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仮面ライダージオウ 第43話 亡き王女のためのパヴァーヌ

それは別の時空、別の王家の物語。いいぞ、宮廷どろどろ大好きです。

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Photo by Ashton Mullins on Unsplash

スウォルツの目論見が実にシンプルに説明されました!
ただ、まだかれが、わざわざ幼いソウゴを目覚めさせた意味がよくわかりません――だいたいわかったという士の理解力がうらやましい。

このところ書き換えられた時間のなかで戦ってきたので、元に戻った仲間たちの会話がうれしいですね。
そしていつの間にか、ディケイド、ウール、オーラたちもソウゴ陣営に入ってくるようで、ソウゴはやっぱり人たらしの能力が群を抜いてると思います。
Gロッソの一件以来すっかり気持ちが落ち込んでしまい、正直テレビをつけるのも億劫だったのですが、奥野さん初め若いキャストの皆さんこそ“一生懸命頑張っている”わけで、わずかな期間に明らかに成長のあとが見えますし、高岩さんの平成ライダー集大成の作品でもあり。「ジオウ」は最後まで見届けなければという気持ちになりました。劇場版のチケットも買いました。まあ、わたしが観たからってどうってことないし、わたしが観るのをやめたってどうってことないんですけどね。
預言者の時間

ツクヨミが奪われた――取り返しのつかない事態に、呆然と立ち尽くすジオウⅡ。そこへ、もつれ込むようにアナザージオウⅡと戦いながら、ディケイド、ゲイツリバイブが現れます。
「ジオウ、ツクヨミはどうした」と問うディケイド。
「タイムジャッカーに連れて行かれた」
「!」ディケイドの背後から進み出るゲイツリバイブ。「何だと貴様?!」
「ごめん」喉元を荒々しく掴まれても、なされるがままのジオウⅡ。 
「ふん。仲間を救うこともできなかったか」それを見ながらあざ笑うアナザージオウⅡ、加古川飛流。「無様だな、常盤ソウゴ」
敵の存在を思い出し忌々しげにソウゴから手を離すゲイツリバイブ。うなだれるジオウⅡ。
3人相手でも構わぬと言いたげに双剣を手に襲いかかるアナザージオウⅡ。まずその剣を受けたのはゲイツリバイブ、しかし力負けし、突き放されて地に転がります。次に胴を抜かれたのはディケイド。最後に打ちのめされたジオウⅡなどまったく反応できていません。
「はああああああああ……っ!」地に転がる3ライダーを前に両手を広げ、気をためるアナザージオウⅡ。よろよろと立ち上がりかけていた3ライダーへ剣を一閃、再び立ち上がれないほどの打撃を与えます。
「「「ううっ!」」」たまらず膝をつき、崩れ落ちながら、同様の仲間たちを振り返るディケイド。「……いったん退くぞ」
たちまちオーロラのカーテンの向こうへかれらの姿は消え、忌々しげに取り残されるアナザージオウⅡ。
「常盤ソウゴ……次に会う時がお前の最後だ」

ここでタイムラインでは一斉に
「オーロラのカーテン便利」
「ディケイド便利」
 と、便利便利の大合唱でした。

「この本によれば」踵を返し、去っていくアナザージオウⅡ。そちらへ背を向け、高みに腰かけている預言者は、さっきまでの戦いを間違いなく見物していたものと思われます。「常盤ソウゴ、かれは魔王にして時の王者、オーマジオウとなる未来を失った。この世界に君臨する魔王、加古川飛流の打倒を誓う常盤ソウゴ。だが、スウォルツによってタイムジャッカーの力を与えられた仮面ライダーディエンドにグランドジオウウォッチを奪われ、さらにツクヨミをさらわれてしまう。すべての黒幕は……」

始末

王の居城。その大広間まで連れてこられたツクヨミ。
ウールに手荒く突き放され、床に崩れ落ちながら気丈に問います。
「わたしがあなたの妹だなんて、嘘でしょ」
「驚くのも無理はない」悠然と応えるスウォルツ。「だが、お前も力に目覚めたはずだ」
「時間を停める力……?」絶望の表情を浮かべるツクヨミ。
「その力は、我が一族にのみ与えられた特別な力だ」
「ちょっと待って。……そんな話聞いてないんだけど」驚くウール。
「話す必要がなかったからなあ」ぬけぬけと言うスウォルツ。飛流が出かけているために空席となっている豪奢な椅子を振り返り、

