにカップからコーヒーが溢れ出します。
「既に作戦は動き出した……」

取り敢えず状況を調べるため街に出た、ソウゴたち一行。
「G3ユニットの演習場?」
「うん。調べてみたらここのところ、G3ユニットがアナザーライダーと連続して戦っているの」端末を操作し、いくつかの新聞記事を表示してみせるツクヨミ。
「G3ユニット……この時代の警察の特殊部隊だろう」詳しいゲイツ。「アナザーライダーと戦闘しても何もおかしくはないと思うが」
「でも、事件現場が警察の施設内なの」
「えっ、どゆこと?」
「なるほどな。犯人のところに警察が駆けつけるのではなく、犯人のほうから警察に駆けつけている、というわけだな」
「もしそうなら、アナザーライダーを待ち伏せることができる。昔からそうだが実に冴えてるじゃないか、ツクヨミくん」
ゲイツ、ウォズの解説を聞きながらふと関心を惹かれたソウゴ。
「あ、そういえばさ。この前ウォズとゲイツの話は聞いたけど。レジスタンスの頃、ツクヨミってどんな感じだったの」
「わたし?」
「うん。気になるなあって」
「興味深い話がある」口ごもるツクヨミの背後で、ウォズが話し始めます。「ツクヨミくんはレジスタンスに参加した時、記憶を失っていた」
「えっ? それって記憶喪失ってこと?」
「ええ、そう。……レジスタンスに拾われる前までの記憶がまったくないの」
「ツクヨミが?」
「その名前もコードネームみたいなものね。本名はわからない」
「そうだったんだ……」
「あんまり気にしてないけどね」微笑み先を行くツクヨミ。
無言でついていくソウゴ。

遭遇

「!」
G3ユニットの野外演習場。青空の下、銃を構える数体のG3装着者たち――しかし、この発砲は訓練ではありません。
まっすぐに襲いかかってくるアナザーアギトに向けた一斉射撃。
「むん!」しかしその効なく、野積みされた資材に身体をぶつけ、昏倒していく隊員たち。
「この前のやつ……」尾室もバックアップしつつ、敵の並外れた強さに瞠目しています。「目的は、我々G3ユニットということか!」

「ビンゴだ」ちょうど来合わせてこの光景を目に、つぶやくゲイツ。
「アナザーライダー!」叫ぶツクヨミに、
「助けよう」と一言振り返り、真っ先に走り出すソウゴ。

「きみたち、危ないから下がってろ!」突如乱入してきた3人に慌てたのは尾室。そこに、
「大丈夫、わたしたちに任せて」と告げ宥めるのはツクヨミの仕事です。
「えっ」
ジオウ、ゲイツ、ウォズ。3者それぞれに走りながらの変身がとんでもなくかっこいい。互いの腹を読み合うことも反発もなく、ただ純粋に敵を倒し、人々を守ることに集中しているライダーの姿は美しいです。隊員たちを押しのけるように前に出て、
「「「変身」」」
アナザーライダーに向け、交互に飛びかかっていきます!
(この時、身を起こし援護するかのような仕草をみせるG3もいて、おまわりさんもかっこいいよと思わせてくれます)

パンチをした後、アナザーアギトの背後に回り、押さえつけようとしたジオウ。
「え?」相手の胸に刻まれた文字――ΑGITΩ――に目を留めます。「あぎ……あぎ、おめが……?」
「アギトだ」すかさず解説するウォズ。初期の頃のイルカちゃんみたいです。
「おお」
「おそらくあれは、仮面ライダーアギトのアナザーライダー」
ジオウに代わり背後からアナザーアギトを羽交い締めにしようとしていたゲイツが、頭突きにやられます。邪魔者を振りほどき、まっすぐG3の1人に飛びかかっていくアナザーアギト。
「!」
相手を地面に押し付け、馬乗りになると外殻を剥がし、その胸に喰いつきます。
「あ、がはぁ、あ、うあああああ!」
凄まじい断末魔の声はまるで「アマゾンズ」を見ているのかと思うほど。
「う?」驚き呆然と見守るジオウらの前で、ゆっくりと起き上がるアナザーアギト。解放されたG3もよろよろと立ち上がります。
「う、あああああ……」その身体からぼとぼとと腕の、胸部の外殻が落ちていき、ヘルメットが落ちたところにあるのは、アナザーアギト同様、昆虫を模したような頭部。

