撮影してないものは編集できないのです
AD時代のことをふと思い出しまして。
FC2ブログのサービスサイトに入ると、「人気記事」というのが目に入るデザインになっています。
今日は下記に引用したyamadaさんの「ホームページを作る人のネタ帳/デザイナーが嫌がる痛い客のありがちな行動・クレームの対処法」という記事があがってまして、おそらくはWEBデザインに関する話題なのでしょうが、VPの現場でもある話だなあと楽しく読みました。
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今日は下記に引用したyamadaさんの「ホームページを作る人のネタ帳/デザイナーが嫌がる痛い客のありがちな行動・クレームの対処法」という記事があがってまして、おそらくはWEBデザインに関する話題なのでしょうが、VPの現場でもある話だなあと楽しく読みました。
デザイナーが嫌がる痛い客のありがちな行動・クレーム
デザインというのは、企画段階でその姿カタチが、見えにくいものであり、それゆえに、客はものすごい要求をしてくる。こちらがプロだという意識が過剰になり、何でも出来ると思われていることが間違いではあるが、皆様もこんな問題は無いだろうか。記事の内容を見るとウェブデザイナーを対称にしている感じ。
ウェブデザイナーには様々なクレームが付きまとうものですが、ちょ...
デザイナーが嫌がる痛い客のありがちな行動・クレームの対処法
ただなんというか、これは、モノはなんであれ制作という立場の者に共通する、ほんとうに悩ましい問題なんですけど、クライアントからしても安い買い物ではないだけに、プロならあくまでも相手のご満足を追求したいものだと思います。
その意味でyamadaさんのスタンスには共感しました。
※引用記事のタイトルからすると紛らわしいのですが、けっして筆者のyamadaさんがクライアントを「痛い客」呼ばわりしてるのではなく、むしろ他のデザイナーが「痛い」といっているお客さんでも対応の仕方はあるよと呼びかけている立場です。
何でもそうですが、制作でつまづくのは結局のところ、打ち合わせの際、最終的な完成イメージをクライアントと共有できてないということなのですね。
相手はプロではない。
なのでプロにはわかるコンテやシナリオ、設計書を見せても、わからない。
用語もわからない。
ついつい指示は曖昧になり
「お任せしますよ」となる。
もしくはちょっとかじった具体論にいきなり突入してしまう。
それに対してはいはいそうおっしゃるならと見切り発車してしまうと、クリアすべき問題が解決されないまま残っているわけですから、後でごちゃごちゃ言われることは当然のなりゆき。
そして後からごちゃごちゃ言われた場合、それまで無駄な作業をしていたと思い知らされるわけで、気分的にむなしいです…
それでも文章なら赤を入れられる(冊子だと台割変わってしまうこともありますが)、写真や音楽などの部分的な素材はレンタルサービスやフリー素材から借りてくることもできる。
音声の編集も比較的きれいに継ぎ目なくできます。
しかしVPのメイン素材については
「撮影してないものを後から突っ込むことはできないし」
「映ってしまった部分を無理やりカットして編集すると不自然さが目立つ」
わけで、後から手直しすると無駄になる費用も時間もケタ違い。
最悪、一からやりなおしです。
WEB制作には詳しくないのですが、ちょっとした企業サイトでも何ヶ月もかかるようですので、基本設計がくるった場合の被害はきっととんでもないことになるのでしょう。
追加発生した作業分のギャラがもらえないと悲惨だし、ちゃんと頂戴するのは当然としても、時間的、機会的損失が大きいですよね。
そんなわけで、きっと何の仕事でも一番大切な業務は、やっぱりクライアントとの打ち合わせなんです。
前述のとおり、いきなり丸投げしたがる方もいれば、
「ざっとシナリオ書いてみたからこれ読んで作って」と言われる方もいますが、いずれの場合もお話を伺った上で、改めて何のためにそのVPを作るのか、誰にいつどのようなシチュエーションで見せて、どんな効果を得たいのかを確認しないといけないのでしょうね。
それを踏まえて初めて企画に入るんじゃないのかなあと。
もちろん、何度も打ち合わせして、
「これでいきましょう!」とお互い合意して、シナリオチェックや撮影物の吟味もしていただき、当然撮影にも立ち会いで、編集物も見せ…すべてのステップでその都度OKいただいてきたのに、MAが終わった段階で
「やっぱりここはこうしない?」と言われてしまったこともありますので、打ち合わせがオールマイティではないのですが。
でもそういうとき、相手の目的(=何のためにその制作物をつくろうとしているのか、どんなふうに使いたいのか)を理解できているかどうかで、こちらの提案できる選択肢の数が変わってくると思うのです。