「王座は間もなく、わたしのものになる」

「は? ……おかしくない? ぼくたちの目的はオーマジオウに代わる新たな王を擁立することだろ!? それじゃ、スウォルツが王様になりたいみたいじゃないか」
奮然と進み出てきたウールを横目に一瞥するスウォルツ。笑顔とともに突き飛ばします。
「あ! ……何すんだ……っ!」
「図星みたいね」その時ウールの背後から現れたのはオーラ。いつから聞いていたのか、次の間に寛ぐ海東大樹へ目をやり、悪びれないスウォルツを睨んで「この海東って男、タイムジャッカーの力を使った。力をあなたからもらったって聞いたわ」
「何だって」呆然となるウール。
「あれ。それって言っちゃまずいことだった?」海東も大広間へ続く戸口まで出てきてオーラと並びます。
「ちゃんと説明してもらえるかしら」海東を無視してスウォルツの前へつかつかと迫るオーラ。
「いいだろう」頷くスウォルツ。オーラの頭へ手を伸ばし、「こういうことだ」
「……うあああああああっ!」その瞬間、紫色の力がオーラからスウォルツへ流れ出し、苦しみ叫ぶオーラ。スウォルツが手を離すと、力なく倒れ込みます。
「オーラ?」駆け寄ってくるウール。助け起こしながら、共にスウォルツを睨みます。
「力を失ったことを感じるか? お前たちに力を与えたのは、おれ。与えられるということは、いつでも奪えるということだ……」

ゆっくりと進み出てくるスウォルツから逃れるように、必死でオーラの身体を引きずり、後ずさるウール。さっき自分が取り落とした銃を拾い上げ、発射します。
至近距離からの攻撃にもかかわらず、その赤い光線を、片手をあげるだけで難なく防ぐスウォルツ。
その隙を突き、時間を停める能力を用いて逃げていくウールですが、オーラを抱えているためか動きが遅く、どうしても2人の残像が残ってしまいます。それを腕組みして見送る海東。
「海東、やつらはもう不要だ。始末しろ」
「わかった。約束のお宝、期待しているよ?」
踵を返し、出ていったところで、スウォルツが大広間の扉を閉めます。力で。

「!」2人きりになったことでいっそう警戒し、身を固くするツクヨミ。その縛めを手も触れずに解いてやるスウォルツ。
「さて、何から話をしようか」ツクヨミの驚きの表情には構わず、王座へ向かうスウォルツ。どっかりと腰かけ、「……妹よ」
再びのツクヨミの絶望の表情で、OP。

幕間

バリケードで武装するクジゴジ堂。の食堂。
「海東が時間を停めた……?」ソウゴの話を聞き驚く士。
「元からそんな力を使えたのか?」問うゲイツに、
「いや。そんな芸当はできなかったはずだ……おかしなやつではあるけど」ため息をつき、ペットボトルの水を口に含みます。
三者三様の沈黙。しかしその時、店先の方で騒ぎが起こります。

「離せ! おれが行かなくて誰が行く!」大叔父の叫び声。様子を見に行くゲイツ。

レジスタンスの救護所兼炊き出しの場となっている店先では、大叔父が大勢のけが人に取り押さえられようとしています。
「何の騒ぎだ、おい!」出ていったゲイツの声に押し黙り、大叔父から手を離す一同。「……何だその格好は!」
頭には大根を貼り付けた防空頭巾、手には麺を茹でる網、肩や胸は鎧代わりのつもりか、鍋釜の蓋や人参を編み込んだ何かで覆われている大叔父。真剣な表情でゲイツの前に進み出て、
「留守は頼んだぞ」
「え」
「ちょっと、ツクヨミくん助けに行ってくる。この生命捨てようと、若者を救うのは年長者の役目。この覚悟、見届けてくれ!」
言い捨てて出ていこうとします。見上げた覚悟ながら勝算がなさすぎます。驚きのあまり動けないゲイツの背後から、慌てて飛び出すソウゴ。大叔父の背に取りつき、
「ああっ、おじさん! 止めよう。も、止めよう、うん。ツクヨミはおれたちが必ず助け出す。ねっ」
「ええ?」ゲイツへの誠意ある態度はどこへ行ったのか、振り返る顔にも声にも不信の色がにじみ出ている大叔父。
「おじさんはあ、……いつものように、美味しい料理作って待ってて? ねっ」
「……そう?」美味しい料理と言われ満更でもない大叔父。
「うん!」
「てか、きみに作ってあげたことないけどね!」
「え。……ええ……毎日食べてたよおれ……!?」ショックを受けるソウゴ。記憶書き換わっているのに、にもかかわらずその肩をぽんとたたいてやるゲイツが、やっぱりいいやつです。