噛みついたら増殖! まるでゾンビです。

「G3……アナザーアギトに?」つぶやくソウゴ。
唸り声を上げながら、2体めのアナザーアギトは周囲を物色します。
「!」
尾室の目の前で、別の隊員に食らいつく2体めのアナザーアギト。
「うわ、ああああああ!」

「アギトは1人じゃない」遠間からそれを見つめ、つぶやいているスウォルツ。
いやもちろん、進化の過程で神にも対抗しうる異能を持った人々のことをアギトと言うので、もちろん「アギト」世界の中でも翔一1人がアギトだったわけではないのですが、こんなふうに感染症的に増殖するという設定はなかったぞ。

覚醒

「おおおおおおお」唸りつつよろめきつつ、仲間を求めさまよう2体め、そして3体めのアナザーアギト。
「あ……また増えた?」
さっきから驚くばかりで何もしていないソウゴ。
「これまでのやつとは違うということか……」とゲイツ。
しばしにらみ合い、突進してきた3体のアナザーアギト!
しかし応戦するジオウ、ゲイツ、ウォズを尻目に、あくまでもアナザーアギトの目的は警官であるのか、かれらの背後に控えていた別のG3に襲いかかっていきます。
「あっ」
警官服の(だから2体め、もしくは3体めの)アナザーアギトがG3を押し倒そうとしたのを、背後から引き剥がし、パンチで退けるゲイツ。さらにその前に立ちはだかり、牽制するウォズ。
「ぐっ」
邪魔をされ逃げ出そうとした警官服アナザーアギト、その行先には尾室が立っています。
「うわっ」銃を構えたまま固まってしまう尾室。
「危ない!」その尾室を突き飛ばし、自分が前に出るツクヨミ。突進してくるアナザーアギトから思わず目をそらしたその時――。

停まる時。宙に浮いたまま、微動だにしないアナザーアギト。
「……え」
思わぬ展開に驚くツクヨミ。こんなにもピンポイントに時が停まる現象はそうそう見られるものではありません。背後で腰を抜かしたようになっている尾室。
ウォズ、スウォルツでさえ、驚きを隠せません。
「……」怯え、後ずさるツクヨミ。その空隙に、突如時が動き出し、落ちてくるアナザーアギト。
「はっ!」背後からウォズに攻撃され、走り去っていきます。
ゲイツ、ジオウも同様にG3たちを守っていましたが、叶わぬと見てか引き上げていく別のアナザーアギトたち。どういうことかと顔を見合わせるゲイツとジオウは、気づいていません。
ちらりとツクヨミに目をやるウォズ。その前で、己の力に慄くように、うつむくツクヨミの横顔でCM。

天使の羽すごいな!

本丸1

クジゴジ堂食堂。
「まさか増殖するなんて」テーブルについたまま、まだ驚いているソウゴ。
「変だと思わないか? まったくおれたちを相手にせず、G3だけを狙ってた……」その前を、ゆっくり歩いていくゲイツ。
ツクヨミは今回、背後のソファに控えています。2人の視線を避けるように。
「これまでのアナザーライダーとはタイプが違うようだし」戸口を定位置としているウォズ。「スウォルツも何を考えているやら」
ぱんと手を合わせるソウゴ。
「ひとまず、仮面ライダーアギトに接触してみようか」
「居場所を知ってるのか」
「知らない」
「やはりね」
「ネットで検索したら出てきたりして……?」席を立ち、ノートパソコンの前へ移動するソウゴ。
「お前な。いくらなんでも出てくるわけねーだろ」
「出てきた!」
「「えっ」」

