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LOVE! HEROES!

特撮番組全般、そして高岩成二さんと伊藤慎さんを応援します。

…というコメントが昨日、TVのバラエティーで流されたそうです。

昨日の京都アニメーション放火事件については他に例を見ない被害の規模や、アニメという夢の世界に携わる方々が犠牲になられている点、たいへん痛ましく、言うべき言葉も見つかりません。
容疑者が現在加療中であるよし、このような犯罪ではいつも思うのですが、ぜひ早急に回復させ、心身ともに健康状態を取り戻した状態で徹底した取り調べを行ってほしいと望みます。万が一にも、成し遂げたという満足感のなかで死なせるようなことがあってはならないと思います。あとに続くかもしれない、模倣犯をたたくたためにも。

ただ、ガソリンの危険性については一般常識と思っていましたが、思い起こせば東北大震災時にも、燃料が不足しているという問題について当時の政権与党、民主党の渡辺周氏が、
「国対委員長の安住くん(maki注:安住淳氏)、かれも言ったんですが『学校のプールにガソリンを貯蔵できないか』と。 しかし消防法上、絶対に危険だから駄目だと」と発言していて、法律どうこう以前の問題だろうに、発案した安住氏もおかしければ、これを与党があらゆる角度から対策を検討しているのだという文脈で口にした渡辺氏もどうかしているとあきれ返った記憶があり、今回バラエティーショーの司会者である宮根誠司氏の
「我々ガソリンが爆発するという発想が無かったんですけども」という発言にも、確かに一定数そういうことを知らずに年を重ねて来られる人がいそうだなと思います。
ここでは改めて、特撮ファンにもゆかりの深い、ガソリンの爆燃現象についてのみ、心覚えに記しておきたいと思います。


特撮につきものの爆発表現。近年はその危険性を鑑みて減少、あるいは小規模化してきていますが、かつてはナパーム(爆音とともに赤黒い炎が一気に膨らむ迫力がすごい)、セメント(セメントの白い煙が立体的に立ち上がり面白い絵になる)等を用いたリアル爆発は特撮の華でもありました。そのうちのナパームといわれるものが、要はガソリン爆発なのです。
「西部警察」ではつきものでしたし、最近福岡県・筑豊地方でも「爆破できる街」をキャッチフレーズに映画ロケの誘致を図っていました。その迫力を思い起こせば、ガソリン爆発の危険性も容易に想定できるのではないでしょうか。
上に貼ったTweetでは、風向きや爆発に要する空間など緻密に計算し、安全を期して仕掛けたはずのものが、思いがけずアンコントローラブルになった恐怖が語られています。ブラックビートとは「重甲ビーファイター」のキャラクター名、高崎金属とは特撮の聖地ともいえるロケ地。
参考:光跡ウルトラマンシリーズ 火薬(火・煙)

【警告】気化したガソリンの燃焼実験の映像を折りたたみ以降に貼っています。
ガソリンは灯油、軽油等と同じく原油を原料とする燃料ですが、その際立った危険性から、特に厳密な取扱いが定められています。特徴を簡単にまとめると、

ガソリンはガス化しやすい

室温で気化しやすく、なおかつガソリンヴェーパー(気化したガソリン)は空気より重いため、その場に留まるというのが第一の特徴。野外だから、あるいは換気したからといって容易に危険性は去りません。
また、引火すると爆燃現象といい、瞬間的に、広範囲にまで燃え広がります。

ガソリンは引火しやすい

引火点(燃焼する最低温度の限界)が-45度と極端に低いというのが第二の特徴。静電気や、金属が硬いものにぶつかって生じるわずかな火花だけで引火します。

その結果……

ガソリンという液体そのものや液体に濡れた壁・床・その他の可燃物「だけ」でなく、気化しその場に滞留する大量のガソリンヴェーパー全体が、すなわちそのヴェーパーが広がる「空間全体」が、一瞬にして燃え上がります。


安全基準には理由がある

このような特性のため、特撮現場はもちろん、どの業界でも様々な安全基準が設けられています。
例えば、ガソリンスタンドはガソリンヴェーパーが室内に入ってこないよう、事務室や休憩所等は給油所から一段高い場所とすることが設計基準として定められていますし、また、給油の前には必ず、衣服などに帯電する静電気の除去作業が求められます。
くわえタバコでの作業などありえませんし、工具を落とす程度のミスでも、その火花で引火する可能性があるため、取扱いには細心の注意が求められます。もちろん、ポリタンクでの管理・輸送もできません(隙間から少しずつ気化する)。ガソリンスタンド等でガソリンを購入する際は携行缶と呼ばれる金属製の0.5リットルから20リットルの適合容器を用いるよう法で定められています。
ちなみに缶への充填も、有資格者であるガソリンスタンド従業員が行うこととなっていますが、現状この点はなあなあになっているところもありそうです(購入用途が除雪機や耕運機等である場合、ユーザーは「慣れているから」と購入時の諸手続きを面倒がりそう)。ただ、このような事件が起こった以上、今後はガソリンの取扱いがより厳重化されるのではないでしょうか。


なおTVでは建物の設計はどうだったのか、あるいはビルの安全管理はどうだったのか、消防基準は満たしていたのか等の言葉もあったようですが、そもそもこのような爆発物テロを想定しているオフィスビルなどまずないのではと思われます(軍事的に狙われやすい放送局や盗難に厳重な銀行等はあるいはと思ったりもしますが)し、それよりもガソリンの取扱い厳重化が先のような気がします。それとも建築基準、消防基準も今後強化されるかな……?



いずれにしろ、今後も特撮現場の方には安全第一でお願いしたいとファンとして祈っております。
7/20追記。つらつら書いていたのと同じことをもっと端的に書かれている方がいらしたので貼らせていただきます。
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