逃亡

オーラと共に、どこかのレストランに身を隠すウール。そっと窓の外を伺えば、周囲をうろついているアナザーライダーたち。苛立ちつつカーテンを閉じ、
「あいつら、ずっと騙してたんだ……!」

登場時には女の子のようだと驚かれたその美しい顔も、怜悧な声も、このところ急速に凛々しくなってきているウール。スウォルツの裏切りに憤る演技とぴったり合っています。もっと早く、それこそオーラによって自らアナザーライダーとされた時にこうなってもおかしくなかったのですが、なんだかんだこの人も仲間を信じ、オーマジオウの暴政に対抗しようという理想を心から本気で実現しようと思っていたということでしょう。憎めません。

「王を擁立しようとか言って、自分が王になるためにぼくたちを利用した……!」
「落ち着きなさい」
「落ち着いてられるかよ!」
遮光カーテンのために薄暗い室内には細長いテーブルが並び、それぞれクロスを掛けた上に食器がセットされています。その一つを不器用に蹴り倒すウール。日頃荒事に慣れてない感じがします。
「絶対に仕返しをしなきゃ。気が済まない……」

そこへ前触れなく扉が開き、入ってくる海東。
「下手に逆らえば、きみまで力を奪われるだけだろうね」立ち上がりとっさに銃口を向けるウールに、「待てって。きみたちと戦うつもりはないよ? かれには始末しろって言われたけどね」
「何だって」
「ぼくはお宝が手に入ればそれでいい」2人の警戒を解くためかどっかりと椅子に腰かけ、うそぶく海東。「だからって、誰かの言いなりになるのは気に食わない」
ポケットからウォッチを取り出し、オーラに投げて寄越します。
「これは」見たこともない豪奢な、金色に輝くウォッチに息を呑むオーラ。
「好きに使っていいよ」立ち上がり出て行きかける海東。「……あ。そうだ、変に勘ぐられるのも勘弁だから、仕事はさせてもらおうかな」

扉を押し開き、外をうろつくアナザーライダーたちに向け、
「おい! ここにいたぞ!」と叫ぶ海東。身構えるウールたちに「悪いね」と微笑み、出ていきます。
乱入してきたアナザーライダーたちに応戦するウール、オーラ。

***

ツクヨミ救出のためか、街を駆けるソウゴとゲイツ。一軒の建物からウールたちが飛び出してきて、その後をアナザーライダーたちが追いかけていくという光景を目にします。
「タイムジャッカーがアナザーライダーに?」
「助けるよゲイツ!」ウォッチを手に身構えるソウゴが凛々しい。
「馬鹿言うな。あれは罠だ」
「だとしても、放っておけないじゃん?」
仕方ない、というゲイツの表情。同時変身。

***

行き止まり。
「来るな!」
「!」
背後から迫るアナザーライダーたちに悲鳴をあげるウールとオーラ。しかしそれを、さらに背後から引き剥がすように現れるジオウとゲイツ。
「はっ!」この時期になっても初期フォーム出てくるのうれしいですね。アナザーWの装甲の硬さにいって、と拳をかばい、次は回し蹴り。ゲイツのほうはアナザーファイズを相手取り一歩も引きません。敵を突き離し、Wウォッチ、ファイズウォッチをそれぞれ手にする2人。アーマー換装。圧倒的な力の差を背景に、悠然と相手の腹へパンチを叩き込むジオウ、ゲイツ。
タイムブレイク、タイムバースト、そのまま必殺の蹴りで手早く片づけるめざましさ。迸る閃光。

その眩さに、思わず目を庇うオーラとウール。
「……どうしてきみたちが襲われてるの?」近づいてジオウが問えば、
「余計なことを。きみたちには関係ないだろう? 行こう」オーラを促し去っていこうとするウール。
「待って」それを呼び止めるオーラ。ジオウに目をやり、「頼みたいことがある」
「え?」
どうでもいいですがWアーマーのままだと動きにくそう。