11/15追記。
yamadaさんのお名前小文字に訂正しました。失礼しました。
これって住宅設計などの現場でもある問題だろうなと思います。
たしか、黒川紀章さんのエピソードだったと思うのですが、昔のトーク番組で
「犬小屋の設計を頼まれたことがあって…」
「犬小屋!おつくりになったんですか」
「つくりましたよ。一週間くらい通ってどんな犬か観察して…」
という会話をされていました。
犬のライフスタイルとか、犬の習慣・性格を把握して、どんな機能の犬小屋ならその犬がハッピーに暮らせるかを理解してないと飼い主に
「こうしましょう」と提案できないものなのだそうです。
黒川さんに犬小屋を発注する人なんているのか?と思いますが。
その意味でyamadaさんのスタンスには共感しました。
※引用記事のタイトルからすると紛らわしいのですが、けっして筆者のyamadaさんがクライアントを「痛い客」呼ばわりしてるのではなく、むしろ他のデザイナーが「痛い」といっているお客さんでも対応の仕方はあるよと呼びかけている立場です。
何でもそうですが、制作でつまづくのは結局のところ、打ち合わせの際、最終的な完成イメージをクライアントと共有できてないということなのですね。
相手はプロではない。
なのでプロにはわかるコンテやシナリオ、設計書を見せても、わからない。
用語もわからない。
ついつい指示は曖昧になり
「お任せしますよ」となる。
もしくはちょっとかじった具体論にいきなり突入してしまう。
それに対してはいはいそうおっしゃるならと見切り発車してしまうと、クリアすべき問題が解決されないまま残っているわけですから、後でごちゃごちゃ言われることは当然のなりゆき。
そして後からごちゃごちゃ言われた場合、それまで無駄な作業をしていたと思い知らされるわけで、気分的にむなしいです…
それでも文章なら赤を入れられる(冊子だと台割変わってしまうこともありますが)、写真や音楽などの部分的な素材はレンタルサービスやフリー素材から借りてくることもできる。
音声の編集も比較的きれいに継ぎ目なくできます。
しかしVPのメイン素材については
「撮影してないものを後から突っ込むことはできないし」
「映ってしまった部分を無理やりカットして編集すると不自然さが目立つ」
わけで、後から手直しすると無駄になる費用も時間もケタ違い。
最悪、一からやりなおしです。
WEB制作には詳しくないのですが、ちょっとした企業サイトでも何ヶ月もかかるようですので、基本設計がくるった場合の被害はきっととんでもないことになるのでしょう。
追加発生した作業分のギャラがもらえないと悲惨だし、ちゃんと頂戴するのは当然としても、時間的、機会的損失が大きいですよね。
そんなわけで、きっと何の仕事でも一番大切な業務は、やっぱりクライアントとの打ち合わせなんです。
前述のとおり、いきなり丸投げしたがる方もいれば、
「ざっとシナリオ書いてみたからこれ読んで作って」と言われる方もいますが、いずれの場合もお話を伺った上で、改めて何のためにそのVPを作るのか、誰にいつどのようなシチュエーションで見せて、どんな効果を得たいのかを確認しないといけないのでしょうね。
それを踏まえて初めて企画に入るんじゃないのかなあと。
もちろん、何度も打ち合わせして、
「これでいきましょう!」とお互い合意して、シナリオチェックや撮影物の吟味もしていただき、当然撮影にも立ち会いで、編集物も見せ…すべてのステップでその都度OKいただいてきたのに、MAが終わった段階で
「やっぱりここはこうしない?」と言われてしまったこともありますので、打ち合わせがオールマイティではないのですが。
でもそういうとき、相手の目的(=何のためにその制作物をつくろうとしているのか、どんなふうに使いたいのか)を理解できているかどうかで、こちらの提案できる選択肢の数が変わってくると思うのです。
11/15追記。
yamadaさんのお名前小文字に訂正しました。失礼しました。
これって住宅設計などの現場でもある問題だろうなと思います。
たしか、黒川紀章さんのエピソードだったと思うのですが、昔のトーク番組で
「犬小屋の設計を頼まれたことがあって…」
「犬小屋!おつくりになったんですか」
「つくりましたよ。一週間くらい通ってどんな犬か観察して…」
という会話をされていました。
犬のライフスタイルとか、犬の習慣・性格を把握して、どんな機能の犬小屋ならその犬がハッピーに暮らせるかを理解してないと飼い主に
「こうしましょう」と提案できないものなのだそうです。
黒川さんに犬小屋を発注する人なんているのか?と思いますが。
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