検索結果に表示されたのは、「レストランΑGITΩ」。ローマ字のAGITOではなく、初めはギリシャ文字のΑ(アルファ)、最後はやはりギリシャ文字のΩ(オメガ)。ヨハネの黙示録には
「我はアルファにしてオメガなり」という神の言葉が示されていますが、まさにそれが、あのライダーに刻まれていた文字。
クリックしてみるソウゴ。美味しそうな料理の写真が画面いっぱいに広がります。背後から覗き込むウォズ、ゲイツ。

「……レストランじゃないか」
「いーや。でも何か関係あるかも。行ってみよ?」
「まあここでこうしていても仕方ないか」
きびきびと出ていくソウゴ、後に続くゲイツ。しかしツクヨミは動けません。2人を見送り、ツクヨミを振り返るウォズ。
「元気ないじゃないか。さっきのことを気にしてるのかい」
びくりとするツクヨミ。
「見てたの」
「はっきりと。きみが時間を停めたのを、ね」
「わたしが……時間を停めた……?」

インターミッション

タイムジャッカーたちの展望台。
「増殖するアナザーライダーって、何だ……?」
「それがスウォルツの作戦みたい」ウールに答えるオーラ。「でもジオウたちとは戦わずに、G3ってのだけ襲ってる」
「スウォルツのやつ、何考えてるんだ」
「またなんかまだるっこしいことでも考えてるんじゃないの」
ふと微笑むウール。ちょっと背が伸びましたか。時々ファイズの頃の藤田さんを思い出してしまいます。
「手伝ってやろうか」
「冗談じゃないわ!」
「わからせてやるんだよ。ぼくたちがいないと、何もできないってことをね」

***

屋上。1人佇むスウォルツ。
「あの力……」時を停めたツクヨミを、思い出しています。「確かめてみる必要があるな」

本丸2

住宅街の中にある、小さなフレンチレストラン。可愛らしい外装も、ドアの前に出された黒板も、いかにもよくある雰囲気です。ランチは1000円前後と見た。
「ここか」看板を見上げるゲイツ。とっとと中に入っていくソウゴ。
「いらっしゃいませ」振り返る美しい女性は真魚。大人になりました……。
「あの、おれ、常磐ソウゴって言います。仮面ライダーアギトさんはいますか」
「「え」」ソウゴがいきなり本題に入るので驚いたゲイツの声が、真魚とシンクロするのがおかしかった。
「ああっ」と真魚の手前ごまかし、「そんな聞き方があるか!」と声を潜めソウゴを叱責するゲイツ。
うんうんと頷き、やり直すソウゴ。
「おれ。王様になるためにアギトに会わなきゃいけないんです」後ろで天を仰いでいるゲイツ。
「王様……」
頷くソウゴ。
「……アギトって、翔一くんのこと?」
意外にも手応えがあったことに、活気づくソウゴ、驚くゲイツ。
「その翔一って人がアギトなんですか? 会いたいんですけど!」
「あ、ごめんなさい、今海外で修行していて日本にいないの」
「そうですか……お騒がせしました。行こう、ゲイツ」落胆の色も顕に一礼するソウゴ。
「ああ」共に出ていくゲイツ。

1人になった真魚。そのタイミングで店の電話が鳴ります。

「はい。レストランアギトです。……翔一くん!」
「ただいま、真魚ちゃん」空港。キャリーケースを手に、空を見上げている翔一。
「帰ってくるなら、連絡くらいしてよ」
「真魚ちゃんが連絡くれたから帰ってきたんだって」苦笑する翔一。「G3ユニットがたいへんなんだって?」
「アンノウンみたいなのに、襲われてるみたい」
「今、尾室さんが隊長なんだっけ。助けないと」
「……あっ。あと、お店に、『王様になりたいからアギトに会いたい』とかいう、な子が来た」
「王様になりたい?」さすがに翔一も何のことだかわからない顔です。