簒奪

城の大広間。縛めを解かれ、立ち上がるツクヨミ。
「あたしとあなたが一族だって言うの?」
「そうだ。おれたちは、この世界とは別の時間軸からやってきた。そして時間を操る力は、我が王家にのみ引き継がれてきた」
「王家?」
「王家のなかで最も強い力を持つわたしが……王位を継ぐのがふさわしい。だが」ふいに抑えきれない感情に顔を歪めるスウォルツ。「次の王に選ばれたのは、妹のお前だった」
「……わたしが」
「とうてい承服できない決定。だからわたしはお前の記憶を奪い、別の時間へと追放した」立ち上がり近づいてくるスウォルツ。後ずさるツクヨミ。「……まさか、生きているとは思わなかったがな。だが、今となっては好都合だ」

お前の力をいただくぞ、と真正面に立ちはだかり宣言する兄。息を呑み、逃れようと走り出す妹。

しかしスウォルツの力は強大で、一歩も動かぬままツクヨミの身体を捉え、宙に持ち上げます。
「……はっ……うう……っ」
呻きもがくツクヨミ。喉に巻いた白布が、背後の空間に広がる様は純白の翼のようです。
「!」その時広間へ入ってきたウォズ。力を用い、スウォルツを妨害します。床に投げ出されるツクヨミ。「ツクヨミくん」
そうはさせじと振り返るスウォルツ。駆け寄ろうとしたウォズを、広間の壁にたたきつけます。
「うあっ!」
「貴様がわたしを行動を探るために潜り込んでいたのは承知している」力なく崩れ落ちたウォズを、あざ笑うスウォルツ。
「わかっていてすべてを明かすとは、……あ」起き上がろうとしてかなわず、再び倒れ込むウォズ。「ずいぶん気前がいいじゃないか」
「この力が手に入れば、もう誰もわたしを止めることはできないからなあ」

改めてツクヨミへ手を伸ばすスウォルツ。ツクヨミからオーラの比ではない、大量の力が吸い取られていきます。
「あああああああああああああっ!」
ツクヨミの絶叫とともに、力が満ちる快感に、酔ったような表情を見せるスウォルツ。
「!」
失神しぱたりと倒れ込むツクヨミ。それを見てスカーフを伸ばし、ツクヨミ諸共己の姿も消してしまうウォズ。
士のカーテンとウォズのスカーフ、便利の双璧。
それを見逃しながら、余裕の表情のスウォルツ。そんなことよりも。
「ふ、はははははは……素晴らしい力だ……!」
哄笑し、目を見開けば、瞳まで紫に染まっているスウォルツ。

いや、自他ともに王家で最強の存在であったのなら、ツクヨミを追放した元の時空でそのまま王になってればよかったのに、なぜソウゴもいるこの時空にまで手を伸ばし、なおかつ傀儡を立てるなんて紛らわしいことをしたのかがわからないですね。
あと、ツクヨミを追放した時に、ついでに力も奪っておいたら面倒がなくかったのに。
まあまだ突っ込みどころがあるにせよ、ツクヨミが、そもそも王の資格を持ち、しかしその地位を奪われていたという存在だったということは大いに意味があることだと思います。物語の初めでも、また時間が書き換えられた今の世界でも、ツクヨミはソウゴの器を感じ取り、安易に敵とはしたくない、見極めたいとゲイツを説得していましたが、それは人の上に立ち、人を導こうとする彼女自身の資質から来た行動だったのでしょう。

奪還

「あいつに一泡吹かせてやりたいの」決然と言うオーラ。場所はまだ、ソウゴらに救われた廃倉庫の前。
「あいつって?」
「スウォルツだ」横から口を挟むウール。「ぼくたちはあいつに利用されてた」
「どういうことだ」聞き咎めるゲイツ。
「スウォルツは、自分で王になるつもりだ」
「……何?」
「あんた、」まっすぐソウゴの前に進み出るオーラ。「これであいつを倒せる?」
「グランドジオウウォッチ。……どうしてそれを」思わず立ち上がるソウゴ。
「できるかできないか聞いてるの」
「わかった。約束する」オーラからウォッチを受け取ります。
「約束を破ったら許さないから」とウールも。

敵からもいつの間にか変な信頼を寄せられているソウゴ。その様子を見守るゲイツの携帯が鳴ります。
「……ツクヨミ」

新たな決意

クジゴジ堂店先。居室につながる小上がりに床をのべ、横たわるツクヨミ。その頭に即席の氷嚢を当て、冷やしてやっている大叔父。
「よかったね……ほんとうによかった」
昏昏と眠り続ける彼女の顔を眺めるゲイツ。少し離れた場所に立ち、それを見守っているソウゴ。

