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LOVE! HEROES!

特撮番組全般、そして高岩成二さんと伊藤慎さんを応援します。

お好きな方からすると何を今頃言っているのかと言われそうですがはまったのが最近だから仕方ない。
ラノベ、ライトノベルのジャンルに「悪役令嬢もの」というものがあり、それをコミカライズしたものを今、読みまくっています。
ジャンル名がついているのは共通するパターンがあるからで、
・元は現代日本に生きていた女性が死後、
・生前プレイしていた乙女ゲームの世界に転生するも
・ヒロインではなく悪役令嬢のポジションであった
……という導入で始まります(もちろん様々なアレンジやパロディ的なものも多いので一概には言えませんが)。

乙女ゲームというのは実はプレイしたことがないのですが、なんとなく「サクラ大戦」の男女逆のものというイメージです。魅力的な登場人物が複数出てきて、プレイヤーはヒロインとしてその中の1人を選んで攻略し、様々なイベント(2人の仲を方向づけるできごと)をこなし、ストーリーを進めつつ恋愛成就までもっていく。実際にはファンタジーもあれば学園もの、歴史ものもあるはずなのですが、この「悪役令嬢もの」に出てくる乙女ゲームはなぜか、数百年前の欧州っぽい貴族社会を舞台にしたものばかりで、主人公が転生するのも貴族(それも家格が高い)令嬢が多い。
ヒロインのライバルですから性格・素行はあまりよろしくないことが多く、その行く末はバッドエンド(処刑・平民落ち・修道院送り等々)と決まっているものの、概ね優れた美貌や才能・品格の持ち主であり、若い頃から責任ある立場にふさわしい高い教育を受けています。この悪役令嬢が、ある時点までゲームシナリオ通りの行動を取りつつ、突如
・「わたしはこの先のストーリーを知っている!」と天啓を受け、
・待ち受けるバッドエンディングを避けるべく悪戦苦闘する
 (天啓を幼少時に受けた場合はこのパターンが多い)、
・もしくはバッドエンドによるダメージを最小限に抑えつつ第二の人生に挑む
 (ほぼバッドエンドに入ってから天啓を受けるパターンもある)
わけですから、それは面白いに決まってる。特撮で言うならメレ様や風のシズカ、エスケイプのように気位が高く美しい女性が愛のため民のため一途に生きる(そして結果的に皆から愛される)みたいなお話で、その高いスペックが痛快でもあります。「俺TUEEE」ならぬ「わたしTUEEE」というべきか。前世の記憶を用いる点はチートですが、とはいえゲームの登場人物にとっては絶対の運命に等しいシナリオに挑むのですから、困難を乗り越えていく主人公、という物語の王道もきちんと踏まえているのです。
そんなこんなで並行して色々読んでいますが今一番おもしろいと思っているのはこれ。

悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました



絵柄の可愛らしさを見てほしいので大判です。
バッドエンドになだれ込む婚約破棄イベントのさなかに我に返り、自分が乙女ゲームの悪役令嬢であること、何がどう転んでも行く末には早すぎる(そして雑な)死しかないことを悟った公爵令嬢・アイリーン。
可愛げのない自分からヒロインに乗り換えた王子を見限り、一発逆転、ゲームのラスボスたる魔王を口説くと思い決め――アニメのようなポップな絵柄ですがここぞという表情の表現力がすばらしく、整理された線のシンプルな美しさが心に残ります。原作小説と読み比べてもセリフの処理やテンポがより漫画に合った形になっていて神。魔物たちの愛らしさ、攻略対象となる魔王の麗しさ、素晴らしいラブコメであると同時に、未来の王妃となるべく身につけた主人公のたくましい精神力や問題解決能力をビジネスや貧しい民、魔物たちのために活かす姿も描かれています。

公爵令嬢の嗜み



こちらもバッドエンドを迎えたあとのお話がメインですが、父親から領主代行を任され、領地経営及び行政に現代知識を持ち込んで大胆な改革を果たしていく主人公の努力が読み応えありつつ、ラブはもう捨てました、という感じでつらい。ファンタジーの形をとっていないので(いや転生するだけでファンタジーと言えばファンタジーですが)、
「技術的にどうなのか」
「そのシステムを理解できる人材が揃うのか」
 と色々気になる点がぼかされているのも却って
「ここまで書くならちゃんとやればいいのに」とあらとなって目につきます。ただ、主人公の成功ストーリーを描きつつ、
・一公爵家が力をつけてきたことを危ぶむ王室(=中央政府)や
・英明であった王子たちがゲームヒロインに攻略され骨抜きにされていく様子、
・そのゲームヒロインの背後に敵国の暗躍を匂わせる描写
・第一王子と第二王子の対立、王の不在
等々まだまだ本番はこれからだ、と思わせる不穏な要素が随所に仕込まれており、宮廷ドロドロ好きにはこたえられない作品になりそうな予感がするのです。

アルバート家の令嬢は没落をご所望です(12/1追加)



大方の悪役令嬢ものがバッドエンド回避、もしくはバッドエンド後の第二の人生に打ち込むものであるのに対し、敢えて貴族社会の頂点に立つアルバート家の没落をめざす(そのために、敢えてバッドエンドに向かうゲームシナリオを活用しようとする)令嬢メアリ。
但し合理的でおごり高ぶることのない性格のため、従者から慕われるだけでなく攻略対象からもヒロインからも大切な友人と思われてしまい、なかなかうまくいきません。
ストーリーの変化球っぷりもさることながら、
・絵柄の美しさ
・従者との丁々発止のやりとりの小気味よさ
そして何より
・悪役令嬢の象徴・華やかな縦ロール(通称合金ドリル)の描写
が出色です。ドリルについては他の作者の作品(やはり悪役令嬢もの)にも出てきてましたね。コミカライズの過程でなされた強調なのでしょうが、こんなにもドリルの描写に力を尽くす作品を他に知りません。ドリルの存在感を表す擬音のバリエーションには感服以外ありません。
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