接触1

公園。水辺を歩いている2人。
「せっかくアギトに会えそうだったのにね」
「ああ。海外か……タイムマジーンで飛んでくか?」
「おお。それいいね!」
しかし行く手にウォズが、水辺に腰掛け待っていました。
「我が魔王。G3ユニットのリーダーから連絡が来た。またアナザーアギトが出現したらしい」
「ジオウ!」
「行こう!」
駆け出す一同でまたCM。いつの間に連絡先交換していたんでしょうか。

***

運河を望む舗道。ぼんやりとベンチに腰掛けているツクヨミ。
「さしづめ、自分の力に戸惑っているといったところか」その前で足を止めるスウォルツ。
「スウォルツ!? あなたには関係ない」
「わたしがここに来たということ、すなわち、わたしが関係しているということだ」
「えっ」
強引にも程がある理屈を、聞き咎めるツクヨミ。その背後に突如、アナザーアギトが現れます。
「アナザーアギト!」襲いかかってくる腕をかいくぐり、横転しながら退避、起き上がりざまファイズフォンの銃を構えるツクヨミ。
「見せてみろ、お前の力を」離れた場所から煽るスウォルツ。
銃撃して距離を稼ぎ走り出すツクヨミ!
「はっ」身軽に水上カフェの柵を飛び越え、無人のデッキを走っていきます。追ってくるアナザーアギトにその都度銃撃しては退け、身をかわし。「わたしに力なんてない!」
「お前の意見は求めない」
とうとう隅まで追い詰められるツクヨミ。飛びかかってくるアナザーアギトに銃を向けますがエネルギー切れです。

***

空港から運河沿いの道を歩んでいる翔一。突如ある感覚に、周囲の風景がゆがみます。
「この、感じは……」
(翔一はアギト同士、もしくはアンノウンの出現を感じ取る超感覚を有しています)

トリニティ

警視庁構内。警官が同じ警官服のアナザーアギトに襲われています。
言い方は変ですがオリジナルのアナザーアギトはツクヨミのほうに来ているからですね。
「う。ああ……」そこここに負傷した警官たちがうめき声をあげており、その中で果敢にも出動したG3が、2体の警官服アナザーアギトに対応しています。
「あっ!」殴り飛ばされ、白バイまで転がっていったG3が、バイクから武器を取り再突進。

その背後にかけつけてきたソウゴ達。
「いたぞ!」
ジオウⅡ、ゲイツリバイブ、仮面ライダーウォズ・フューチャリングクイズの3人同時変身。
強力な助っ人に顔色を明るくする尾室。
「ええっ?」しかし、ジオウらが攻撃を加えようとするとするりと躱し、またG3へ襲いかかっていくアナザーアギトたち。
「あっ!? ……またか」
「ううっ!」襲われ悲鳴をあげるG3から、アナザーアギトを引き剥がすジオウⅡ。
「みんなを守るよ!」
しかしまともな戦いにならず、きりがないのです。
「問題。G3を守ればウォッチにたどり着ける……○か×か」ふざけているウォズ。
「そいつは×だろうが」ぼそりとつぶやき、アナザーアギトの背に組み付いていくゲイツリバイブ。

「うわわわわっ!」逃げ出そうとするG3。それを押し倒すアナザーアギト。周囲を取り巻く、G3を装着していない警官たちもただ慌てています。
「!」うんざりしたようにアナザーアギトをまたG3から引き剥がし、その背を踏みつけるジオウⅡ。「は、なれろっ! ……あんたは負傷者を」
「わかった!」起き上がり引き下がっていくG3。しかしジオウⅡに殴り飛ばされたアナザーアギトはまた違うG3を。
「あああああっ」頭をかきむしるジオウⅡ。「もう3人バラバラじゃ埒が明かない。1つになるよ!」
「えっ、今かい?」
「逆じゃないのか!」
短気を起こしたジオウⅡに驚くゲイツ達(わたしも逆だと思う)。しかし強引にトリニティに召喚されてしまいます。