「……我が魔王」傍らで声がするのに振り返れば、生真面目な表情で見上げてくるウォズ。「許してくれ。わたしはスウォルツの不穏な動きを探るために、加古川飛流についていたんだ」
「おれは信じてたよ? ウォズ。きみの行動には必ず意味があると」
「ありがとう」
「ん」にんまりと笑ってみせるソウゴ。いつも人を喰ったような態度のウォズが、神妙にしているので気を引き立ててやろうとしているのでしょうか。

「……ゲイツ」その時、目を覚ましたツクヨミの声が聞こえます。振り返るソウゴ。

「あたし……」横たわった姿勢のまま、ゲイツを見つめるツクヨミ。「スウォルツの」
「何も言うな」兄妹であるということは既にウォズから聞いているのでしょう。辛い言葉は口にしなくてもいいと言わんばかりに口を挟むゲイツが優しい。それを悟り、言い換えるツクヨミが聡い。
「……あたし。もしスウォルツがほんとうにあたしの兄だったとしても、でも、世界を自由にしようなんて許せない」
ただ頷いてやるゲイツ。
ツクヨミの言葉の意味を、大叔父も、ウォズも、ソウゴも理解します。
「ツクヨミを頼む」大叔父に言いおいて立ち上がるゲイツ。

食堂。テーブルの前に陣取っていた士の前に、ゲイツが入ってきます。
「ツクヨミが別の時間軸から来たってどういうことだ」
それは問いではなく、ただのいらだちから来た言葉なのに、
「だいたいわかった」と高らかに宣言する士。
「ほんとうか? 説明しろ!」と立ち上がるゲイツが真面目です。ここにユウスケがいたら、真に受けちゃいけませんとか何とか言ってくれそうなんですが。後から入ってくるソウゴ、ウォズも期待の目を向けますが、指を挙げ、黙れと身振りする士。
「だいたいはだいたいだ。……とにかく黒幕はスウォルツ、あいつがすべてを引き起こしていたってことだ」
「……!」毒気を抜かれ、再び座り込むゲイツ。
「未来は誰にも渡さない。スウォルツにも。加古川飛流にも」ゲイツに、士に、ウォズに、それぞれに目を合わせながら言うソウゴ。完全に士をチームの中にひっぱりこんでいるようです。
「問題はこれからどうするかだ、我が魔王」
「ああ。まずは加古川飛流。あいつを倒して、この世界を元に戻そう」
立ち上がるゲイツ、士。一歩前へ進み出るウォズ。3人が王たるソウゴの前に揃い、誓いでも結びそうな図(三銃士ならダルタニアンの前で剣を掲げそうだった)で場面転換。

飛流との決戦

林を抜け、城の前の広場へたどり着く4人。既に配下であるアナザーライダーたちが待ち受けています。
ここでもタイムラインが一つになり、
「アナザークウガがいる!」と。冬映画に出たまま、ひときわ身体が大きいので目立つのです。城壁の高みから見下ろし、
「逃げずにここに来たのは褒めてやる」と言う飛流。「常盤ソウゴ、お前のせいでおれの人生は無茶苦茶になった。おれがお前の存在そのものを消してやろう」
「ごめん。傷つけたのなら謝る」真摯な表情で見上げるソウゴ。

正直、何に対して詫びるべきなのかこの飛流についてはわからないのですよね。ソウゴのせいではなかったことは前の戦いで明らかになったはずなのに。
むしろあの事故を仕組んだスウォルツと組んでいるのもおかしいのですが、それは飛流には明かされてないので仕方ないとしても。
あの時のソウゴの説教が気に食わないのかな。

「……だけどそのためにみんなの時間を書き換えるなんて間違ってる。だからおれは、きみを倒して元の時間を取り戻す」
「ふ、御託はいい。決着を付けるぞ」
アナザージオウⅡを前に、グランドジオウウォッチを掲げるソウゴ。ゲイツリバイブ、ウォズフューチャリングギンガ、そしてディケイド。それぞれの変身動作に入り、同時に
「「「「変身!」」」」と叫ぶ4人。ディケイドが地味に見えます。

迎え撃つアナザーライダーズに緊張の色が走り、意気揚々と進み出ようとするジオウグランドフォーム、ゲイツリバイブ疾風、ゆっくりと後に続こうとしたディケイド……の足が、ウォズの
「祝え!」で止められます。えっと振り返り、前へ進み出てくるウォズに道をゆずるべく不承不承引き下がるジオウ、ゲイツ。やれやれと横から覗き込んでいるディケイド。ずいずいとお構いなしに出ていくウォズ。「……我が魔王が偽の魔王を打倒し、時の王者としての資質を証明する瞬間を!」
「相変わらずあれをやるのか」とディケイドに問われ、
「は? あんなこといつもやってんのか」と呆れ返るゲイツリバイブ。
「知らねえのか」時が書き換えられてるので知りません。
傍らの会話を耳にしてつい笑ってしまうジオウグランドフォーム。
「えへっ。……なんかイケる気がする!」

「やれ」アナザージオウⅡの下知に、一斉に城壁から降りてくるアナザーライダーズ。
「おうりゃ!」大勢の敵を相手に奮戦するジオウグランドフォーム。そこへ降りてきて、戦いの成り行きを予知するアナザージオウⅡ。数手先を読み、他のアナザーライダーを斬るジオウグランドフォームに、生じるであろう隙を見極めます。
「見えた!」
予知した通りに襲いかかるアナザージオウⅡ。しかし、剣を振り下ろした瞬間、ジオウグランドフォームの姿は宙にかき消えます。
「何?」
「や!」いつの間にか背後に移動していたジオウグランドフォームに打ち据えられてしまうアナザージオウⅡ。「これがおれの力だ!」

密約

アタックライド。眼前の敵を一掃したディケイドに、背後から新手が襲いかかってきます。敵に先制を許しつつも、賑やかなライドヘイセイバーを手に体勢を立て直すディケイド。なつかしのアタックライドスラッシュで3ライダーを撫で斬りに。ところが……。
背に不意打ちの銃弾を受け、振り返るディケイド。銃口を向けていたのは
「会えてうれしいよ、士?」ときざに小首をかしげるストーカーディエンド。「きみの相手はこのぼく……」
だ、と言い終えるや発砲。すかさず身を翻し躱すディケイドですが、その間に駆け寄ってきて間を詰めるディエンド。

力はいつもながら互角、林の中、一進一退の興亡を木陰から見守っているスウォルツ。

「!」ディケイドの剛剣に吹き飛ぶディエンド、それを見下ろし、
「残念だったな。おれの勝ちだ」とカードを手に身構えるディケイド。
「そうかな」半身を起こし、とっさに時を停めるディエンド。凍りつくディケイドの前で起き上がり、手の土埃をはたきます。「……悪いね」
よくやったと言いたげに出てくるスウォルツ。
「これでいいのかな?」とディエンドに問われ、
「ご苦労」とブランクのウォッチを取り出します。動けないディケイドに近づき押し当てれば……
「う? ……ああっ」苦しみ、崩れ落ちるディケイド。
「お前の力をもらう」無慈悲に宣言するスウォルツ。

なるほど、ジオウに匹敵する存在は
・現在のジオウに対応する将来のジオウ(=オーマジオウ)
・ジオウの対となるアナザーライダー(=加古川飛竜)
の他にもう1人、10年おきに出現し、レジェンドライダーを倒しその力を使役できる特別なライダーたるディケイドがいたなと納得の展開。スウォルツいつから士に目をつけていたのかな。

嘘つき

林の中の開けた場所で、ウォズ、ゲイツが最も多くの敵を相手に奮戦しています。
アナザークウガもこちらに参戦。その口から放たれた火を躱し、次々と飛びかかってくる等身大のアナザーライダーと組み討ちするゲイツ、ウォズ。戦いながら、
「おれは時間が書き換わる前、お前とも組んでいたのか?」と問うゲイツ。
「ああ。ゲイツくん、きみはわたしの忠実な部下として、わが魔王のため戦っていた……」ぬけぬけと嘘をつくウォズ。
敵の輪の中で、知らず背中合わせになる2人。
「何?」
「ほんとうだよ」
「嘘だ」敵に飛びつかれ距離を取るゲイツ。「適当なことを言うな」
「……なぜ、ばれるんだろうか」不思議そうに指先で自分の頭をとんとんとたたくウォズ。
タイムバースト。翼で宙を舞い、巨大なアナザークウガを翻弄するゲイツ。
ビヨンドザ・タイム。ギンガの力で多数のアナザーライダーの頭上に火弾の雨を降らせるウォズ。