「……よっし」
徐に敵に向け歩み寄ろうとするトリニティ。しかし、
「待ち給え」左腕だけがその手にとどまろうとします。
「え? 何だよウォズ」
「戦いの前に、やっておきたいことがある」身体の指揮権を奪うウォズ。優雅な手振りで
「ひれ伏せ、我こそは仮面ライダージオウトリニティ。大魔王たるジオウとその家臣、ゲイツ、ウォズ、三位一体となって未来を創出する時の王者である!」
「かまし過ぎ!」とウォズの変身音声が天の声のようです。呆然としたようにこちらを見る隊員たち、そしてアナザーアギト達。
(´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)

「……ん? んんっ、……である!」
「ちょおっと!」

インナーワールド。
「ウォズ、何なの?」抗議するソウゴ。
「とは?」胸に手を当て、目をぱちぱちさせるウォズ。
「だいたい」腰に両手を当てクレームの態勢になっているゲイツ。「誰が家臣だ!」
「静かにしてくれないか」高岩さんみたいな手つきになっているウォズ。いや高岩さんがシンクロさせてるのか。「この姿こそ我が魔王の覇道の証。世に喧伝しなければならない……!」
「ええ、はずかしいよ!」

接触2

息を弾ませ、倉庫街を走るツクヨミ。背後から追ってくるアナザーアギトの攻撃を躱しつつ。
「んっ! ……!」
アナザーアギトの蹴りをまたも横転で躱し、起き上がりざま銃撃。
「ツクヨミという名は偽名だが……本名は何だ」悠然とその後ろから声を掛けるスウォルツ。
「知らない!」
「さては記憶を失っているということだな」
「あなた、何か知っているの」思わず気を取られたツクヨミが、アナザーアギトに殴り飛ばされます。「あっ!」
地に伏せるツクヨミ。
「忘れているなら思い出さないほうが幸せだ」
ツクヨミに近づき、見下ろしてくるアナザーアギト、必死で這い出そうとするツクヨミ――その時、奇妙な音がして、アナザーアギトの注意がそれます。
「えっ」顔を上げたツクヨミが見たものは、光るベルトを装着し、ゆっくりと歩み寄ってくる男。低い振動音のような、高い電子音のような、その奇妙な音の発信源でもあるようです。

警戒するアナザーアギト。
その前に姿を表した男の顔が、ようやくはっきり見えてきます。
津上翔一、仮面ライダーアギト。
「はっ!」
倉庫の中から飛び出してくるや、素面のままアナザーアギトの腹に一発。反撃するアナザーアギトを軽くさばき、体を入れ替えた瞬間、その身は神々しささえ感じさせる、アギトの姿へ。
この変身、初期のアギトだ! とうれしくなります。背後からの攻撃を躱すと同時に回し蹴り。この最小限の動きが。
自分をかばうように立つ相手に、
「あなたは」と問うツクヨミ。そして、唇を歪め嗤うスウォルツ。