***

加古川飛流の先読みの力を超えたジオウグランドフォーム。
キングギリギリスラッシュ。巨大な剣の一振りで他のライダーたちを全滅させ、アナザージオウⅡを吹き飛ばします。
「うあああああああっ!」地に転がり、
「なぜだ」と悔やむアナザージオウⅡ。「なぜおれはやつにかなわない!」
拳を固め、幾度となく地を叩くアナザージオウⅡ。
「それは、お前が過去のことしか見てないからだ!」叫ぶジオウグランドフォーム。
「うう……どこまでも偉そうに! おおおおおっ!」立ち上がり雄叫びを上げて最後の一太刀をと襲いかかるアナザージオウⅡ。しかしそこは既に時計の文字盤の中、過たず剣を突き出し胴を抜くジオウグランドフォーム。
「!」振り返りざまもう一太刀。受け止めるジオウグランドフォーム。
「……そしておれは、未来をつくるために戦う! やっ!」鍔ぜりから相手を振り払い、斬りつけます。倒れた相手を睨み据え、剣を投げるとフィニッシュタイム。タイムブレイク。
すべてのライダーの力を結集した蹴りは明らかにオーバーキル状態。ちょっと敵が気の毒です。
「うああああああああああっ!」飛流の悲鳴とともに眩しい閃光が走り、王の居城を抱く広い森は、次の瞬間、緑多い公園に変わります。

アナザーディケイド

「……」蹴り終えて着地した、その姿勢のまま変身が解けているソウゴ。しかも公園の池の前で。立ち上がれば目の前には高架の線路と駅、高層ビルが見えます。
世界がもとに戻った。その喜びに顔を輝かせながらあたりを見回すソウゴ。緑地には大勢の家族連れが遊び、子供の歓声が響きます。
そのソウゴの姿に気づき、笑顔を返すウォズ。傍らのゲイツを振り返り、行こう、と相手の胸を軽くたたきます。共にソウゴの方へ歩み寄りながら、ウォズの腕を叩き返すゲイツが、顔はそっぽを向いたままというのが可愛いですね。
「ソウゴ!」そして回復したのか、ツクヨミも駆けつけてきます。
ウォズとゲイツ、ツクヨミを迎え、
「これで元通りだ」
「ああ」
「おれのこと、思い出した?」
ウォズがちらりと目をやれば、うんと頷くツクヨミ、ゲイツ。
「加古川飛流は」ウォズが口にしたので思い出したように顔を上げるソウゴ。飛流も変身が解け、近くの緑地に突っ伏していました。
彼の手から離れた、アナザージオウウォッチを拾い上げる別の手。
「このお宝は、ぼくがいただくよ」
「ああ、くれてやろう」
海東大樹、スウォルツの勝手な会話に、顔を曇らせるツクヨミ。

またね、と去っていく海東、そいつはおれのもんだ、返せと叫び身を起こす飛流。その飛流に
「お前の役目はもう終わりだ」と告げるスウォルツが非情です。「お前には王たる資格など……ない」
その言葉に、徐々にうなだれていく飛流が可愛そう。
「ひとときの夢を見られただけでもありがたいと思え」
「そんな」

敵として戦った相手とは言え、この酷さは受け入れがたく、表情を固くするソウゴ。
かれらを一瞥し、立ち去ろうとするスウォルツに、しかしツクヨミが駆け寄っていきます。
「スウォルツ!」
足を止め、笑みを浮かべるスウォルツ。
「また会おう。ディケイドの力はもらった……」
今度こそほんとうに立ち去っていくスウォルツ。かれが去ったあとの茂みには、門矢士もまた、うつ伏せに倒れていました。信じられないという表情で、一歩近づくソウゴ。

***

どこかの屋上。ディケイドウォッチを手にほくそ笑むスウォルツ。あたりを睥睨し、
「さあ、始めよう……」と不穏なムードで次週に続く。

次回予告に仮面ライダーアクア(「オーズ」の劇場版に登場)が! 
一応未来のライダーという扱いだったしおかしくはないのですが、ツクヨミを迎えに来たとか跪いて言うのが萌えるではありませんか! この人は水上バイクアクションがめちゃくちゃかっこいいのであれ一作では惜しいと思っていたのです。
今週のぼくに釣られてみる? と書こうと思ったけど無駄無駄無駄無駄。
騎士竜を池に囲って魚を与えるというシュールな図が印象的でした。
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