***

一方のトリニティ。めちゃくちゃ強く、かっこいい。ですがはかどってはいない感じです。
「はっ!」手痛く殴り飛ばされ、地に転がるアナザーアギト。転がった先に停まっている白バイを掴み上げ、トリニティ目指して投げつけます。
「!」居合の達人でもあるかのように、眼前で一刀両断。真っ二つとなりに飛んでいったバイクが、その背後で紅蓮の炎を吹き上げます。
かっこいい。ですがアナザーアギトを元の姿に戻すことも、倒して退けることも、どちらも実現していません。
「我が魔王? 今こそ王たる資質を見せる時」
「わかった。ゲイツ、ウォズ。一気に行くよ!」
「よし!」
「ああ」
右手にパワードノコ、左手にジカンデスピアー。
「はあっ!」激しく回転する赤い光、追い打ちをかけるように振り下ろされたスピアーがそこに、緑の光を乗せます。
まともに受けた1体のアナザーアギトが爆裂四散、後に倒れているのは1人の警官。
「よし、他の奴らも! ……え? いない」
少なくともあと1体はいたはずのアナザーアギトの姿は消え、そこにいるのは満身創痍の警官たちだけ。

「どういうことだ」
「?」
「まさか」
「え?」
ゲイツ、ウォズの声に左右をキョロキョロするトリニティ。

***

「はっ! たあっ!」あくまで静かに、アナザーアギトの腹に、突きを、蹴りを入れ前進していたアギト。しかしその時、横合いから新手が飛び込んできます。
「うっ、何?」
それはソウゴたちの元から逃れ、こちらに参加してきたもう1体の警官服アナザーアギト。
たちまち形勢は逆転、前後から挟撃される形となったアギト。後ろから腰に抱きつかれつつ、前の敵に蹴り。背後の敵を払い除け、殴り飛ばせば、さらに5~6体の警官服アナザーアギト――。
「まんまと現れてくれたなあ、仮面ライダーアギト」進み出るスウォルツ。「このアナザーライダーを作り出したのは、お前をおびき寄せるため。お前の持つアギトの力を手に入れるためだ……」
「アギトの力?」
「力ずくで奪い取る」それを合図に、一斉に飛びかかるアナザーアギトで以下次号!
今週のトロッコ問題。ヒーローはいつもこの問題に悩まされます。自己犠牲を選ぶか、それとも今は選択肢として現れてもいない、第三の道を歩むのか。
4/16追記。すさまじいまでの誤字・誤記に我ながらびっくりです。お詫びとともに訂正いたします。小沢さんが小川さんになっていました!
「ジオウ」には出てきませんが、わたしにとっては「アギト」といえば小沢さん(特にヴァーサス北條さん)だったので痛恨のミスです。伝統的な意味でのヒロインは真魚ちゃんですが、小沢さんはほんとうにすばらしかった。同じ天才型女性自衛官との火花散る攻防とかもよかった。天才科学者にして警察内部の政治面から部下の育成から何から一手に引き受ける見事な指導者像。

あと、本文では触れなかったのですが「アギト」未見の方のために一つつけ加えると、「アギト」世界の中でのアギトという言葉は、単に主人公ライダーの名称にとどまらず、「神に対抗しうる超能力を持った人間」という意味なので、作中では翔一だけではなく何人もアギト候補が現れます(そして神の手で倒され、警察組織にも追われる)。孤独なヒーロー、ギルス葦原涼はアギトになりそこなった者という扱い。G3氷川誠はただの人間。

その中で、いち早く能力に目覚めることでアギト候補者たちのリーダーとなり、その戦闘力を仲間を守ることだけに用いるもう1人のアギト、作中「アナザーアギト」と呼ばれる人物が存在します。「ジオウ」世界でタイムジャッカーたちがレジェンドライダーの力を用い擁立したアナザーライダーとは別個にそういう存在がもともといたわけですが、このアナザーアギトのデザインを、スウォルツが発生させたアナザーアギトに流用するというスタッフの洒落が面白かった(ツクヨミの記憶喪失回に記憶喪失ヒーローであるアギトを持ってくるところも洒落といえば洒落?)。
ちなみに「アギト」でのアナザーアギトは昆虫様の頭部デザインやマフラーなど、どちらかといえば昭和ライダーのそれに似ており、神々しい翔一のアギトとは全く異なる外見ですが、「アギト」世界の人間の目からは「どちらも同じように見え見分けがつかない」ということになっていました。
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